「お安い御用で」
風香は顔を真っ赤にし、うつむいてしまう。彼女の顎を手にとり、唇を優しく塞ぐ。
「んっ……はぁ……あっ……」
くぐもった声が塞いだ唇から聞こえる。
熱のこもった呼吸が循環され、風香の想いが全身に駆け巡っていくようだ。
俺はキスだけではなく、舌も彼女の口内へと侵入させる。
「んぁ……いっ、ン……はぁ、ゆ、優人……」
「大丈夫、俺に任せて。今日は、こっちから責めてあげる」
俺は微笑みながら、口内の舌を縦横無尽に動かす。
歯茎や舌べろ、風香の口という口を味わっていく。
口内愛撫を繰り返すと、風香は腰をピクつかせ、ブルブルと肩を震わせ反応する。
今までこちらが責められる立場だったからか、攻守逆転という未知の快楽が俺の脳内に駆け巡っていく。
「ゆ、優人……だめ、これ以上は、ほんと……」
「風香、風香……んっ、んんっ……」
深く唇を重ねる。風香の口から出てくる涎も、きっちりの舐め上げる。
甘い味と温もりに下半身の欲望がもたげてくる。もう、我慢の限界だった。
「…………」
「俺……って、風香?」
「……ふふふ、よくもやってくれたわね、優人」
あれ、なんだ、これ。滅茶苦茶、甘くてエロい空気だったのに。
なんで、風香は不機嫌な感じ? というか、怒ってる?
「風香? 風香さん? えっと、どうかした……」
「えぇい!!」
「ちょ! いきなり、な、なに!?」
風香は立ち上がると、俺の畳の上に寝転がし、ズボンと下着を脱がす。
風香が勃起したペニスを見下ろす格好になってしまう。
「ふふ、生意気よねぇ、ほんと。私を責める、ですって? くくく」
「いやいや、ちょっと待って。なんでこのポジション? 俺が責められる位置になんでなるの」
「そんなの、私が優人を責めるからに決まってるじゃない」
「邪悪な笑みのまま言われても……うっ」
「優人が責めるなんて、百年、いや千年早いんだから……」
風香は黒ストッキングのまま、屹立したペニスに足を当ててくる。
敏感な先端部分が細やかな繊維質の布地に擦られ、思わず声を漏らす。
「ふふ、そうそう。優人はそういう声だけ出してればいいんだから」
「風香、ちょい待ってって。あぁ、そ、そこ、踏むなよぉ」
「口では否定してても、あんたのここは、嬉しそうにビクビク震えてるわよ」
風香に踏まれる度、俺の分身はブルブルし、鈴口から半透明の液体を漏らしていく。
ここ最近、ご無沙汰だったからか、彼女の責めに耐えきれるほどの理性が残ってなかった。
「嬉しそうね、優人のおちんちんは。もうこんなにお漏らししちゃって」
「ふふ、こうして足でしてあげるだけで、こんなになっちゃうんだから、面白いわよね」
足の指の間にペニスをはさみ、しごきあげられる。
肉竿部分が狭まると、腰に甘い痺れが走り、先走り汁が増量していく。
風香は抵抗なく感じている俺の浅ましい姿を見て、恍惚の表情を浮かべた。
「ほらほら、本当に待ってほしいのなら、ちゃんと抵抗してみなさいな」
「そ、それは……」
「できないってことは、こういうことされるの望んでたんじゃない」
無言の肯定。
風香は心底嬉しそうに高笑いし、ペニスを挟む刺激から押す刺激に変化させる。
肉棒の先端からは、ぴゅうぴゅうと情けない音が出て、少し白く濁った液体が出てくる。
艶やかな黒い布地に染みを作ってしまい、申し訳なく思うが、気持ち良すぎて、それどころじゃない。
これ以上されてしまうと、あっさりと果ててしまう。これじゃあ、前された時と変わらない。
「はぁぁ……こんなにお漏らししちゃって。私の足、また汚したいの?」
「違う、汚したくなんて、んっ、考えてない」
「でも、こうやって踏まれると、噴水のように出てくるわよ? もう、出しちゃいたいんじゃないの?」
「風香の言う通りだけど……でも……」
「でも? なに、言ってごらんなさい」
風香は足の動きを止め、妖しく微笑みかけてくる。
魔性の瞳、理性を溶かす女の顔に、俺は屈服し、肉欲を告白してしまう。
「してほしい……」
「なによ、そんな小さい声じゃ聞こえないわ。はっきりと言って」
出来の悪い弟をあやす姉のように、風香は甘く囁く。
脳内にあった余分な思考が、その一声で溶かされいき、俺は口にする。
