機動戦士ガンダム MSV エリオット・レムの記憶 作:翔田美琴
スカーレットの部屋の前に来た。とりあえずはインターホンを鳴らしてみよう。
……誰もいないのかな。そんなはずはないだろう?向こうから”来い”と誘ってきたのに…。
もう一回、鳴らしてみる。……やはり反応がない。
さて、どうしたものか。このまま無視して、すみれ未亡人の部屋に向かうか…。
そう思いかけた時、妖艶なる塔の廊下からご本人の登場だった。
「あら、思いのほか来るの早かったわね?それに、鍵は開いたままなのに、許可を得ずに入るという非常識な真似はしないところを見ると信頼は置けそうな男ね、やはり」
つまりは試していた…ということか。なるほどね…。まあいいさ。
「要件を聞きにきました。いいですか?中に入って?」
「いいわよ」
スカーレットの部屋に入った。目に留まったのは大きなモニターだ。そこには卑猥な映像が流れている。
若い女性がマニアックな縛り上げられ方をして、中年男性に無理矢理レイプされている映像だった。
だが、女性の方は既に犯されているのを知らず、快楽に身を溺れさせてしまっている。獣のような声で蹂躙する男の下品な声が聞こえる。
「気になる?この映像?」
「……」
俺はソファに女王様気取りで座る彼女を見据えるだけだった。
彼女は唐突に話始めた。中のモニターの女性のことを。さも冷酷に。
「彼女ね…ミッチャンっていうの。田舎っぽい名前でしょ?彼女はね、私の親友だったんだ。でも、私に内緒で男を作って…その内地球で暮らすのだと言いだしたの。私ね、離れたくなかったから彼女にサイド3にいて欲しいって頼んだ。男ならいくらでも紹介してあげるからって。でも聞かなかった」
「……で?」
「それで…フフッ…馬鹿よね。いいバイトがあるからって紹介したのよ。ジオニック社のバートン家にいいバイトがあるって紹介したら、そいつまんまと乗ってきた。地球に行くための資金と結婚資金を調達するんだって。それが…」
モニターを人差し指で指したのだ。
「その結果よ。初めてだったんじゃないかしら?あんな縛られ方をされたのは?だけど…今ではヒーヒー咥えこんでいるわ…。浅ましい女。いい気味ね」
さも可笑しそうにスカーレットは応えてみせた。
「私を裏切った奴はみんな、ああなるの……!あなたも、あんな風に縛られたらどんな声を上げるのかしら?案外、セクシーな喘ぎ声を上げるのかしら?」
「さあ…?俺にはそんな趣味はありませんから、何とも……」
「で?セントの息子のあなたがここにいる理由を教えて欲しいわ…。何故、汚職で首にさせられた金庫番の息子がここにいるかを?おまけに”レム”って偽名を使ってまで」
「レムは母親の姓です。俺は初めからエリオット・レムという名前で生きてきました。何故ここに俺がいるかという質問ですが、曖昧な言い方をすると”エリアスに呼ばれて来た”としか答えられません…」
「油断ならない男ね。まあいいわ。ねえ?私と組む気はないかしら?」
「あなたと?」
「こんな下っ端の技術屋と組んであなたと俺にメリットがあるのでしょうか?」
「いいから。来なさい」
俺はこの蜘蛛みたいな女に…その欲望の糸に絡め取られようとしている…。スカーレットが俺を引っ張り寄せてそして手による奉仕を望んできたのだ。
「ゆっくりと撫でてみて?」
俺はこの場から逃げられないでいる。欲望の糸に手繰り寄せられ、その己の指で彼女の秘めた欲望を解放するために淫らな手淫を始めてしまった。
成熟した花弁の割れ目に指を入れ、慎重に指に蜜を絡め始める。既にあの時発情していたこの蜘蛛女は、だんだんと熱を帯び俺に指で犯されるのを望んでいる。
上に、下に、滑らかにすべらす。だんだん指が花びらの奥の中に侵入していく。
彼女の顔を見た。艶やかにその顔を上気させている。猛烈にキスを交わしたいが、理性で止めた。
その代わりに指を、人差し指と中指で花びらをくちゅくちゅと淫らな音を立ててかき回す。今度は親指で花の芯を擦った。
「あはあっ!!」
「すいません…。刺激が強すぎました…?」
「いいの…!もっと…いじめて」
彼女がだんだん俺に身体を預けるようにその腰を椅子から下ろしていく…。
「あっ…!ああん…!!…おっ…!」
何かを言いかけているように見える。俺はまだ警戒を解いていない。何を言おうとしたのか指を動かしつつ聞いてみる。
「今、何て…?」
「おっぱいもいじめて…!唇で吸って…転がして…噛んで…ぇ!」
右の指を動かしつつ、彼女のドレスの肩からくつろげてあげた。大きな乳房が形を崩さず存在している。いわゆる伝説の巨乳というやつだ。
今度は乳首を口に含んで、舌で舐めてみる。舌先で遊んでやる。
「あっ!あっ!いいのお!もっと、舐めてぇ…!!」
彼女が俺の上にのしかかる。俺は床に尻をついて、ことさら激しく責め始めた。
彼女の茶色に染めた髪が俺の汗ばむ顔に絡みついてくる…!
