4月に入り、暖かい日々が続く。
明日奈の悪阻は軽い方らしいが、時々強いのが来る為にか時々苦しそうにしている。
祐輔も気付いたら助けているが、百合や一部艦娘達に助けてもらっている。
そんな時、祐輔艦隊にある指令が下された。
それは、約1ヶ月後に予定されている大規模作戦の為に偵察に向かった艦隊の捜索だった。
複数の艦隊が投入されたが、あるひとつの艦隊が帰還途中に深海艦隊に捕捉されてしまい、やむ無く交戦したらしい。しかし、偵察を主任務にしていた為に戦闘力は低く、何とか撃退には成功したものの、交信途絶。
今回は、その艦隊の捜索と救助が主目的とし、もし妨害してくる勢力が現れたのならば、それらの撃滅も指示として下された。
殆どの艦娘達は乗り気だが、祐輔は指示を出してきた相手に首を傾げていた。
(なんで、
その指示を出してきたのは、海軍本部ではなく、
確かに、次の大規模作戦は陸軍も参加する予定になっている。だが、だからといって海軍管轄の艦娘艦隊の捜索救援要請を、陸軍が出す理由が無いのだ。
(……無いと思いたいけど、まさか……)
祐輔は最悪の事態を考えた。
そこに、祐輔艦隊に所属している陸軍艦娘のあきつ丸、神州丸、まるゆが近寄ってきて
「提督殿、此度の指示……何やらキナ臭いであります」
「私達もそう思います」
「しかも、陸軍からは来ているのに、海軍から救援要請が来てないのはおかしいです」
と進言してきた。
そう、艦娘艦隊の捜索救助なのに、陸軍から来ていて、海軍からは一切来ていないのだ。
それが怪しさを際立たせており、何よりも祐輔も最初は陸軍所属だった為に、陸軍内部の勢力を把握しているのだ。
そして、陸軍の大部分を占めているのが、艦娘不要派だった。
言い分としては、戦術機が配備された今、艦娘などという訳の分からない存在は不要。今こそ、純粋なる人が軍の権威を取り戻す時。
らしいが、実際に戦術機に乗っている祐輔からしたら、絵空事を言っているようにしか思えない。
それに、陸軍の過半数は未だに旧来の兵器ばかりで、戦術機の配備状況は陸軍全体から見たら、約3割程度になる。それに、衛士訓練課程を乗り越える人数も少ない。
訓練課程に参加するのが100人として、突破するのは良い処三割行くか行かないかになる。
そこから更に一年以上生き残るのは、更に半分になる。
そんな少人数で、艦娘を抜きにどうやって戦うというのか。
(だけど、救援要請が来てるのも事実……)
そしてもし、その救援要請が本当だった場合、友軍を見捨てる事はしたくない。そう考えた祐輔は、暫く黙考した後
「……精鋭二個連合艦隊を編成し、あらゆる状況に対応出来るようにします。編成は追って通達しますので、皆さんは何時でも出撃出来るようにしておいてください」
『了解!!』
祐輔の指示を聞いて、祐輔艦隊は準備に動き始めた。
すると、祐輔は陸軍艦娘三人に顔を向けて
「すいません。少し、頼みたい事があるんですが」
と声を掛けた。それから数時間後、精鋭二個連合艦隊は出撃の為に秋津洲指揮下の二式大挺に乗り込んだ。
予定では南下し、目標海域手前で降下。対象艦隊を探して見つけたら合図を送り、二機目の大挺の到着を待って、対象艦隊を二式大挺に乗せて帰還する形になっている。
「全員の無事の帰還を以て、任務の成功とします! 無事を祈ります!」
そう言って祐輔が敬礼すると、二式大挺に乗っていた艦娘達は敬礼し、後部ハッチが閉まった。
そして、飛び立った二式大挺を見送った後
「二機目。それと、念のために三機目も用意! 何時でも動けるように待機!」
祐輔は残っていた艦娘達に指示を出した後、再度離れていく二式大挺を見て
「……杞憂で済めばいいんだけどな……」
と呟き、執務棟に戻っていった。
どういう話を書いてほしいですか
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