【ラブライブ μ's物語 Vol.2】僕らのバイブ 君との愛撫 作:スターダイヤモンド
「…虎太郎(こた)にキスを迫られて…怒ったら…花陽が『じゃあ、私とする?』とか言って…それとも花陽が『虎太郎くん、私とチューしようか?』と言ったのを、アタシが怒ったんだっけか…」
とにこは、腕組みしながら、う~ん…と唸った。
「…っていうか、あれ虎太郎(こた)だった?ミョーに大人っぽかったような…」
時間が経てば経つほど、どんどん内容はあやふやになっていく。
夢の中で見た人物が自分の弟だったのか、正直、自信はない。
だが、にこは
「この娘を妹たちと一緒に、お風呂に入れたのが原因ね!『胸を触られちゃった』とか言うから、きっと言葉がどこかに引っ掛かってたのよ」
とベッドの中で寝息を立てている花陽を見ながら、自己分析して、そう結論付けた。
花陽が泊まることになったキッカケは、まさにこのことが原因だった。
虎太郎のイタズラで、服がびしょ濡れになった彼女は、にこの妹弟たちとの入浴を余儀無くされたのだった。
「いずれにしても、バカバカしい夢だったことに、間違いないわ!」
そう呟いて、ベッドに座っていた彼女は、再び花陽の隣で横になり、羽布団を胸元まで引き上げた。
まだ予定している起床時刻までには、4時間以上もある。
目覚めたついでだからと、そこまで起きていよう…というには、あまりにも長すぎる。
にこは、もう一眠りして、時が来るのを待つことにした。
しかし…
何の気なしに
「…アイツ、アタシといつまでお風呂に入るのかしら…」
などと考え始めてしまった。
…普通…
…小学校の高学年くらいになれば、一緒に入るのを嫌がるようになるわよね?…
…自分で頭とか洗えるようになれば、自然に入らなくなるハズ…
…知らないけど…
…遅くても…アソコに毛が生えてくる頃までには…
…いや、そうなったら『一緒に入ろう』って言われても、アタシが拒否するわ!…
…
「ぬゎんで、アンタと一緒に入らなきゃいけないのよ!」
「ぬゎんで…って、姉弟(きょうだい)だから?」
「あのねぇ!いくら姉弟でも、そういうことが許される年齢と許されない年齢ってあるでしょ!もうソコがそんなことになったら、ムリだから!」
「大丈夫だよ!俺、姉ちゃん見ても、興奮しね~し…」
「アンタが良くても、アタシがダメなの!」
…
…って、なにを自分のスタイルをそんなに卑下してるのよ!…
…さすがにあと5~6年もすれば、それなりに色気だって出てくるハズだわ…
…「にこちゃんにはムリだにゃ!」…
「うるさいわね!猫娘は黙ってなさいよ!」
にこは、そこにはいない後輩に向かって、思わず怒鳴った!
その声を聴いてか、花陽が一瞬
「…ん…んん…」
と小さく呻いたが、しかし起きること無く、さっきまでと同じように、寝息を立て始めた。
「どうして凛が出てくるのよ…」
勝手に妄想して出演させたのは、他ならぬにこ自身なのだが…。
…
「ぬゎんで、アンタと一緒に入らなきゃいけないのよ!」
「ぬゎんで…って、姉弟(きょうだい)だから?」
「あのねぇ!いくら姉弟でも、そういうことが許される年齢と許されない年齢ってあるでしょ!もうソコがそんなことになったら、ムリだから!」
「ソコがそんな…って、どんな?」
「へっ?…だ、だから…つまり…大人になったっていうか…その…」
「こういうことか?」
「きゃ~!なにパンツ脱いでるのよ!」
「だから大人になったって、こういうことだろ?にこ姉ぇの裸見てたら、こんなに硬くなっちゃって!」
「バカ!くだらないこと言ってないで、早くそんなモノ仕舞いなさいよ!」
「ムリだよ!オレ、もう我慢が!!…」
…
「こらぁ!虎太郎(こた)!やめなさ~い!!」
にこは再び大きな声を出すと、ガバッと上半身を起こした。
「はぁ…はぁ…はぁ…シャレにならないわ…」
と少し呼吸を荒くしながら、独り言つ(ひとりごつ)する。
…あぁ、ビックリした…
…にこ、アンタは一体、なに考えてるのよ!…
…漫画の読みすぎだから…
…でも…
…思春期になれば、いつか色気付く日が来るのよね?…
…まったくあり得ないことじゃないわ…
…ブサイクな姉ならともかく、相手は宇宙ナンバーワンアイドルのアタシじゃない!…
…そういう目で見られないハズがないんだから…
…みんなは、そういう心配しないのかしら?…
…絵里と穂乃果は…下がいるって言っても妹だし…
…海未は…歳の離れたお姉さんだったかしら…
…あとのみんなは…独りっ子?…
…まったく、役に立たないんだから…
…希あたりなら…話は聴いてくれそうだけど…
…「そんなら、ウチが2人のお手伝いしよっか♡」…
「セクハラ親父か!!」
にこは三度(みたび)ベッドの上で叫び声を上げたのだった…。
…バカだ…
…アイツに相談なんて、絶対ムリじゃない!!…
~つづく~
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