「さて、これから君達が乗ることになる機体。不知火弐型について説明する」
と言ったのは、教壇に立っている直哉である
そして、机に座っているのは吉井明久と常村結華の二人だ
「はい!」
二人が返事すると、直哉は頷いてから
「まずその前に、基礎知識のおさらいだ」
と言った
そして、手元のパソコンを操作するとモニターが点灯した
すると直哉が
「まず、戦術機の正式名称は何か。吉井少尉」
「はい! 戦術歩行戦闘機です!」
明久の答えに満足そうに直哉は頷き
「その通りだ。見たプロフィールには座学に不安ありと書いてあったが、よく覚えていた」
と言った
すると明久は、恥ずかしそうに頬を掻いた
それを尻目に直哉は
「その戦術機を最初に開発したのは、アメリカだ。Fー4、ファントム。Fー5、フリーダムファイター。アメリカはこれらを世界各国に輸出。または、ライセンス生産させることで、世界各国は陸地進攻してきた深海棲艦を撃退に成功した……さて、これらの機体は第一世代と言われているが……その第一世代とはなんだ、常村少尉」
と結華に問い掛けた
すると、結華は
「はっ! 第一世代戦術機は、その名の通りに初期の戦術機であり、重装甲、重火力に比重が置かれて開発されています!」
と答えた
すると直哉は
「模範的な解答だな。流石は、常村少尉だ」
と誉めた
そして直哉は、再びパソコンを操作して
「第一世代で有名なのは、ファントム、フリーダムファイター、イントルーダー、サンダーボルト等だな。今も、世界各国で約四割の戦術機戦力として配備されている」
と説明した
そして、またもやパソコンを操作し
「しかし、その第一世代を運用していく最中で、重装甲で耐えるのは不可能と判明した。そして開発されたのが、通称、第二世代戦術機だ……この第二世代戦術機の特徴はなんだ、吉井少尉」
と明久を見た
「はっ! 第二世代戦術機は、上部にバランスを置いて、敢えてバランス性を悪化させて、機動性を高く取った戦術機です!」
という明久の答えに、直哉は頷いてから
「その通りだ。第二世代で有名なのは、Fー15、イーグルシリーズが最たるのだな。他に、Fー14、トムキャット、MIG29ラーストチカ、SU27ジュラーブリク等だな」
と語った
そして、またもやパソコンを操作した
画面に映ったのは、不知火だった
「そして、第二世代を運用して得たデータを基に開発されたのが、第三世代戦術機だ……第三世代戦術機の特徴を、常村少尉、述べてみろ」
「はっ! 第三世代戦術機は、FBWから光ファイバーを用いたFBLへの換装による送られるデータ容量の増大化。それによる、機動性の上昇が上げられます」
直哉の問い掛けに、結華はそう答えた
すると、直哉は頷いて
「その最初期に作られたのが、我が帝国陸軍に配備されている94式不知火だ」
と不知火について、説明を始めた
「不知火は世界で初めて開発・配備された第三世代機だ。その性能は高く、第三世代では最も古い機体だが、未だに世界各国が配備を始めた第三世代機に劣らない。しかし、その性能の高さは本来だったら確保されるべき発展性を犠牲にされたものだ。しかし、配備された当初から配備された前線基地から、次々と要望が出された。機動性の向上が、その最たる要望だったらしい」
と直哉は語りながら、更にパソコンを操作した
そして映ったのは、弐型だった
「だが、今の帝国には新型機の開発にその殆どの開発リソースが回されていて、改修に回せる余力は殆ど無かった。そこで立案されたのが、アメリカ企業の協力を得ての改修計画。XFJ計画だ」
直哉がそう語ると、明久と結華は少し苦い表情を浮かべた
今の若い世代でも、反米感情が高い証拠だった
「二人の気持ち、分からんでもない。しかし、国粋主義に凝り固まった帝国内だけでは、不知火の改修は無理だっただろう」
直哉はそう言うと、軽く咳払いして
「さて、話を戻すぞ」
と言った
「アメリカ企業の協力により、不知火の改修は成功。その性能は、これだ」
直哉はそう言って、不知火との性能差を出した
その性能を見て、二人は目を見開いた
何せ、不知火から三割近い性能向上がされていたからだ
「これを試製01式として、帝国軍技術研究厰が主体となり、試験運用を開始。今現在、次期主力機体の選別中だ……そして、当鎮守府も最前線として試験運用している。最新の武装もな……君達が運用するのは、先行少数生産された機体だ」
直哉がそう言うと、その生産数が表示された
その数は、約324機
たった、三個連隊分だけ
「この鎮守府には、一個中隊分が配備されている。俺や提督含めてな。なお今現在、一機は修理に出しているがな」
直哉はそう言うと、パソコンの操作をやめた
そして
「ここまではいいな?」
と二人に問い掛けた
それに対し、二人は無言で頷いた
それを見て、直哉は
「なお、試験しているのは機体や武装だけではない。OSもだ」
と言った
「お、OSもですか!?」
「まさか、新OSが考案されたのですか!?」
二人が驚愕すると、直哉は頷き
「そうだ。既存の機体でも、そのOSに換装するだけで約三割もの機動性改善が認められた。しかしその分、扱いは非常に難しい。今から、提督のシミュレーションによる映像を見せる」
と言って、パソコンを操作した
そして映し出されたのは、蒼い塗装の施された弐型だった
