「賭けに参加する奴は、リーンがあとどれくらい俺の電流を耐えられるか、宣言しろ!」
街の女を奴隷としてプレゼントする、という条件を俺が提示してやると、すっかり乗り気になった観衆の中から、幾つもの手が挙がる。
「あと10分!」
「いいや、あと20分は耐えるんじゃないか?」
「待て、もしかしたら電流を強くしていく前提かもしれないぞ? だからオレは5分だと思うぜ!」
口々に、観衆達が時間を予想し合い、俺に向かって叫んでいる。
だが、誰が何分と宣言したのかまでは、俺はいちいち覚えていない。
街の女など、別に幾らでもくれてやって構わないからだ。
俺の奴隷を出さなくて済むのなら、その他の女などどうでも良い。
俺が賭けをしようと宣言したのは、この愚民共のボルテージを上げ、理性を崩壊させてマリアの目標につなげる事と、リーンの調教の一環とするのが目的なのだ。
それさえ達成できれば、誰が賭けに勝ち、誰が負けたかなど、考える必要はない。
「よし、予想を宣言するのはここで打ち切りだ! では、そろそろ調教を再開するとしようじゃないか!」
リーンのマンコの中を俺の指はズプズプと掻き分け、電流を垂れ流している。
その電流の強さを、ほんの少しだけ上げてやると、効果は覿面であった。
「いぎゃあああああっ! あなたっ、電流を強く……!」
「早くイロハのミルクを飲むと言え。さもなければ、更に電流を強くするぞ?」
「例えどれだけ、電流を強く、されようとも……サキュバスの、ミルクだけは、飲む訳には、いかないわ……!」
顔を真っ赤にし、息も絶え絶えといった様子にも関わらず、リーンはお尻側にいる俺の方へ振り返り、睨みつける。
なかなか強情な女だな。
だが、嫌いではない。
むしろ、実に堕としがいがあって好きだ。
「ユミエル。お前は、確か雷の魔法が使えたな? お前の魔法を、こいつのお尻にぶち込んでやれ。」
「はい。」
「や、やめなさい、ユミナ!」
慌てるリーンに目もくれず、ユミエルはリーンのお尻に指をズボリと差し入れ、電流を流し始めた。
しかも、経験豊富な俺と違い、彼女は電流の力加減を弁えていなかったようで、四つん這いのリーンの背筋がピンと跳ね上がる。
「いぎいぃぃぃいっ! あっあっ、うぐぅぅぅぅぅうっぅ!」
ユミエルよ、やり過ぎだ。
そう言いたいところではあったが、しかし、あのリーンが白目を剥いて悶絶している様は、見ていて非常に愉しい。
600歳とはいえ、やはり耐えられない刺激には耐えられないという事か。
「リーン。イロハのミルクを飲む気になったか?」
「あがあああああっ、ぅぅぅぅうう!」
ふむ、痛みのせいで声が聞こえていなさそうだな。
仕方ない、少し方針転換するか。
「ユミエル、止めろ。」
「了解しました。」
ユミエルが、リーンの尻から指を引き抜いた。
そして、俺の方は、電流の強さを落とし、そのままの状態を維持する。
実を言えば俺も同時に電流を流すのを一旦止めるべきだろうと思ったのだが、観衆の前で賭けをした手前、そうする訳にはいかない。
観衆のボルテージを上げた状態で期待を裏切るような事をすれば、全てが逆効果となり、水泡に帰すのだ。
王道なんてつまらない、なんて事を考えた結果斜め下の作品を創るようなクリエイターに、決してなってはいけない。
「どうだ、リーンよ。喋れるか?」
「ぁぁぁぁ……」
「まだ駄目か。」
先程の絶叫に比べれば大分マシになったとはいえ、リーンの脳は未だダメージから立ち直れていないようだ。
喋れない人形の調教ほどつまらないものはないぞ?
