「ふぅっ!!」
「アァァァァァァ!!」
祐輔は
それを見た瞬間、祐輔は戦斧をパージし跳躍ユニットを噴かして高く飛んだ。
そして、背部に懸架されていた予備の近接戦闘装備の長刀を装備し
「しっ!」
気合いと共に、振り下ろした。
その一撃は、ナインテイルの象徴だった9本の尻尾の内の1本を切り飛ばした。
しかしその直後、ナインテイルが怒りの雄叫びを上げると同時に戦斧を投擲。ナインテイルが投げた戦斧は、祐輔の強化外骨格上部に装備してあった80mm砲に直撃。破壊した。
「どうせ、効果無いんだ!」
80mm砲では、戦艦級の装甲に大した損傷は与えられない。だから、有っても意味は無い。
むしろ、重量が軽くなったと思い、祐輔は更に加速。
「はあっ!」
ナインテイルに長刀を振った。
その頃、後方では
「……見つけた!」
防人艦隊のヴェールヌイが、姉妹達の護衛の下でソナーに意識を向け、特殊作戦群の特務潜水艦を捕捉した。
『今より、ソナーを使った通信を試みるわ! 総員、警戒!』
『了解!』
五十鈴からの通信に、艦隊全員の返事が返ってきた。
そしてヴェールヌイは、ソナーを使った通信を始めた。
使うのは、モールス信号だ。
ヴェールヌイは間違えないように、味方を示す符丁とF666の中止コードを打った。
それから数分後、一ヶ所に気泡が出てきた。
『特務潜水艦が上がってくるわよ! 警戒!』
という五十鈴からの警告の数十秒後、巨大な潜水艦が海面に姿を現した。
その艦側の番号から、間違いなく特務潜水艦だ。
『こちら特殊作戦群。作戦の中止コードを受信した。再確認するが、確かに中止なんだな?』
と問い掛けてきた。
『ええ、間違いないわ』
『了解した。我々は帰投する』
五十鈴からの通信を聞いて、特務潜水艦は再び潜行していった。母港に戻るのだろう。
それを見送りつつ、五十鈴が
『よし。私達も初音島に向かうわよ!』
と全員に告げた。
三度場面は変わり、弐式大挺内
「そろそろ初音島じゃが……」
と三笠が呟いた直後、赤いランプが点灯。二体の妖精が両側のドアを開けた。
「初音島に到着じゃ! 皆、行くぞ!!」
『了解!』
三笠の発令を受けて、次々と乗っていた艦娘達が立ち上がってドアに近寄る。
そして、妖精が合図を出した直後
「降下!」
三笠を筆頭に、次々と降下。海面に着水した。最初に着水した三笠は、全員が無事に降下したのを確認し
「
と最大戦速を出して、初音島に向かった。
場面は、陸上戦に戻る。
祐輔は、ナインテイルに少しずつだがダメージを与えていた。だが同時に、ヤりづらさを感じていた。
ナインテイルは確かに敵だが、同時に祐輔の姉の百合でもある。
百合は優しく、怒ることはあっても喧嘩はしたことなかった。
その姉と戦い、傷付けている。
(ごめん、姉さん……後で、思いきり謝る……だから、今は許して……)
祐輔は内心で謝りながら、長刀を振るった。
そして、これ以上迷わないようにと感情を制御した。
その結果、祐輔の目から光が消えた。
(……狙うは、尻尾の付け根!)
祐輔はフェイントを混ぜながら、ナインテイルの象徴の尻尾を狙った。
既に一本切断出来たが、ナインテイルに変化は見られない。
恐らく、全て切らないと変わらない可能性が高い。
だから、狙うのは一本に集約されている付け根。
だがナインテイルも分かっているからか、背後に回らせまいと怒涛の連撃を繰り出す。
その全てを紙一重で回避し、祐輔も攻撃を繰り出していく。
「あああぁぁぁぁぁ!!」
「私ガァァァァァァ!」
二人が交差する度に、激しい金属音が鳴り響き、同時に火花が散る。そして祐輔は、効果が無いと分かりながらも左手の20mm砲を掃射。ナインテイルの意識を反らした。
その瞬間、祐輔は一気にナインテイルの背後に回り、長刀を振り下ろした。
その直後、激しい破砕音が響き渡った。
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