※この作品はR-18です。

兵どもの恋物語   作:RedSun366

1 / 6
時系列 EP3終了後



登場人物

ゼロ
守護輝士。やんごとなき理由によりとある研究室で造られた両性具有。基本人格は男のつもり。角が異常に短いデューマン。腰まで伸びた真っ白な髪をポニーテールにまとめる。中性的な顔と当人は思っているが、むしろ女性のそれに近い。Hu。男性ボイス84


サラ
基本的に原点に忠実。幼少の頃のアレな人体実験により、幼稚さを捨てざるを得なかった。故に、特に親しい相手の前だと時折、失った時間を取り戻すかのように精神的に幼くなる。衣装はEP4時のウィスタフロウ。


シャーデンフロイデ

少女は叶わぬ恋に思い悩んでいた。

叶う事は無いと知っていた。だが諦めきれるほど素直でも無かった。

二つの感情に挟まれ、苛まれ続けていた。

衝動のままに彼へ思いを伝え、見事振られて区切りを付けるか。

このまま惰性で何も伝えず、ずるずると叶わぬ恋に恋を続けるのか。

ああ、私はどうすればいいのだろうか。

衝動買いしてしまった抱き枕を抱きしめながら、身の振り方に悩んでいた。

 

◇

 

とあるヒトが自室でシャワーを浴びていた。何の事はない、ちょっと汗をかいたので身を清めようと思っての行動である。湯を浴び、体を洗い、垢を洗い流し「さて、出るか」などと気楽に呟いていたところでインターホンが鳴った。

「はて。カギは開けているはずなんだけど」

その者に性の別は無かった。ある時期に作られた【緊急事態用】のアークス。…アークスが定める緊急事態というのはつまり、ダーカーによってヒトが大多数滅ぼされ、アークス以前にヒトという種の存続の危機に陥ることである。その時の対応の為に、とあるアークスを作る計画が立ち、極めて短期間ではあるが製造されていたという。発案者曰く「ダーカーを倒す事ができるようにフォトン適性を付与して、相手が女性ならば妊娠させ、相手が男性ならば自らが妊娠できるように両性に仕立て上げる。顔の造形にも拘らなければな。ホルモンバランスでおそらく体調を崩しやすくなるだろうし、そこのあたり何とかしなければ。ついでに男にも女にも好かれるような顔にしなければならないだろう」。

一言で言ってしまえば、先ほどまでシャワーを浴びていたこの者は両性具有であり、男女の違いはないのである。そして、製造された出自故、その役割故、誰かを好く思い他人に恋をする事は無い。その者は恋心を持ち合わせていない。はずであった。

「カギは空いてるよ。勝手に入ってきて」

インターホンに備え付けられた通話機能を使い、来訪者に向けて入るように指示する。外出時以外は睡眠時であっても鍵を掛けないスタンスは、一見不用心にも思えるがそれはつまり、本人がある程度の実力を有しており並の盗人程度では彼(便宜上)に打ち倒されてしまうという事の証左である。

部屋に入ってきたであろう客人を想像しつつ、男(都合上)は手早く髪を拭き体を拭き部屋着に着替える。本来であれば、これから寝間着に着替えて昼のテレビ放送を延々流しながらダラダラするつもりだった。が、やはり客人の前でそのような不細工な格好を晒すことはできまい。

部屋着といっても、人前に出る事が可能な程度のラフな格好というわけではない。戦闘時に着ている、神父のような服のままである。違うのは、外套を羽織っていない点のみ。黒いその服は、どこぞの愉悦を求める神父が着るそれと酷似していたが、身に着けている彼(一身上)は件の神父とは全く違い、美少年とも美少女とも捉えられるような美貌の持ち主であった。腰まで伸びた白い髪をポニーテールに纏め、鏡で自分の身だしなみを確認する。

(鏡を見るたびに思うが、やはりもう少し肉を付けた方がよいのだろうか)

両性である彼にとって、筋肉はそれほど必要ではない。緊急用の牝牛、あるいは種馬としての役割を果たす可能性がある以上、中性的な体系を保つ必要がある。たとえもうその役目は永久に来ることはないとしても、彼に課せられたある種の呪いのようなものである。なんとも馬鹿馬鹿しい呪いではあるが。例えば、性的に催すことがあっても、男性ホルモンの影響で体毛が濃くなることを恐れ、女性的なソレで欲求を解消する。…そのせいで最近は若干女性に寄ってきている節すらある。

(まぁいいか)

…彼の不憫な点を挙げるとすれば、前述のような懸念を無意識的に抱いているという点である。自身は緊急時の為に中性的でなければならない。体毛が濃くなることは避けるべきだろう。…このテの非常識な義務感は、無意識的に湧いて出て、彼の行動をそれに準じたものに向ける。彼のまぁいいかの思考も、その無意識下の義務によって出た言葉であり、そして彼自身がその義務感を感知したわけではない。

ある意味では、この男は自分の本能のままに動いた事が無いのである。

(さっさと出て、客人に茶でも出さなければ)

長々と鏡で自分の体を見るのが苦痛になってきた彼は思考を切り替え、客人をもてなす、あるいは用件を聞くためにシャワールームを後にした。

 

少女が我が物顔でソファーに座っていた。とても客人の態度とは思えない。

我が物顔でソファーに座り、少女は我が物顔でテレビを見ていた。どう見ても客人とは思えない。

「誰かと思えば…サラか」

「入っていいって言ったから、勝手に入ってくつろいでるわよ」

男は半ば呆れながら、茶の用意をする。

台所の湯呑を確認するも、一つ足りない。自分用とお手伝いさんのサポーター用と来客用の三つを確保していたはず。…よもやと思い彼がサラの方を見ると、自分で茶を注いでいた。ソファーの前のテーブルに茶を注いだ湯呑が置かれている。それこそまさに来客用の湯呑。

