祐輔が鎮守府に戻り、部屋に戻ったのは夜の2時頃だった
黒穴で移動していた時に仮眠したが、やはり疲れている
早く着替えて、寝ようと祐輔は思った
そして、部屋のドアを静かに開けた
その直後
「お帰り、祐輔君……」
と聞こえるとは思ってなかった声が、祐輔の耳に入った
驚いた祐輔は、顔を声のした方向
つまり、部屋の奥に向けた
最初は気づかなかったが、ベッド脇の電気スタンドが点灯していた
「明日奈さん……」
そしてベッドには、明日奈が腰掛けていた
その明日奈は、驚いている祐輔に
「ここに座って……」
と自身の隣を、ポンポンと軽く叩いた
呼ばれた祐輔は静かに、明日奈の隣に腰掛けた
すると明日奈は
「祐輔君……私に話すこと……あるよね?」
と祐輔に問い掛けた
その問い掛けに、祐輔は
(気付かれたか……流石は、聡明な明日奈さんだ……)
と明日奈を称賛しつつ、一度目を閉じた
そして、深呼吸して
「確かに、あります……」
と肯定した
そして呟くように
「特務……僕は、その一人です……」
と語りだした
祐輔が特徴に携わるようになったのは、今から約三年前
00部隊の最後の任務から生き残った直後だ
祐輔は負傷し漂流していたのだが、それを特務の一人が発見し保護
遺伝子データと祐輔の自供から、噂に聞いていた00部隊の実在が発覚
祐輔は新しい軍籍と経歴を用意され、技術研究厰に配属された
その腕から、大尉として
その時から祐輔は、特務の一人として戦術機や自身の陸戦技能を駆使して悪事を働いた提督や陸軍の佐官や将官を始末していた
その途中で、祐輔に提督としての高い適性が発覚
提督業の傍ら、特務としての任務を遂行し続けた
それは、00部隊を見つけ出し、壊滅させるために
「……一部から僕は、英雄と呼ばれます……姫級を撃破した英雄と……僕は、英雄ではありません……死神です……死を振り撒く死神……僕が関わった部隊は、高い確率で全滅しました……第一遊撃大隊……00部隊……国連軍軌道降下兵団……そして、僕が撃破してきた部隊……」
そう言った祐輔の目には、只々悲しみの光があった
そして明日奈は、祐輔が単機出撃していた理由を察する
少しでも関わる部隊を減らすため
死なせたくないから
死を背負っているのだ
そしてあの大量のドックタグは、せめての贖罪だと
流石に、全てのドックタグではないだろう
しかし、見つけたドックタグは全て回収
所持しているのだ
自分自身の罪の証として
「だから……そんな僕と関わりたくないって思ったら……」
祐輔がそこまで言った時、明日奈は祐輔を抱き締めていた
見ていられなかったから
そして祐輔は、まさか抱き締められるとは思っていなかったらしく、驚いていた
「明日奈……さん?」
「もう、いいの……一人で、背負わないで……」
明日奈のその言葉に、祐輔は
「ですが……」
と反論しようとした
だが、それを遮り
「それは、一人で背負うには重すぎる……だから、私も一緒に背負う……」
と優しく言った
「祐輔君は、十分一人で頑張ってきた……だからもう、少しは休んで……私が、居るから……」
それを聞いた祐輔は、気付けば涙が流れていた
明日奈は、静かに泣く祐輔を只々、優しく抱き締めながら撫でていた
そして気付けば、祐輔は眠っていた
しかし、体に染み付いた習慣というのは恐ろしいものである
約二時間後、祐輔は目覚めた
明日奈と抱き合った状態で
しかも、明日奈も起きたらしく
「おはよう、祐輔君」
と微笑んでいた
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
その後祐輔は、日課のランニングを終えて、軍服に着替えようとした
すると、明日奈が
「あ、祐輔君」
と祐輔を呼んだ
呼ばれた祐輔は、振り向いた
その先では、私服姿の明日奈が居て
「祐輔君、今日は休みね」
と言った
「え、でも……申請は……」
明日奈の言葉を聞いて、祐輔は困惑した様子でそう言った
すると明日奈は、机の上に置いてあったファイルを取って、中から書類を取り出して
「もう申請済み」
と祐輔の眼前に掲げた
その書類は、休暇申請書
しかも、明日奈の分もある
判子の日付は、昨日になっている
「いつの間に……」
それを見た祐輔は、思わずそう呟いた
実はそれは、昨日に祐輔が出撃した後に、明日奈が作成し、未だに執務中だった武仁長官に決済させたのだ
こういう時、パソコンを使った電子技術は非常に便利だ
しかし、未だに完全に普及していない
初音島鎮守府も、つい最近導入したばかりだ
「だから、今日はゆっくり休んで……昨日は、帰ってきたの遅かったんだから」
「……分かりました」
明日奈の言葉を聞いて、祐輔は軍服をハンガーにかけ直した
そして、フと
(艦隊の指揮、誰が執ってるんだろ……)
と気になった
その頃、祐輔執務室
その机の上には
「……アリア提督……」
机の上に、《一日総提督》という名札を立てて、仰向けに寝転がっているアリアが居た
要するに、アリア提督がアリア艦隊と祐輔艦隊の総指揮を執るのである
「まあ、アリア提督も優秀な提督ですから……」
と言ったのは、吹雪である
そしてアリアの階級は、現在中佐だ
提督になって、約二ヶ月と少し
その短期間で中佐になっているというのは、かなりのものである
それが、アリアの優秀さを伺わせる
こうして、突発的にだが祐輔の休暇が始まった
どういう話を書いてほしいですか
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