・・・・ツイッターにて、チョイワルビッキーのイラストを描いてくださった方のツイートを元にボソボソッ
勝手ながら書いてみましたボソボソッ
いただいた素敵なイラスト達へのお礼になれたら、とても幸いですボソボソボソッ
「――――ひどいな」
北米、某国。
通報を受けた警察が突入すると、地獄のような光景が飛び込んできた。
飛び散った血液、ぶちまけられた臓物、ごろんと転がる屍の数々。
「他も同じようなもんだ、生きてるやつは一人もいねぇ」
「そうか・・・・」
他の部屋を見に行っていた同僚の言葉に頷きながら、警官は苦い顔をする。
現場を荒らさないように注意しながら、改めて死体を観察してみると。
そのどれもが、首を圧し折られるか、喉を掻っ捌かれるか、胸や腹などを一突きにされるかして。
急所への的確な一撃によって絶命しているのが、よく分かった。
「とにかく鑑識に連絡だな」
「ああ!それから交通課に検問要請も!」
「頼んだ!」
切り替えて、各所への連絡など、必要な処置を進めていく。
後に判明するのだが、この組織は人身売買を生業としていたらしい。
誘拐された少年少女たちが、地下の隠し部屋に幽閉されているのが発見され、即座に保護される形となる。
しかし、不審な点が一つ。
彼らが蓄えていた『売り上げ』の一部が、何者かによって持ち去られていたとのことだ。
「へぇ?『ファフニール』ねぇ?」
「なかなかクレイジーなのが来てるなぁ?」
「――――ただいま」
「おかえりなさい」
所変わって某所、貧民街のアパート。
立て付けの悪いドアを軋ませながら開けたのは、日系の青年。
淡い茶髪を薄暗い中に揺らしながら、小さく告げる。
すると、こじんまりした室内から返事。
見慣れてきた室内のキッチンから、愛しい人がひょっこり顔を出していた。
「あ、怪我してるじゃない!」
「え?ああ、別にかすったくらいだし・・・・」
「ほったらかしでいいわけないでしょ!」
――――大抵の世界に置いて、『女性』として産まれてくる『立花響』。
しかしこの世界では、『前世の記憶』も影響してのことなのか、『男性』として生まれているのだった。
死んだ覚えも神様にあった記憶も無い彼にとって、女だてらに雄々しいあの姿とかけ離れた体に、始めこそ戸惑った。
だが同時に、『立花響』が歩む足跡を知っていただけに、安堵も覚えていたのだ。
何より『性別が違う』というそれ以前の問題に、呑気な楽観を決め込んでいたのだ。
そのしっぺ返しは、当然やってきた。
運悪くも、原作どおりにツヴァイウィングのライブへ行ってしまった響。
大切な人を失った悲しみは、歪んだ正義となって彼に牙を向く。
メンタルの弱さが仇となり、結果として響は逃亡の道を選んだ。
しかしその断罪に待ったをかけたのが、幼馴染であり、現在恋人である『小日向未来』だったのだ。
「ご飯用意できてるけど、どうする?」
「んー・・・・いや、先に風呂入るわ」
頬にはられた絆創膏を撫でながら、響は笑っていたが。
未来にはどこか、翳りを孕んでいるように見えた。
「・・・・分かった、待ってる」
しかし、あえて追求することはしない。
日本を離れてからずっと、自分を守るために頑張り続けてきた響。
心に刻まれすぎた古傷を、慮ってのことだった。
「――――ん、美味いなこれ」
「うん、おいしい」
響がシャワーを浴び終える頃には、ちょうどよく温くなった食事を一緒に取る。
二人そろって不法入国・出国をやらかしている身。
逃亡が常の生活において、食事も出来る限り時間を削る。
故に、二人にとっての『ご飯』といえば、大抵缶詰か保存食だった。
ここにパンと飲み物が加われば、そこそこ豪勢な方である。
それでも響や未来にとって、お互いがいてくれるのなら。
これ以上に望むことなんて、ありはしなかった。
食べ終えたら食べガラをゴミ箱に入れてしまい、フォークやスプーンといった食器類を洗ってしまう。
後はもう就寝するだけだったが、未来は入浴を済ませてしまうことに。
「・・・・ふぅ」
シャワーだけの簡素な浴室でも、お湯が出るだけありがたい。
体にお湯を浴びながら、未来はほっと一息。