「勝手知ったる、と言う感じだね」

「当たり前じゃないの。私とあなたの仲でしょう」

「私の自室に来た事は無いだろう?勝手に部屋にいれてやるんじゃあなかった」

台所から苦言を呈すも、まるで意に介さないサラ。…もしやと思い、彼は件のテーブルへと目を凝らす。…湯呑の他にも、菓子類や煎餅、果ては彼が自分へのご褒美として買っておいた極上プリンの食べがらも存在した。

客とか要件とか関係無しに部屋から摘まみ出してやろうかとも考えたが、男はぐっと堪えた。そのかわり、仄かに怒気をまとわせ台所から居間へと戻る。居間へと戻りながら、仄かに怒気を混じらせ苦言を呈する。

「図々しいにも程がないかな…!私のご褒美まで食べ尽くすとか…」

「あら、ごめんあそばせ。でも生憎と私はそこまでお行儀良くないの」

「…まぁいいさ。で?私に何か用でもあるのかな」

「ええ。シャオから連絡。どうやら…」

台所から戻り、サラが座るソファーの隣(少し感覚は開けているが)に座り、男はサラが語る内容に耳を傾ける。

どうやらサラは、シャオが男に依頼するべき事を伝えに来たらしい。要するに伝言役、俗な表現をするのであればパシリであった。それもそのはず、この少女はシャオと一心同体に等しい。そのため、哀れなこの少女はシャオの頼みを基本的に断れないのである。しかし絶対的な主従関係にあると言う訳ではなく、当然彼女はシャオの頼みを無視する事も出来る。断る事も出来る。…が、正当な理由が無ければ、後々シャオから陰湿にもかかわらず被害は軽微な悪戯をされるのだ。従う他ない。

「…ってわけ。ここで是非とも守護輝士たるゼロ様にお願いを~って事。大丈夫かしら」

「ええ。その程度なら、マトイを呼ばずとも対応できそうだ」

「本当にマトイが大切なのねぇ」

茶化すように笑みを浮かべて言うサラ。…茶化したつもりであったが、当のゼロと呼ばれた男(都合上)はあからさまに渋い顔をして

「…マトイは一度【深遠なる闇】になってるからね。もう二度と災厄は生み出したくないものだろう。それも身内から」

と述べた。ゼロの瞳には、確かな悔恨と怒りが宿っており、それに気付いたサラは少しだけしゅんとなった。

ゼロと言う男は、あの日の事件からというもの、ずっと劣等感を抱いて生きていく事を宿命付けられた。

自分自身がマトイを助けようと動き、何度も時間軸を弄って遡って助けようと苦心し、挙句の果てに自身が闇に染まってしまってもなおマトイを助けようとしていたその意志。そして実際にマトイの闇を肩代わりし彼女を救った【仮面】の存在。それはゼロに劣等感を植え付けるには十分な存在だった。

私はそこまで苦労していない。

私はそこまで傷ついていない。

私はそんなに強くない。

私には、そんな覚悟は無かった。

そんな劣等感と、えも言われぬ自身に矛先が向いた嫌悪感から、ゼロはダーカー因子の集中浄化を受けずに未だ前線に出て戦い続けている。それは決意でも何でもなく、ただの幼稚な対抗心であった。正当性も決意も意志も無い、ただの義務にかこつけた幼稚な対抗心。自尊心を満たしたいが為の行為。願わくば、彼女が私に目を向けてくれるよう。

こんな私利私欲塗れの私が、守護輝士と呼ばれてちょっと注目されているなんて。

それは皮肉に近かった。

もしこの世に神が存在するというのであれば、そしてその者が運命とやらを決めているとするならば、即刻ワイヤードランスでギチギチに拘束して何度も地面に叩き付けて八つ裂きにしてやりたい気分であった。

客観的に診断するのであれば、現在のゼロの精神状態は異常である。

空虚と私利私欲が入り混じった、矛盾とも呼べるような状態。あらゆる事に興味が持てず、しかしあらゆる事で【仮面】を上回ろうとするその執着。矛盾しており、破綻している。彼(便宜上)の体の事も含めれば、ゼロの存在は狂っているとしか言いようがない。

「…貴方は、どう思っているの」

テレビを見ている(と思い込んでいた)サラからの言葉に、ゼロは少し驚く。

「何を?」

 

「貴方は、マトイの事が好きなんでしょう?」

 

唐突にサラから放たれた言葉に、ゼロは思考停止した。

しばらくサラの瞳を凝視したゼロは、舌打ちをした後瞼を閉じ歯ぎしりをして苛ついたように指でガリガリとソファーの布生地を引っ掻きついでに頭をバリバリと掻きながら貧乏ゆすりを始める。これ以上無いほどの【私は怒ってます】アピールであった。当人が意識してやっている事かはともかく。

