※この作品はR-18です。

罪ノ光ランデヴー 風香アフター   作:伝野てつ

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二人の距離感

「相変わらずなベッドヤクザっぷりよ、まったく」

「……はい」

 

都合何度交わったかわからないほど、お互い汗と精液と愛液でドロドロな状態で畳に横たわる。

もう出るものも出ない状態、まさに精根尽きている感じだ。

 

「ったく、節度ってもんがあるでしょ。それなのに、何度も何度も求めてきて」

「いや、風香の方が俺より多く求めてきてた」

「……ふぅん、すけこましに言われたくないセリフね」

「ピロートーク中なんだし、こう刺々しい感じじゃなく、甘々なこと言えないんですかね……」

「ふん、そんなのないわよ。この絶倫男」

「それは、まぁ、はい、すみませんでした」

「そうそう、わかればいいのよ、わかれば」

 

なんだか釈然としないけど、胸がざわついて、心地良いし、いいんだと思う。

罵られ、苦笑いし、最後には笑い合う。これが俺たち距離感。

そして、確かに繋がっている愛情だ。

 

「でも、一次が通ったってだけで、二次もあるんだろ?」

「そりゃ、まぁね。でも、一休みしたって悪くはないでしょ?」

 

風香が俺の腕に引っ付いてくる。

身体から熱は徐々になくなり、だんだん冷えてきていた。

 

「昼間は暑いのに、夜は寒くなるわね、やっぱり」

「こんな格好ってのも問題だけど、秋だしね、もう」

「秋、ねぇ。あそこを出て、もうそんなになるんだ」

 

二人して珠里村を出た時はどうなるかと思ったけど、なんとかなってしまっている。

安心というよりも、正直言うと、恐怖が少しだけあった。

こんな上手くいくなんて、どこかしらで落とし穴があるに違いない。

だって、俺たちは罪を犯しているんだから。

 

「……優人?」

「ごめん、ちょっと考え事してた」

「なによ、もう腰痛くて、これ以上は無理よ?」

「いやいや、俺だって体力がないよ」

「あの人たちの資金援助、受ければよかったのに」

「……それは受けられないよ。これはケジメだ。俺がわがまま言うための」

 

故郷のみんなを捨てて、俺は自由を手にした。

恋人であり、姉である風香(しおり)と結ばれた罪に対する罰なんだ。

自由を得るには、責任が伴う。

 

「だから、苦しくはあるけど、全然大丈夫だ」

「あんたね、ほんっと昔から泣き虫の癖に意地だけは一人前なんだから」

 

ため息をつく風香だけど、表情はどこか嬉しそうだ。

あぁ、その笑顔が見れるだけで、俺は明日もやっていける。

 

「優人、好きよ。誰よりも、なによりも、あなたを愛してる」

「俺も愛してる」

 

町が寝静まるころ、俺たちは口づけを交わす。

 

電気を消した暗い六畳一間。

決して裕福ではないし、将来のことなんて不安しかないけれど。

 

許されない罪を二人で背負いながら、俺たちは幸せに生きている。

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