次回は、久し振りにエロ回を考えてます、はい
「……月が、綺麗だね……祐輔君……」
「……貴女の為なら、死んでもいい……でしたっけ?」
「夏目漱石……知ってたんだ……」
「まあ、それなりに……さくらさんの教育の賜物です」
祐輔の怪我が治ったある日、祐輔と明日奈の二人は自室の窓から夜空を見上げていた。二人が見上げている夜空には、満月が煌めいていた。
ナインテイルの襲撃から、大規模侵攻は確認されず、各地で小規模の戦闘が起きているだけだ。それは初音島も例外ではなく、一時の平穏が訪れていた。
そして今朝がた、祐輔の鎮守府に一人の艦娘が配属となった。秋月型駆逐艦二番艦の照月。
さらにアリア艦隊には、初月が配属になった。
その二人は教育期間を終えて、現在は実戦投入となっている。
「芳野さくら博士……祐輔君にとっては、義理のお義母さん……になるのかな?」
「ですね……さくらさんが居たから、僕は今ここに居ます……会っていなかったら……何処かで死んでたでしょうね……戦場で……」
祐輔がそう呟くと、明日奈が祐輔の隣に座り
「……祐輔君の戦歴……一部は偽り……けど、大部分は本当なんだよね?」
「ええ……横浜戦から約半年は偽物ですが、他は……」
明日奈問い掛けに、祐輔は思い出しながら答えた。
そしてその半年の間は、更に過酷な戦場に捨て駒として投入されていた。
硫黄島攻防戦、佐渡島撤退戦、沖縄撤退戦。それらに投入され、幾多の戦死者を出しながらも生還。
最後の沖縄撤退戦の後に、特務に助けられて抹消されていた軍籍と戸籍を復帰されて、今になる。
「祐輔君……私より長い時間を、戦場に居た……改めて凄いね、祐輔君……」
「運が良かっただけですよ……」
祐輔がそう言った直後、明日奈は祐輔の頭を自身の膝に乗せて
「運も実力の内って言うから……ね」
と言いながら、祐輔の頭を撫でた。
久し振りに二人で過ごす家で、祐輔は安らぐ気持ちだった。
その頃、優衣は
「優衣ちゃん、痒い所はない?」
「はい、ありがとうございます……いかづちおねえちゃん」
雷と一緒に入浴しており、雷が優衣の長い髪を洗っていた。
第一初音島鎮守府で過ごすようになって、約三ヶ月。その間、駆逐艦娘達が順番で面倒を見てきており、今日は雷が優衣の頭を洗っていた。
「はーい、流すから、目をしっかり閉じてねー」
「ん」
優衣はたちまち、駆逐艦娘達に人気者となった。その見た目と幼さを感じる言動が、庇護欲を掻き立てたのかもしれない。
特に雷、夕雲、浦風辺りが猫可愛がりしており、優衣もその三人には特になついていた。
そんな二人を見ながら、電はあることを思い出していた。
(優衣ちゃんの遺伝子パターン……
それは、解析が終わった優衣の遺伝子配列。それが、艦娘に非常に近かったのだ。しかし、優衣の見た目はおおよそ10歳前後。
その見た目となると、駆逐艦か海防艦娘位だ。
(それに、遺伝子の不自然な痕跡……多分、遺伝子組み換えの痕跡も有りました……なんか、嫌な予感がするのです……)
と電が考えていると、雷が優衣と一緒に湯舟に入ってきた。どうやら、体を洗い終わったようだ。
そして楽しそうに入浴している二人を見ながら、電は
(何も起きないでほしいのです……)
と願った。
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