※この作品はR-18です。

―お医者さんゴッコなんちゃって―   作:若桜沙樰

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久しぶりに戻った職場、やっとおもいっきり仕事が出来ると沙樰はオペ予定の確認をし、久しぶりに手術の器具出しにも入った。後処理も終えナースステーションに戻って来ると

 

 

「あれ、復帰したんだぁ?」

 

 

うん。また宜しくね

 

 

「でも、噂じゃ・・・寿退職したって・・・」

 

 

えっ??誰が、そんな事・・・

 

 

「ボクや」

 

 

いつの間に居たのか市丸が満面の笑みを浮かべ、ナースステーションに入って来て、沙樰の肩を抱いた。しかし、沙樰は即座に払い落し

 

 

寝言は、寝てから言って下さい

 

 

すると、市丸は沙樰の耳元で囁く

 

 

「寝たやないのっ・・・ボクと」

 

 

私の記憶には、残ってませんけど??

 

 

「ほぅ・・・そうなん?」

 

 

えっえぇ・・・微塵も残ってません

 

 

「そりゃ、病気かも知れへん・・ボクが、診てあげるわ」

 

 

半ば、強引に沙樰の手首を掴み連れ出そうとした市丸。沙樰は、ワザと冷やかな目を市丸に向け

 

 

離して下さい。仕事の邪魔です

 

 

しかし、離そうとしない市丸は、手首を掴む力を強め

 

 

「ボクが・・・診てあげるって言うてるやろ・・ドクター命令や」

 

 

いいかげんにしないと怒りますよ!!

 

 

「・・・ほうか」

 

 

沙樰の手首を離した市丸は、薄らと真紅の瞳を覗かせ沙樰を睨み帰って行った。やはり怒らせてしまった事を後悔した沙樰は、市丸の後を追った。市丸を見つけ声をかけようとしたが、看護士と仲良く話をしていたので沙樰は、市丸に声をかけずに戻って来た。

 

 

「あれ、戻って来たんだ?」

 

 

うん・・・後で、もう一度行く

 

 

沙樰の顔色が悪くなっていた事に、気づき

 

 

「沙樰、ちょっと」

 

 

うん?

 

 

「あんまり、無理しないでよ!」

 

 

分かってるって

 

 

「少し、休憩したら?」

 

 

でも、まだ休憩時間じゃないし

 

 

「私が、沙樰の分やっておくから」

 

 

優しい心使いに感謝しながら、沙樰は休憩室にと向かった。休憩室で休んでいたが、急に激しい腹痛に見まわれ、そのまま意識を失ってしまった。目を覚ますと仮眠室のベットの上だった。

 

 

「目覚めた?」

 

 

・・・うん。どうしてココに??

 

 

「運ばれて来たからに決まってるでしょ!!もぅ ビックリするじゃない!!休憩室覗いたら、沙樰倒れてるんだもん」

 

 

・・・ごめん

 

 

「士長がね、無理すんなだって」

 

 

いっそ辞めてくれって言われた方がいいわ・・・ふふふっ

 

 

「それは、言わないんじゃないの?だって、オペ看としての沙樰を買ってるもん」

 

 

そうなんだ・・・。

 

 

「ボクやけど・・・入ってもえぇかな?」

 

 

「どうぞ、どうぞ」

 

 

「じゃ、私戻るから」

 

 

同僚は、帰って行った。市丸は、椅子に座り迷わず沙樰の手を取った。

 

 

「沙樰、大丈夫なん?」

 

 

・・・えぇ

 

 

「ボクなぁ・・・どうしても、沙樰を諦められへんのやけど・・・迷惑なん?」

 

 

・・・諦めるとか、諦められないとか…第一、私と先生って恋人同士でしたか?一度だけの関係かと思ってました。

 

 

「えっ!?そんな風に思ってはったん?ボク、言うたやろ?沙樰が好きやって」

 

 

先生から告白された記憶がないんですけど?それに、先生は私のカルテを見てらっしゃるから、ご存知かと思いますけど…私、結婚適齢期過ぎた年増ですよ?もっと若い看護士とかの方が先生には、お似合いだと思いますし…

 

 

「…遊びだけやったら、それもえぇかも知れへんけど結婚するんやったら、話は別や。ボクが、今まで知り合ってきた女性の大半は、ボクの持ってる肩書しか見てへんかった。せやけど、キミは違ってた」

 

 

噂話に花を咲かせる程、若くもないですし肩書だけに胡坐をかく、人間が好きじゃないので…それだけの事です

 

 

「・・・ボクな初めて沙樰が、ボク執刀する手術で器具出しに着いた時から、ボクは沙樰に魅かれていたんやと思うや。」

 

 

えっ!?

