※この作品はR-18です。

艦隊これくしょん・絆の旋律   作:京勇樹

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すいません、唯依と尚人を書こうと思いましたが、上手く導入部分が思い付かなかったので、予定を変更して陽光作戦に入ります

オススメBGMは、マヴラブ・デイ・アフター・トゥモローの反撃の雄叫びです
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陽光作戦 前

作戦当日、特設会場の壇上に海軍元帥。防人武仁と煌武院悠陽の姿があった。今しがた、武仁の演説が終わった所であり、次には悠陽が演説を行うことになっている。

そして、武仁は悠陽に顔を向けて

 

『では、殿下……』

 

と悠陽を呼んだ。呼ばれた悠陽は、静かに壇上に上がり

 

『この場に集いし勇士の方々……今我々は、帝国に於ける一大作戦にご参加いただき、感謝します……今我々は、岐路に立っております……この作戦が、帝国の衰勢を決める戦いになります……帝国軍だけでなく、大東亜連合軍、国連軍、アメリカ軍……皆さんの中には、未だに自分の産まれ故郷を深海棲艦に脅かされている方、支配されている方がいらっしゃることでしょう……そしてこの戦いを、その前哨戦と位置付けてる方もいらっしゃることでしょう……ですから私は、言わせてもらいます……総員、心を燃やし、全力で進みなさい! この一戦が、帝国だけでなく人類の衰勢を決めると心せよ!』

 

『オオオオオオォォォォォォォォォォォ!!』

 

悠陽の演説の直後、全員から雄叫びが上がった。その雄叫びは空気を震わせ、更には全員の士気を底なしに引き上げた。

そして、作戦が始まった。

まず、第一段階として潜水艦狩りが始まった。軽巡洋艦や駆逐艦を中心にして編成された艦隊が、次々と深海棲艦の潜水艦隊を名前の通りに深海送りにし、海底に幾つもの墓標を築き上げていく。そして、潜水艦の壊滅が確認されたら、作戦は第二段階に移行する。

第二段階は、深海の前衛艦隊の漸減。

深海の巡洋艦を中心とした艦隊の数を減らす。

そしてここから、艦娘だけでなく戦術機も投入された。敵だけでなく、味方の艦艇型形態の沈没間際の残骸等を足場に、戦術機も機動戦を繰り広げた。

 

『ウラヌス1からウラヌス中隊全機(オールウラヌス)! 奴らを海の底に叩き付けてやれ!』

 

『了解!!』

 

『撃ちまくれ! 弾幕を形成し、蜂の巣にしてやれ!!』

 

『補給は気にするな! 弾も推進材も腐る程ある!』

 

『撃破スコアを伸ばしてやれ!』

 

衞士達は威勢良く深海艦隊に突撃し、両手に保持している武装を次々と解放。深海艦隊を撃破していく。

そして、ある程度数を減らした処で次の段階に移行する。第三段階は、深海艦隊の対空艦隊の数を減らす。空母だけでなく、防空担当艦も対象になる。投入された艦娘や戦術機部隊は、見つけた対空艦隊を撃破していく。

その頃、遥か上空。大気圏外の衛星軌道に再突入駆逐艦隊が集結していた。

 

『旗艦ネウストラシムイより全艦に通達する。地上の作戦は、上手く機能と推移している。よって、予定通りに再突入シーケンスに入る! 全艦、再突入殻(リエントリーシェル)のチェックを行え!』

 

再突入駆逐艦隊の旗艦、ネウストラシムイの艦長。アーサー・ディマンティ大佐の言葉を、祐輔は自機の中で聞いていた。

帝国軍技術研究厰貴下戦術機甲第一大隊大隊長として、今回は参戦する。

 

『しっかし、まさかまた祐輔と組むとはな……っと、提督殿って呼んだほうがいいか?』

 

「構わないよ、拓哉……僕も、まさかまた技術研究厰の部隊を率いるとは思ってなかったよ」

 

