※この作品はR-18です。

艦隊これくしょん・絆の旋律   作:京勇樹

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後始末と

戦闘が完全に終わったのは、陽が沈んだ後だった

その後、祐輔艦隊とアリア艦隊、八神艦隊は全員収容された

そして

 

「八神中将……おかげで、助かりました」

 

「ぷいにゅ」

 

と祐輔とアリアの一人と一匹が、はやてに頭を下げた

するとはやては

 

「おお、噂に聞いた猫提督か……初めて見たわ」

 

とアリアの頭を撫でた

そして、祐輔を見て

 

「ええよ、気にせんといてな。君と私の仲や」

 

と軽く言った

すると明日奈が

 

「榊原提督、八神中将と知り合いなの?」

 

と問い掛けた

すると祐輔は

 

「僕の指南を引き受けてくれた先輩です」

 

と言った

するとはやては

 

「いやぁ、祐輔君は中々優秀やったわ。書類の捌き方から艦隊の運用、戦術に至るまで、一ヶ月で物にしたわ」

 

と朗らかに言った

それを聞いて、明日奈が

 

「一ヶ月!?」

 

と驚いた

短期学習にも程がある

普通、提督になるには年単位の勉学をする必要がある

短期コースもあるが、それとて最短で半年だ

しかし祐輔は、一ヶ月で提督業に就いたという

 

「まあ、あの時はしょうがないですよ。僕の前任者が、病気に掛かって退役。八神中将がフォローしてくれるとは言っても、長期になれば負担が大きいですから」

 

どうやら、祐輔の前任者が病気に掛かって退役を選んだらしい

だから祐輔は、短期で提督業を覚える必要があった

だから祐輔は、貪欲に覚え続けた

眠る時間を削り、分からなければすぐに聞いた

その結果が、一ヶ月という異例の短期だった

 

「僕は悲しいことに、そんなに頭に自信がありません。だから、睡眠時間を削って頑張りました」

 

「それで、一ヶ月で覚えられたら私の立場が無いわ……」

 

祐輔の言葉を聞いて、はやてはそう言った

そして

 

「しかし、よく来てくれました。おかげで、敵の撃退に成功しました」

 

とはやてに言った

その言葉に、はやては

 

「いやまあ、ウチの青葉ちゃんがな、初音島鎮守府から大本営に送られてた救援要請を聞いたんや」

 

と言った

すると祐輔は

 

「それで、大本営は?」

 

と問い掛けた

その問い掛けに、はやては

 

「話しにならんわ……そのような報告は聞いてない、勘違いだろう。の一点張りや」

 

と呆れた様子で言った

すると、大淀が

 

「そんな! 私は確かに、連絡しました!」

 

と反論した

するとはやてが

 

「それは分かっとるよ。こっちの鎮守府で聞いてたんや。本当は、聞いてた筈や」

 

と言った

そしてはやては、髪を掻き上げながら

 

「考えられるんは……誰かが握り潰したっちゅうことや」

 

と言った

すると、それまで黙っていた唯依が

 

「何を考えている!? 初音島(ここ)は本土防衛の要衝だぞ!?」

 

と声を荒げた

するとはやては

 

「確かにそうや……けど、祐輔君は大本営では嫌われとる……もし初音島が陥落すれば……」

 

「僕に、全責任を押し付けられる……というところですか」

 

はやての言葉を引き継ぐように、祐輔がそう言った

それを聞いて、明日奈は

 

「正気ですか!? 初音島が陥落したら、本土は間違いなく火の海になります!!」

 

と言った

航空機にとって、130kmなど目と鼻の先だ

だが、未だに空襲を許していないのは、初音島で全て撃墜しているからだ

しかも初音島が陥落すれば、戦術機開発にも大打撃間違いない

天枷研究所

日本が世界に誇るロボット研究の最先端を進む研究所だ

今も、新型機の研究・開発が行われている

それだけでなく、最新の部品等も開発されている

その天枷研究所が無くなれば、日本の戦術機開発は大打撃を受ける

 

「赤レンガ連中の夢見は今に始まったことやないが、流石に今回はな……」

 

「実際、八神中将が来なければ戦力が足りませんでした」

 

祐輔の言葉を聞いて、はやては腕組みした

そこに

 

「榊原司令官、出撃した艦娘達の入渠が終了しました。艤装は、篠崎技術大尉が陣頭指揮を執って修理・整備中です」

 

と吹雪が教えに来て、祐輔に書類を手渡した

祐輔は、それを受け取り

 

「そういえば、八神中将の艦隊は?」

 

とはやてに問い掛けた

すると、はやての背後に居た大和が

 

「燃料と弾薬を消耗しただけで、損傷した子は居ませんよ」

 

と言った

それを聞いた祐輔は

 

「後で、消耗した燃料と弾薬の量を教えてください。補填します」

 

と言った

それを聞いたはやては

 

「別にええけど、ありがとうな」

 

と感謝の言葉を述べた

その後、初音島鎮守府は自治体に避難した民間人に被害者が出てないか確認した

死者は出てないが、避難する際に転んだ等で怪我した人が多数

被害はそれだけだった

最終的に、撃沈した深海悽艦は姫級を含めて128

艦娘に轟沈は無し

正に、大戦果だった

しかも、祐輔は衞士では世界初の姫級の二体目撃破という偉業を成し遂げたのだった

だが、数日後

 

「いくらなんでも、これはおかしい!」

 

と明日奈は、持っていた書類を机に叩きつけた

その書類には

 

《査問会出頭要請》

 

の文字が記載されていた

しかも、祐輔だけでなくはやてにもだ

 

「落ち着いてください、明日奈さん」

 

「これが落ち着いていられますか! 祐輔君は、深海悽艦の大艦隊を間違いなく撃退したわ! だと言うのに、査問会!? いくらなんでも、おかしいわよ!」

 

祐輔が落ち着くように促すが、明日奈は興奮した様子で書類をバンバンと叩いた

なお査問会出頭の理由だが、ありもしない戦果を言うなど言語道断

今すぐに出頭せよ

というものだった

どうやら、あの大規模侵攻自体を無かったことにしたらしい

そして、査問会の代表となっているのは、中田大将だった

別に出世に興味ない祐輔でも、下らない争いが起きてると察するには十分だった

 

(本当、面倒だなぁ……別に、赤レンガ所属になりたいとか、思ってもないんだけど……)

 

祐輔はそう思いながら、深々と溜め息を吐いた

そして

 

「なんにせよ、出頭命令が来たのは事実です。明日奈さん、暫くの間。指揮を頼みます」

 

祐輔はそう言って、席を立った

そして、船と電車、車を乗り継いで大本営に向かったのだった

 

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