 

 

「せやけど・・・沙樰は、ボクの事なんて見てへんかったやろ?全く相手にもしてくれへんかったし。それが悔しゅうて・・・せやけど・・気づくと、いつも沙樰に似た子を抱いてた・・・沙樰が、病気やって分かって・・・どうにかしてあげたいって思っても沙樰は、ボクを拒むし、せやけど・・・日に日に顔色は、悪うなるし・・・独りよがりやと言われたとしても、ボクは、沙樰をどうにかしてあげたかったん・・・」

 

 

沙樰は、躰をベットから起して

 

 

先生は、ズルいです。そうやって、私の逃げ道を完全に閉ざしてしまったのだから

 

 

「ボクな、本当に欲しいと思っておる物は絶対に手に入れるって決めてるんや」

 

 

ほんと、強引ですね

 

 

市丸の腕が、沙樰の背中に回し

 

 

「ふふっ。せやから、沙樰。キミはボクの物になりなはれ」

 

 

・・・はい。ふふっ

 

 

「沙樰は、ボクの彼女やで?」

 

 

えぇ・・・

 

 

「沙樰・・・キスしよか ///」

 

 

はい・・・ ////

 

 

重ねるだけの口づけを交わし互いの額を合わせ笑った・・・。

 

 

沙樰は、大事を取って早退という事になった。

 

 

「ココで、ボクが仕事終わるまで居るんや」

 

 

えぇぇぇぇ・・・

 

 

「えぇから!!」

 

 

大人しく寝ていた沙樰の所に同僚が急いで入って来た

 

 

「あっ!!まだ、居てくれたぁ・・・」

 

 

え?

 

 

「今、産科病棟から要請が来たんだけど・・・沙樰、行ける?」

 

 

うん行くよ・・・寝てるの飽きた

 

 

「また、そんな事言ってぇ~また、倒れても知らないからね」

 

 

そんな事、言うなら要請来た事伝えないでしょ・・・確信者

 

 

沙樰は、ベットから起きあがると仮眠室を出て産科病棟に向かった。そして、産婦人科合同のナースステーションに顔を出すと

 

 

「遅いわボケっ!!」

 

 

えぇぇぇ!!ちょっと待って・・・それが、病み上がりの私に言う言葉?

 

 

「うっさいわボケ!!」

 

 

ひよ里、もう少し言葉は選んで言ってよ・・・

 

 

「はぁ。沙樰と何か言い合う時間も勿体無いわ・・・コッチや」

 

 

ひよ里の後をついて行くと、分娩室の方だった。分娩中のランプが全て点灯していて分娩台が埋まっている事を知り沙樰は、嫌な予感がした。

 

 

もしかしなくても・・・分娩介助?

 

 

ひよ里は、分娩中の妊婦のカルテを沙樰に手渡し

 

 

「他に何に見えるんや!!沙樰は、そっちの妊婦さんを頼むわ」

 

 

・・・了解

 

 

「あ゙っあ゙っい゙っ゙だい゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙!!!」

 

 

沙樰が担当する妊婦のいる分娩室に入り内診すると、すでに子宮口は全開になっていた。しかし初産婦だった為か胎児が下に降りてこない。沙樰が、腹を触診すると、初産婦の骨盤の開きが悪く頭が引っかかっているのが分かり

 

 

ちょっと痛いですけど、我慢ねぇ

 

 

沙樰は、初産婦の骨盤の辺りを思いっ切り押した。すると、胎児が降りて来て少しづつ頭が見えてきた。

 

 

「ゔっんんん・・ゔっんんん・・っ」

 

 

頭ごなしに息みをしては、ダメよ

 

 

沙樰は、陣痛の収縮を見ながら会陰を押さ、発露した胎児をゆっくりと引き出して行くと、様子を見に来た浦原

 

 

「アラ、アタシの出番なさそうっすね」

 

 

そうみたいですね・・浦原先生・・って、来るの遅いし

 

 

「異常分娩じゃないだから、気にしないっスよ」

 

 

・・・そう言う問題かなぁ

 

 

「ンギャンギャンギャンギ」

 

 

分娩室に産まれた新生児の声が上がる。沙樰は、臍の緒を切り母親の腹の上に乗せ

 

 

おめでとうございます

 

 

「はぁはぁはぁ・・・ありがとうございました」

 

 

「ちょっ沙樰っ!!ちょっと来てぇ」

 

 

緊迫した表情のひよ里が、分娩室入って来た。ただ事ではないと感じた沙樰は担当看護士に後を任せ、ひよ里の元に行った。

 

 

どうしたの?