弐型は二人からしたら想像すら出来ない機動で、敵として砲撃してきている戦艦ル級の弾幕を全弾回避
海面スレスレを飛びながら、突撃砲で機銃や副砲を潰しつつ、長刀を装備
一気に肉薄し、艦橋を両断
そして高度を上げると、的確に120mmを砲撃
ル級を沈めた
映像が終わると、二人は興奮した様子で
「素晴らしいOSです! これが配備されれば、衛士の損耗率は劇的に下がります!」
「死の八分を越える新任も増えます!」
と語った
死の八分
それは、訓練を終えた新任衛士が最初に乗り越える試練だ
新任衛士の内、約半数が初出撃で死ぬ確率が圧倒的に高い
その死ぬまでの時間が、約八分
故に、死の八分と呼ばれるのだ
「そうだ。この新OS。通称、XM3がいつ配備されるかは、我々に掛かっている。いいな!?」
「了解!!」
直哉の言葉に、二人は気合いが入った様子で敬礼した
その時、チャイムが鳴った
すると直哉は
「ああ、昼のようだな。それじゃあ、食堂に行くぞ」
と言って、二人を手招きした
「わかりました」
二人は直哉に続き、廊下に出た
二人が廊下に出ると、廊下には数多くの駆逐艦娘が居た
どうやら、座学終わりらしい
「あ、直哉さん」
「あ、時雨ちゃんか。これからお昼かい?」
直哉に話し掛けたのは、黒いセーラー服を着た三つ編みの長い黒髪が特徴の艦娘
白露型二番艦、時雨だった
「そうだよ。そっちの二人は、新任少尉さんかい?」
「ああ、そうだ。こっちが吉井明久少尉で、こっちが常村結華少尉だ」
直哉が紹介すると、二人は陸軍式だが敬礼した
すると、時雨は
「僕は白露型駆逐艦二番艦の時雨だよ。よろしくね」
と名乗りながら、海軍式の敬礼をした
そして、直哉を見て
「一緒にお昼、いいかな?」
と問い掛けた
それに直哉は頷きながら
「ああ、いいぞ。あれ? 夕立ちゃんはどうした?」
と問い掛けた
その直後
「直哉さーん!」
と元気な声が聞こえた
それを聞いた直哉は、くるりと振り向いた
すると、廊下の向こうから時雨とお揃いのセーラー服に長い赤目の髪が特徴の艦娘が走ってきていた
それを見た明久と結華は、反射的に道を開けた
その直後、その艦娘
白露型駆逐艦、夕立はその勢いのまま飛んだ
直哉はその夕立を受け止めると、踵を軸にくるりと回転
夕立をストリと下ろした
すると、苦い表情で
「夕立ちゃん。何回言ったか忘れたけど、お願いだから走ってこないで」
と言った
しかし、夕立は楽しそうに
「ぽーい♪」
と返事するだけである
すると、時雨が
「夕立。新任少尉さん達に挨拶」
と言った
そこで初めて、夕立は気づいたらしく
「こんにちは! 白露型駆逐艦の夕立です!」
と名乗った
すると、二人は
「昨日転属してきました、吉井明久少尉です」
「同じく、常村結華少尉です」
と敬礼した
すると、夕立が
「ん? お二人は陸さんっぽい?」
と言いながら、首を傾げた
すると直哉が
「まあ、衛士だからな。俺達や祐輔さんと同じだ」
と言った
すると、夕立は
「なるほどっぽい!」
と頷いた
それが何故か、二人には犬に見えた
そして夕立は、直哉を見て
「直哉さん、これからお昼っぽい? 一緒にいい?」
と問い掛けた
直哉は、溜め息混じりに
「おう、一緒に来い」
と言った
すると、夕立は直哉の腕に抱き付いた
そして五人は、食堂に向かった
「ここが食堂だ。メニューの中から、好きなの選んでカウンターで注文しな」
直哉はそう言うと、一足先にカウンターに向かった
気づけば、夕立は腰に抱き付いている
二人はメニューを決めると、カウンターに向かい
「すいません。中華丼セットお願いします!」
「あたしも同じのを!」
と注文した
すると、奥から
「はい! ただ今!」
と返事が聞こえた
少しすると、奥から割烹着を着た女性が二人出てきた
その二人は、トレイをカウンターに置くと
「中華丼セット二つ、お待たせしました」
と言った
すると、明久達を見て
「あら、見ない顔ね。新任さんかしら?」
と小首を傾げた
すると二人は
「はい。昨日転属してきました、吉井明久少尉です」
「同じく、常村結華少尉です」
と名乗った
すると、女性達は
「ああ、祐輔さんが言ってた方々ですね。私は、給糧艦の間宮です。こっちは、同じく給糧艦の」
「伊良湖です!」
と名乗った
そして、間宮が
「御食事のことで何かあったら、私たちに言ってくださいね」
と言った
すると伊良湖も
「出来る範囲で、対応しますね」
と言った
「わかりました」
「ありがとうございます」
二人はお礼をすると、トレイを持ってカウンターから離れた
そして、直哉達が居た場所に行くと
「すいません」
「お待たせしました」
と謝罪した
それに対し直哉は、大丈夫という風に手を振った
そして、席に座ると
「いただきます」
と言ってから、食事を始めた
すると、一口食べた明久が
「旨っ」
と言葉を漏らした
結華も、同意するように
「この味……まさか、天然素材ですか?」
と直哉に問い掛けた
すると、豚のしょうが焼き定食を食べていた直哉が
「ああ。合成食混じりだがな」
と肯定した
すると、時雨が
「中庭で、畑や酪農をしているんだ」
と言った
すると夕立が
「夕立達が、かわりばんこでお世話してるっぽい!」
と言った
それを聞いた二人は、納得した様子で食事を再開した
そして二人は、訓練に赴く
どういう話を書いてほしいですか
-
戦闘多め
-
日常多め
-
エロ多め