こうなったら、別の切り口から攻めるとしよう。
「スマホに録画した、奴隷達の調教風景の動画を上映してやるか。とはいえ、スマホの画面は観衆に見せるには小さ過ぎる。巨大なモニターが必要だな。」
だが、この異世界に、モニターなどという物は存在しない。
よって、モニターの代わりになりそうな物を用意するのだ。
そしてそんな用途で使えそうな物は、俺が思いつく限り1つしかない。
「おい、誰か! デカい鏡を持って来い! 数メートル程度はある物を!」
「ご主人様。それでしたら、私に仕えていた宮廷魔術師達に、王宮から持ってこさせます。」
「おお、さすがはユミエルだ。だが、宮廷魔術師達は全員、マリアについていったはず……いや、俺がリーンとの対決前に潜伏していた廃墟に、リースを追ってきた魔術師共を放置していたな。奴らはリースの力で乱交中だろう。ユミエルよ、お前の力ならそいつらの混乱を解除できるな?」
「もちろんです。では、その魔術師達の所へ行ってきます。」
「うむ、頼んだぞ。分かっていると思うが、急ぎでな。」
「はい!」
翼で飛び立っていったユミエルを見送り、俺はリーンの方へ視線を戻す。
魔術師と合流後、転移魔法で王宮まで戻るとしても、そこから魔法で鏡を運んでここへ来るのに多少の時間はかかるはず。
ユミエルが戻ってくるまで、観衆を退屈させてはいけない。
そんな調子ではエンターテイナー失格だ。
「リーンの方もこのままでは使えないしな。そうだ、丁度良い。シャルロッテ、お前はリーンの弟子だったな?」
「仰せの通りでございます。ご命令でしょうか?」
「ああ。ユミエルが戻ってくるまでの間、リーンの弟子であるお前がリーンの代わりに場を繋げ。」
「承知しました。ところで、場を繋ぐというのは、具体的にどのような事をすればよろしいでしょうか?」
「そうだな……」
まず、シャルロッテを観衆の誰かと交わらせるのは絶対に無しだ。
こいつは俺の獲物だと決めている。
自分の女をよその男に譲ってやるほど、俺は寛容ではないのだ。
だが、それ以外の方法でなら、男を愉しませる事は許可できる。
この場合、観衆全員を平等に愉しませるなら、アレしかなかろう。
「シャルロッテ。お前の着ているボンテージ衣装を脱げ。そして、裸で踊れ。」
「はい! では、早速!」
シャルロッテは躊躇いなくボンテージ衣装を脱ぎ捨て、全裸になった。
すると、彼女のグラマラスな肢体に、観衆達は更なる盛り上がりを見せる。
「うおおおっ、いいねぇ! おっぱいデッケぇ!」
「尻も太もももムチムチだ! しゃぶりつきたい身体をしてるな!」
「オレ、この女とヤリてー!」
駄目に決まっているだろう、馬鹿者が。
もしシャルロッテに手を出そうとしたら、お前の首を切り落とすからな?
と、俺は睨みを利かせつつ、シャルロッテの裸体も観察した。
「確かに、いい身体だ。」
目測で最低90センチ半ばくらいはあると予想できるバストとヒップに、綺麗に括れたウエスト。
程よい肉付きの太もも。
しかも、これほどの肢体がサキュバスの力で作られた物ではなく、彼女が元から持っていた物だと言うのだから、本当に驚かされる。
更に、そんな性的過ぎる肢体に良い意味で合わない、知的な顔立ちと流れるような緑のロングヘア。
年齢も20代と若い上、未だ処女。
これだけの極上の素材、たっぷりと活かしてやらねばな。
「観衆の皆さん! 私のダンスを、じっくりとご堪能下さい!」
サキュバスの力で理性や羞恥心が吹っ飛んでいるシャルロッテは、その場で前後に腰を降り始めた。
腰の揺れに合わせて、シャルロッテの豊満な胸肉はドプンと弾み、人混みから歓声が上がる。
「もっと揺らせ揺らせー!」
「マンコ広げてちゃんと見せろ!」
「たまには尻もこっちに向けてくれぇ!」
観衆達から飛び交う言葉に、最早理性というものは見られない。
こいつらは、本能のままに異性を求める獣と化したのだ。
あまり煽り過ぎると、さっき止めたにも関わらずシャルロッテに襲い掛かりかねないな。
「エリーゼ、イロハ。愚民共に細心の注意を払っておけ。」
ユミエルがいない分、こちらの手数が不安だ。
早く戻って来い、ユミエル!