 

 

「これや」

 

 

胎児の片足が出ていた。沙樰が胎児の心拍モニターを見ていると浦原が分娩室にやってきた

 

 

「アラ、こりゃ大変っ、会陰切開しましょ」

 

 

沙樰は、浦原に器具を渡し

 

 

「押さえてて下さいよ、ひよ里さん、沙樰さん」

 

 

はい

 

 

「了解や」

 

 

麻酔なしで会陰をメスで切り、広くなった娩口に手を差し込み沙樰は胎児を引き出した。ひよ里が、すぐに羊水を吸い取ると甲高い初声が響いた。沙樰はホッとしている所に、看護士が再び呼びにきた

 

 

「すみませんっ!!こっちの妊婦さんも全開です」

 

 

「沙樰、行ってや」

 

 

了解

 

 

「あ゙っあ゙っあ゙っ・・ゔっんんん・・っ」

 

 

沙樰が分娩室に入って行くと、既に息みを始めていて頭が見えていた。会陰を押さえると胎児が回転しながらゆっくりと出て来た。

 

 

はっはっはって、して下さい

 

 

「はっはっはっ」

 

 

もうすぐですからねぇ~

 

 

「ンギャンギャンギャンギ」

 

 

分娩室に、また産まれた新生児の声が上がる。沙樰は、臍の緒を切り母親の腹の上に乗せ

 

 

おめでとうございます

 

 

「うっうっうっ・・・ありがとうございます」

 

 

母親は、頬づりをして泣いていた。出産を終えた患者が、休息後に分娩室を出て行った。沙樰は、カルテの打ち込みをしていたが一気に疲労感が襲ってきてテーブルに臥せた。

 

 

はぁぁぁ・・・しんど・・・っ

 

 

「お疲れさん、やったな沙樰」

 

 

ひよ里が、沙樰の背中をポンっと叩いた。すると、沙樰は躰を震わせ

 

 

・・・う゛っ

 

 

「おいっ沙樰!?」

 

 

沙樰は、口に手を充て流しに顔を突っ込んで吐瀉した

 

 

「大丈夫か?沙樰」

 

 

ひよ里は、沙樰の背中を摩りながら

 

 

「もしかして・・・デキたんとちゃうの?」

 

 

デキてないって!!・・・ちょっと気持ち悪いだけよっ!・・う゛っ

 

 

「だから、それ悪阻と違うんか?」

 

 

ちがうって言ってるでしょ!!う゛っ

 

 

暫くして顔を上げた沙樰の顔色は予想以上に悪かった。ひよ里は、見るに耐えれず

 

 

「沙樰、浦原先生呼んだ方がえぇな」

 

 

えっ!?大丈夫だよ・・・

 

 

「えぇから、えぇから。待っとけ」

 

 

ひよ里は、沙樰を陣痛室に連れて行き横にした後、産婦人科合同ナースステーションに内線を繋ぎ

 

 

「そこに、まだ浦原先生いはる?いはるんやったら、こっちに来て欲しいんやけど?」

 

 

ひよ里は内線を切ると、沙樰が横になっている陣痛室に戻ると、ひよ里は沙樰の脈を取りながら

 

 

「沙樰、ゴメンな。無理させて」

 

 

…体力が戻ってなかっただけだから

 

 

陣痛室の扉が開き、浦原が姿を現した。そして、横になっている沙樰に視線を向け

 

 

「完治したばかりなのに、妊娠は望ましくないデスヨ?沙樰サン」

 

 

沙樰は、口角をヒクヒクさせながら、浦原に視線を向け

 

 

…悪阻じゃないです。ちょっと気持ち悪くなっただけです!!

 

 

「アハハ。冗談デスヨ、栄養剤の点滴を処方しまショ。しかし、無理はダメですヨ?もし、再発したら、その時は即時入院ですからネ?沙樰サン」

 

 

浦原の顔は笑っているが、口元は笑っていない。そこまで、自分の病状は悪かったのだと沙樰は改めて感じた。ひよ里が、沙樰の腕に点滴処置をしている横で、浦原は超音波診断機を引き寄せ

 

 

「ついでに、お腹の状態も診ておきまショ?沙樰サン」

 

 

えっ!?