「あっ、その、えーと…ごめんなさい。野暮な質問だったわ」

「いいさ。私だって気付いていた事だ」

サラも流石に不味いと感じたのか申し訳なさそうに謝罪するが、ゼロはむしろ開き直ったかのようにマトイについて語りだした。

「私は最初に出会ったときから、彼女の事が好きだった。彼女のその顔、彼女のその立ち姿、彼女のその言葉、彼女のその声、彼女のその意志、彼女のその魂に好意を抱いた。そして私はアークス内のゴタゴタとか他惑星の諸問題に首を突っ込んで、マトイと共に行動していくことによって、その好意をさらに深めていった。…でもさぁ、気付いたんだよ。よく見ると、マトイは私を見ていなかった。私の裏側の、私の向こうの、別の誰かを見ていた。…当初は疑問だったけれど、【仮面】との邂逅でようやく理解した。…ああ、私は彼女にとって、代替でしかない、似ているだけの誰かでしかないと理解した。…そうして私の葛藤も知らず、彼女は自分のしたい事をやって、【深遠なる闇】に堕ちて…【仮面】に救われて。…それ以降、私は私ですらなくなった。私はただの【仮面】の代替品となった。…私が何故いつもマトイの傍にいるか分かるかい?…マトイを【仮面】以外の奴に盗られない為だよ。…私は、【仮面】だけが、マトイと共に往く事を許されると思うんだ。こんな出来損ないではなく。…僕はただの出来損ないとして、代替品として、【仮面】が帰ってくるまで、彼女の隣にいるんだ。…奴が帰ってきたら…そうだね、正直アークスには何の価値も見いだせない。現時点でそうなんだから、奴が帰ってきたらもうどうなる事やら。…【仮面】に、私の職務を全部背負わせて私は隠居するさ。ただの人として、役目が終わった、あるいは時代遅れの型落ち電化製品みたいに、静かに一人で死のうと思っているよ」

「…それは」

サラは否定しようとしたが、否定するだけの材料が見当たらなかった。そもそも何を否定しようというのか。むしろ、ゼロが言った事が真実ではないかとすら思い始めていた。彼女にそう思わせてしまった最大の要因は彼の話の説得力などでは決してなく、ただ、サラ自身の恋心によるものだった。

サラは守護輝士の片割れたるゼロに恋をしていた。

幼い頃に助けてくれた【お姉ちゃん】、そして、その【お姉ちゃん】を助けてあげてと託したクラリッサを受け取った【アークスさん】。その二人が現在のマトイとゼロである事を知った彼女はひどく狼狽していた。…そして、漠然とした憧れを抱くようになった。

それ以降、時折ゼロと任務を共に遂行していくうちに、彼の姿を見る度に妙な動悸が起こるようになっていった。彼のその無慈悲な攻撃はダーカーの軍勢を一瞬で薙ぎ払い、着々と機械的に任務をこなしていく姿に、サラは無自覚に【理想のアークス】像を見出していた。それがいつしか尊敬に変わり、いつしか恋心に変わったのだろう。サラの勘違いだとしても、彼女自身は本当にゼロに恋をしているのである。親の愛を受け愛を知るべき期間を人体実験に費やされた彼女からすれば、尊敬を恋と履き違えても、憂さ晴らしの虐殺を効率的な仕事と勘違いしても、身近な憧れの人に恋をするのも無理からぬ話というものである。

「こうして、私は一人寂しく死んでいくのさ。好きな相手には他に好きな子がいて、…私が本当にマトイを愛しているのならば、私は彼女を応援しなければならないだろうし。私の感情なんてどうでもいいのさ。彼女にとっては。マトイにとっては、ただ私は、【仮面】に似ているだけの、好きな人にそっくりなだけの偽物。…悲しいよねぇ。有事の際に生み出された非常食みたいな私が、初めて自我の象徴たる感情…恋を抱いたというのに、その恋が報われる事が無いなんて」

「…」

マトイの素性を探るついでに、サラはゼロについても探りを入れていた。そして、彼の存在意義についても把握していた。人が減った時用の、いわば繁殖用の家畜。状況が状況なら、種馬か雌豚と同等の扱いを受ける運命にある両性。…アークスのトップがシャオに変わって以降、そうした限りなくクロなグレーの研究所や研究は即刻廃止や凍結の処分を受け、ゼロのような存在も金輪際生み出される事は無いとされる。

可哀想、と思っていた。私と同じ、と思っていた。

好きな人に、好きな人がいたのなら?そして、自分が全く眼中にないと解ってしまったら?…好きな人がしていて、傷ついていたら?…心の傷に付け込んで、自分へ目を向けさせるのは良い事なのか?

可哀想、だと思っていた。

「恋がかなわないなら」

憐憫の情を抱いていた。

「代わりに別の恋をすればいいんじゃないの」

今、ゼロは傷ついている。

「たとえば」

サラは意地悪な表情を浮かべて、

「私とか」

男に口付けをした。

 

サラとゼロの距離は(ゼロの気遣いで)若干離れていたが、呆けているゼロの隙をついてささと近寄り不意打ち気味のキスをする。彼女の突然とも思えるその行為も、好機を逃すまいとするある種の執念深さによるものだった。

突如唇と唇が触れ合う柔らかな感触に、ゼロは驚愕した。驚愕し、反射的に眼前にあったサラの頭を押しのけてしまう。

「…何を」

押しのけられたサラは少し残念そうな顔をしたものの、その頬は紅潮したままである。彼女の突発的な犯行とはいえ、多大な勇気を必要とした事に変わりは無く、彼女の表情にはどこか達成感のようなものが漂っていた。

ゼロは彼女の言葉の意味が理解できず、彼女の行為の意味に解せず、ただただ戸惑っていた。時折頭を抱えぼりぼりと頭を掻いては、あぁとかうぅといった苦悩の声を漏らす。

苦悩しているゼロとは裏腹に、サラの自制心のようなモノは蒸発しかけていた。先程の彼女の突発的犯行により、自棄になった心を何でもできると勘違いしているのである。

今なら何でもできる。

ゼロを誘惑して、私のモノにする。

歪な決心を抱いたサラはもう一度彼に口付けをしようと迫るも、流石に二度目は彼も察しがついたのか回避行動をとられてしまう。しかしその回避行動も十分ではなく、そして突進へと変化したサラの攻撃によって、結果的にサラがゼロを押し倒してしまった。

