※この作品はR-18です。

美女と狼の奇妙な恋愛事情   作:氷野心雫

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 前回から時間が過ぎて……

 投稿する時間がないです(泣)でも、頑張ります!


二人の心情

 賑わっている事務室の中、花陽は晃太郎を見つめた。その視線に気付き、晃太郎も花陽を見る。互いを見合う二人。晃太郎の表情が一瞬、動く。花陽はドキリとした。無表情だった晃太郎が少しだけ微笑んでいる。

「……今度はいつあるんだ?μ,sのライヴ」

「…………ライヴはもうしないんです」

 そう言って、視線を床に落とす花陽。

「どうして?」

 花陽の頭上から晃太郎の問い掛け。花陽は視線を落としたまま、小さく溜め息をついた。

「あのライヴは、節目の様なモノだから」

 それを聞いて、晃太郎は花陽から離れた。向かう先はにこ。無言で近付いてくる晃太郎に、にこは怪訝な表情で見つめる。

「どうしたのよ。そんな怖い顔をして」

「社長、μ,sのライヴ。もうしないのか?」

 晃太郎の問いに、にこは腕組、首を横に振る。

「しないわよ」

「何で?すれば良いじゃん」

 にこの言葉に、小林絆がそう言う。晃太郎の表情も同じ意見だったのか、小さく頷いていた。にこは一瞬、驚くも、やはり横に振り。

「この間のライヴは、同窓会の余興みたいなモノだから。今後は無いわよ」

「……っえ?意味が分からないよ。だって、観客いたじゃん」

「あそこにいたのは、音ノ木坂学院のOB、私達の友人達よ」

 慎の口に料理を食べさせながら、絵里が言う。

「でも、あんなにダンスも歌も上手いのに、ライヴしないの?」

「うち達はスクールアイドルやから、音ノ木を卒業した時、スクールアイドルもやめたんよ。にこっちが言ったように、この間のライヴは同窓会の余興」

 すでに酔いが回って、座り込んでいる聖を介抱しながら希は言った。

「ちょっと待って、スクールアイドルってそもそも何?」

 絆の頭に?マークが幾つも浮かんでいる。絆の横にいる紡も同じ反応をしていた。

「……説明するべき?」

 にこはその場にいるμ,sのメンバーに問い掛けた。一瞬、みんなの表情が同じ様に困惑になり、ほぼ同じタイミングで頷く。にこはそれを確認すると、盛大な溜め息をつき、ラブウルフのメンバーにμ,sの話をしたのだった。

 

 

 

 

 一週間後

 

 

 

 

 花陽はいつもの様に、お店の開店準備をしていた。『花陽の食卓』は、朝8時から夜の12時まで開店している。お店の厨房やお客が座る座席。テーブルを拭いたりと朝の仕事は、ほぼ花陽一人でしていた。別に、人件費を削る為ではない。そもそも、お米が大好き過ぎて始めたお店、愛着もある。ご飯に合う料理を作る内に、みんなにお米の素晴らしさを伝えたくてこの『花陽の食卓』を始めたのだ。厨房では、炊飯釜から水蒸気が上がり、花陽の鼻孔を擽る。

「はぁ~、今日も美味しく炊けました~」

 恋する乙女の様に頬を染め、炊き上がったお米の匂いを嗅ぐ花陽。うっとりと幸福感に浸っている。

「……あんた、本当に面白いな」

 花陽の目の前に、朝陽を背にして男性が立っている。花陽は声で、それが誰なのかすぐに分かった。

「……ど、土井さん!?いつからそこに」

「はぁ~、今日も美味しく炊けました~。あたりから」

 その言葉に、花陽の顔は真っ赤に染まり、目には涙が滲む。

「何でここにいるんですか?お仕事は?」

 潤んだ瞳で晃太郎を見つめる花陽。晃太郎はそんな花陽の反応に一瞬固まり、口元を手で隠す。そして、視線を反らした。

 

(…………なんだ、その反応。滅茶苦茶可愛いんだが)

 

 一方、花陽はそんな晃太郎の反応に怯える。

 

(もしかして、怒らせちゃったのかな?私、何かしたの?)