 

 

「ついでやし、診てもらったらえぇ」

 

 

点滴処置を終えた、ひよ里が沙樰の白衣をたくしあげ下着をづらすと腹部にゲルを塗った。浦原は、沙樰の腹部に超音波を充てながらモニターに映る画像を見ていた。そして沙樰に視線を向け

 

 

「ちょっと、卵巣の形が歪デスね。京楽先生は、その事について何か言ってマシタカ?」

 

 

 

 

、、、いえ、何も。えっと、浦原先生?

 

 

 

 

 

「、、、、そうデスカ。はい、いいですヨ」

 

 

 

浦原は、何か考えているようだったが、ひよ里が、沙樰の腹部のゲルを綺麗に拭き取りながら、

 

 

 

「、、、今日はほんま、助かったわ。沙樰」

 

 

 

いいよ、気にしないで

 

 

 

 

その後、沙樰は身支度を整え、陣痛室を後にした。だが、沙樰は、思っていたよりも疲れてしまいフラフラと歩いていた。ふと気づけば外は夜で、市丸も帰っただろうと思い連絡もせず沙樰は、更衣室で着替えをして降りて行った。少し歩いた所で、無性にトマトジュースが飲みたくなって、自販機でトマトジュースを買い、人気のない所で一人トマトジュースを飲んでいた。

 

 

・・・ズズズっ。はぁぁ。疲れた・・・仕事復帰一日目から・・・ハードだ

 

 

そこに乱菊が通りかかった

 

 

「ちょっ?誰かそこに居るの?」

 

 

沙樰は、振り返り

 

 

私ですよ・・・乱菊さん

 

 

「え?沙樰なの??」

 

 

・・・そうですよ

 

 

何で、こんな所に居るんだ?と乱菊は、そう思った。

 

 

・・・乱菊さんも勤務ご苦労さまです

 

 

乱菊は、沙樰の傍に寄り顔を見ると顔色は悪かった。沙樰は、トマトジュースを飲み終え帰ろうと立ち上がると乱菊に腕を掴まれ

 

 

「あんた、顔色悪いけど・・・大丈夫なの?」

 

 

大丈夫に、決まってるじゃないですか・・・うっ

 

 

沙樰は、今、飲んだトマトジュースが、胃を刺激して吐き気をもよおした。堪らずトイレに駆け込んだ。乱菊は、心配になり沙樰を追いかけトイレに入って来た。そして、ふと便器の中が真っ赤に染まっている事に気づき

 

 

「あんた、吐血してるじゃないの!!!」

 

 

いえ・・・だから・・・ち・・・うっっ

 

 

違うと訂正したいが、胃に残っているトマトジュースが、また吐き気を呼び吐瀉した。

 

 

よく見れば、吐血かどうか判断も着くが、顔色の悪い沙樰を見たので、冷静に判断する事が出来なかった。乱菊は、医療者用PHSを出し市丸に電話をした。

 

 

「ギン?今何処にいんの?」

 

 

「なんやの乱菊。今、沙樰を待ってるんや・・・誤解されたないんやから電話せんとって!!」

 

 

「何を言ってのよ。その、アンタの沙樰が、吐血したのよっ」

 

 

「はっ!?なんやて!!今すぐ行くよって場所どこや!!」

 

 

乱菊が、場所を言い医療者用PHSを切ると吐き気の治まった沙樰は、恨めしそうに見て

 

 

・・・トマトジュースですよ。あぁ・・今ので完全に市丸先生・・誤解したじゃないですか・・・はぁぁぁ。

 

 

「紛らわしいのを飲んでんじゃないわよっ!!」

 

 

沙樰は、吐いたトマトジュースを流し手洗い場で口を濯ぐため水を含むと再び吐き気が、ぶり返し手洗い場で吐瀉。乱菊は、沙樰の背中を摩り

 

 

「もしかして・・・出来た?」

 

 

・・・ゼェゼェ・・・絶対出来てませんよ!!・・はぁはぁはぁ

 

 

「そんな全否定しなくても・・・」

 

 

・・・だって!!まだ、付き合ってとも言われてないし・・・市丸先生とは一回だけしかシテないし、それに、ちゃんと市丸先生はコンドーム着けてましたっ!!・・・はっ・・しっしまったっ!!!!!

