※この作品はR-18です。

艦隊これくしょん・絆の旋律   作:京勇樹

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ナインテイル

大本営の通達から、約一週間後のことだった

 

「ん……約40ノットで近づく反応1……この速さは、何時もの駆逐艦による偵察かしら……」

 

と言ったのは、レーダー情報を確認していた妙高だった

だがその時、妙高は目を見開いた

 

「つっ!? 小さな反応多数! 艦載機!? まさか!?」

 

妙高は素早く、管制卓の端の赤い受話器を掴み

 

「対空戦闘用意!! 相手は、戦艦レ級と思われる!! 大至急、待機している艦隊は戦闘用意!!」

 

と告げた

その直後、対空警報が発令され鎮守府の滑走路から次々と紫電改二や陸軍式の戦闘機が次々と出撃していった

その頃、廊下では

 

「武藏さんと長門さんは?」

 

「既に待機済み。艦隊編成待ちだよ」

 

祐輔と明日奈が、地下司令室に向かいながら確認していた

そして、司令室に入ると

 

「状況報告!」

 

と声を上げた

すると、大淀が

 

「今現在、こちらの戦闘機隊が敵艦載機と制空戦闘中! 幾らか抜けてきます!」

 

と告げた

それを聞いた祐輔は

 

「海神隊展開! 対空砲撃! 弾幕で敵を近づけるな!!」

 

と指示を飛ばした

そして祐輔は、妙高を見て

 

「敵の編成は?」

 

と問い掛けた

すると、妙高は

 

「今のところ単艦……いえ、その後方に凄まじい数の反応確認! 詳細数不明!!」

 

と言った

それを聞いた祐輔は、アリアに

 

「アリア提督、艦隊はどうなってますか?」

 

と問い掛けた

すると、秋月が

 

「今現在、遠征中を抜いて、艦隊編成済みです。何時でも、出撃可能です!」

 

と答えた

それを聞いた祐輔は

 

「レ級はこちらで引き受けます」

 

と言ってから、視線を上げて

 

「総員、合戦用意!! 総力戦を発令する!」

 

と告げた

そして大淀に

 

「本土に通達は?」

 

と問い掛けた

すると、大淀は

 

「既に通達済みです。今しがた、八神中将から編成次第援軍を送ると来ました!」

 

と電文内容を手渡した

それを一読した祐輔は

 

「編成を発表する! 第一艦隊、武藏、長門、大井、北上、蒼龍、赤城! この艦隊をレ級に当てる! 更に、空母連合と水上打撃連合、二個水雷戦隊を編成する! 損傷、燃弾関連は随時報告! 適宜入れ替えて対応する!」

 

と言った

そこから、全員は動き始めた

時間的猶予は無い

対レ級専任となる第一艦隊は、編成が終わると即座に出撃した

それを確認した祐輔は

 

「戦術機部隊は、レ級は無視。後方の敵艦隊に対して機動撹乱戦闘を行います……僕は陣頭指揮を執りますから、大淀さん。何か情報が来ましたら、機体に伝達してください」

 

「わかりました」

 

大淀の言葉を聞いた祐輔は、司令室から出てロッカーに向かった

そして、強化装備に着替えると

 

「皆、準備は?」

 

と衞士全員に問い掛けた

すると、即座に

 

『問題なし!』

 

と全員から、終わっていることが告げられた

その時、通信で

 

『出撃した長門さんから、通達! 相手は、戦艦レ級……ナインテイル! 繰り返します、相手は、戦艦レ級ナインテイルです!』

 

と告げられた

それを聞いた祐輔は

 

「出撃した艦隊総員に通達! ナインテイルと直接交戦するのは、長門さんと武藏さんのみ! 他は支援に限定! 不用意に近づかないように厳命!」

 

と言った

その後祐輔は、出撃のために戦術機ハンガーに向かった

その頃、海上では

 

「長門、無事か?」

 

「ああ、問題ない……だが、相対すれば、あいつの異様さが分かる……レ級とは二回程交戦したが、他のレ級は戦いを楽しんでいる感じがした……だがあいつからは、狂気……いや、鬼気迫る気配を感じる……」

 

武藏の問い掛けに、長門はそう言いながら砲撃を放った

しかしその砲撃は、ナインテイルに軽々と避けられた

やはり、足が速い

 

「……それに、見た目にも違和感を感じる……」

 

「見た目? 私は初めて交戦したが、違うのか?」

 

武藏はそう言いながら、何処からか飛んできた砲弾を素手で弾いた

すると、長門は近づいてきた艦載機を機銃で撃墜し

 

「他のレ級は、何処か幼さを残した体格で、髪も短い……だがあいつは……そうだな……明日奈中佐に近い体格に長い髪だった……顔はフードで見えなかったがな……」

 

「ふむ……最古参と言われてる個体だ……もしや、成長しているのやもしれんな……」

 

長門の話を聞いた武藏は、そう言った

実は長門は、肉弾戦距離まで近づいたのだが、砲撃の轟音でナインテイルと呟いていた言葉が聞こえていなかった

そして、今も呟いていて

 

「待ッテテ、祐輔……今、オ姉チャンガ……助ケニ、行クカラネ……」

 

と呟いていた……

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