ソファーの上で、少女に押し倒された男(女)。

事故、とは言い切れなかった。

「…そこをどいてくれるかな。さっきの妙な真似は見なかった事にするからさ、私にも整理をさせてくれないか」

「だめよ。ふぅ…ふぅ…貴方、いつもはどうやって処理しているのかしら」

「何の話かな」

「アークスって実は結構、性に奔放なヒトが多いのよ。それは別にふしだらとか淫らとかいうのじゃなくて、毎日敵と戦って、死にかける事もあって、本能的に異性を求めてるの。…で、貴方は、その、たとえば戦闘後に昂った気持ちを…どうやって鎮めているのかしら?」

顔から火が出るほどに恥ずかしかった。元々サラは性に疎く、性的な話題も猥談もさして好いてはいなかった。だが、ゼロに恋をしてからというもの、時折一人の夜を寂しく思い、愛おしの彼を想い、たかぶるその孤独な体を慰める日もあった。彼への想いが募るほど、その回数も、その頻度も、その激しさも増していく。更なる快感を求め、彼女の年齢では見てはいけない事になっている性的な動画サイトにアクセスを試みたり、ファッション雑誌に時折掲載されるセックス特集や女性向けのより感じる自慰のテクニックなどを読み漁ったり読み耽ったりする日もあった。そんな独学の英才教育の結果、十六歳が抱くとは考えられない程の淫猥な思いを抱くようになった。

「……」

「黙っちゃうの?私に言えないような事でオナニーしてるのかしら?」

気まずそうに沈黙するゼロを見て、つい口を滑らせてしまった。

(言っちゃった…!好きな人の前でオナニーとか…!どうするのよ私!)

失敗を激しく後悔するサラではあったが、何故かその行為に妙なざわつきを覚えていた。胸がざわつき、下腹部がなんとなく締め付けられているような。

「誰を…おっ、おかずにぃ……ひとりでしこしこしてたのかしらねぇ…?後輩のイオに戸惑いながらち…ちっ、ちぃ…ちんちんしごいてもらう妄想?情報屋の姉妹の双子おっぱいでずりずりパイズリされる想像?…それとも?それともぉ……マトイのおぉ…おお…お、おまんこにちんちんずちゅずちゅうちこむ妄想?マトイといっぱいちゅうしながらおっぱい揉みながら恋人せっくすしたいーって思いながら?おまんこじゅぽじゅぽされて情けない声で喘いでるマトイを思い浮かべてちんちんしこしこしていっぱいせっ…せーえきどぴゅどぴゅしてた?」

(何言ってるのよ私はー!これじゃあただの変態じゃないのよぉ…。痴女よ痴女!大体何よマトイと恋人セックスとか!?マトイとえっちしてるゼロとかちょっといいかもって思ったけど、わざわざそれを本人の前で挙げることないじゃない!!…おかしいわ。今の私、絶対冷静じゃない!冷静じゃないのに…何でこんなにグイグイ行くタイプに進化してるのよ私ィ!!)

自分で戸惑いながらも、口が勝手に動いていた。自分でも自分の行動が制御できていなかった。そして、自らの口で淫猥な言葉を吐き出す度に、胸のざわつきは更に大きくなり、下腹部の締め付けが少しだけ激しくなったように感じ、それどころかなんとなく熱を帯びているような感覚を抱いていた。

事実、未だ自覚していないが、彼女が身に付けたショーツは既に女裂から涎のように分泌された愛液でグショグショである。その量は尋常ではなく、性的接触も無くただ卑猥な言葉を発し想い人を挑発しただけで、まるで失禁でもしたかのように大きく淫猥な染みをつくっているほどである。それだけ彼女がゼロに向ける恋心もしくは愛情…あるいは劣情が強すぎるのか、ただ彼女が言葉責めが大好きな変態なのかは、当人が知る由もない。

「…っ」

一方のゼロの方はと言うと当然、可愛らしい少女が自身の腰の上に跨って卑猥な単語を連発しているという状況では当然高ぶりを抑える事が出来ない…筈であった。しかし、ゼロは困惑と当惑、自嘲と後悔、その他マイナスと取れる感情で頭がいっぱいであり、素直に欲情できるような精神状況ではなかった。

男の自慰というものは、視覚情報を頼りにすることが多い。が、それらが用意できない低年齢層やら事情有の男性諸君は妄想で代用することが多い。…で、ゼロの場合は。男性ホルモン分泌による体格の変化やら体表の変化を恐れて女性器での自慰をしていたものの、やはり視覚情報、端的に言えばおかずに頼らざるをえず、しかし【そんなもの】にメセタを消費したくなかった彼は必然的に妄想をおかずに自慰をしていた。…そして、その内容こそ、サラが艶めかしく時折舌で唇を潤しながら語った内容そのものであった。

あの少し生意気だが可愛らしい後輩が私の男根を握り顔を赤らめながらその手を上下させる。あるいは情報屋の凸凹コンビが笑顔で私のペニスを豊満な姉の乳房と程よく膨れた妹の乳房で包み挟んで上下させ、私に気遣いの言葉をかけながら絶頂へと導く。あるいは…マトイと飽きるほど口付けを交わしながら、互いに獣欲に身を任せて本能のままに彼女の女性器に私のちんぽを突き立て腰を打ち付ける激しいセックス。あるいはマトイが口でその硬直した怒涛を癒すような淫靡な生活ならぬ性活。

本当に彼女が語ったような内容で妄想して自慰をしたのか?それはゼロには見当もつかず、そもそも覚えてもいなかったが、サラに言及されるとなんともその通りのような気がしてきた。

(彼女に、私の痴態を把握されている…)

