【ラブライブ μ's物語 Vol.2】僕らのバイブ 君との愛撫 作:スターダイヤモンド
…見てはいけないものを見てしまった…
…ことりは、私たちの状況を一瞬で把握したのだろう…
…なにせ、彼女はこのシチュエーションを目撃済みなのだから…
…ひと目見て、ドアを閉めた…
…でも…
…「何をするのですか?それでは練習ができませんよ」…
…「そうだよ!そうだよ!」…
…事情を知らない海未たちがドアを開けようとしている…
…「ダメったら、ダメなの!!」…
…ことりは必死に抵抗してるみたいだけど…
…ばたん…
…「あっ!」…
…「えっ!?」…
…「にゃっ!?」…
…「ハラショー…」…
…パンドラの箱が開けられてしまったわ…
…「なっ…」…
…どたっ…
…「う、海未ちゃん!!」…
…穂乃果が卒倒した彼女を支える…
…「あなたち、何をしてるの!?」…
…みんなが言葉を失って呆然としている中、絵里が叫ぶ…
…「あはっ…真姫ちゃんがモタモタしてるから、みんなに見つかっちゃったね…」…
…開き直ったのか…それとも、完全に箍(たが)が外れてしまったのか…
…花陽が嬉々とした表情で、私に言った…
…「そうみたいね…」…
…「おやおや、花陽ちゃんと真姫ちゃんはそういう仲やったんかぁ…ウチも混ぜてもらおうかな…」…
…希はニヒヒと笑い、自分の顔の横で、両手をワシワシさせた…
…本音か、冗談か…
…この状況でも余裕ぶっている…
…やっぱりこの人の頭の中は、いまだに理解できない…
…「かよちん…どういうこと?」…
…そして、恐らくこの姿を見て一番ショックを受けているであろう凛が…歩く死体のようにヨロヨロとこっちに近づいてきた…
…「ごめんね、凛ちゃん…真姫ちゃんがどうしてもって言うから…花陽はお手伝いしてたんだ…」…
…「お手伝いって…なんのことにゃ?」…
…「えっ?凛ちゃん、見てわからない?真姫ちゃんを気持ちよくさせてあげてるんだよ!」…
…花陽はニコッっと笑い、身体の向きを彼女たちの方へ変えると、中断して指による私への刺激を再開させた…
…「あっ♡…あぁあぁ♡…」…
…じゅぶじゅぶと音を立て、体内から少し泡立った液体が溢れ出てくる…
…「あはぁ♡…気持ち…いい♡…」…
…「にゃ…にゃ…嘘にゃ!こんなの嘘にゃ!!かよちんのバカァ!!」…
…「凛!!」…
…「凛ちゃん!!」…
…凛は涙を流しながら叫ぶと、絵里や穂乃果たちを突き飛ばし、ものすごい勢いで屋上から消えていった…
…「真姫ちゃん、どうして…」…
…次に近づいてきたのは…にこちゃんだ…
…凛と同じように、力なくこっちに歩いてくる…
…「言ってくれればアタシがしてあげるのに」…
…にこちゃんが私に気があることは知ってる…
…私もにこちゃんのことは嫌いじゃない…
…むしろ好き…
…でも…
…にこちゃんじゃ力不足なの…
…この役は花陽じゃないとダメなの…
…「ごめんね、にこちゃん。でもね、真姫ちゃんがみんなに見て欲しいって」…
…花陽は、少しかちほこったように微笑んだ…
…「真姫…ちゃん…嘘でしょ?嘘だと言ってよ」…
…「あっ♡…あうっ♡…はあっ♡…んあっ♡…」…
…説明をしなくちゃ…
…説明?…
…何を?…
…花陽が言ってることは、間違ってない…
…みんなに私と花陽のことを認めて欲しいの…
…彼女と一緒になりたいの…
…身も心も…全て…
…それをみんなにわかってほしいの!!…
…だけど…
…それが言葉に出てこない…
…言いたくないんじゃない…
…言えないの…
…花陽の…私の内側を掻き回す指の動きが激しすぎて…
…「もう…無理♡…イクっ♡…イクっ♡…あぁ♡あぁ♡…花陽♡…」…
…ぶしゃあ!!…
…「はぁ…はぁ…はぁ…」…
…潮吹きとはよく言ったものね…
