---司波和也---
何かが覆い被さった感触で目が覚めた。柔らかい胸の感触。上にのし掛かっているのは、女性のようだ。
「兄さん…おはよう…」
眠そうな深雪の声が耳元で聞こえ、僕の耳タブをハムハムし始めた。僕は何かをされたのかな?余韻を愉しんでいるような深雪。
徐々に股間がヌメヌメしだした。なんで?
「深雪、何をしたの?股間がヌメヌメなんだけど…」
「兄さんとのスキンシップですよ。ヌメヌメなのは、兄さんが元気な証拠なんです」
意味がわからない。まぁ、深雪が言うなら、そうなんだろう。僕よりも物知りだし。
「もう少し、このままで、いさせてください。そうしたら、二人でお風呂に入りましょう、兄さん♪」
深雪がしたいようにされる僕。全身の筋肉が怠いし、深雪に洗って貰う方が楽かな♪
---桜井水波---
朝、奥様から連絡が有り、通信モニタルームに、深雪様と和也君を除いて、集まった。
「皆さん、おはようございます」
モニタ画面には、奥様の顔が大写しに映っている。
「和也と深雪さんは?」
こちらの様子は、奥様の目の前のモニタ画面に映し出されている。
「和也は筋肉痛です。深雪は一緒にいます」
達也様が返答した。
「そう…まぁ、いいわ。和也に伝えても、理解できる状況では無いですからね。今回の件での処遇を伝えます。黒羽家は取りつぶし」
亜夜子様、文弥様の顔から血の気が失せていく。
「四葉和也を、次期当主として公式にアナウンスします」
え?四葉…和也?司波和也では無いのか?
「あら、水波さん…戸惑っているようね。あぁ、達也さんと深雪さん以外は、知らないことですものね♪和也は生まれて直ぐに、私が引き取りました。戸籍上は司波和也ですが、四葉家的には四葉和也です」
次期当主…なんだ…和也君…遠くへ行ってしまう感じがして、涙が…
「水波さん、泣かないでくださいね。あなたには和也の傍にずっといて貰います。和也が望めば、結婚も許可しますわ」
え?私…ガーディアンですけど…身分が違いすぎる。
「それでね、公式には和也の婚約者は司波深雪と発表しますけど、今言ったように、和也が望めば、結婚相手は和也の希望通りにします。一夫多妻でもかまわないですよ、水波さん♪」
え?それでいいの?
「あと、達也さんには、今後も深雪さんのガーディアンを続けてもらいます」
「わかりました。妹と弟を護ります」
そうだ…深雪様と和也君って、兄妹だけど、いいのかな?
「亜夜子さん、文弥さんにも、和也のガーディアンになって貰います。今後、和也が正式に当主になった折りには、文弥さんを当主に黒羽家の再興をしてもらいます。これが、今回の件における決定事項です。そうそう、GW期間は、ここに皆さんでいらしてくださいね」
通信が切れた。奥様の決定事項は、四葉家の者には、拒否出来無い事項である。
「だから…和也君は若様って呼ばれていたのね」
亜夜子様が呟いた。
「和也は和也だ。立場が変わっても、アイツは変わらない」
達也様は、奥様の決定に満足なようだ。
「お兄様、叔母様は、何をどうするとおっしゃっていましたか?」
バスローブを着た深雪様が、達也様に訊いた。深雪様の隣には、同じくバスローブを着た和也君がいた。
「俺達の望んだようになったよ」
「お兄様のご要望が通ったのですね♪」
達也様の要望?
「そういうことだ、水波、和也を頼むぞ」
って、言われても…
---司波和也---
午後、深雪とお買い物。怠いのに…深雪に家から連れ出された。で、入ったお店は、女性専門の下着屋さん…
「ねぇ、兄さん、選んでください♪」
耳と顔を真っ赤にした深雪に頼まれた。って、言っても…戦闘を考慮して、動き易い物がいいのかな?店内を深雪と共に見て廻る。で、ふと、目に止まった『添い寝もOKな、戦士用』と書かれた上下セット…色は7色、1週間は7日…これでいいのかな?