…一つサラが間違った事といえば、彼は今の今まで男性器で自慰をして果てた事は数えるほどしか無いという事だ。しかし、その点しか間違っていないという事から、彼女の推理能力もあながち無下にも出来ない。偶然なのだろうが。

「ほらほら、早くいいなさいよぉ…たくさんちんちんしこしこどぴゅどぴゅしてっ、女の子のおまんこにはめはめして、じゅぽじゅぽおまんこでしこしこしたいですってぇ…言いなさいよぉ。ほらほら、動いちゃうわよ?貴方の腰の上で、おちんちんの上で私の腰をすりすり前後に服の上からしこしこしちゃうわよ?…勝手に私のおまんこに貴方のおちんちん入れちゃうわよ?じゅぽじゅぽして、私の膣内でいっぱいどぴゅどぴゅして、赤ちゃんできるくらいせーえきしぼってぇ……私の恋人にしちゃうわよ?」

(…どうなのかしら。適当に、それこそ勢いで言っちゃったけれど、そういえば私ってこの人に好きって言ってないのよね。…でも、これだけ言っちゃったし…おちんちんとかせーえきとか言っちゃったし…)

事は彼女の想定とは違う路線へと脱線していた。そもそも彼女の計画とは、シャオから預かった伝言をゼロに届けるついでに告白して、正式に付き合うか振られるかしようという計画だったのだ。だが、彼の悲壮な…悲壮?とにかく悲しい境遇と、殆ど失恋状態の彼の顔を見て…意識がとんだ。用心深く(ドジが多いのは棚に上げて)警戒心が強く自分をしっかりと保つサラがここまで乱れてしまったのは、何が原因なのだろう。

自分でもわからなかった。自分ではわかっていた。

だが、その答えを受け入れるにはもう少し時間を必要としていた。

宣言通りサラは彼の腰の上で、自分の女裂を彼のペニスに擦り付けるように腰を動かし始める。だが、ここで異変に気付く。サラはとある音を聞き取ったのである。腰を動かす度に、まるで水を含んだ布が、液体を滲ませながら擦れるような音。それは彼女が腰を動かす度に発せられており、彼女は何気なく自分の陰部に手を伸ばす。

尋常ではなく、熱く濡れていた。

ショーツの上から触っているはずなのに、粘性を持った液体が掌に零れてくるほど。

(…こんなに…………濡れてたの?私。この人とキスして、この人の腰の上に跨って、散々えっちな事言って、こんなに濡れるの?私って。…やっぱり私って、本当にゼロの事が好きなの……じゃなくて!…言い逃れできそうもないわ…。私って、一人で変態的な事をいっておまた濡らしてる変態だったんだ…)

なんとなくショックを受け、つい腰の動きを止めるサラ。気付くには遅すぎる上に自覚するのも遅すぎる。

(つまり今の私って…一人でえっちな事言ってぬるぬるのおまたを意中の人の腰に擦り付けてる痴女…!?)

無意識的に楽しさを感じ時折舌なめずりをしていた彼女の顔は見る見るうちに青ざめて、冷や汗を流し始めた。どうやら混乱しているようだ。

理想の自分と、現実的な自分を目の当たりにした際の比較、そしてその落差にちょっとしたショックを起こしているのである。

 

一方被害者、ゼロは人生について考えていた。

人生と言うよりは、恋について考えていた。

自らの恋が叶わないと知ったからと言って、目前で痴態を曝している少女に手を出していいのか?折角私が初めて獲得した自意識を無下にして、ゴミか何かのように捨ててしまっていいのか?与えられる筈ではなかったこの恋心を、折角私が見出したこの心を、ただ叶わないという理由だけで打ち捨ててしまっても良いのか?

マトイは本当に私を好いていないのか?私を好く事は本当にないのか?私は彼女と結ばれないのか?

造られた男は、今になってようやく人間らしい感情…人間らしいどろどろとした感情を抱いていた。自らを道具として、自らを兵器として見ていたゼロからすれば、飛躍的に人間性を獲得していた。…その、人間性を得たイベントがいささか性的でありいさささか残念な絵面である事は否めないが。

恍惚の表情で舌なめずりしながらゼロの腰の上で腰を前後に動かしていたサラが、唐突に動きを止めた。それどころか急に真顔になったかと思えば、急激に顔を青白くして大量の冷や汗を流し始めた。

どうやらサラの方に何か不都合な事でも起こったらしい。急に尿意とか便意とか催したのだろうか?あるいは、ようやく正気に戻ったとか。ともかく、ゼロにとって好機である事は確かであった。

ゼロは起き上がり、未だ自分の腰の上に座っているサラへと接吻を試みた。

「んむぅ!?…んっ、んん……………むぅ…」

試みは成功してしまい、ゼロとサラは熱烈な口づけを交わす事となる。否、口づけなどという生ぬるい表現では事足りない。ゼロは自身の舌を半ば強引にサラの口内に這入らせており、俗に言うディープキスというやつを実行していた。キスを食らったサラは最初は戸惑っていたものの、青ざめていた顔色は見る見るうちに赤みを増していき、目尻が若干垂れ始める。

(何でこんないきなり積極的になってるのよこの男ぉ!)

男は自分の舌で女の口中を舐め回す、吸いに吸い、蹂躙する。…思わず目を閉じてしまう程の、激しさ。突然の、事と次第では強姦罪で訴えて勝訴できそうな行いにもかかわらず、サラは心のどこかに喜色を滲ませていた。…その喜色は、彼女の女裂から滴る蜜のように。

滲み、広がり、…溢れ出す。

自分から先にしたはずの口づけを、相手が進んで求めてきたからといって…どうしてこんなにも嬉しいのだろう。そして、無意識に股間へと手を伸ばし、気付く。

(どうしてまたこんなに溢れてるのよぉ…!)