「優しく、してほしいんだ……こんな、いつものいじめる感じじゃなくて」
「……そうなの?」
「うん、だって、今日は風香の記念日じゃないか。こんないじめるみたいな感じじゃない方がいい」
風香は目を丸くし呆気にとられる。俺は泣きそうな声で懇願する。
「恋人っぽく、甘くて、優しくて、恥かしい感じがいい。その、足でされるのは問題ないんだ」
「やっぱ変態よね、優人」
風香は意地悪そうな笑みを一瞬浮かべると、足の動きに変化を与えてくる。
痛みを追及する粗雑な動きではなく、まるで愛しい人に愛撫するように、優しく丁寧に、足でペニスを刺激する。
「こんな感じ? こういうのがいい?」
「う、うん、それ、き、気持ち、いい……」
「そっか、気持ちいいんだ。なら続けてあげる」
「おちんちんの先から、涙出ちゃってるから、拭き取らないとね」
さっきまでの乱暴さはなくなり、風香の足の指が亀頭をくすぐる。
先端にこそばゆい刺激が伝わり、熱棒は律動する。
決して痛めつけようとしない動き、微笑み、そして声色。
全てが愛おしく、俺の興奮させていく。
「凄い、さっきよりもおちんちん動いてるよ? 気持ちいいの?」
「あぅ、はぁ、んんぁ……う、うん、気持ちいい」
「イカせる動きじゃなくて、こんなじれったい方がいいんだね」
「いいよ、優人の言う通り、ちゃーんと優しくしてあげるから。んっ」
風香は指先を使って、鈴口の入口をほじっていく。
痛いはずなのに、優しい動きだからか、刺激で情けない声をあげてしまう。
「嬉しいんだね、気持ちいいんだね。いいよ、もっと聞かせて。私だけの優人の甘い声、聞かせて」
「あっ、あぁぁ……風香、あぁぁ……」
「足でされちゃって、気持ちいいんだ。ふふ、大丈夫、そんな変態さんでも、私は大好きだから」
「優人がこんな風に感じてても大好き、愛してる。もっと、もーっと、してあげるからね」
淫靡な囁きに身を委ねる。この甘美な刺激がずっと続けばいいと思う。
しかし、さっきまでの快楽の蓄積があだとなり、そろそろ限界が近づいてくる。
呼吸も荒れ、全身から汗が噴き出てくる。少し酸っぱい匂いが部屋中に充満する。
俺だけじゃない、風香も汗が頬を伝っている。
自分と彼女の汗の匂い、そして股間から発するオスの匂いが混じり合っていく。
五感全てで彼女を感じられる悦びに背筋が震えた。
「あっ、おちんちんのびくびく止まらなくなってきた。出ちゃいそうなの?」
「うん、ご、ごめん、もう、限界で……」
「いいんだよ、出していいんだから。我慢なんてしないで、いっぱい出してほしい」
「私の足で、射精して? 熱いの、いっぱい出して」
風香の一声がとどめになる。ペニスに一瞬甘い痛みが走ると、先端から白濁液が出てきた。
ゼラチン質の液体が、風香の漆黒のストッキングを白く染め上げる。
イカされたというのに、彼女を汚している光景が、倒錯的で、扇情的に映る。
「勢い凄い……! こんなにたくさん、んんぅ!」
「はぁ、はぁ、はぁ、んっ……ごめん、こんな出しちゃって」
「謝らなくていいんだから。私だって、優人に気持ちよくなってほしかったんだし」
風香は額に汗をにじませながら微笑んでくれる。
胸が熱くなって、股間の物が更に硬くなる。
「足で興奮するのって、いじめられたい願望があるからだと思ってたけど、そうでもないのね」
「うっ……そ、それは……まぁ、いじめられたい願望がないわけじゃないけど」
「そういう願望は、また今度やりましょうか、ふふふっ。私としても、そっちの方が楽しいし」
風香は加虐的な笑みを浮かべると、ゆっくりとペニスから足を離す。
それはそれで、楽しみではあるのだが……。
「でも、まぁ、楽しいと愛おしいは別問題だからね。こんな風に優しくするのは、好き」
「優人にされること、してあげること、全部、なにもかもが愛おしく感じるの」
風香は上着を脱ぎ、スカートを脱ぎ、ストッキングに手をかけたところで手を止める。
「これ、したままにしておく?」
「……はい」
黒の誘惑に勝てるわけもなく、彼女をストッキングと下着姿だけにしてしまう。
我ながら変態性が増していると、苦笑いしてしまう。
だけど、こんな魅力的な恋人がいるんだ。悪魔的な提案を断れるはずがない。
