「はぁ、優人……んんっ」
「風香、風香……!」
家に帰ると、すぐ布団を敷き、服を脱いで、求め合った。
キスを繰り返し、身体に触れ合い、もみくちゃになるほど激しく求愛した。
どれだけ愛撫していたのかわからないほど、長い時間、俺たちは触れ合って。
そして、正常位のまま、つながった。
「んぁぁぁ……! 優人、優人ぉ! 入って、きたぁ……!」
「あぁ、風香の中に、入った……」
膣に入れた数なんて、もう数えきれないほどだったが、今まで一番気持ちいい感覚だった。
身体だけではなく、心までつながった感覚。
きっと、それは俺たちが同化しているからだ。
欠けたものを埋めていく。
失ったものを取り戻していくこの行為は、愛と名付けて間違いない。
「動いて、動いてほしい……! いっぱい、いっぱい愛して!」
「あぁ……!」
腰を振り、膣内をペニスでこすっていく。
彼女を愛せる喜びに全身が震えて、どうにかなりそうだった。
いや、歓喜しているだけじゃない。
「あぁぁっ、優人っ!」
近親と身を重ねていることも強く自覚しているから、こんなにもどうにかなりそうなんだ。
だから、きっと、俺たちの性行為は自傷の意味も含んでいる。
愛し合うから、傷つけ、傷つく。
手首に傷をつけるかのように、セックスをすると心が痛む。
痛い、苦しい、愛おしい、狂おしい。
俺たちは自分自身を傷つけながら、愛し合うことしかできない。
「いいっ……! 気持ちいいよ、あぁぁぁぁ!」
「風香、風香っ!」
生殖の意味も含有しつつ、お互いの咎を真正面から受け止める行為。
尊く、醜い行為に、俺たちは没頭していく。
こんな風にしないと、自分と向き合えず生きていけないなんて、弱い人間だ。
それでも、ひとりじゃない。風香が一緒にいてくれる。
彼女と重なって、ひとつになっている事実に幸せを覚えてしまう。
もしかすると、性交渉は、本来こんなものなのかもしれない。
醜い部分を受け入れて、生きていく術がセックス。
生殖行為以外に意味があるとすれば、そんな些細なことかもしれないと思える。
「抱いて、強く、抱いて! 私、そうしないと壊れちゃう!」
「優人と離れると、引き裂かれちゃいそうで、怖いの!」
「あぁ、強く抱いてやる! ずっと、そばにいるから!」
やがて、限界が近づいてくる。
腰を振り続け、絶頂へと上り詰めていく。
膣の最奥を亀頭でコツコツと叩きながら、射精の瞬間を待つ。
「あぁぁぁぁ、イク、私、イクのぉ!」
「あぁ、一緒に、イこう、風香!」
「うん、きて、出して、いっぱい、いっぱい! あっ、あぁぁ!」
下半身に鋭い刺激が走り、我慢の栓が抜ける。
そのままペニスを最奥へと突き入れ、絶頂を迎えた。
「出す……! イク!」
「優人、愛してる、愛してるぅぅ!」
ドクン、膣内で肉棒が跳ねると、先端から精液が飛び出ていく。
脱力感は不思議と沸いてこなくて、逆に精力が増した気がする。
「あぁぁ……出てる、熱いのが、出てる……」
「風香、あぁ、風香……」
「うん、気落ち良かったけど……まだ、よね?」
「あぁ、風香をもっといっぱいにしたい」
絶頂した直後だというのに、陰茎は硬直したままだった。
腰をゆっくり振ると、風香も嬉しそうに微笑んでくる。
「うん、きて……いっぱいしましょう? 赤ちゃん……できるまで」
「幸せをつかめるまで……ね?」
「あぁ……」
再び性行為にふけっていく。
愛情を育む行為として、存在を確かめる行為として、罪を見つめる行為として。
俺たちは、交わっていく……。