その日、アリアは日課となっている朝の散歩に出ていた
居るのは、鎮守府裏手の海岸だ
そこには、様々な物が漂着していた
その理由は、つい先日に起きた嵐だった
今はまだ五月だが、深海悽艦が出現してから何時嵐が起きるのか分からなくなっていた
その原因とされてるのが、鬼姫級である
深海悽艦の鬼姫級は、個体としてもかなり強力である
しかし中には、特殊能力を有している存在も居るらしい
確認されているので、回復能力を有している個体も居る
だから最優先撃破個体に設定されているが、中々倒せないのが実情だ
故に、イベントと呼ばれる定期作戦を展開し積極的攻勢に出て撃破しようとしている
とはいえ、簡単に行かないのが現状だ
アリアは新人提督なので、近々行われる作戦は参加を見送る予定である
所属艦娘は、秋月のみ
今は艦隊運営のために色々と覚えてる最中だ
近い内に、新しい艦娘の建造もしようと思っている
「ぷいにゅぅ」
後で祐輔艦隊の誰かと掃除に来ようと思いながら、周囲を見回した
その時アリアは、海岸に倒れている駆逐艦娘を見つけた
それは、短く切り揃えられた紫色の髪が特徴だった
同時刻、海岸上の執務棟裏手
そこでは、ジャージ姿の祐輔が準備運動をしていた
そこへ
「あ、祐輔君」
「日課か。精が出るな」
と明日奈と唯依が来た
二人もジャージ姿で、祐輔と同じようにランニングに来たのだろう
「体力が大事だしね」
祐輔はそう言って、二人に
「今日は晴れて良かったね。昨日の嵐、凄かった」
と言った
すると二人も
「そうだねぇ。あれも、鬼姫級の力なのかな?」
「詳細は分からんが、学者達の間ではそう言われているな」
と言った
そして三人はランニングを開始
海岸に通じる坂道の手前に来た
その時だった
「ぷいにゅー!!」
とアリアの鳴き声が聞こえた
それを聞いて、三人は足を止めた
すると、坂道をアリアが駆け登ってきた(遅いが)
「アリア少佐?」
「どうされましたか?」
と二人が問い掛けるが、アリアは二本足で立って海岸の方を指し示している
それを見て、祐輔が
「海岸のほうで、何かあったのかもしれないですね。行きましょう」
と言って、アリアを肩に乗せて走り出した
そして海岸に到着すると、アリアは祐輔の肩から砂浜に着地
走って、その駆逐艦娘に近づいた
すると、明日奈と唯依が
「大変!」
「酷い怪我だ」
とその駆逐艦娘に近づいた
すると、その駆逐艦娘を見た祐輔が
「睦月型の弥生ちゃんですね」
と言って、ポケットの中から小型のヘッドセットを取り出した
そして
「明石さん、ドックは空いてますか?」
と確認を取った
そして、十数分後
「あの子、大丈夫かなぁ?」
「ドックには入れたし、大丈夫な筈だ」
と明日奈と唯依は心配そうに、語っていた
今三人が居るのは、ドックが併設された艦娘出撃ドックである
そんな中、祐輔は
「それで、プレートは見つかりましたか?」
と理香と会話していた
「ええ、艤装の主基の所にくっついてたわ。はい」
理香はそう言って、祐輔に手のひらサイズの金属プレートを手渡した
そこにはナンバーが刻印されていて、何処の所属で何番目に建造
もしくは、何番目に所属となったのかが分かるようになっている
それを見て、祐輔は
「このナンバーは確か……千葉の館山警備府のか……だけど、この番号は……」
「怪しいわよね、500番目の所属よ? 今は行っても、200番辺りが普通よ?」
と小声で、理香と会話
そして祐輔は
「鼠さんに、調べてもらいますか……場合によっては、出ないといけないですし」
とその目に、暗い光を宿した
それを見て、理香は
「あんた……また、一人でヤるつもり?」
と祐輔に問い掛けた
すると、祐輔は
「仕方ないですよ。実働戦力、少ないんですから」
と言った
そして
「02式の整備、お願いします」
と理香に頼んだのだった
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