「ご主人様。今よろしいですか?」
「ユミエルか? 念話の魔法で急に何だ? 問題が起きたか?」
「はい。王宮に残っていた宮廷魔術師達と、戦闘になってしまいました。人数差の関係で、こちらが押されています! どうすればいいでしょうか?」
ちっ、こんな時に全く!
何でちゃんと隠密行動ができんのだ、あいつらは!
「仕方ない。俺の方から増援を送る。お前は、部下を囮にして逃げろ。そして、転移の魔法を使って1人で鏡を運んで戻って来い。転移でここに着いたら、鏡の設置はこちらでやる。」
「分かりました! では、そのように致します!」
「うむ、頼むぞ。」
リーンを初めとする宮廷魔術師達をこちらに引き込んだ以上、どの道この王国の軍との衝突は避けられない。
ならば、速やかに王宮を占拠し、王国軍の兵士や魔術師達も全て性の虜にするのが最良だな。
「マリア。聞こえるか?」
「あら、如何されましたか?」
念話の魔法で、俺はマリアに連絡を取った。
数多の敵を退けられるような奴は、他に心当たりがないからな。
「今すぐ王宮に向かってもらう事は可能か? 王宮にいる魔術師達が、俺の奴隷と交戦しているらしい。そこで、彼らの支援をして欲しいんだ。」
「ふふふっ。人間の分際で、わたくしに命令ですか? 妹達はともかく、わたくしはあなたに従えられたつもりはありませんよ?」
「無論、それは弁えている。だからこれは、命令ではなくお願いだ。頼めないか?」
「そのお願いを聞いて、わたくしに何かメリットが?」
「ああ。お前は以前、この街だけでなく、王国の全て、更にいずれは他国をも手中に収めると語っていただろう。その第一歩を、今ここで踏み出してみないかと言いたいんだ。今回、俺が捕らえた奴隷達は宮廷魔術師ばかりだ。こいつらが王宮に戻らない事が国の中枢に伝われば、国は大々的に部隊を組み、お前達サキュバスの対策を万全にした上で戦いを挑んでくるだろう。マリアが負けるとは俺も思っていないが、お前の姉妹や奴隷達に被害が出ないとも限らん。今の時点で王宮を叩ければ、少ない犠牲でこちらが有利に事を運べるんじゃないか?」
「ええ、その通りですね。単純に命令を出すのではなく、こちら側のメリットを提示し、『お願い』という形でわたくしに要望を伝える。そこまでして下さったのなら、わたくしも動くのは吝かではありません。苦労して作った奴隷達を無駄にされるのも業腹ですしね。但し、あなたのお願いを受ける代わり、条件があります。」
「何だ?」
「国を堕とした暁には、わたくしが国を統治する女王の位につきます。そして、あなたには、辺境の土地であなたの奴隷達と共に静かに生涯を過ごしていただきます。」
「分かった。その条件を受け入れる。」
元より、国の政治などに興味はない。
誰が誰に投票しても、おんなじやおんなじや思うてー!
というのが、現代日本から来た俺の考えだからな。
「では、取引成立ね。」
「宜しく頼むぞ。」
調教も、いよいよクライマックスを迎えようとしている。
このまま一気に、最後まで駆け抜けるぞ!