…本当に鯨が海面にあがってきて、息継ぎをしてるようだったわ…
…私の体内から勢いよく噴射された快楽の淫汁は…夕日を受けてキラキラと七色に輝いて見えた…
…
…そんなこんなの妄想を夜な夜な繰り返し…数日後、ラブライブ予選のPVを撮り終えた…
…正直、合宿から今日まで息つく間もなく走ってきた…
…作曲に…ダンスにトレーニング…
…充実していたと言えばその通りだし、ツライとか思ったこともない…
…だけど、さすがに今日だけは…
…身も心も、疲れきっていた…
…特にこの1週間は…
…あの花陽と希のデートを目撃してからは、頭がおかしくなっていた…
…自分があんなに淫らな自慰行為に及ぶとは…夢にも思わなかった…
…花陽は、ことりと一緒に訪ねてきてくれた日から、私が冷たく突き放したせいで距離を置いている…
…なんとか、元の関係に戻らなきゃ…
…私は撮影終わりに、こっそりと彼女に耳打ちして…花陽を家に呼び出した…
…
花陽を自宅に招き入れたのは3回目。
でも過去2回は応接室止まり。
初めて私の部屋に入った花陽は、少し怯えた様子で、所在無さげにきょろきょろと周りを見渡していた。
部屋の冷蔵庫から取り出した飲み物を手渡し、彼女を落ち着かせようとしたけど…その後、お互い言葉が出てこない。
その沈黙を破ったのは花陽。
意を決したように話し掛けてきた。
彼女は私の頑張りを褒め称えてくれた。
「素敵な曲をありがとう!」
面と向かってストレートにそんなことを言われると…恥ずかしさのあまり逃げ出したくなる。
「やっと一息つけるわね」
今日のパフォーマンスの結果はまだわからないけど、仮に決勝に進めたなら、次のステージは年末だ。
少し、余裕はできるハズ。
「そうしたら…今度、真姫ちゃんにピアノ教えてもらおうかな?花陽は『猫踏んじゃった』くらいしか弾けないから」
「べ、別にいいけど…」
…そんなことになったら…あなたへの想いが止まらなくなるじゃない…
頑張って冷静に返事をしてみる。
でも、頭の中では…花陽の背後から、そっと彼女を抱き締めて…胸を弄(まさぐ)る自分の姿が投影されていた…。
「良かった…。いつもの真姫ちゃんに戻ったみたいで」
彼女は…そんなこととは知らず、いつものように『ぽわん』とした表情でこちらを見る。
「そう?私は特に変わってないけど」
…大嘘だ…
…ずっと変だったの…
…あなたのせいで…
「あっ!そういえば…真姫ちゃん、私に何か話があったんだよね?花陽、やっぱり何かしたのかな?ずっと避けられていたみたいだし…ことりちゃんと来たときも…」
「あれは…撮影が近くて、ナーバスになっていただけなの」
「でも、花陽と目も合わせてくれなかったよ…」
「誤解よ!」
…そう、それは誤解…
…合わせることができなかったの…
「悪いところがあったら…言って欲しいの…」
花陽の顔が曇った。
…あなたに悪いところなんてあるわけにじゃない…
まず私は花陽がμ'sに誘(いざな)ってくれたことに感謝した。
キッカケはどうであれ、彼女がいなければ、今の私はこれほど充実した学園生活を送ってはいなかった。
私が生徒手帳を落とさなければこうはなっていなかったし、花陽がそれを拾わなければこうはならなかった。
「希ちゃんが言ってたよ。偶然が重なれば、それは必然だって」
「希が?」
期せずして花陽の口から出てきた名前は、まさに今回の出来事を作った原因の人物だった。
「その希とデートをしてるところを目撃してからなの。私がおかしくなったのは…」
「えぇっ!真姫ちゃん、見てたの?声、掛けてくれればよかったのに…」
何故か花陽は少しドギマギしながら、そう答えた。
