機動戦士ガンダム MSV エリオット・レムの記憶 作:翔田美琴
半月に満ちた夜。アネットはアリエルの淫らな眩惑の中にいた。
珍しくメガネを外して、スッとアネットの寝室に入ってきたアリエル。
そこには妖しいまでの色香を漂わせたアリエルの姿があった。
まるで、淫魔に憑りつかれたように、今宵もアリエルは”穢れ”を集めている。
「アリエル?どうしたの?」
「こんな夜は・・奥様と一緒にいたいんです」
そして、おもむろにアネットの脚の指を舌で愛撫を始めるアリエル。
その舌捌きはもはや熟練の舌捌きだ。彼女は囁くのように、アネットが夫の待っていたのを優しく指摘した。
「ずっと・・エリオット様を待っていたのですね・・」
「あっ・・あっ・・」
「こうすると大奥様も喜んでくれるんです・・」
アネットの足を頬ずりしながら囁くと、その舌は太ももに這い、彼女が纏うバスローブを脱がしていく。
白いレースの多いパンティーだった。彼女は微かに蕾を愛の蜜で濡らしていく。
アリエルの左手の中指がその蕾に押し込むように触れた。軽く指を押し込む。
「ああっ!!」
「奥様の身体・・素敵です」
アネットの身に激しい快楽が身体の内側からなだれこんでくる・・!
アリエルはその白いレースのパンティーを降ろす。アネットの快楽に呼応するように、愛の蜜が溢れるほど、滴り始める。
やがて、アリエルもブラジャーを外して、アネットの蕾を己の舌で刺激を与える。
淫らな音が聴こえる・・。なだれこんでくる拷問のような快楽の・・気が狂いそうな程の快楽の嵐がアネットを襲う。
「ダメェ・・!!ダメェ・・!!」
「どうして・・ですか?奥様のここは艶やかに濡れて私を求めていますよ・・?」
アリエルの蕾への愛撫は続いている。やがて、両方の指で・・蕾と同時に菊の花にも刺激を与え始める。
余りにも恐ろしい快楽でアネットは早くも絶頂に駆け上がる・・!!
激しい喘ぎ声を上げた。悲鳴にも似た甲高い声が部屋に響く。
「もっと・・私を満たして・・!」
アリエルは口癖のように囁いて、豊かなふくらみを彼女のふくらみに合わせてこう囁いて慰めあった。
「待ちぼうけの女同士・・慰めあいましょう?」
「あっ・・!んっ・・!!」
波のように甘い吐息と喘ぎ声が聴こえる。時折、アリエルはとろけるようなキスを交わして、舌を弄ぶ。
乳首を擦り合わせる。毎日の儀式ですっかり敏感になったアネットはそれだけでも十分、快楽が押し寄せてくる。
やがて、アリエルの手淫が始まる。左手で蕾から花になった花びらに指を入れ、花の芯を擦り始める。アネットが更に激しく喘いだ。
「任せてください・・。奥様がいい所は知っていますから・・」
「あうっ!ああっ!!ああーーっ!!」
激しく指でかき混ぜるアリエル。アネットはその細い腰を浮かして感電するような快楽が彼女に襲い掛かる。そして透明な愛液がシーツをたっぷりと濡らす。
なおもアリエルの攻めが続く。
アネットの豊かなふくらみを緩急つけて優しく揉み、舌で乳首を舐める。口に含んで優しく吸い、舌で転がす・・。
まるで夫がそれをしてくれているような気がする感覚があった。
「気持ちいいんですね・・。もっと私を夢中にさせて・・」
アリエルは艶やかに微笑んで、また花びらを舌で愛し始める。
「奥様が学生の頃・・奥様が・・少女だった頃・・すべてが愛しかった・・。今でも奥様は素敵・・」
アネットは嵐のように襲い来る快楽の拷問にただ喘ぐことしか出来ない。
そして・・だんだんその麻薬のような快楽の嵐で・・彼女は愛する人すらその記憶が無くなっていくのを感じる・・。
(気持ちいい・・!ずっと・・このまま・・していたい・・)
まるで海に溺れるようにアリエルという快楽に溺れるアネット。
その行為は一晩中続いた・・。
夜が明けると彼女とアリエルは不思議な夢のような空間にいる。
「アリエル・・?」
「あ・・おはようございます。奥様・・。早速、着替えをご用意しますね。今日はどんな下着にしますか?ラベンダー色にしますか?」
「あ・・あれは大事なものだから・・エリオット・・好きかしら・・?ラベンダー色・・」
「ここには二人きりですよ・・?」
「え・・?」
彼女はそこで、その”エリオット”が誰のことかわからなかった。エリオット・レムが彼女の記憶から消えていく・・。
「では、いつもの白い上下の下着にしますね・・」
彼女はそこでアリエルと身支度を整える。