湯船に浸かれなくとも、浴室に入ればリラックスするのは日本人故か。
「・・・・ん?」
ふと、背後で扉が開く音。
続けてカーテンが動く音。
何事かと振り向こうとした体を、がっしりした腕が後ろから抱きすくめた。
「響?」
見れば、響は黙って肩口に顔を埋めている。
一緒に入ろうとでも思ったのか、未来と同じく一糸纏っていなかった。
「ちょっと、どうしたの?」
大柄な体にか細い四肢を包み込まれて、何となくむずがゆい気持ちになる未来。
何より素肌同士が密着するこの状況に、胸の早鐘を抑えられなかった。
頬に赤みが差すのを感じてしまい、思わず口調が強くなる。
シャワーが流れる音が、やけに大きくなった頃。
「――――みく」
徐に顔を上げた響は、どこか甘えるように未来の名前を口にして。
噛み付くように、唇を重ねた。
突然のことに抵抗がままならない未来。
響はそれをいいことに、口周りを何度も啄ばんでくる。
「っぁ、ふぁ・・・・!」
呼吸しようと口を開けば、舌の侵入を許してしまった。
ぬるりと自分のものではない温もりが入り込み、未来の口内をいじりだす。
歯茎を撫で、舌先に絡みつき。
甘い刺激で未来の頭を痺れさせる。
ふと、体に違和感。
すぐに、響の手が這っていることに気付く。
片手は片方の胸に触れて、ゆっくりゆっくりほぐし始め。
もう片手は、指先で素肌をなぞりながら、下へ。
途中へそをやんわりひっかいて、股座へ。
「ゃ・・・・ゃあ・・・・・!」
制止を無視して、合間に手を割り込ませた。
流れる水の助けもあって、滑らせた指はすんなり奥へ。
デリケートな『入り口』に触れられて、未来の体が跳ね上がった。
零れた甘ったるい声に触発されてか、響のギアが上がる。
口元を、胸を、股座を。
やや遠慮を感じさせながら、次第に激しく愛撫していく。
「む、ふあ・・・・!」
「ん、ちゅ・・・・」
未来は抵抗しようにも、舌先と指先にとっくに解かされて。
無意味に体をよじらせ、響への刺激にアクセントを加えるしか出来ない。
すっかり『出来上がった』響は、さらに未来を貪る。
乳首を弾く、口内を舐る、指先を暴れさせる。
未来は強く目を閉じて、何度も体を震わせた。
ここで、響はやっと唇を離す。
手の動きは止めないまま、銀の糸を紡いで未来を凝視する。
対する未来もまた、呼吸荒く見つめるのみ。
春の萌葱の様な瞳が、熱っぽく響を映していた。
「ああっ・・・・!」
甘い声を聞きながら指を動かせば、しっかり絡みつくぬめり。
頃合か、と目を細めた彼は。
そっと、未来から腕を離した。
愛撫ですっかりほぐされきった未来は、力なく壁に寄りかかる。
ちょうど腰の辺りに当たるシャワーが心地いい。
「ぅあ・・・・!」
響の手が、そっと腰に添えられた。
銃の指先が、肌を労わるように滑って移動する。
・・・・・何をされるか、なんて。
とぼける余裕は、未来にはなかった。
だって、感じていたのだから。
尾てい骨あたりで、ずっと自己主張していた。
響、の。
「――――」
水音と呼吸しか聞こえない中。
生唾を飲み込む音が、やけにはっきり聞こえた気がした。
そしてそれが、もう一つ聞こえたことも。
「――――はぁっ」
「っあ、は・・・・!」
秘所、感じる熱。
びりりと生じた快感が、未来の背筋を駆け上がり。
一気に脳をショートさせた。
だがこれはまだ小手調べ。
証拠に、押し広げながらどんどん突き進んでいくのが分かる。
「ひぁ、んっ・・・・ぁあ・・・・!」
敏感な箇所への、一番良い刺激。
明滅する視界で、目を開けているのか閉じているのか分からなくなる未来だったが。
それ以上に、悦びの方が勝っていて。
嬌声を上げながら、身をいやらしく捩じらせながら。
響のいきり立ったそれを、受け入れた。
やがて、奥。
こつんと、ノックされて。
「~~~~~ッ!!」
また一つ。
未来の体が跳ね上がる。
そのまま小刻みにふるふると震え続けた。
目を閉じればより一層感じる。
響のそれの、存在感。
普通では、一種の暴力の象徴でもあるものだが。
響の、となれば。
そこまで怖いものとは思えなかった。
「みく」