「出来るわけなでしょ!あんなに仲良くしてるところを見せつけられたら…。あれが凛だったら、なんとも思わなかったわ…でも…相手が希だとわかった瞬間…大事な何かを失った気がしたの…」
…はぁ…ついに告げてしまった…
今ままで抑えていた花陽への思いを開放した途端、涙がスーッと頬を伝った。
花陽はしばらく黙っていた。
それはそうだ。
私の口から、そんな言葉が飛び出すなんて思ってなかったに違いない。
でも、次に花陽の口から出た言葉に、私の方が驚いた。
「知らなかった…。真姫ちゃん、希ちゃんが好きだったんだね…。それを花陽が…」
…どうしてそうなるのよ!!…
「そういえば、夏の合宿の時、希ちゃんと一緒にお買い物してたもんね」
「待って!」
「ごめんなさい…今まで、まったく気付かなくて…」
「違うの!!」
「大丈夫だよ!みんなには黙ってるから…」
「だから違うんだってば!!」
「頑張ってね…」
目から涙を流しながら部屋を出て行こうする花陽の腕を、私は必死に掴んだ。
「花陽のバカ!…バカ!バカ!バカ!バカ!」
「真姫ちゃん?」
「どうせ私のことなんてどうだっていいんでしょ!!」
「そんなこととないよ…でも、本当にごめんね。真姫ちゃんが好きなのは、ずっとにこちゃんだと思ってたから…まさか希ちゃんだとは…それを花陽が邪魔するようなことをしちゃって…」
「もう!だから、なんでそうなるのよ!花陽なんて大嫌い!」
「えっ!?」
「あっ…違うの!大嫌いだけど、大好きなの!」
「なにそれ?意味がわからない…」
…凛にマネされるとメチャクチャ頭にくるけど…
…花陽が言っても、不思議とそんな気にはならない…
「だから、私はあなたのことが好きなの!!」
「ぴゃあ!!…今、なんと…」
花陽の頭から湯気があがる。
「好きなのよ、あなたのことが…何度も言わせないでよ…」
「私…なの?…」
…そう、あなたなの…
「花陽は私の…大事な友達として…その…凛との関係はわかってるつもり。私なんかが割って入れるような隙間なんてないもの…。だけど、私にとって花陽が1番の友達なの…」
…ここまで言えば、さすがに私の気持ちをわかってくれたかしら…
「だから…希と一緒にいるのを見た時、花陽を奪われた気がしたわ。おかしいでしょ?別に付き合ってるわけでもないのに…」
「ううん…ありがとう。真姫ちゃんが、花陽のことをそんな風に想っててくれたなんて…すごくうれしいよ!」
花陽の顔がパァッと明るくなった。
やっぱりこの娘の笑顔は最高だ。
「花陽も真姫ちゃんはね…高校に入って初めてできた友達なんだよ。凛ちゃんとは別の…大切な、大切な友達」
花陽は優しいから、誰も傷つけないように、みんなに同じようなことを言うに違いない。
でも、今は…その言葉が本心だと信じたい。
…確かめていい?…
…ここ数日、私が想い描いた妄想を、この場で実行してみたい…
…だけど…
…それをしたら、全てが終わる…
…学校生活も…
…μ'sも…
…私の未来も…
…そうはなりたくない…
…今は…この距離のままがいい…
花陽の気持ちもわかったし、無理に焦ることはない。
夢は手に入れた瞬間、そこで終わってしまうから。
だから…
これからも、あなたのことを想いながら、ひとり快楽に耽るわ。
そしていつか…すべての柵(しがらみ)が解けた時…その時にはあなたの全てを頂くわ。
待っててね…私の大好きな…大好きな…
こいずみ…はなよ…さん♡♡♡
真姫と花陽
~完~
Can't stop lovin'You!
~花陽ちゃんへの愛が止まらない~
第36話に戻る
最後は少し、急いだ感じになってしまいました…。
すみません。
次はにこ編の予定です。
この作品の内容について
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