アネットが大学の時に纏っていた衣服だった。半袖の真っ白なシャツに首にはリボンを飾り、スカートの下には白いペチコートが。スカートも真っ白だ。
「こうしていると思いだしますね。一緒に大学に通っていたことを」
何だか不思議な気分だ。まるで今の自分は大学生の頃に戻っている。
「あら?アリエルだって、大学は一緒の学科だったでしょう?」
「そうですね」
「嫌いだったの?大学?」
「嫌いではありませんでした。みんな、私のことを見つめてくれたから。奥様のことも、エリオット様のことも、みんな羨ましそうに見つめていたから・・」
「あの頃から旦那様は素敵な男性だった。今でも素敵な男性・・」
そう囁きながら・・アリエルはアネットの上着の下に手を入れ、ふくらみを優しく揉み解す。時に指で乳首を擦るとアネットはビクンと反応した。
(もう、あんなにしたでしょう・・?あんなに・・したのに・・)
アリエルの今の瞳は、あの大きな翡翠の瞳は今は虚ろだ。
そして、まるで貪るようにアネットを求める・・。
そのアリエルには今はこんな嫉妬の気持ちがあった。
(そう・・。あの頃から奥様は素敵だった・・。エリオット様も・・素敵だった・・。私のことを見て欲しかった・・。だけど・・エリオット様には、奥様だけしか目に入ってなかった・・。そして・・私は、病弱だった私は・・あの時ガンを患って・・そして・・あの人に未練を残して・・死んでしまった・・。あの・・泉があるおかげでかりそめでもよみがえることが出来た・・。そして、エリオット様がレムレースに降りて来てくれた・・)
そう思いながら、アリエルはアネットの花びらを舐めてみる。
彼女は・・アネットはそのアリエルに溺れてしまう・・。
そして彼女に抱き着いて、その豊かな胸の中に顔をうずめる。
(アリエルの身体・・素敵・・。ずっとこうしていたい・・)
その頃、夫・エリオット・レムは例のジェニファーが教えてくれた神殿にもう一度、脚を運んでいた。
相変わらず、松明の明かりしかその神殿はない。
壁画を見るエリオット・レムは、気になるのか、その擦り減ってよく読めない文章を、右手の人差し指の腹でなぞってみる。
すると、彼の頭の中に先祖の霊の声が聴こえた。
”儀式から逃げるのは我は許さない。200年に一度の「月待ちの儀」を拒否することは許されない。もし、拒否するなら・・相応の代償を支払う必要がある”
「相応の代償だと・・?」
彼は腕を組んでフンと鼻で笑う。
「何も起こらないでこの一連の騒動が収まるなんて・・私は考えていないさ。だが、”儀式”なんてそんな物は関係などないね。私は意地でも逃げ切って見せるさ」
薄暗い洞窟の中で、彼は不敵な笑みを浮かべると・・その洞窟から去り、川のせせらぎが聴こえる深緑の森へ帰る。その綺麗な川の流れるせせらぎの傍に、メイド服を着たアリエルが待っていた。珍しくメガネを外している。
そして彼女は、意外な言葉で彼を出迎えた。
「アリエル?」
「おはようございます。エリオット様。奥様を返しに来ました」
「??」
アネットが朝日で起きると、傍には椅子に座った夫が起きるのをずっと待っていた。
彼は少し皮肉を込めて茶化すように言葉を出した。
「お目覚めのキスが必要かな・・?」
「エリオット」
彼女が夫の胸に飛び込んだ。
「行かないで!私を置いて・・いかないで・・!!」
「アネット・・。言っただろう?プロポーズした時に。”私には君だけだ”と」
アネットを抱きしめながら、彼は囁く。
「置いていかないし、独りきりにするつもりなどないよ。それともその証拠に抱いて欲しいのか?」
彼は微笑して、ベッドに上がると服を纏ったまま妻に覆いかぶさる。
そして器用に顔を動かして、彼女の首筋にキスをする。
そんな夫にアネットは少し抵抗をした。
「こ、こんな朝から・・!」
「・・・。そうだな。続きは今夜の為に取っておくか」
少し熱を帯びていたエリオット・レムは、そこで一度身体を起こして、そして「月待ちの儀」が始まる前に逃げる準備を整えるよう妻に伝えた。
「アネット。四日後には、このレムレースから去る。日曜日の午後十時の最終便にグラナダ行のシャトルの便を予約した。最低限必要な荷物をまとめておくんだ。このレムレースから逃げるぞ」
「わかったわ」
彼は軽く頷くと部屋から去った。
そして・・この日の夜・・。
アネットは・・あの「月待ちの儀」の時に纏う、シースルーの衣装を着て・・彼の前に姿を現した・・。