書原家
「ムシの奴…シンジのことを
マスターって呼んでたよね」
「あっ、そうなんですか」
「思い切り忘れてんのかよ」
「なんでそんな風に
呼ばれるようになったんでしたっけ?」
「ほら…アレじゃん」
ーーー
ーー
ー
「気どってねぇで
何とか言えよ、このクソアマちゃん」
とんッッッ
「ああああああああああ!!!」
グリグリグリ
「ほんとに…君たち弱者にしか
強く出ることができないイモ野郎は
イライラするんだよね」
私とムシが弁当食べてる所に
クソどもがやってきた。
そいつらはムシを屋上から
放り投げようとした。
私にまで絡んできたからー
「大丈夫ですか?2人とも」
「うん…ありがとうございます」
シンジは自分が使うハズだった
割り箸をくその親玉、ロクの片耳に
突き刺した。
カスのパシリ2人が
度肝抜かれてるなかでムシは
深々とシンジに頭を下げていた。
だけど
鈴木家、玄関。
「うちの子のことで
お話したいことが」
「どうぞ〜」
居間
「よぉ、まあ座れよ」
シンジから連絡を受けたレイヴンさんは
千尋にすぐさま
油屋の”暴力”を一手に担う弱小武闘派
ヤクザ『大友組』を鈴木家に送り込んだ。
そして、うちにクレームへ来た
カス親子を迎え撃つ。
「いくらだ?」
「いえ…あの」
「なんだ、LSDの詫び金
受け取れねぇのか?」
「そうじゃないんです。うちの
ロクちゃんが…」
「ロクちゃんがなんなの?」
そこにレイヴンさんが加わる。
「遅くなってすみません…」
「あら、先生。
ご足労すいませーん」
「いえいえこちらこそ
LSDの社長さま直々に忙しい中で…」
「別に構いませんよー
ウチの息子が何やったのかな〜って」
「ああ、きみか」
「ど、ど、どうも」
「そんな改まった感じに
ならなくても〜」
シンジも参戦。カス親子は
逃げるに逃げられない状況に
追いやれてしまった。
「で…何があったのか
詳細に話して下さい」
「実はー」
カス息子が要約すると「私が錯乱して
俺の耳に割り箸を突き刺した」
多分、分が悪くなって
瞬時に思いついたんだろうね。
でも
「貴方…ウソついたわよね」
「ロクちゃんがまさか」
「貴女は引っ込んでて。
それでどうなの?」
「ほ、本当です」
「ここで…ヘタな嘘つくと
身にならねぇぞ小僧」
ヤクザ、お得意の恫喝で
徐々にカスは涙目になりながら
縮こまっていた。
レイヴンさんは嘘を見抜くことが
できる専門知識を持ち合わせて
いることを後々
シンジから教えられた。
そんな中で
「今回の一件はふざけた過ち…」
「要するに”事故”で済ますワケね」
「いや…そういう訳では」
「社長はなぁ〜
ハッキリしないことが嫌いなんだよ」
「だからそのぉ」
「だからなんだよ? ハッキリ
どういう事なのか説明しろコノヤロー!!」
「そうだ〜ハッキリさせろよテメェ」
「イジメあったのか、無かったのか
どっちなんだ?なぁオイ」
「ぼ、ぼ、僕は」ガタガタ
若頭の水野に凝視されたカスは
鼻水と涙でぐしゃぐしゃの顔で
「すみませんでした!!」
「ロクちゃん?!」
「やっと白状したわね」
全力土下座。
カスは洗いざらい全てのことを
ぶちまけた。
それを冷汗を額から流す担任が
「本人も謝ってますしー」
bump
「人を危うく殺しかけといて
ごめんなさいで済むワケないでしょ?」
「そうですよね。オトシマエ付けないと」
カリカリカリッ
レイヴンさんが口元に笑みを浮かべたまま
カッターナイフをテーブルに叩きつけた。
大友も笑いながらカスを見つめる。
「私たちのルールとしては…
人差し指を切り落としことが
オトシマエになっているの」
「お願いします、それだけは
勘弁してもらえませんか」
「ならアンタが代わりにやれよ」
「担任の先生でもイイぜ」
「いや…私は」
「うぅうぅうぅ〜」
「泣いても誰も助けに来ないわよ。
早くやりなさい」
ギチッぐちゅぐちゅ
「がっ?!クソッ!!」
「なんだ、出来ねぇのか?」
「ヤレよ!ほら、早く!!」
「さっさとやれよコノヤロー!!!」
「勢いが無いわね〜仕方ない」
Whack!
DAM
「っっっっああっっ!!!」
カッターで指詰めるなんて
出来ないと思っていた。
でも、やった。
ロクはレイヴンさんの
助けを借りてやってしまった。
「うううう…」
「早く病院へ連れて
行ってあげて下さい」
「わ、わかりました」
「それじゃ私もこれでー」
「ちょっと待ってね」
「別にもういいだろ」
「ダメよ、一郎さん。
このサラリーマンさんは
職務放棄して保身に走ったんだから」
スッー
「すみませんでした!!二度と
うやむやにしたりしません!!」
「口で信頼できないから…
マークを付けとかないとね」
ザクッ
「あっ?!あああっ!!」
ギギギギ…
「ぐうう〜」
spoit
「ハイ、できた」
両腕を掴まれた担任の眉間に
『ハーケンクロイツ』が
カッターで刻まれた。
そんな時、母さんがどんな思いで
この惨状を見ていたのかを
まだ私は知る由もなかった。
アウトレイジぽさが全面的に出た回。
基本的にはクソみたいな文章ですが
自分の作品よりも原作を勧めるという
ポリシーの元で投稿しています。
この作品で原作の山本直樹先生作
『ありがとう』に興味を抱かれたら
幸いです。