突然ではあるが、女性の体とは比較的感情的に出来ているものである。ストレスでの体調不良が出やすいのは女性が多いとかナントカ。つまりはそういうことである。

サラはキスで感じる純粋ピュア乙女という事である。

しかし彼女にとっての至福の時は長くは続かず、唐突にゼロはいったんキスを中止し、口を離す。えっ、と声を漏らすサラ。いつまでも続けていたいほど気持ちが良かったそれを急に止められた事は、彼女を大いに戸惑わせた。

「もう終わり…」

「…これからだよ。これから沢山キスをしよう。これから沢山…分かるね?」

サラへ意地悪な笑みを投げかける男。

これから起こる事が想像できたサラは興奮と恐怖心で戸惑っている。そんな迷える彼女に、ゼロは軽く口づけをする。

サラをキスに集中させて、ゼロはズボンのファスナーを下ろす。サラにズボンをいじくって男根を露出させる工程を見せるとか、みっともなくてできなかったからだ。それ故、彼女の注意をキスで逸らした。

いつの間にか、ゼロの棒は硬く膨張していた。サラに押し倒されたときは恐怖と唐突さと意味不明さに状況が理解できず困惑して色香を感じ取る事が出来ていなかった。しかし彼女が青ざめたあたりでようやくなんとなくではあるが、彼女の思惑を把握する事が出来た。そうなると、なんともサラを…戸惑い困惑し顔を青ざめさせているサラを急に愛らしく感じていたのだ。

マトイの姿が霞むほどに。

勇気を出そうと挑戦したら、いかんせん勇気の出し過ぎで脱線しすぎた。

チャンスをものにしようと、思っても無い事を口走ってしまい逆に窮地に立たされてしまった。

ただ告白をしようと訪問したつもりが、何故かゼロを押し倒した挙句卑猥な言葉で詰ってしまった。

彼女の考え。彼女の思惑。彼女の思考。彼女の想い。

その全てに、なんとなくではあるが察しがついたゼロは。

「えっ、ちょっと、いきなりなんてモノ出してるのよ!」

「キスに夢中になって気付かなかった君が悪いよ?サラ」

サラのスカートの中に手を突っ込み、小便を漏らしたかのように愛液に塗れて湿っているショーツをずらす。濡れた布に覆われ隠されていたのは、鮮やかな薄紅に染まり液体を帯び、光を受けてぬらぬらと誘惑するような、香りを放つワレメであった。思春期の少女には悩みとなろう陰毛は生えておらず、粘液の光沢に覆われたサラの入り口。下手をすれば年齢を間違えてしまいそうな程につるりと柔らかなシルエットであった。

「…君のおまんこ、さっきからずっと涎を垂らしているみたいだけれど」

「あなた!そんな事言うタイプじゃなかったじゃないのよぉ…!あんまり見ないで…」

「へぇ…こんなにたぁくさん出しておいて?」

ゼロは恥じらう彼女の入り口に手のひらを当て、ゆっくりと手の全体でこする様に手を動かす。勢いで指も侵入させてしまいたかったが、ぐっとこらえた。何の事は無い、矮小な男の矮小な願い故である。

男の手のひらには、既に彼女が分泌した愛液が溜まっている。何かの冗談だろうとゼロが思う程に、手を動かす度に激流のように垂れてくるのである。

「ひっ……んん、んあっあああ!あ、あ、あっお……ん、んん!」

意地を張っているのか、愛しの相手の目の前で声を抑えるサラ。

「我慢しなくていいだろう?もっと正直になって、もっと素直になって…もっと気持ちよくなって」

「……………もうちょっと上」

「ん?」

「もうちょっと上よ……ひっ、ああ…ん…」

「もう少し上の…どこかな?」

ゼロは楽しんでいた。彼女がどこを触ってほしいのかも重々理解していた。…が、少しくらいサラで遊びたかった。…数分前のおかず看破に対して、理不尽な怒りを覚えていたのである。

手の動きを少し早める。手の位置も、彼女のクリトリスが存在すると思しき位置まで動かす。…彼の手には、先程から小さな突起が当たっている。ゼロはその存在、その突起に気付いていたものの、彼女の望みであるクリトリスへの重点的な刺激を与えなかった。

もう少し、サラに恥ずかしい事を言わせてからにしないとね。

サラに向けるゼロの柔和な笑みに、少しだけ黒色が混じった。

「さっきから手のひらに小さななにかが擦れているんだけれど…?」

「…それ、…!それよぉ……ん、んんんん、んんっ!ん、あっ、あ…あう…」

「それ?どれのことかな?」

「…クリ、トリス」

「…もう一回、言ってみようか」

「くりとりすぅぅぅ…。クリいっぱい触って、さわってぇ…あぁあぁぁぁっ」

にたり、とゼロは笑みを浮かべる。少々意地悪が過ぎたのか、サラの意識が朦朧としているような気がする。言動が幼くなっているような気もする。が、彼にとってそれはなんとも愛らしく、何とも愉悦を感じる状況であった。

サラはゼロからの刺激を求めて、いまやゼロの手のひらの上に体重をかけている。まるで、ゼロの手のひらに座っているかのように。それどころか、自分でも腰を揺すって動かしている。自分から快感を求めて無意識的に体を動かすサラの姿が滑稽で、何とも愛らしく、可愛らしく見えていた。