 

 気まずさで無言のまま立ち尽くす二人。晃太郎は、口元に当てた手を退ける。

「……なぁ、あんた一人で準備してるのか?」

 いつも通りの無表情に戻った晃太郎が問い掛ける。花陽は何も言わずただ頷く。

「手伝おうか?あんたさえ良ければだが」

「……っえ?」

 晃太郎の意外な言葉に花陽は反応に困った。花陽を真っ直ぐ見つめる晃太郎。その目は、朝陽で綺麗だった。

 

 

 

 

 数日後

 

 

 

 

「……これはここに置いておけば良いのか?」

「はい、ありがとうございます」

 朝、『花陽の食卓』の開店準備をする二人。数日前、開店準備の手伝いの申し出を晃太郎から受けた花陽は、一瞬躊躇するも手伝ってもらう事にした。理由は男手が必要だった事だ。お店の掃除は大して問題ではない。必要だったのは、お店で使う食材や調味料等の運搬である。配達業者は厨房の途中までしか運んでくれない。業務用冷蔵庫まで運ぶのは自分達でするしかなかったのだ。それを今まで花陽一人でしていた。それが晃太郎の申し出のお陰で、花陽の負担がかなり軽減され、花陽は感謝している。

「あとはこのコンテナだけだな」

 そう言って、晃太郎は肉類と魚が入ったコンテナを持ち上げる。冷蔵庫の中に、種類別に分け入れるとコンテナを外に片付けた。

「ありがとうございます。土井さん、お茶を淹れたので休憩して下さい。」

 そう言って微笑む花陽。晃太郎は花陽を見つめ、視線を反らした。

 

(だから、その笑顔が反則なんだよ)

 

 花陽に今の表情を見られない様に、斜め後ろに視線を向ける。花陽は困惑していた。

 

(……私、何かしたのかなぁ)

 

 晃太郎の反応に、花陽は少し寂しく感じていた。すると、突然晃太郎が花陽に向き直る。あまりに急な動きだったので、花陽はびっくり。目を見開いた。

「…あ…あのさ」

「……は…はい…」

「この間から言おうと思ってたんだけど」

「………何ですか?…」

 晃太郎の言葉に花陽は首を傾げる。

「俺の事、土井さんじゃなくて、晃太郎って呼び捨てにしてくれないか?なんか、気持ち悪くて」

「…………ぇえ!?む……無理です!呼び捨てなんて」

 顔を真っ赤にしながら、両手を顔の前で横に振る花陽。花陽の頭から今にも蒸気が噴き出して来そうだ。

 

(恥ずかしがる反応も可愛い過ぎなんだよ!)

 

 晃太郎の心情など露知らず、花陽はどうしてそんな事を言うのか分からない。

「やっぱりダメか?無理にとは言わないが」

 少し肩を落とした晃太郎を見て、花陽は一瞬我に帰る。

 

(……もしかして、ガッカリさせちゃった?でも、呼び捨てなんて恥ずかしいよぉ)

 

「…急には……無理です…心の準備が」

 言って、一度視線を床に落とし、再度晃太郎に向ける。

「……あの…晃太郎君じゃダメですか?」

 上目遣いでそう訴える花陽。晃太郎の心臓ははち切れそうな程、脈打った。

 

(……っあ、ヤバい。マジでハマるわ)

 

 晃太郎の鼻から赤い鮮血がスッと落ちる。それを見て、花陽は大いに慌てたのだった。




 今回は、花陽と晃太郎の心情が主ですね。晃太郎のムッツリがじわじわと……

 花陽、可愛いからなぁ~。μ,sのメンバーはみんな可愛いんだよね!良い具合にエロくしていきたい(欲望)ウフフ
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