 

 

勢いで、カミングアウトをしてしまった沙樰は、墓穴を自ら掘ったと気づいた。すると乱菊は、沙樰の肩を叩き

 

 

「・・・ぷっ。私は、そこまで聞いてないわよん。そっか・・・節操無しのギンでもちゃんと避妊は、するのね」

 

 

・・・普通するでしょ・・・エチケットとして、望まない妊娠を避ける為に

 

 

「ふふふっ。ボクは、別に沙樰となら間違えが起こってもえぇと思ってるけど?」

 

 

沙樰が、恐る恐る声が聞こえた方に振り返ると市丸は、壁にもたれ肩を揺らしていた。

 

 

・・・いっ市丸先生!!いつから・・・そこに・・・?

 

 

「そうやねぇ・・・ボクと何たらって行の辺りからやろか・・・ふふふっ」

 

 

・・・この空間から自分の存在を抹消したい。

 

 

沙樰が、ガックリと肩を落とした。すると乱菊は、市丸に視線を向け

 

 

「トマトジュースらしいわ・・・ホント紛らわしいのっ」

 

 

「そんな事だろうと思ったわ。せやけど・・・心配やし・・・け」

 

 

絶対に嫌っ!!

 

 

即答で答える沙樰に、市丸はニヤっと笑い。

 

 

「そないに拒絶されよると、ボクが増々やりたなるって思わへんの?沙樰」

 

 

・・・サドめっ

 

 

「ふふふっ。最上級の褒め言葉やね」

 

 

「まぁ・・・この際さっ、検査受けちゃぇば?」

 

 

乱菊さんまで、何て事を言うですかっ!!!んな事言ったら・・・

 

 

「ふふふっ。任してやぁ、ボク、検査得意なんよぉ」

 

 

はぁぁぁ。

 

 

「沙樰っ!良かったわねっ。ギン、検査得意なんだってっ」

 

 

何も知らない乱菊は、沙樰の肩をポンポンと叩く。沙樰はフッと口を歪め何かを思い出した様に

 

 

・・・受けるとしても・・・分野は、内科。・・・市丸先生は、外科・・・関係ないでしょ

 

 

「ほぅ・・・また、そないな事を言いよるんかぁ?沙樰」

 

 

市丸の真紅の目が少し開き沙樰を射抜く。乱菊は、市丸と沙樰を交互に見て

 

 

「あっ!!そろそろ行かなきゃ・・・じゃあねぇ沙樰」

 

 

あっ!ちょっと!!待ってぇ~

 

 

乱菊は、トイレを出て行った。沙樰も、それに便乗して出て行こうとしたが、市丸に腕を掴まれ

 

 

「ほな、行こか・・・沙樰」

 

 

・・・はい

 

 

反抗できない空気が、漂う。市丸は、沙樰の腕を掴んだまま職員用出入り口に向かうのかと思ったら、医局がある方向に歩き出した。医局前まで来ると市丸は、沙樰の腕を離し

 

 

「ボク、荷物取ってくるよって、待っててな」

 

 

・・・はい

 

 

待たされる事、数分・・・市丸が、医局から出て来た。

 

 

「ほな、帰ろな・・・沙樰」

 

 

肩を抱かれ促される様に歩き出した。職員用出入り口を出ると、市丸は沙樰を抱き寄せ

 

 

「・・・ボク、沙樰が吐血したって聞いて、ホンマに心配したんやで」

 

 

・・・ごめんなさい・・心配かけて

 

 

「・・・そう思ってはるなら・・検査しよな」

 

 

検査を受ける口実を作ってしまったと気づいたが、既に遅かった。優しい言葉で懐柔し逃げ道を塞ぐ。女の扱いが慣れている証拠。それが、悔しくて

 

 

受けるかどうかは、私が決めます・・・

 

 

「ほな、じっくり決めや・・・ボクの家でな」

 

 

再び促され歩き市丸の車に乗せられた。

 

 

・・・あの

 

 

「ん?」

 

 

家に寄って頂きたいのですが・・・

 

 

「あっ・・・そうやね」

 

 

沙樰は、市丸に道案内し、自宅前

 

 

じゃ待ってて下さい

 

 

「ボクも行くで・・・沙樰の部屋、見てみたいよって」

 

 

・・・えっ!?