彼女の要望通り、手のひらでの平面的で平均的な刺激をいったん中止し、さっきから恥ずかしげに主張している彼女のクリトリスを軽く摘まむ。

「ひう!?」

さほど大きくはない。摘まんだといっても、親指と人差し指の指先で軽く指圧しただけだ。ほんの少しだけ出っ張った釘の頭を、何とかして摘まんで抜き取ろうとするような感じで。

摘まんだ状態で、上下左右に少しだけ動かしてみる。

「ひんっ、ああ、やぁあ、んあぁ…!」

動かす度に喘ぎ声が変わって面白かった。

「も、もおだめ……我慢できないからぁ…もっとクリいじって、いっぱいいじってぇ…。自分のおててじゃないてでクリトリス弄られてびくびく気持ちよくなりたいのぉ………!」

垂れ下がった目尻。その目から涙目を通り越して涙を流しながら懇願するサラの姿は、ゼロには駄々をこねる子供のように映った。…これが彼女の本性だとしたら?人体実験に費やされた空白の期間の埋め合わせが、今、此処に出てきているとしたら…?

…徹底的に幸せにしてやらなくては。

ゼロはクリトリスへの刺激を強めた。右手の人差し指と中指でクリトリスをくすぐるように弾き刺激してやると同時に、周辺の淫らな唇全体を左手全体で刺激してやる。…サラは顔を真っ赤にさせて、耐えるように口を一文字に閉じて、目もギュッと閉じている。相当感じているようだ。…だが、もどかしさもあるのだろう。未だ絶頂には至っていないようだ。

手を動かしながら考えたゼロは、自らの手のひらの上に座っている少女の耳元に顔を近づけ、ふぅと息を吹きかけた。

「ひゃい!!!!??」

情けない声が出てきた。

…耳元で私が小ッ恥ずかしい言葉を囁いたらどうなるのだろう?

ゼロの考えは実行に移された。

「こんなに沢山よだれをたらして…えっちな子だ」

「…!は、はいぃぃ」

「クラリスクレイスには、こんな姿見せられないよねぇ?マトイになんか見られたら」

「はずかしくて……はずかしくて死んじゃう…ぅぅ…」

「マリアさんに知られたらどうしようか?『毎晩毎晩好きな人を思っておまたビショビショに濡らして一人エッチしてます』って知られたら?一人でこんな風にクリトリス弄ってるの、マリアさんに見つかったら?」

「顔合わせられないわよそんなのおぉ…だめ……ぜったいだめぇぇ……んああああぁぁ!!!」

「クラリスクレイスに見つかって、自分がやってる事を説明しなくちゃいけなくなったら?……妹の目の前で、お姉ちゃんがどんなにエッチなのか教えてあげる?」

「………~~っ!!!!!!!」

「サラって…エッチな妄想して、男の人の手でイかされそうになってる変態さんなんだね?」

「っ!………ほんとに見せるのはあぁ……っ!ん!……~っ!貴方だけにしか見せないわよ……あ!あ!あっ!だめ!だめ!はげしくするのだめ!」

「激しくなんてしてないけど…。…へぇ、私だけに、そんなえっちな姿…見せてくれるんだ。嬉しいなぁ。…そんな卑猥な女の子、私だけのものにしたいけど…どうかな?」

「!!!!んんんんんんんん~~~!!!んあああああああああああぁぁぁ…!!!見せる!見せる見せる!今からたくさんみせてあげる!!私がすきなひとのおててでびくびくするとこ見せるからぁァぁ…!いっぱいみせてあげるから…ああああっあっあっだめっだめっだめっ!私とずっといっしょにいて?おねがいおねがい…!はずかしいとこみせた後で、がんばったねって頭なでなでして…!もうだめだからぁ…!くるぅ…くるぅ……!おっきいのきちゃううぅぅぅぅ!」

愉悦の表情を浮かべるゼロ。胸は躍りっぱなし、ざわつきっぱなしである。サラは女の子と聴覚を滅茶苦茶にされて、苦しそうではあるが幸せそうに喘いでいた。好きな人に触られて、愛する人に触れられて、大好きな人に下品な場所をみっともなく辱められて。うわ言のように甘えの言葉を吐き出す彼女を、ゼロはすっかり好きになっていた。サラの裂部から大量の蜜があふれ出す。声も大きくなってきている。そろそろ限界なのだろう。

察した男は左手を彼女の淫口から手放し、その手で彼女の肩を引き寄せ抱き締めた。

そして、耳元で囁いた。

「たくさん気持ちよくなっていいよ?さぁ、お好きなように、感じるままに、みっともなく絶頂する姿を…私に見せておくれ」

同時に、陰核を強く摘み上げた。スイッチでも押すように。

「んああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!ゼロすき!ゼロだいしゅきだいすき!いっぱい気持ちよくなってイくううぅぅぅ!!うあ、あああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………!!…あ、あぁ…はぁ、はぁ、はぁ、ふぅ、ふぅふぅ、ふー、ふー、ふー、ん!あ!…はぁ、はぁ…ぜろぉ……」

絶叫と共に彼女の体が大きく痙攣する。そして、その痙攣と合わせるように彼女の下の口から大量の粘液が溢れ出す。放出された蜜はゼロの左手に注がれるものの留まる事は無く、すぐに零れ落ち彼のズボンに染みをつくった。…それどころか、ソファーの布地にまでも零れ落ちていた。

何度も体を痙攣させるサラ。初めて他者から与えられた快楽に耐える事が出来ず、だが必死に耐えようとして目を強く閉じ、無意識的にゼロの体に抱きついていた。普段の強気な姿勢はどこへやら、今となっては赤子のように弱々しく愛らしく、ゼロの服越しの体温と息遣いを感じていた。何も考えられず、ただ好きな人の目の前で達してしまった羞恥心と、先程の言葉の余韻を全身で味わっていた。

