現代、書原家。
「素子ちゃん元気?」ズッー
「モツ…モトコは相変わらず
僕と同じく忙しいです」ZuzuZuzu
「また銃撃戦やってんの」
「撃ち合いは日常茶飯事ですから。
まぁそれも仕事の一環でもありますが」
「銃撃戦と言えば…」
ーーー
ーー
ー
某ファミレス前。
ting
「どうして、ココに
停車する必要があるんだ」
「いいからいいから。
面白いモノ観れるし」
レイヴンさん達がアツシ率いる暴走族を
蹴散らしてからまだ、そんなに
経ってなかったけど
私も姉も『普通』に
学校生活を再開していた。
そんな中で父は”奴ら”を警戒して
レイヴンさんと共に車で送り迎えを。
帰宅途中…なぜか奴らが居る
ファミレスを横切る前に
車を死角へ停車するよう
レイヴンさんは指示する。
イヤな予感がしたが、まさか
その通りになるとは
思ってもみなかった。
clang-clang
「じゃ、よろしく」
「ふふっまかせ」
beeeeee!?
BASH
ファミレスを出た姉と
同じ制服を着ている醜いブタを
アクセル全開の軽車が轢いた。
車から『もののけ姫』のエボシ御前に
瓜二つなビジネススーツ着た女性と
子供用スーツを身につけたおかっぱの
12歳ぐらいの少年が降りてきた。
2人ともサングラスを掛けて
ジャングルスタイル・マガジン装填した
AKS-47とベレッタM92FS イノックスを
持って、頭から血を流し前に倒れている
ブタの元へ近づくと
TONK!TONK!
「ひぃいいい〜」
BABABABATOTOTOTONK!!
車から見える阿鼻叫喚。
女性は必要以上にブタの顔面に
高速徹甲弾を浴びせていた。
顔が半壊し、脳漿が溢れ出ている
ブタを青ざめた顔でクズ2人が
抱き合いながら震えてるのは
流石に少し笑った。
「あの2人は殺さんのか?」
「メインディッシュは
最後に食べるでしょ。それと同じ」
「あの2人は知り合いですか」
「うん、私の義妹と
その旦那さんなの」
レイヴンさんが所有する会社の
二次団体、『油屋グループ』社長
荻野千尋と夫である副社長のハクは
世界的な公衆浴場を経営しながら
非合法活動も精力的にやってるらしい。
荻野夫婦はブタを滅多撃ちにすると
トランクからガソリン入り赤のポリ缶を
二つ、持ってくると
Whoosh〜
ブタの死骸にガソリンかけて
クズ2人と何かを話すと千尋が
マッチに火をつけて燃やした。
VROOOOOOOOOM
まさにブタの丸焼き。
それを見つめている
レイヴンさんの顔は美しいほどに
無表情だった。
「さぁ帰りましょ、一郎さん」
「ああ…」
何事も無かったように
車は家に向かった。
それからは
「アンタさぁ…マジで言ってんの」
「は、はい」
「一郎さんは23年という長い年月を
家族や色んなモノを犠牲にして
会社に捧げてきたのにー」
「クビッてどういう了見なの?」
「ですから…不景気で」
「そういう問題じゃねぇんだよ
アホ」
「止めろレイヴン」
父が23年間、勤めた会社を
クビになりレイヴンさんが憤怒したり
「あーあーそうかい!!
散々、あの人のカラダ
使わせやがって!勝手にしろ!!
馬鹿野郎!!!!」
なぜかレイヴンさんが会社に
電話越しに啖呵切ったりして
最終的には
ウィーン
「いらっしゃいませ、ステーキハウス
”死んだ牛”へようこそ」
父は店長になりました。
正確には姉もレイヴンさんの提案で
アルバイトすることに。
「コーヒーおかわり」
「僕はビールを」
「未成年だから…」
「たまにそう言われますけど
21ですよ、ボク」
「「「えっ?」」」
レイヴンさん達と出逢ったなかで
一番、驚いた。
姉と同い年だと思っていたシンジが
もう成人していたということに。
そう考えると20代にみえた
レイヴンさんとマヤは
一体いくつなんだろう?
今だにわからない。
「これがホントの『ファミリーレストラン』
なんちうごっ?!」
ググググググ
「何が…ファミリーレストランよ
ふざけんなバカヤロー」
「コラッ、鼻フックするんじゃない」
「でも…」
「っ〜!!?」
死んだ牛に戻ってきたレイヴンさんは
いきなり父の後輩に指を二本奥へ
ねじ込んで、鼻を引きちぎろうとする。
止めに入る父をみて
「なんで、レイヴンさんは
オヤジに惚れたんだ?」という
新たな疑問が生まれた。
「こんな長い間…家族いっしょに」
「ウルフオブウォールストリートのマネ〜
yahhhhhhhhhhh」
「それモノマネなの?」
「3人いっしょにいるのって、久しぶり
じゃない」
「あの2人も家族だ」
「愛人と連れ子じゃん」
「かもしれんが…それでも
家族には変わりないだろ」
「ふーん」
「なんだ、不満でもあるのか?」
「不満じゃないけど…いつまで
こんな生活を続けるつもりなの」
「いいじゃない当分はこれで」
「もっとふつーの」
「今さらムリよ」
改まったかのようにキッパリ
そう言うレイヴンさんは
神妙な顔で
「9割ウチが原因だけどぉ〜
結果的に私らの普通じゃない行動が
マサコちゃんを助けた」
「でも、それが原因でタカコちゃんは
普通の世界に居られなくなる。
もう残された道は」
「受け入れるか…拒絶するかよね」
「拒絶した場合どうなるの?」
「好きに生きればいいと思う」
「受け入れた場合も」
「それも同じくね。選択肢は
一つじゃないんだから」
神妙な顔から穏やかな笑顔に変わった
レイヴンさんの目は
なぜか悲しいそうでもあった。
9〜12話まででした。