※この作品はR-18です。

美女と狼の奇妙な恋愛事情   作:氷野心雫

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 絵里ちゃんにドップリハマる作者……

 今回は、元μ,sのメンバー出ますね。ここから、少しずつ変化がね……


元μ,sの女子会~その一~

 夕方、いつもより早い時間に、絵里は仕事を終え、いつもの居酒屋に向かう。希は、今日は休日だったらしく、すでに店内で待っていた。

「絵里ち、仕事お疲れ」

「待たせたわね。希」

 言いながら、席に着く絵里。希の頬はほんのり色付き、手には枝豆を摘まんでいる。

「もう、出来上がっているの?」

「いいやん、珍しく連休なんや」

「へぇ、珍しいわね。いつも、半休か一日休みなのに」

 そう言って、絵里は店内を忙しく動き回る花陽に手を上げた。絵里に気付く花陽。すぐさま駆け寄る。

「絵里ちゃん、いらっしゃい。メニュー決まった?」

「ええ、ビールとこれとこれ、頼めるかしら?」

「エビチリとチーズ巻きだね。すぐ持ってくるね」

 すかさず、花陽は厨房へ姿を消す。希と絵里は、微笑みながらその後ろ姿を見つめる。

「ところで、絵里ち。慎君とは進展はあったん?」

 希の質問に、一瞬動きを止める絵里。希はそれを見逃さない。にやけ顔の希。

「その反応、さては何かあったんやね」

「……何て言えば良いのかしらね?無い訳じゃないけど」

 言葉を濁す絵里。希はその様子に真顔に変わる。

「どういう意味で言ったのかは分からないけど、一緒に暮らさないか?とか。俺の子供産んで。とか言われたのよ。」

「……それって、プロポーズやん」

「……やっぱり、希もそう思う?」

 テーブルに頬杖をつき、絵里は溜め息をついた。希も珍しく眉間にシワを寄せる。

「時田君と知り合って、まだ三週間足らずでしょ?ちょっと、急と言うか。いきなり過ぎて、混乱してるのよ」

「絵里ちの言いたい事分かるよ。聖君もうちに告白してきたし」

「……その話、詳しく聞きたいですね」

 絵里と希の会話に、誰かが割って入る。二人は振り向いた。そこにいたのは、元μ,sのメンバー達だ。海未、ことり、穂乃香、真姫。そして、厨房から出てきた花陽。

「……ど、どうして、みんながここに?」

 あまりの出来事に、絵里は狼狽えながらも質問する。

「私がみんなに言ったの。絵里ちゃんと希ちゃんの事」

 そう答えたのはことりだった。海未は手に持っていたスマホを二人に見せる。

 

『海未、慎と聖が、絵里と希の事を好きになったみたい。詳しい話を聞きたいんだけど、慎と聖が教えてくれないの。絵里と希から聞き出してもらえる?』

 

 にこからのメールだった。海未はスマホをカバンに戻す。呆然の二人。

「私も一応、ラブウルフの作詞を提供しているので、出来れば教えて頂きたいですね」

「……私も、作曲してるし」

 海未と真姫が言う。絵里と希は互いの顔を見合わせた。

 

 

 

 

『花陽の食卓』店内の片隅

 

 

 

 

 花陽は絵里達が座っていたテーブルにもう一つのテーブルを引っ付け、みんなが座れるようにする。そこに、メンバーは思い思いに座った。

「花陽、仕事は大丈夫なの?」

「うん、心配しないで、絵里ちゃん。バイトの子達が協力してくれるって言ってくれたから」

「そう。なら安心ね」

 絵里と花陽が微笑み合う。座る配置は、絵里、花陽、海未。反対側に、希、ことり、真姫が向かい合う。通路側に穂乃香が座る。

「それにしても、びっくりしたよ。海未ちゃんと真姫ちゃん。一緒に仕事してたんだね」

 穂乃香が言う。

「にこちゃんの押しに負けたのよ。」

 真姫が不貞腐れたように言う。海未も溜め息をついた。

「押しに負けたって、何かあったの?」

「……ちょっとね。μ,sをやめてから、みんなそれぞれの道に進んだでしょ?私も病院を継がなきゃいけなかったし」

「私も、家元を継ぐ為に、毎日忙しかったんですけど」

 二人は何故か遠い目をする。にことの間に何が起こったのか。絵里は目を伏せる。

「何年か経ってから、にこちゃんから連絡来たの」

 

『にこの最初で最後のお願い!』

 

「私のところにも同じメールが来ました。」

 海未がそのメールを見せる。メンバーがそれを食い入るように見つめた。

「それで、私と海未がにこちゃんの事務所に行ったのよ。そしたら」

 

『真姫、海未。このグループの作詞、作曲を手伝って!二人が協力してくれたら、絶対売れるから!』

 

 絵里の脳裏に、その時の光景が浮かぶ。希と絵里は吹き出すように笑う。

「笑い事じゃないわよ。いきなりメールを送って来て、心配して行ったら、作曲をして。なんて、ありえないんだけど」

 同じ意見なのか、海未が溜め息を一つ。

「じゃあ、二人はずっと手伝っているの?」

「ええ、私と真姫だけではないですよ?凛もにこの手伝いをしています」

「ええ!凛ちゃんも!?」

 海未の言葉に花陽が驚く。さすがの二人も驚いていた。

「はい、凛はそのグループの振り付けを担当しています。今日は、そのグループのPV撮影に、にこと沖縄へ行っています。」

「……にこっち、さすがと言うべきか」

 希が呆れた表情を見せる。絵里も苦笑した。すると、真姫と海未の視線が二人に向けられる。

「つい先日、慎と聖に好きな人が出来たと言われました。私達は、それは誰なのかと問うと、二人は話してくれませんでした。でも、にこのメールが来て」

「納得したの」

 海未の言葉を引き継ぐ真姫。絵里と希は海未、真姫をそれぞれ見る。

「慎と聖が好きになった人が、絵里と希なら安心して任せられるって」

 真姫の言葉に怪訝の表情の二人。重苦しい空気が辺りを包む。

「それって、どういう事よ」

「……絵里、詳しい話は私達から聞くより、本人に聞いた方が良いと思う。希は何となく分かっていそうだけど」

 横目で希を見る真姫。

「そやね。うちは大体検討ついてるよ。別に聖君がうちでええなら、うちもそれなりの覚悟は決めてるよ。問題は、絵里ちの方やね。」

「……わ、私?」

「絵里ち、慎君の事。好きなんやろ?正直になった方が楽になるよ。」

 みんなの視線が、絵里に集まる。狼狽える絵里。

「もういっそうの事、子供作ったらええやん」

「もう、そこまでの関係なのですか?」

「絵里ちゃんの子供かぁ。可愛いだろうなぁ」

「だよね。絶対、可愛いよね」

「……何なのよ。この空気」

「絵里ちゃん、結婚式はちゃんと呼んでね」

 みんなが被さる様に言う。絵里は心の中で思った。

 

(結婚式より先に、妊娠するかも。何て言えないわ)

 

 現に、慎は絵里の処女を奪った日から、避妊をしていなかった。絵里がどんなにお願いしても。それがどうしてなのか。絵里は少しずつ分かり始めている。




 さて、少しずつシリアスになります。勿論、ベッドシーンもありますよ!ムフムフは得意であります!
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