店員さんを探そうと、店内を見回すと、見覚えのある赤毛の女性を見つけた。ダッシュして、後ろから胸を揉んで、耳タブをハムハムしてみた。
「えっ?誰だ!はぁ?和也…何で、ここに居るんだ?」
エリカが振り向いた。
「深雪と買い物だよ。エリカも買いに来たの?」
深雪と同じ様に、耳と顔を真っ赤に染めたエリカ。
「そうだよ…なんか、問題でもあるのか?」
「う~ん…そうだ。買ってあげる。今ので、エリカのサイズはわかったから」
更に真っ赤に染まるエリカ。深雪が店員さんを探してきてくれたので、上下7セットをサイズを伝えて、4名分購入した。そして、エリカに1袋を手渡した。
「プレゼント♪僕の初めてのお買い物記念だよ♪」
「なんだ?そのお買い物記念って?」
「兄さんにとって、人生初めてのお買い物なんですよ」
って、深雪が説明してくれた。
「って、いうかサイズはあんなのでわかるのか?」
「兄さんは触れば、サイズ、形状を見抜く能力があるんです」
恥ずかしそうに説明する深雪。僕は店員さんに、黒いカードを手渡して、個人識別装置に手の平を載せた。すると、ピッ!っと音がして、緑色のシグナルライトが点灯した。
「ありがとうございました」
と、店員さんが黒いカードと共に、レシートを手渡してくれたので、お財布にしまった。
「え?和也ってブラックカード持ちなのか?」
エリカが驚いた声をあげた。
「兄さんはサインができませんので、個人識別装置での支払いが出来るブラックカードでしか、買い物が出来無いんですよ」
っと、駄菓子屋さんでは、買い物が出来無いことを、バラされてしまった。少し怯む僕。
「それだけの理由で、ブラックカードか?深雪の家って金持ちなのか?」
「母子家庭です。金持ちってことでは無いかと思いますよ」
「う~ん…」
「ねぇ、エリカの家って近くなの?」
家の話題が出たついでに、エリカの家が見たくなり、訊いてみた。
「近いっちゃ、近いかな?」
「明日、行っていい?」
「えっ?何しに?」
「遊びに♪お友達の家って、行った事無いからさぁ」
子供の頃、小淵沢の家から出た記憶が無い僕。
「まぁ、来るだけなら来ても良いが、遊び道具なんか無いぞ」
「道具はいらないよ。お医者さんごっことか、かくれんぼとかすれば良いし♪」
「お医者さんごっこだと…」
何故か、更に赤くなるエリカ。
「じゃ、明日ね?」
エリカと別れて、お店を出る僕と深雪。
---千葉エリカ---
急いで家に帰り、自分の部屋へ…そして、部屋を片付ける。あの無邪気な大きな幼稚園児が、あれこれを見つけないように、ツッコミをいれられると困る物を箱に詰めて、上にある戸棚に収納していく。BL本とか、ひとりエッチ用の大人の玩具とか…
「あれ?珍しいなぁ、エリカが部屋の片付けか?」
しまった部屋のドアを閉めていなかった。アニキにみつかってしまったよ。
「明日、友達が遊びに来るって…人の話を聞かないヤツだから、あれこれ物色されないように、しまっているんだよ」
「ふ~ん…えっ?エリカ…これはどうしたんだ?」
これって?あっ!和也から貰った物を、紙袋から取りだして見ているアニキ…
「妹の下着に興味を持つなぁぁぁぁ~!お前!刑事だろうがあぁぁぁぁ~!」
アニキは、警察庁の魔法師絡みの犯罪を、取り締まるチームで警部をしている。
「これって、万引きじゃ無いだろうな?」
「そんな犯罪なんかするかぁ~!」
「お前のこずかいで買える代物では無いんだが…」
えっ?
「どういう事?」
「これって、戦闘し易さを目的にした、添い寝も出来るバトルウェアっていう新製品でな。俺のチームの女性捜査員の間でも、噂になっている代物なんだ。上下1セット10万もするんだ。お前は、これを…えっ、7セットも…こんなにどうしたんだ?」
そ、そ、そんなに高いのか…おいおい…
「友達が買ってくれたんだ…」
「友達?家はどんな家なんだ?高校生がプレゼントする様な物じゃないだろ?」
「彼の妹の話だと…母子家庭って…」
「一緒に買いに行ったのか?」
アニキの目は、捜査官の物になっている。
「違うよ。買いに行ったら、店に妹とアイツがいたんだよ」
「店では支払時に疑わなかったのか?」
「ブラックカードで払っていた…」
「はぁ?高校生がブラックカードだと?あれって、上限無しで買い物が出来る…でも、個人認証システムが必須だから、身代わり購入は出来無い筈だな…う~ん…」
そうだよね。私の違和感は間違い無かった。あれって、会社の役員とかだけが、所持出来るカードだよね。アイツは何者なんだ?
「ソイツの名前は、何て言うんだ?」
「司波和也だ。高校は私を同じクラスだよ」
アニキは仕事用の通信端末装置で、和也について調べ始めた。
「何?アンタッチャブルだと…そうなると、アレなのか…」
アニキの顔色は悪い。いつも飄々としているアニキにしては、珍しいことだ。
「もしかして、明日来る友達で、ソイツか?」
「そうだけど…アイツ、何かやらかしていたのか?」
「逆だ…情報が何も取得出来無い…たぶん、ソイツは四葉家の者だ…」
四葉家?師族の中でも武闘派として、名の通っている家系である。
「お前…とんでも無いヤツを彼氏にしたな…」
彼氏じゃないよ~。あ…下着を彼女へプレゼントって…アレってことだよな。アイツに限って、そんな知識は無いはずだ。
「違う勘違いだ。下着をプレゼントしたのは…アイツには下心は無いんだよ」
「何で言い切れるんだ?」
「アイツは大きな幼稚園児だからだよ…」
今までに手に入れた情報と、推察をアニキに話した。
「なるほど…四葉家の次期当主争いで消されそうになって、植物状態にされていたのか…そうなると、今後も、彼は狙われるな…」
「どうにか、成らないかな?なぁ、アニキ…」
「その殺人未遂が事件になっていないのは、たぶん敷地内で行われたのだろう。警察は介入できない。わかった、明日、本人と会って、訊き出してみよう」
---桜井水波---
和也君達が買い物から帰って来ると、和也君が私と亜夜子様へプレゼントだと、紙袋を1つずつ手渡して来た。中身を確認すると…耳が熱くなっていく。コイツ、何をプレゼントしているのだ?サイズを測らずに…
「サイズは、測定済みだから、フィットするはずだよ」
えっ?測定済み?いつ測定したんだ?