今回僚機になったのは、祐輔が技術研究厰時に率いた中隊の副官だった師橋拓哉(もろはしたくや)である。今の階級は、大尉となる。

 

『しかも、お前結婚したんだろ!? ちくしょう、羨ましいにも程があるわ! 俺にも女の子を紹介してくれ!』

 

「あれ? 拓哉って、整備士の一人と付き合ってなかった?」

 

『………………聞くな』

 

「なにやったの?」

 

拓哉の言が気になった祐輔が問い掛けると、拓哉はスッと顔を背けた。まあ、拓哉は昔から軽い性格だったので、大方問題を起こしてフラれたと見ていいだろう。そう考えた祐輔は、機体と再突入殻のチェックを始めた。

 

「エンビリカブルコネクター、切り離し準備……OK……加速用、減速用ブースター、オールグリーン……酸素供給、問題なし……」

 

『操舵は任せるぜ、祐輔?』

 

「ん、任せて」

 

再突入駆逐艦から切り離れた再突入殻は、第一装甲殻が分離(パージ)されるまでは一番機側が操舵することになっている。つもり、その操舵が失敗すれば二機諸とも大気圏で燃え尽きることになる。

 

『全艦、再突入回廊に突入! 再突入殻、分離用意!』

 

そうこうしてる間に、駆逐艦隊は再突入回廊に入った。そうして、いよいよ

 

『全艦、再突入殻分離!』

 

アーサー大佐の合図の後に、次々と再突入殻が大気圏に投入された。その数、108組216機。

精鋭二個連隊が、今舞い降りる。

 

「全系統異常無し……イグニッション!」

 

祐輔の音声入力で、加速用ブースターが点火し大気圏に入ったことで赤熱化気流を引きながら目的の場所目掛けて飛翔する。

 

「対地速度マッハ15を維持! 姿勢制御許容範囲内!」

 

『頼むぜ、祐輔! 何も出来ないでシベリア上空でこんがりなんざ、酷ぇジョークだ!!』

 

「舌を噛みたくなかったら、黙っておこうか!」 

 

軽口を叩きながら、祐輔は再突入殻の姿勢制御を行い、定められた降下軌道を進んでいく。その後方には、同じように赤熱化気流を引いて後続の再突入殻群が続く。

そうして、物凄い勢いで数を減らしていく高度計。

その時、視界に《第一装甲殻分離用意》という文が赤文字で表示され、それを見た祐輔は

 

「高度4万! 第一装甲殻解放に備えて!!」

 

と相方に警告を発した。

 

『了解! んじゃな、祐輔! 次のおしゃべりは青空の下だ!』

 

その通信を最後に、二基の再突入殻を連結していた第一装甲殻が外れ、更に加速。マッハ25という速度で地表に向かう。

これが、大気圏降下部隊(オービットダイバーズ)から深海棲艦への第一の手土産になる。

マッハ25により第一装甲殻は溶かされていき、地表に到達する頃には半ばまで溶けた重金属の質量弾が地表や深海棲艦に激突し、破壊する。

その数秒後

 

「8G減速!!」

 

今度は、下側に着いた減速用ブースターが点火。8Gという強大なGを発生させる減速を開始する。こうなると、強化装備でも減衰しきれないGで体が圧迫され、衞士達は視界が狭まっていく。だがそれでも、決して意識を失わずに再突入殻の姿勢制御を行って目的地に向かう。

 

「絶対に……生きて帰るんだ……!」

 

約1分程の降下も、いよいよ最終フェーズに入る。強大な減速でマッハ2程まで減速を完了させ、更に高度が6000を切ると視界に《再突入殻分離用意》という文が表示された。その直後、爆砕ボルトが点火し、細分化された再突入殻の中から鋼鉄の巨人が蒼空にその姿を晒す。

そして再突入殻は、最後の仕事に入る。再度加速用ブースターが点火し、マッハ5で地表に降り注ぐ。

陽光作戦(オペレーション・サンシャイン)は、最終段階に入った。

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