※この作品はR-18です。

艦隊これくしょん・絆の旋律   作:京勇樹

46 / 178
帰還

最終日の朝、祐輔と明日奈の二人は旅館をチェックアウト

帰路に就いた

駅まではバスに揺られて、駅からは電車に乗った

その中では、二人は静かに揺られていた

明日から軍の仕事に戻るのだから、余計な疲れは残したくないのだ

しかし、来る時に使った空港に着いた時だった

 

「ん? なんかあったのかな?」

 

「みたいですね」

 

中では、係員が飛行機待ちの人達に何やら説明していた

二人は近づくと

 

「なにか、あったんですか?」

 

と係員に問い掛けた

そして、係員からの説明は以下になる

なんでも、本来操縦予定だった操縦士の過半数が食中毒になってしまったらしい

それに伴い、運行便の大幅な減

特に、初音島行きはほぼ無くなっているそうだ

今非番や休暇中の操縦士を呼び集めているようだが、それでも圧倒的に足りない

そこまで聞いた祐輔は

 

「初音島に行きたいというのは、僕達を含めたら、何人になりますか?」

 

と係員に問い掛けた

その問い掛けに、係員は少しして

 

「お客様達を含めて、五人になります」

 

と言った

それを聞いた祐輔は

 

「……なら、行けるか」

 

と呟いた

そして

 

「中型機でいいなら、僕が操縦出来ますが」

 

と言った

それを聞いた明日奈は、驚きで目を見開いている

だが、係員は

 

「しかし、お客様に操縦させる訳には……」

 

と言った

だが祐輔は

 

「でしたら、その中型機を軍で徴用する……という形式ならば?」

 

と言って、軍人を示す身分証明書を提示した

 

「ぐ、軍の方々でしたか! 失礼しました!」

 

どうやら、祐輔達が軍人と気づいていなかったらしく、係員は慌てて頭を下げた

しかし祐輔は

 

「いえ、構いません。それで、どうでしょうか?」

 

と問い掛けた

するとその係員は

 

「念のため、ライセンスを提示していただいても?」

 

と祐輔に言った

それを聞いた祐輔は、財布からそれを取り出して

 

「どうぞ」

 

と差し出した

それを受け取った係員は

 

「少々お待ちください」

 

と言って、何やら通信を始めた

そのタイミングで、明日奈が

 

「祐輔君、飛行機操縦ライセンス、持ってたの?」

 

と祐輔に問い掛けた

すると祐輔は

 

「技健に居た時、軍で使いそうな資格は、粗方取得しました」

 

と言いながら、更には数枚のライセンスを出した

明日奈はそれを見ると

 

「凄い……」

 

と呟いた

ふとその時、ある一枚のライセンスが気になり

 

「ちょっとごめん」

 

とそれを持った

そして、驚愕した

 

「大気圏降下兵(オービット・ダイバー)ライセンス!?」

 

オービット・ダイバーライセンス

それは、衛士の中でも特に機動性が高い衛士にしか、取得出来ないライセンスである

その真価は、大気圏降下に発揮される

空飛ぶ棺桶(フライング・コフィン)と揶揄される、再突入装甲殻(リエントリー・シェル)を使い、宇宙から大気圏内に再突入

再突入装甲殻から戦術機諸とも、砲火飛び交う戦場に飛び込んでいくのだ

機動が下手だったら、降下を失敗して地面に激突してしまう

そうさせないために、大気圏降下兵団はライセンス制なのだ

全衛士から選抜された選りすぐりの中から、更に篩に掛けられて選ばれる

合格率は、約一割

その試験を合格した者にのみ、ライセンスが発行されるのだ

 

「……降下経験は?」

 

「二回ほど」

 

明日奈の問い掛けに、祐輔はそう答えた

それを聞いた明日奈は、更に驚いた

大気圏降下兵団は狭き門だが、更に言えば、戦死率が高い部隊でもあるのだ

一回目の生存率は、約二割

中隊で降下した場合、帰還出来るのは二機だけという確率

勿論だが、降下を繰り返す度に生存率は下がる

二回目となれば、生存率は約一割

三回目は、最早望めないとすら言われる

だから降下兵団では、二回の降下を生き残った衛士はベテランとされる

ベテランチキンズと、呼ばれる

祐輔は、その降下を二回生きて帰ってきた

まさしく、ベテラン

だが、もし三回目をやれば……

それを考えた明日奈は、無意識に唾を飲み込んだ

そこに、係員が

 

「許可が降りました、ご案内致します」

 

と言ってきた

それを聞いた祐輔は

 

「その前に、他の三人の搭乗者の情報を貰えませんか?」

 

と係員に言った

すると係員は、端末を操作して

 

「こちらの三名様になります」

 

と祐輔に手渡した

それを見た祐輔は、微笑み

 

「やっぱり、この三人か……」

 

と頷いた

その端末を係員に返却し、祐輔は

 

「では、僕達と三名の案内をお願いします。機体に関しましては、こちらで整備した後で返却しようと思います」

 

と言った

そして、十数分後

 

「うん。飛空社の98式ですね……だったら、一人で十分に飛ばせますね」

 

と祐輔は、中型機の型式を確認

操縦席に座った

明日奈は、操縦席近くのレーダー席に座った

すると、階段を登る音が聞こえて

 

「今日は、よろしくお願いいたしますね」

 

「よ、よろしくお願いします!」

 

「よろしくお願いしまーす!」

 

と声が聞こえた

その声に対して、祐輔は

 

「間もなく発進しますので、席にお座りください」

 

と伝えた

すると明日奈が

 

「祐輔君、今の……艦娘……だよね?」

 

と明日奈が聞いてきた

すると祐輔は、頷きながら

 

「はい、間違いないですよ。休暇入る前に、確認してましたので」

 

と答えた

すると祐輔は、機器の操作を開始した

それを見た明日奈は、機内放送用の受話器を取り

 

「本機はこれより、初音島に向けて発進します。搭乗されたお客様は、座席にお座りになり、シートベルトをお締めください」

 

と放送した

その間に祐輔は、管制とやり取りを開始

中型機を、ゆっくりと滑走路に進ませ始めた

そして中型機は、祐輔の操縦で初音島に向かった

こうして、祐輔と明日奈は初音島に戻ったのだった

自分達の仕事を果たすために

どういう話を書いてほしいですか

  • 戦闘多め
  • 日常多め
  • エロ多め
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。