呼吸が整ってきた頃。
名前を呼ばれる。
「うごくよ?」
呟くような問いに、束の間沈黙を保った未来は。
こっくり首を振って、頷いた。
刹那、やや乱暴に腰を引っつかんだ響、抜ける寸前まで思い切り引き抜くと。
力強く、打ち付けた。
「――――!!」
ぶるりと、未来は体を震わせた。
手ごたえを感じた響は、息つく間もなくピストンを開始する。
「あ、はっ、ひぃう、んんっ、ふ、くぅん・・・・!」
行き来するたび、最深部をノックするたび。
未来の口から零れる嬌声は、次第に大きくなっていく。
それらが響の耳に届けば届くほど、一層力強く腰を振った。
シャワーの音、二人の吐息、リズムを刻む重い水音。
目を閉じれば、そんな不協和音がはっきり感じられた。
響に体を貪られながら、一方で未来は安堵を覚えている。
だって、今の。
シャワーと涙とよだれでぐしゃぐしゃになった顔なんて、到底見せられないから。
口角から余りを零しながら、生唾を飲み込む。
何度目か分からない、無意味な行動を繰り返しながら。
それでも抵抗することなく、未来は響の好きにさせていた。
「み、く、は、はっ、は、ぁ、ん、っぐ、みく、みく、みく」
背中に、温もり。
響の腕が胴に回される。
また、背後から抱きしめられている。
耳元では、どこか甘えるような声。
「ひび、き、ぁ、んっ、は、ひびき、ひびき」
だから未来も、名前を呼び返した。
大好きな人の、想って止まない人の名を。
「は、は、は、は、は、は、ん、ふ、うぅ・・・・!」
証拠に、ギアを更に上げて加速した響は。
奥を抉るように攻めると。
鈍く、短く。
息を吐き出して。
「あ――――!」
また、一段と。
未来が跳ね上がった。
下腹部に迸る粘りと、火傷せんばかりの熱を感じる。
耐えるように、ぎゅうと抱きすくめてきた腕は。
種付けの為と言うより、まるで縋っているようで。
「っ、んぐ、ぶ、はっ・・・・は、は、は」
「あ、んん、ふあぁ・・・・」
ほぼ同じタイミングで、止めていた息を吐き出す。
また静寂が降りる。
シャワーの音が、空間の支配権を取り戻す。
控えめに呼吸していた二人は、ふと。
互いを見合って。
静かに、唇を重ねた。
―――――響は時折、こうやって発作的に『抱いて』くることがある。
そんな時は大抵、自分という存在に不安を持っているときだ。
生きていいのか分からなくて、許されていいのか分からなくて。
誰に聞いていいのか分からなくて、そもそも聞いていいのか分からなくて。
そんな不安を爆発させた結果が、この行為だった。
だから未来は、拒むことなく受け入れる。
逃げなくてもいいことからは逃げるのに、逃げてもいいことには立ち向かって。
いつも傷だらけな、『勇敢な臆病者』の為に。
自らの体を、躊躇いなく差し出すのだった。
「――――あ、んあぁ、は、ふ、あ、ぁん、はあ、ぁ」
情事は、浴室を出ても続く。
ベッドの上。
仰向けの響にまたがった未来が、お返しといわんばかりに腰を振っていた。
ただピストンするだけではない。
時折押し付け、いやらしく腰をよじり。
自らと、そして響へ快感を与え続ける。
その効果は覿面らしく。
暗がりであっても、響の顔が徐々に恍惚となっていくのがよく分かった。
「みく、みく、みく」
「ひびき、んん、ぁっ、ひゃ・・・・!」
一度達して、臨界点が低くなったのか。
限界が近いらしい響は、未来の腰を押さえつけ、自らも腰を振り始めた。
こうなったら、主導権は元通りだ。
自重もあってか、より深く穿ってくる響のモノを。
未来は体を弓形に逸らして感じるしか出来ない。
「は、は、は、は、はぁ、はあ、ん、ぐぅ・・・・!」
「あああああああ・・・・!」
最終的に。
響は徐に身を起こすと、未来を抱きすくめた。
二度目の吐精と、包み込む温もりに。
未来も抱き返して、ふるふる震える。
また静寂。
大きな胸板に身を預けていた未来はふと、その肌に目をやった。
暗がりに慣れた目に見えるのは、無数の生傷。
すでに古傷になったものや、塞がって間もないものまで。
銃創、切り傷、擦り傷、火傷。
種類も様々だ。
その中には、未来が負うはずだったものも含まれていて。
