「……ハッキング?」
「はい。しかし、全て防いだので被害は無し。相手を探ろうとしましたが、逃げられました」
夕張からの報告を聞いて、祐輔は組んだ手の上に顎を置いて考え始めた。
ハッキングされる心当たりと言えば、試験運用している新型機や新型武装しかない。だが、直感的に違うとも思っていた。
「……分かりました。引き続き、警戒をしておいて下さい……場合によっては、ハッキングやクラッキングを許可します」
「了解」
祐輔の指示を受けて、夕張は敬礼し退室した。
そこに、明日奈が
「祐輔くん、何か気になるの?」
と問い掛けてきた。
「……かなりの確率で試験関連のデータ狙いなんでしょうが……どうも引っ掛かるんです……」
「具体的には、わからない……か」
明日奈の言葉に、祐輔は頷いた。そこに、電話が鳴り
「はい、第一初音島鎮守府です」
と吹雪が出た。少しすると
「はい、分かりました……祐輔さん、着任予定だった軍人が来たようです。陸軍と在日国連軍から」
と言ってきた。
その数分後、総勢5名の人員が執務室に入ってきた。
何時もならば、祐輔はニコニコと笑みを浮かべながら出迎えただろう。しかし今の祐輔は、思わず真顔になっていた。
すると、短く切った金髪に長身と見事なスタイルが特徴の女性が
「在日国連軍から転属となりました、エレン・エイス少尉です! 本日より、お世話になります!」
と見事な日本語で名乗った。
それに続くように
「帝国陸軍から転属となりました、
「同じく、
「
と三人が名乗った。
ここまでは、祐輔としては許容範囲内だった。しかし、最後の一人が
「帝国陸軍より転属となりました、
と名乗った。この人物に関しては、完全に予想外だった。
その五人に対し祐輔は、まず何時も通りに名乗ってから歓迎の言葉を伝えた。
そして、呼んだ艦娘に案内を頼んだのだが
「あ、更識少佐は残ってください。少々話したいことがあるので。榊原大佐、少しの間、執務の代行をお願いします」
と楯無を残し、更に明日奈に執務の代行を少しの間任せてから、執務室隣の会議室に入った。
そして、ニコニコと笑みを浮かべている楯無に対し
「なぜ、ここに居るんですか……帝国近衛軍、公儀隠密方……霞部隊第一大隊隊長……更識楯無“大佐“」
と問い掛けた。
すると楯無は、胸元から扇子を取り出し
「それは勿論、私が志願したからよ」
「ダウト」
楯無の言葉に、祐輔は思わず指をビシリと突き付けた。
「貴女程の方の転属が、簡単に受領される訳がないじゃないですか……現更識家の頭領にして、僕と同じ特務の影たる貴女が……一ヶ所に特務の人員が集まるなんて、通常は有り得ない……態々、偽りの身分まで用意してるんですから」
祐輔がそう言うと、楯無は先と同じように胸元から一通の封筒を取り出して
「はい、これ……閣下からよ」
と告げた。
それを受け取った祐輔は、中から出した便箋を読み始めた。そして、数分後
「……軍内部で、僕を排除しようとする動きが?」
と祐輔は、怪訝な表情を浮かべた。
「ええ。それも、陸軍と海軍の両方で」
「……こういう時ばかりは、仲が良くなるんですね……」
帝国軍の陸軍と海軍の仲の悪さは、最早伝統的と言えた。深海悽艦という世界共通の敵が居ながら、あらゆる予算・人員・資財の奪い合いが長らく続いてきた。
資財に関しては、今や海軍から陸軍に流れるのが通常になったが、それでも仲の悪さは続いている。
「それがどうにもキナ臭いから、殿下からの要請で私が動いたのよ」
「殿下が……」
どうやら、楯無に初音島鎮守府に行くように命じたのは悠陽のようで、まさか政威大将軍たる悠陽が一人の軍人のために霞部隊の隊長の一人にして、公儀隠密の家を動かすとは思っていなかった。
更識家。日本では長い歴史を誇る公儀隠密の二大大家の片割れで、頭領は代々楯無という名前を継ぐことになっている。
勿論、本名は別にあり、祐輔は彼女の本名を一度だけ聞いたことがある。
「という訳で、暫くはよろしくね♪」
「……分かりました」
完全には納得している訳ではないが、流石に悠陽の指示とあっては逆らうつもりは無いので、祐輔は楯無の着任を受け入れたのだった。
その頃、明日奈は
「うーん……更識って名前……何処かで聞いたような……」
と書類を捌きながら、楯無の名前に聞き覚えがあって、首を傾げていたのだった。
どういう話を書いてほしいですか
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戦闘多め
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日常多め
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エロ多め