※この作品はR-18です。

艦隊これくしょん・絆の旋律   作:京勇樹

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双方の戦況

 

 

 

「海神隊が敵航空機部隊の接近を探知! 数……数百! 戦闘機、爆撃機、雷撃機確認!」

 

「対空砲撃! データリンク照準、一斉射!!」

 

CIC要員からの報告に、祐輔は今取れる指示を下し、CIC要員も素早く従った。

港や岸壁に展開していた海神隊や、新たに展開した対空ロケットランチャーから次々と砲弾やロケット弾が放たれ、空に夥しい数の爆発を引き起こす。

海上では、初音島艦隊が深海艦隊と交戦を続けており、水柱が乱立する。

 

「被害状況は?」

 

「前衛艦隊、神通と川内以外は軒並み小破判定。燃料と弾薬は約四割消費しています」

 

「前衛艦隊、予備艦隊と交代。砲撃艦隊は砲撃密度上げるように指示……アリア提督、音姫提督、補給艦隊の派遣を」

 

「ぷいにゅ!」

 

「了解!」

 

祐輔の指示を受けて、アリアと音姫は待機しているだろう補給艦隊に指示を下す。歴戦の軍人たる祐輔は、頭の中で盤面を見て、冷静にかつ冷徹に思考する。

 

「潜水艦隊、全員出撃……十中八九、海中を敵の潜水艦隊が行動し、味方を狙ってる筈……一体も残さず狩り尽くすように指示」

 

「了解! 潜水艦隊出撃せよ! 繰り返す、潜水艦隊総員出撃!!」

 

砲撃の爆音と、敵機破片の落水でソナーが効かない為、祐輔の勘ではある。だが、今まで数え切れない程に繰り返して深海棲艦と戦ってきたのだから、データは山程頭の中に入っている。

問題なのは、千州島付近で戦っている艦隊だ。

データリンクで無事なのは分かっているが、通信が繋がらない為にどういう状況か把握しにくい。

 

「……全員、無事に帰ってくるんだよ……」

 

祐輔は小さく呟いた。

場面は代わり、千州島付近。

こちらで激戦を繰り広げている祐輔艦隊は、後方から来た仲間の救助により、弾薬の補給と陸奥の救援が成され、姫級率いる深海艦隊と交戦を続けていた。

 

「初音島が!?」

 

『ああ。大本営からの通信で判明した。そちらは、初音島の残存艦隊と海鳴の艦隊が対応している』

 

そして祐輔艦隊の旗艦たる長門は、千州島から出撃した武蔵からの通信で、初音島が襲撃されている事を把握した。

しかし、姫級率いる艦隊を千州島に近付かせる訳にもいかず、戻る事も出来ない。

責任感の強い長門は、姫級を撃破してから戻る事を選択した。

 

「陸奥は!?」

 

『そちらの陸奥なら、今現在千州島に居た明石と朝日が現場で修理していると連絡が入っている。護衛に数人いる問題はあるまい』

 

最近、始まりの艦娘の一人たる朝日の量産化に成功し、一部の艦隊で運用されている、というのは長門も知っていたが、どうやら明石と同じ修理が出来る能力を有しているようだ。

 

『それと、こちらは未確認なんだが……どうやら元帥も動いたらしい』

 

「元帥が?」

 

武仁が動いたという情報に、長門は少々驚いていた。

確かに友軍の危機ならば、仲間が動くのは道理。

しかし、少々フットワークが軽くないか、と長門は考えたのだ。

だが、元帥にも考えがあると考え直し、今は目の前の敵を倒すと意気込み

 

「そちらに合わせる! 全力砲撃を!」

 

『応! 大和にも伝える! 生き残れよ!!』

 

そこで武蔵との通信は終わり、長門は

 

「各員、状況を!」

 

と艦隊との通信を始めた。

補給状況は、燃料と弾薬は平均八割まで完了。此れならば、全力戦闘に支障無し。そう判断して

 

「全力攻擊! 一気に、姫級率いる深海艦隊を撃滅する! 続けぇ!!」

 

と号令を下した。

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