※この作品はR-18です。

魔法科高校の問題児   作:もっち~!

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モノローグ

---四葉真夜---

 

世界を呪った。私は生まれ育った四葉家を含む全世界を呪っている。姉の深夜が身籠もると、彼女の体内にいる胎児に私の願望を伝えた。来る日も来る日も…毎日毎日…自分の過去…女としての幸せを奪った、この世界を滅ぼして欲しいと…

 

そして、産まれた…一卵性双生児であった。産まれ出た一人は、私を見て笑顔を見せてくれた。その笑顔に心が癒やされていく気がした。いや、癒やされたのだと思う。

 

産まれ出た二人は、直ぐに検査に回された。あの子は私を探すように、周囲を見ているように見える。あの子が欲しい…あの子と一緒にいたい…

 

世界を呪っている私、世界を滅ぼしたい私…でも、あの子と幸せに暮らしたい私。相反する二つの心が私の中に生じてしまった。

 

産まれた二人に姉が、名前を付けた。兄は達也、弟は和也である。兄の達也は検査の結果、有能な魔法を二つも持っていた。しかし、弟の和也は能力らしい能力を持っていないみたいだ。二つの魔法を持つ兄に、持っていた魔法を奪い去られたのかもしれない。

 

そんな和也を姉から引き取った。いや、奪い取ったのかもしれない。私に笑顔を見せ、私に抱きつき、私の胸でスヤスヤ眠る彼。私の心は彼に奪われた。

 

兄の達也の持つ魔法は、「分解」と「再構成」という現代魔法における最高難度の物だった。私の願いが叶うかもしれない。しかし、この最高難度の魔法のせいで、それ以外の魔法が使えないことが判明した。この二つが魔法演算領域を完全に占有している為だ。そこで、「人工魔法演算領域」という物を達也に与える為の研究を始めた。

 

しかし、問題はまだあった。もし、達也が暴走したら…予期せぬことが起きてしまう。そこで、達也専用の調整体を作り始めた。達也の脳を一瞬で機能停止出来る能力を持つ調整体である。

 

兄の達也が英才教育をされていく中、弟の和也は私の元で伸び伸びと暮らしていた。教育するだけ無駄、穀潰し、四葉の失敗作など、和也に誹謗、中傷が影で囁かれているのを、私は知っていたが、聞かなかったことにして、和也に愛情を注いでいく。

 

そして、調整体は完成した。今までの調整体の問題点を総て解決した、人間と変わり無い、四葉家の最高傑作と呼んでいい完全調整体である。それは達也と和也の妹として誕生した。姉は彼女に深雪という名前を与え、かわいがった。

 

和也と深雪…仲良くじゃれている。英才教育により目付きが鋭くなっていく達也を避け、和也に寄り添う深雪。この二人が一緒になると、いいな、なんて母親目線になっていく私。

 

私が当主になりたての頃、達也の魔導師としてのスキルアップをする為、「人造魔法師実験」を達也を被験者として行った。「人工魔法演算領域」を達也の意識領域内に作った。その際、妹の深雪、弟の和也への兄弟愛だけを持たせて、他の情緒、情動などは「人工魔法演算領域」へと置き換えてしまった。なので、達也は感情障害を持つことに…

 

一方、深雪にも達也の魔法力を制限する「誓約」を設けた。達也が最大限に魔法を行使するには深雪が鍵になるなのだ。

 

物心がつき始めた頃、和也に変化が訪れた。定期検診時に、深雪を上回る保有するサイオン量が体内で確認された。深雪の量ですら最高クラスなのに…

 

ある時、偶然なのだが、和也の能力を見つけてしまった。和也の能力は『無 夢幻』と『不死身』だった。私の闇の願いは和也にも届いていた。しかし、それは人間の持って良い能力では無い。和也は、起きて仕舞った事象を無かったことに出来る上、どんな大怪我を負っても、翌日には治っているのだ。この能力は私と、私の専属執事である葉山だけの秘密にした。四葉家の隠し玉にしようと思ったから。

 

もし、達也が世界を滅亡できても、和也に無かったことにされてしまう。それほど、脅威的な能力に思えた。

 

そんな発見をした数日後、和也は変わり果てた身体で発見された。頭部には黒い袋を被せられて、心臓に銀のナイフが突き刺さっていたのだ。これって…処刑…和也を失敗作と決めつけた誰かの犯行だろう。

 

葉山に頼み、こっそり屋敷内に持ち込み、新たに作った和也の部屋に和也を安置した。翌日、悲しみを胸に抱き、あの子の妹の深雪と共に、和也の元を訪れた。和也が可愛がっていた妹に、和也の最後の姿をみせてあげたかったから。しかし、和也は…生きていた。不死身再生能力で心臓に達していた傷は消えていた。しかし、首を絞められたことで、一時的な脳死状態になった為か、植物人間となってしまった…

 

 

 

---司波深雪---

 

兄さんがいつまで経っても起きない。毎朝、毎晩、逢いに行くが、寝ている。う~ん…小学校に通う為に引っ越すことになるまで、来る日も来る日も逢いに行くが…

 

どうしたら、起きてくれるのかな?

 

いつになったら、また遊んでくれるのかな?

 

いつになったら、あの笑顔を見せてくれるのかな?

 

 

 

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