「兄さんの能力で、兄さんが触れると、物の大きさ、形なんかが測定できるんですよ」
って、深雪さん。亜夜子様もそうだが、私も顔と耳が茹だって行く。コイツ、何て物を測定しているんだ?
自分の部屋に戻り、和也君に頂いた物を着用してみる。確かに…自分で選ぶよりもフィットしているのが、悔しいんだけど。こんな戦闘に役立たない能力ばかりで、大丈夫かな?生活する分には、便利な能力が多いけど。和也君の将来を心配してしまう私。
---千葉エリカ---
誰かに胸を揉まれ、乳首を舐められてる。身体に力が入らない。相手のしたい用に、されている私。腰を掴まれ、相手のモノが私の中に…悲鳴を上げようとする、相手の口で、口を塞がれた。相手の舌が、私の口の中を舐め回し、相手の唾液が私の喉へと流し込まれていく…
意識が戻ると、自分の部屋のベッドで寝ていた。夢だったようだ。気を楽にした瞬間、身体の異変に気づいた。私の上に何かが載っている。耳タブをハムハムしている。乳房を揉まれ、乳首を捏ねくり回している。下腹部に妙なフィット感があるスキンシップを感じる。誰だ、コイツ…私の部屋に夜這いって…うん?コイツ、ここまでして寝ている。耳元に相手のスヤスヤとして寝息が聞こえる。まさかなぁ…
「和也…お前…何しているんだ?」
相手を起こすと、寝ぼけた声が聞こえてきた。
「あ?あぁ、エリカ…エリカが明日来いって言ったから、0時過ぎに来たんだよ。でもエリカは寝ていたから、僕も寝ただけだよ」
「なんで、こんな体勢なんだ?」
「いつも、深雪とこんな感じだから…この国の寝方なんだろ?まだ3時だよ…もう少し寝るよ。ごめんね…」
絶句する私。明日来いは、0時過ぎでは無い…そもそも来いとは言っていない。百歩譲るが、この国の寝方はコレって、なんだ?アイツのブラコン妹は、アイツにどんな寝方を指導しているのだ?なんで、二人共全裸なんだ?
ここで、思い出したことがある。下腹部から感じる妙なスキンシップのフィット感…全裸なんだよな…男性には突起物があるはず…それを感じないフィット感…嫌な予感がする。指で下腹部を弄る。和也から生えているモノは、私の割れ目に収まっていた…
えぇぇぇぇ~!私にとっての一大イベントを、私の熟睡中に行ったのか…コイツは…ショックだ。涙が溢れていく。それも、こんな大きな幼稚園児が初めての相手とは…
ふと、疑問も湧き出してきた。そうなると、あのブラコン妹は…実の兄を初めての相手にして、その後も毎晩…
いつの間にか船を漕いでいた。瞼を開くと、目の前に和也が安眠している。うん?なんで、私は和也の上にいるんだ?股間に視線を移すと、和也のモノは私の割れ目に喰われていた…いつの間にか体勢が変わっていた。これって、私が体勢を入れ替えたんだよな?和也にはそういう欲求は無いし…耳が熱くなっていく。ここから降りないと、立ち上がろうと膝に力を入れた途端、私の内部で、和也のモノが大きくなっていくのを感じ始めた。和也の太股が微かに震えている。何が起きるのだ?
身体の内部で何かが吹き出して…これって…中…出…し…ゆっくりと立ち上がると、私の中から、萎えた和也のモノは、簡単に抜け落ちて、それを追う様に、白濁した粘性のある物が流れ出してきた。
あぁぁぁぁぁ~!今日って、大丈夫な日だっけかな?咄嗟に考える。う~ん…そうだ。大丈夫なはずだ。次の問題は、この惨事をアニキ達に気づかれる事無く、処理する方法だ。和也の身体には乾いた滴下血痕が残っている。アレって、アレの際に出た血液だよな…和也に残っているってことは…、和也が下になっているときに喪失したってことで…それは、私が主導したってことだ…頭を抱える私。なんて事をしたんだ?
取り敢えず、私だけお風呂に行き、身体の汚れを落として、風呂場から出る時に、大量の濡れタオルを持ち出して、自分の部屋で安眠している和也の身体を、拭き掃除した。
そして、無事に朝を迎えた…証拠は総て処分できたと思う…