「顔真っ赤にしちゃって、もぉ。別に恥ずかしくないわよ、私は」
「俺が恥ずかしいの。はぁ、別に黒ストッキングフェチじゃないんだけどなぁ」
「ふぅん……てっきりそうとばかり思ってたけど」
風香はクスクスと笑うと、正面から両手を広げ、俺を真っ直ぐ見据える。
「白状するとね、私、今すっごいムラムラしてる。これでもかって言う位、優人に欲情してる」
「足でしてるとき、囁いてるとき、優人の姿を見てるとき、全部、ドキドキしちゃった」
風香の股下を見てみると、半透明の液体が太ももを伝っている。
いやらしくて、なおかつ、神秘的な彼女の姿に目が離せなくなっている。
喉はカラカラで痛くなって、心臓がひっきりなしに脈打つ。
「私、優人にダメにされちゃった。狂おしいぐらいに、愛してる」
「そんなの、俺もだよ」
気が触れていると思う。姉弟同士で愛し合うなんておかしいはずだ。
それでも、愛したいと思う気持ちは嘘偽りがなく、尊いと思ってしまう。
「だから……お願い。一つになりましょ? つながりたい」
「風香……」
風香の胸に飛び込み、彼女の肩を抱く。
そのまま、ゆっくりと畳へと押し倒し、ストッキングの股間部分を破る。
ブチブチブチ、と繊維が割かれる音がいけないことをしている気分をさらに煽る。
純白のパンティは既に湿り気を帯びていて、なにもしなくても挿入がたやすいことを示していた。
「もう、限界なの。これ以上、されないと、私、私……」
潤んだ瞳、上気した頬、荒れる息。
正常位の恰好をとると、濡れた下着を横にずらし、やらしい湿地帯に肉棒を差し込んでいった。
「あぁっ……! くる、入ってくる……! 私の中に、優人が……!」
「くっ、締め付け、凄いよ、うう」
「だ、だめ、入れられるだけで、イっちゃう、んんっ!」
風香の肢体が上下にバタつく。入れただけで絶頂を迎えたのは明白だった。
しかし、こっちの収まりもつかない。痙攣する彼女の膣内に、ペニスを出し入れして、刺激を得ようとする。
「あっ、だ、めぇ、今、動かれると、んんっ、私」
「ごめん、止まれない、くっ!」
「あぁっ、んっ、んんっっ!」
腰を振ってペニスを膣奥へ抽送する度、風香の身体はビクンと跳ねる。
可愛らしい彼女の姿に欲情し、さらに腰の速度をあげていく。
「あぁっ、だ、だめっ、だめなのっ、そんな奥まで突かれちゃうとぉ」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、ごめん、止まらないし、そろそろ、俺っ!」
「んんぅぅ、いいよ、きて、いいから! 二回目、出していいからぁ」
風香は上ずった声で嬌声を漏らし、こちらの絶頂するタイミングを待ってくれる。
まだそんなに繋がって、時間はそんなにたっていないのにも関わらず、射精が始まる予感がしてしまう。
腰を乱暴に動かし、快楽を貪っていく。ぎゅうぎゅうと締め付ける媚肉の心地よさにうっとりする。
そのまま、電流のようなものが下半身を貫き、そのときを迎える。
「イク、イクよ、風香……!」
「うん、イって! 私のおまんこで、おちんちん、イってぇ!」
蕩けきったおねだりが引き金になり、射精が開始される。
その瞬間に、ペニスを膣内から引き抜き、風香へ精液をかけていく。
「んぁぁぁ、熱いっ、かかってるっ、あぁぅ!」
「あぐっ、ご、ごめん、でも、外で出したくて」
「んんっ、いいの、いっぱい、かけて、いいから」
二度目の射精。
勢い衰えるどころか、さっきよりも増している。
白濁液は栗の花の香りを放ちながら、最愛の恋人を汚していく。
「あぁぁ、まだ、出て……それに、かちこちのまま」
「まだ、俺足りないみたいだ」
「ふふ、うん、そうだよね、全然、したりないよね」
勃起した肉棒を見ると、風香は嬉しそうに微笑む。
彼女は上半身だけ起き上がり、俺の唇を奪うと、耳元でささやく。
「私も、まだまだ、ぜんぜん、これっぽっちも満足してないから、もっとしよ」
「いっぱい、いーっぱい、愛して」
「風香……!」
「あぁっ、優人、優人ぉ……!」
欲望と愛情が入り混じって、なにがなんだかわからなくなる。
そのまま俺たちは再び重なって、愛し合った。