ここで少し冷静になってきたような気がする。このプレイで少しは興奮をしすぎて苦しんでいる分身を慰められたらと思う。
彼女が目の前の俺が与える刺激に夢中になっている。
「ああん!いいのお!もっといじくって!もっと、舐めて!」
「欲求不満だったのですか?スカーレットお嬢様…?」
「そんなのじゃない…!!」
(いや。そんなの…だよ。だったら、気が狂う程の快楽の渦に飲みこまれてしまうがいいさ)
こいつをどんな風にいかせてやろう?俺の頭の中は嗜虐的な想いで溢れている。
無意識のうちに指を花びらの奥の壁を押し込むように愛撫している。唇は彼女の乳首を、ふくらみを緩急つけていじめている。
彼女がそのかき回している花びらとズボン越しの俺の分身と触れ合うように身体を乗っけている。
今日の俺は汗だらけだ…。
「いいっ!いいっ!イク!イクーーっ!」
「イッテしまえよ!」
俺が乱暴に罵ると同時に、彼女は淫らな快楽の叫びを上げて…秘めた…いや発散させるのを待っていた欲望を解放した。
しばらくの間…俺達の荒い息遣いが部屋の中で絡みついていた…。
「ふう…」
「あなた…やるじゃない…」
「お褒めに預かり光栄です」
「でも、今度はあなたが欲求不満じゃないの?」
「ああ。俺にはお構いなく…。それこそ、お嬢様の手を煩わしてしまいますから…」
「…で、私と組む気になった?」
「だから、言っているでしょう?こんな下っ端の技術屋とお嬢様が組んで何のメリットがあるのですか?」
「あなた…バートンの”裏金”について、何か知っていることはない?」
バートンの”裏金”……。その言葉で理性が戻った。そう。俺が狙っている物を彼女も狙っているのだ。
だが、はぐらかすようにこう牽制の言葉を出す。
「エリアス・バートンが残した”裏金”ですか?例えそんな物があったとしても既にすみれ様が相続してしまっているのではないでしょうか?」
「ふふ……。お父様は金庫の暗証コードをすみれには教えなかったみたい。あのお金はバートン家の一族のものよ。あの女に横合いからもっていかれてたまるもんですか。ねえセントから聞いているでしょう?」
「何を?」
「とぼけないで。ねえ、セントは亡くなる前にあなたに言い残していったんでしょう?」
「何を言い残したと?」
「……裏金を納めた金庫の暗証コードよ」
「それを知ってどうするんです?まさか…」
「あの女を出し抜くのよ」
「まさか、金庫からお金を盗み取ろうとも?」
「人聞きの悪いことを言わないで。私はエリアスの娘よ。バートンの血を引く者の手にお金を取り戻すんですもの。むしろあるべき所に移すと言って欲しいわ」
「そんなに欲張るものではないですよ。裏金なんかなくても遺産はたんまり相続しているでしょう?」
俺はわざとぼやかして言った。親父は金庫の暗証コードなんか知らないし、俺も知るわけがない。だが、序盤でカードを晒す馬鹿はいる訳がない。
彼女は苛立ち吐き捨てる。
「表に出ているお金じゃ何にもならないのよ。そんなお金、賄賂に使う訳にはいかないじゃない!」
「なるほどね…」
「裏金を握る者がバートンの権力も引き継ぐ…。かつての金庫番の息子ならわかるはずよ」
「さあ……。俺は不肖の息子でしたからね…。長いこと家を飛び出して地球にいた者なので、いまいち親父の仕事の内容は理解していないのですよ。MSなら知っていますけど」
俺は死んだ親父が抱えていた闇の深さを思い知った。親父はバートン家の政財界への裏工作の全てを担って神経をすり減らして挙句の果てに不都合のすべてを背負わされてこの世を去ったのだ。
「ねえ…抱いていいのよ…」
ああ…妖艶なフェイスに極上の胸に、完璧なヒップ…極上の女が誘っている。どうすればいいのか…!
だが、ここはビジネスライクに振る舞って、誘いには乗らないでおこう。
「今夜のところは自分の部屋に戻らせていただきます。このまま行ったら冗談ではなくあなたの奴隷にさせられそうだ」
「私の敵に回るってこと?」
「誤解しないでください。俺はただのMS開発者です。ですが、御用があればいつでも呼び出してください。お嬢様のお呼びなら喜んで飛んでまいりますよ」
背中を向けてそう言った。
「油断のならない男ね」
「お嬢様にそう言っていただけると光栄です」
「一つ、忠告しておくわ。私を軽く見ないことね」
「覚えておきます」
最後に俺はニコリと笑顔で言ってあげた。
「お嬢様がイク時の顔…すごい可愛かったですよ」
そうして、俺はスカーレットの部屋を後にした…。
彼女の誘いを断ったが、吉と出るか凶と出るか…神のみぞ知るか。
正直ベッドが恋しいが、次はすみれ奥様の部屋だな。