「――――」
胸が、締め付けられる。
心身ともに、自分はどれだけこの人を傷つけてきたんだろうと。
考えただけで、未来は泣きそうになる。
嘆いたところでどうにもならないことは、分かっている。
分かっていても、芽生えた罪悪感を宥めるには足りなくて。
だから。
「みく?」
やや戸惑っている響の声を聞きながら、未来は唇を寄せた。
肩の切り傷へ、胸の銃創へ、腕の火傷へ。
大きなものには、舌先を少し当てて。
一つ、一つを、労わるように。
丁寧にキスを落としていく。
響は始めこそ困惑して、くすぐったそうにしていたが。
やがて諦めたのか、それとも未来の真意に気付いたのか。
大人しく好きなようにさせていた。
「・・・・ふ」
『繋がった』ままな所為で、結局胸とその周辺しか啄ばめなかったが。
未来は満足したらしい。
一息つくと、再び響へ体を預けた。
顔を埋めて、束の間黙りこくった後。
「――――ごめんね」
ぽつりと、零すように呟く。
それが誰へ向けたもので、何に対してのものか。
響には十分すぎるほど分かっていた。
「ひゃ・・・・!?」
だから何も言わず、横になる。
未来に多いかぶさる形で、見下ろす。
そして目をぱちくりさせる唇を、出来る限り優しく塞いだ。
「・・・・すきだよ」
『いいよ』ではダメだ、『許さない』なんてとんでもない。
だから、いつも抱いている想いを伝えた。
情けない男に、ずっと着いてきてくれる、笑いかけてくれる。
そんな彼女への、感謝を込めて。
一方で、なおぽかんとしていた未来。
言葉の意味を飲み込んだのか、みるみる顔が赤くなる。
小さな声で『ばか』と悪態をついてきたのだが、照れているのが丸分かりだった。
「みく」
「ひび、んっ」
また名前を呼びながら、口付けを送る。
送りつつ、ちゃっかり硬さを取り戻したそれを、またピストンさせる。
好きだから、愛しているから。
抜き差しを繰り返す傍ら、深く深くキスを交わす。
未来も喉の奥で喘ぎながら抱き返して、行為に応えた。
舌を交わし、性器を受け入れ、温もりを味わって。
互いの全てを、感じ入る。
「あっ、あ、ふっ、ん、んんっ、は、あんっ、ひびき、ひびき、ひび、き、ひゃっ、ぁっう、ひびき」
「ぅあ、く、ふぅ、は、は、は、は、は、みく、みく、みく、みく、っあ――――」
通算、三度目。
打ち止めだからか、長めの射精。
「っは・・・・!」
「ん、っは・・・・!」
腰を押し付け、強く目を瞑った響は。
強く、短く、息を吐き出した。
未来もまた、ゆっくり息を吐く。
視線を交わせば、浮かぶ笑み。
溢れる愛しい気持ちを抱いたまま、二人は眠りについた。
それから、数日後。
「――――ッ!!」
響は、泡を食った様に駆け抜けていた。
脳裏によぎるのは、荒されたアパートと書置き。
『未来を預かっている』という旨のそれに、響は穏やかでいられなかった。
やがてたどり着いたのは、一軒の酒場。
「未来ッ!」
半ば蹴破るように、飛び込んでみれば。
「――――ウノ!」
「ぐあーっ!」
「ウッソだろ!?強ぇぞこの嬢ちゃん!!」
大衆カードゲームでやたら盛り上がる恋人とおっさんたち。
勢いをごっそりそがれた響が、ぽかんとするのは無理ない事だった。
「ん?ああ、やっと来たか」
「・・・・ッ」
と、ゲームに興じていた一人が、こちらに気付く。
向けられた目に圧を感じた響は、思わず身構えた。
「ほう、ちったあ『やる』らしいな?」
そんな響へ、面白そうに目を細める男。
鍛えられた体も相まって、ますます『やり手』であることを感じさせた。
・・・・例え、トランクス一丁であっても、だ。
立花響♂
・たいていの生い立ちはチョイワルの方とほぼ同じ。
・脱いだら古傷やら筋肉やらでいろいろすごい(語彙力)
・今のところ発生している感覚障害は、『視覚(左)の消失』と『痛覚の鈍り』
・弦十郎さんよりちょっと低いくらいの巨神兵。
本文では、大柄な方がイメージしやすかったので、そちらで描写しましたが。
小柄でもいいと思うのです。
翼さんやマリアさんを悔しそうに見上げながら牛乳を飲むビッキー♂・・・・あると思いません?(