藤丸はナイチンゲールに告白を行った。
だが、ナイチンゲールは己のマスターのその行為を病気とみなし、治療と称する行為を行うのであった・・・。
しかし、治療中に藤丸が見せた態度はナイチンゲールに生前の恋人を思い出させ・・・。
【内容】
・童貞
・処女
・傷のなめ合い
・ハッピーエンドではない
・平行線の結末
・ゴム手袋
・手コキ
・ナイチンゲール
・治療行為
—1― 新年の医務室と白衣の天使(エッチなし回)
「好きだ!」
人理焼却の危機が過ぎて早1週間。すでにカルデアは2017年を迎え、職員はようやく到達した新年を精一杯祝い、疲れ、眠っている。
共に1年を戦い抜いたサーヴァントたちも宴会には参加し、愉しんだ。しかし、それぞれがこれからの在り方についての熟慮をするために、今はみな各々に割り当てられた部屋に閉じこもっている。
しかしながら、医務室では今日も一人のサーヴァントが働いていた。
「ナイチンゲール!」
「どうされたのでしょう。マスター」
白銀の髪、白い肌、赤い瞳。赤い軍服はそのサーヴァントがイギリス出身であることを表している。
―――ナイチンゲール。
彼女は人類焼却の戦いの後も、変わらず医務室にて医療行為を続けていた。もし、彼女がその手を止めるとしたら、藤丸立花(マスター)が鍛錬や特異点の跡の探索への共に行くときだけだ。
藤丸立花が医務室に顔を見せたとき、ナイチンゲールはそのような用事をするために呼びに来たのだ、と考えた。しかし、藤丸立花から出てきた言葉は告白であった。
「君が好きなんだ・・・!ナイチンゲール!」
「マスター・・・、瞳孔にわずかな揺れが認められます。また、呼吸回数も平時の30%ほど多く、顔に発汗が見られます。このことから、マスターには何らかの原因でストレスがかかっているものとみられます。もしくは、感冒の症状が発症しているのでしょう。さきほどのおかしな言動はそのためとみられます」
「違う、違う!僕は風邪なんて引いていないし、おかしな言動もしていないよ!
君のことが好き。そういったんだ。男が素敵な女性に告白することは異常なことじゃないでしょう、婦長」
それを聞いたナイチンゲールは、困ったような悲しいような、それでいてどこか可笑しいような表情でくくっ、と短く笑った。そのたびに、銀色の髪の毛がはらりはらりと藤丸の目の前を踊った。
「マスターもおかしなことをおっしゃいます。私をはじめとした、サーヴァントは死人であり仮の肉体を得て現界しているにすぎません。そうであれば、生殖や共同体の運営を目的とした恋愛行為など成り立たない。むろん、ミス清姫やミスハサン、・・・ミセス頼光のようにマスターとの恋愛関係を本気で望む方もいらっしゃいますが、彼女達は一種の病気です。むろん、彼女達にもミスターエドモンと同じく精神的な消毒が必要とは説いているのですが。
まあ、それはいいとして、マスターには私との恋愛関係はそもそもありえないし、マスターが私を好きという感情は私を人間として誤認してしまっているから生まれたものであるということを納得してもらわなければ」
「何をいっているんだ、ナイチンゲール。僕は君をはじめとしたカルデアのサーヴァントを人間だと思っているし、そのうえで君を好きになったんだよ」
「・・・どうやら私のマスターは精神的な疾患を発症しているとみられます。これは治療が必要ですね」
「え、ちょ、ちょっとナイチンゲール!?」
そういうが早いか、ナイチンゲールは素早く藤丸を拘束し、医務室に備え付けられたベッドへと押し倒した。
次回は10/8に投稿