操られていると思われる艦娘による特攻の情報は、はやてから祐輔の鎮守府にも伝わった。その情報を得て
祐輔は
「神埼機から送られるデータから、対象艦娘の所属の洗い出しを行ってください! 最優先!!」
とオペレーターに指示を出した。
(……本当に、陸軍に協力する提督が居たか……)
祐輔としては、懸念で終わってほしかった事だった。しかし、疑わしい提督は何人か居るのは知っている。
実家が軍の名家だったり、背後に陸軍の将校が居たりする提督も居る。
そういった輩を脳裏でリストアップしながら、祐輔は艤装に取り付けられている爆薬を見て
「……技術研究厰に通信を繋いでください」
と通信士官に告げた。
それから、数分後
『久しぶりだな、榊原提督』
「お久しぶりです、巖谷准将。しかし、のんびりと話している暇はありません。こちらの画像を見てください」
挨拶を短く終わらせると、祐輔は即座に本題に入った。
表示したのは、トライアド隊から送られてきた特攻する艦娘達の画像。
「今現在、海鳴鎮守府に派遣しているトライアド隊から送信された画像になります。こちらの艦娘達の艤装……この黒く四角い箱……僕はこれを、技術研究厰で見た覚えがあります」
祐輔の話を聞いた巖谷は、少し黙考すると
『少し待て』
と一旦画面から消えた。
そして、数分後
『確認した! それは確かに、三年前に試作された対深海用近接爆薬。試99式だ!』
と巖谷は、それに関するデータを表示させた。
試99式近接爆薬。
それが、艦娘達の艤装に取り付けられている黒い機械の正体だった。
本来の使い方は、近接戦闘中にそれを取り付け、離れたら起爆する。しかし、あまりにも取り付けるのが難しかった為に、失敗作の烙印が捺されて倉庫の片隅で廃棄されるのを待つだけの筈だった。
だが、何時かは分からないが、それを須郷が発見し、陸軍に横流ししていた。
そう考えれば、説明が付くのだ。
『まさか、対深海砲弾だけではなかったか……!』
「対深海砲弾……もしや、こちらの敷波が大破したのも、それが理由……」
『そちらにも、侵攻していたか。他に、見慣れぬ装備は確認出来ているか?』
巖谷の言葉に、祐輔は
「確か、見慣れぬ揚陸挺が……ああ、こちらです」
と自機から吸い出した画像を、表示させた。
それを見て、巖谷は目を見開き
『これは……試00試揚陸挺!?』
と声を挙げた。その番号から、最新式なのは間違いない。
『これが、どれくらい投入されていた!?』
「おおよそ100程……自分のOTH砲の砲撃と戦術機部隊の砲撃により、全滅させました」
祐輔からの報告に、巖谷は額に手を当てて俯いた。予想外の数だったのだろう。
『倉庫の管理者を、更に問い詰める必要が出たか……それに事が終わったら、私から上に報告書を出さなければ……』
巖谷が言う上というのは、大本営ではなく、政威大将軍の悠陽である。恐らく、管理不行き届きで自らを処罰してもらうためだろう。
「巖谷准将、他に横流しされた物が無いか、徹底的に確認を願います。分かれば、対処も可能かもしれません」
『分かった、大至急調べさせる』
祐輔からの提案を聞いた巖谷は、返答した直後に通信を切った。恐らくこれから、須郷の同調者も調べあげる事だろう。祐輔は、少し考えた後
「……海鳴鎮守府だけじゃないかも」
と考え、右耳にヘッドセットを取り付けた。
「榊原祐輔から、レーダー士官に通達。接近する所属不明艦娘が居たら、通信で呼び掛けてください。そして応答無き時は、僕に伝えてください」
『了解しました』
レーダー士官からの返信を聞いた祐輔は、ヘッドセットを外してから司令室に向かった。
どういう話を書いてほしいですか
-
戦闘多め
-
日常多め
-
エロ多め