「サラ」

「…………ん?」

「いっぱいがんばって、いっぱい気持ちよくなれたね」

頭を撫でられた。

彼の右手の温度を、頭で感じた。

…いつかどこかで、いつもどこででも求めていた暖かさだった。

「えらい、えらい。…えらい、えらい」

ゼロの笑顔と甘やかすような声、頭を撫でる手の感触、それに彼の暖かさ。

最後に頬に優しいキスをされて。

サラはゼロに隠れ、もう一度達した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…流石に私も意地悪が過ぎたと思うけれど……流石に一時間も顔隠す必要ないだろう?」

「……うるさい、ばーかばーか」

「せめて顔くらい見せてほしいんだけれど」

「見せられるもんですか。貴方の目の前であんなに乱れたって言うのに…パンツまでぐしょぐしょの雑巾みたいにされて…今更……!」

「おかしいなぁ、君は私にいつでもいろんな姿を見せてくれるんじゃなかったっけ」

「………」

「シャワー浴びせてさ、着替えも貸してやってさ、折角ベッド貸してさぁ、ついでに一緒に寝ようってぇのにさぁ」

「……」

「ちぇー、まぁいいか。私は今日のノルマ達成して午後はオフだし。顔も見せてくれない女の子と添い寝するさ」

「…」

事後。

へにゃへにゃになったサラを介抱した…具体的にはヌルヌルと通り越してとんでもなくドロドロになったサラの女裂をティッシュで拭き、服を脱がせシャワーを浴びせ(当然ゼロが全身くまなく洗った。ここのあたりでサラの意識が戻る)、すっかりと清潔になったサラに私服を貸し与え着せた。そして彼女をお姫様抱っこして、とりあえず寝室のベッドへと寝かせた。…ゼロとしては、あの時責めに夢中になって自分のペニスを露出しておいて結局使わなかったし、そのままベッドでサラと本番セックスと洒落込んでも良かったし、そうするつもりであった。が、クタクタになったサラの表情と、頭を撫でる度に可愛らしい声を漏らすその姿を見てしまうと、彼の獣欲は霧散していった。そして「それならば」と、セックスの代替として、クタクタのサラの隣で一緒に寝ようとしたところ、サラはこちらに顔を見せようとせず…という事である。

具体的にどのような事を口走ったのかは把握していないものの、少なくとも公共の福祉に反するような声量で年齢制限やCEROに抵触してしまうような内容を口に出してしまった事だけは、サラは把握しているようであった。

寝転がってはいるものの、彼の方を向いてはいるものの、顔だけは両手でしっかりと覆い隠している。そんな徹底的な防御態勢に、ゼロは溜め息をついた。

「まぁいいよ。おやすみ、サラ。…ああ、そうだ」

男は横になったついでに、未だ顔を隠しているサラに近づき囁いた。

「私も大好きだよ、サラ。ずぅっと一緒にいよう」

「…!!」

「いいこいいこ、えらいえらい」

サラを優しく抱き締め、頭を撫でる男。

しかし、やはり先程の(精神的)疲労もあってか、男の手の動きが段々と鈍りだす。

微睡みはじめているのだろう。

 

そして、数分の後。ついにサラを撫でる手が止まった。

ちらりと彼の顔を見ると、すっかり寝息を立てていた。その中性的な顔(というとりは女顔)が、安らかに寝息を立てていた。

「ずっと一緒にいなさいよ。…ずっと私を抱き締めてなさい、このイジワル」

とあるアークス二人の、真昼間からの秘密の情事。

これまでの、少しだけの埋め合わせ。

これからの、少しだけの予行演習。

少女は少しの間だけ、幼い自分を取り戻した気がしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

やぁ。僕の名前はシャオ。

現在僕は、【深遠なる闇】への対策に向けた演算中。シップの管理は管理者を立てて任せたし、僕はシップの喧騒から離れて静かに集中して演算している。

…集中できるのはいいけれど、サラの声が聞こえないのがなんだかなぁ。物理的に距離が遠いのが問題なんだろう、ペアリングが切れている。

僕が見ぬ間に悪い男に引っかかっていたりしたらどうしよう。…いや、確か彼女は……そうだったそうだった。でもまぁ、叶うはずないだろうし。…自棄になって自暴自棄になってないか……お母さん、じゃないな、お父さんでもないなぁ、…保護者としては心配だ。

なんて思っていたある日、訪問者が。

「シャオ、入るわよ」

「久しぶりだね、シャオ」

珍しい組み合わせだった。

サラと、守護輝士サマの片割れ。

二人で手を握って、何と仲睦まじい事やら。いつの間にそんなに仲良くなったんだろう。

「何かな?言っておくが、僕はこう見えて結構忙しくてだね…」

ぶっきらぼうを装う。…これは仕方ない。本当はものすごくうれしいけれど、ベースとなった誰かさんの人間性に影響されたんだろう。

「いや、その…実は、ご報告があって」

「へぇ。そんなに畏まって、何を聞けるのかなぁ僕は」

「えぇと、それが」

「…サラ、こういうのは先延ばししても仕方ないよ。一気に言おう」

守護輝士の片割れの声。以前と比べて明るくなった。それに、顔色もだいぶ良くなっている。…彼は結局集中浄化を受けたのだろうか。報告が来ていない以上、恐らく受けていないのだろうけれど。

「そうね。それじゃあっ」

あれ?そういえば、今ここにサラがいるって事は、ペアリングできるじゃん。まぁいいか。どうせすぐに帰っちゃうんだし。演算しながら与太話に耳を傾けて…

「「私達、結婚を前提に付き合ってます。つきましてはご挨拶に…」」

…あ、演算の内容トんだ。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。