明日奈とキリトは恋人である。しかし一方で彼女は省吾と関係を持ってしまった。
本来、明日奈という女の子は一途であり、尽くし、愛情深き女の子だ。これを否定する者はいないだろう。
そんな彼女が省吾と関係を持った事を首を傾げるかもしれない。
だが、彼女自身も気が付いていない事が有った。それは明日奈の心の中で愛情に隠れて顔を出さなかった。
――キリト君は私の身体目当てで付き合っている。
明日奈はそう感じていたのだ。彼女自身が気が付かないほど、心の中の深い、とても深い場所で。
時が経つにつれ、キリトが自分だけ気持ち良くなって、彼女への愛撫が疎かになっていた事が、それに拍車をかけていた。
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明日奈がキリトと喧嘩した約一週間後の夜。
パジャマ姿の明日奈が自分の部屋で、明日のデートに着ていく服をどれにしようかとベッドの上に幾つも並べて考えていた。勿論その中には下着も当然のように並んでいる。
「どれにしようかな。仲直りのデートだから、頑張らないと――」
明日奈は一つ一つ服を手に取って、鏡の前で身体に当てては次の服へと楽しそうにしていた。
「下着をどれにしようかなぁ……。キリト君はエッチな事をしてくるだろうし」
清楚な白からアダルトな黒、そして女子高生が身につけて良いのかと思うような大胆な下着まで明日奈はベッドに並べている。
その内の一つ、身に着ければ透けて乳首が見えてしまいそうな、生地が薄い薄紫の下着を手に取った。
「これは……大胆すぎるよね。やっぱり止めとこうかな。普通のにしよう」
省吾が見れば、拝んででも着てもらいたい下着はスルーされた模様。
そうやって明日奈が楽しそうに選んでいると、携帯がメールの着信音を奏でた。
送られてきたメールを確認すると。
「はぁ……、またデートのキャンセルかぁ……。バイトってそんなに忙しいのかな? でも仕方ないよね……」
一気に気分が沈んでしまった明日奈は、ベッドに座り込んで溜息をつくのだった。
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そしてデートのはずだった日
明日奈はキリトの家に向かっていた。
キリトがバイトなのは知っているが、喧嘩をした時に彼の家に忘れ物が有ったので、それを取りに行く事にしたからだ。
それに直葉が居るだろうからお話もしようと彼女は思っていた。
「直葉ちゃんは居るかな。あれ?」
明日奈はそこに無いはずの物を見付けて首を傾げた。
そこに有ったのはキリトのバイク。ア0930と愛が溢れるナンバーのバイクだ。
何故愛が溢れるのか? それは9月30日が明日奈の誕生日であり、ア=明日奈、0930は奥さんという意味もあるからだ。
明日奈はバイクが有る事を不思議に思ったが、もしかしてバイトが中止になったのかなと考えた。
「じゃあ家に居るのかな? もうっ、バイトが中止になったのなら連絡してくれればいいのに」
そう思っても、明日奈の心はキリトに会えそうだと嬉しくなった。
「ふふっ、キリト君を驚かしちゃおうかなっ」
ウキウキしてきた明日奈は――彼の部屋にこっそり行こうと考えた。意外と茶目っ気が有ったようだ。
だが、玄関を静かに開けると――女物の靴を見付けた。見付けてしまった。
「この靴……直葉ちゃんのは分かるけど……。こっちはシリカちゃんのじゃ……」
何故ここにシリカちゃんの靴が? と思いながら――足音を立てないように静かにキリトの部屋へ向かう明日奈。
既にその心の中では、不審という名の魔物が産声を上げていた。
そして到着したキリトの部屋の前で――明日奈は立ち尽くした。
(えっ……う……そ……、嘘だよね……)
彼女の耳に部屋の中から漏れる声が聞こえてくる。耳を澄ませば――。
「はぁはぁ、お兄ちゃん、また中に出すの?」
「当たり前だろ。今日はたっぷりスグの中に出してやるからな」
部屋の中から漏れてくる声、そして肌がぶつかりあう音。
明日奈の顔が真っ赤に染まっていく。それは鬼神の如き怒りの感情。
(デートだったのにっ――キャンセルされてもバイトだから仕方ないって思ったのにっ!)
あまりにも大きい怒りの感情に、身体が震えて動けない明日奈。
部屋の中ではキリトが直葉に中出しをしたようだ。
そして、また響き始めたエッチな声と肌がぶつかりあう音が明日奈の耳を打った。
「シリカのオマンコはやっぱりきついな」
「あんっ。キリトさん、出したばっかりなのに元気がありすぎですよっ」
(どうしてシリカちゃんまでっ!)
キリトはデートをキャンセルして彼女達二人と3Pを楽しんでいた。
「お兄ちゃん、今日、アスナさんとデートだったのに良かったの?」
「ああ、アスナなら大丈夫だろ。あとで埋め合わせしておくよ」
明日奈はもう我慢が出来なかった。まともに考えることが出来なくなっていた。
ドアのノブを握り、そして一気に――。
バタンッ! とドアを開けてキリトの部屋に飛び込んだ。
そして彼女の視界に映る、キリトと女の子二人のエッチな光景。
全裸でオマンコから精液を垂らしながらベッドで仰向けになっている直葉、その横で小柄な女の子シリカが、後ろからキリトに貫かれていた。
「はっ? なんでアスナがっ!」
そう、キリトは明日奈に隠れて、男の夢であるハーレムを
いったい何時からなのか? この二人だけなのか? キリトに好意を寄せる女の子が多い事を明日奈はよく理解していた。
怒りで真っ赤になっていた明日奈の表情がスーッと冷たいものへと変わっていく。
ただの浮気なら明日奈はキリトを取り返すために努力しただろう。
しかし目の前の光景は明日奈の常識では信じられない行為。しかも義妹と中学生相手の属性溢れる3Pだった。
明日奈の心の中でキリトへの愛情が急速に冷めていく。
(もういいよ――)
「キリ……ううん、桐ヶ谷君、あなたとは別れます。もう恋人ではありませんから二度と連絡しないで下さい。これからはそこのお二人とお好きなようにっ!」
一息にそれだけ告げると、明日奈は踵を返して部屋から飛び出した。
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明日奈は家に帰り着くとベッドへと身を投げだして枕に顔を埋めた。
そして自分の部屋に帰ってきた事で緊張が途切れたのか、その瞳から涙が零れさせた。
枕に顔を埋め声を押し殺して明日奈は泣いた。泣き続けた。自分の浮気、キリトの浮気がぐるぐると頭の中で回り続ける。
そして――明日奈は悲しみの中で泣き疲れて――眠りに落ちていくのだった。
キリトがリアルハーレムを作り上げ、明日奈に隠していたという真実が明らかに。
ようやく、この話に辿り着いたという感じです。
さて、のんびり書くつもりがのんびりじゃなかったので、改めてのんびり書くことにします。
ちなみにシリカをサチに変えて――。
「真っ赤なあったまの~おチンポさっんは~」と、歌わせるのは止めた。