 

 

市丸は、車から降り沙樰の後について来た。沙樰は、オートロックを解除して渋々市丸を部屋の中に入れた

 

 

・・・散らかってますけど

 

 

市丸は、部屋に入り思わず口元に手を充て視線を外した。沙樰の部屋の中は、正に女の子の様な装飾品が鏤められていた。市丸は、でかクマのぬいぐるみの横に座り

 

 

「すごい、可愛らしい部屋やね・・・」

 

 

沙樰は、台所から茶を入れ持って来て

 

 

・・・いいですよぉ笑っても。

 

 

「笑わへんよ。この間の事で、ボク薄々分かってはったし」

 

 

沙樰は、思い出して俯き赤面した。その姿は、何とも市丸の胸をギュんと掴んだ。市丸は、そっと沙樰に近づき抱きしめ

 

 

「そないに可愛い顔、せんとって・・・せやないと・・・」

 

 

えっ!?

 

 

市丸は、沙樰の服の中に手を入れブラをずらし乳首をコリッコリッ摘む。

 

 

あっ・・ん・・ちょっと・・先生っ・・ダメェだってぇばぁっ

 

 

「あっ・・・そうやね」

 

 

市丸は、すんなんりと離れ沙樰が持って来た茶を飲み始めた。しかし、沙樰の方は、市丸に刺激を与えられ躰が火照り出した。沙樰は、市丸に視線を向け

 

 

・・・先生のいじわるぅ

 

 

「ふふふっ。」

 

 

沙樰が、ノロノロと立ち上がり、必要なモノを小さなバックに入れて行く。その後ろ姿を市丸は見つめていた

 

 

暫くすると準備が終わった沙樰は、振り返り若干、赤面顔で

 

 

・・・終わりました

 

 

「・・・ほうか。ほな、行こうか」

 

 

再び車に乗り込み市丸の家へと向かったが、途中で市丸は車を止め

 

 

「ちょっと、待っててな」

 

 

車を降りると高そうな店の中に入って行った。そして、しばらくすると袋を手に持って来た。車に乗り込んだ市丸は、後部に持って来た袋を置いて車を走らせた。暫く走るとイルミの綺麗な場所に再び車を止め、市丸はスーツのポケットから包みを出して沙樰に渡した

 

 

「ボクから沙樰に・・・」

 

 

えっ!?

 

 

「開けてみィ」

 

 

包みを開けるとヌイグルミのクマの首にリボンが巻かれ中央にリングが付いていた。プレゼントなど、あまり貰った事のない沙樰は、ただ驚き言葉を失くした。すると、市丸は、沙樰の手からクマのヌイグルミを取り、首のリボンを外し沙樰の指にリングを嵌め

 

 

「ボクと付き合うて下さい」

 

 

・・・はい

 

 

市丸は、躰を曲げ沙樰に口づけをし、手を握り再び車を走り出させた。家の駐車場に着き車を止めた。市丸は、後部の荷物を取って車を降りた。しかし、沙樰が降りて来ないので、反対側に回り助手席のドアを開け

 

 

「ふふふっ。降りひんの?沙樰」

 

 

・・・降ります

 

 

恥ずかしげに俯き加減に答えた沙樰に市丸は、危うく理性を失くしそうになった。市丸は、車をロックして沙樰の手を握り中に入った。エントランスを抜け市丸は、カードキーを挿すと直通で止まるエレベーターが降りて乗り込む。扉が閉まり部屋に着き扉が開きエレベーターから降りると市丸は荷物をその場に落すと押さえ込んでいた理性を外し貪る様に沙樰の唇を奪い舌を絡ませた。消えかけていた躰の火照りを呼び起こされた。市丸の手が沙樰の服を捲り上げブラを外すと乳首をコリッコリッ摘むと鼻から甘い息を漏らした。市丸は、沙樰の陰部に触れるとクチュっと湿った音をたてた。唇を離し沙樰の耳を咬み囁く

 

 

「ボクの欲しい?」

 

 

沙樰は、トローンとした眼差しを向け市丸の顔を包み

 

 

・・・うん・・・先生の欲しい

 

 

「ふふっ。素直な子は、好きや」

 

 

市丸は、ズボンのジッパーを下ろし男芯を出すと下着をずらし露わになった沙樰の膣口に充て一気に貫きピストンさせた。

 

 

あ゙っぁぁぁ・・・ん・・・先生のおっきいよぉ・・・ぁんっ・・ぁんっ

 

 

「ふふっ。やっぱり可愛い声やわぁ・・もっとボクに聞かせて・・沙樰」

 

 

ぁんっ・・ぁんっ・・はっ激しっ・・ぁんっ・・ぁんっ先生っ・・

 

 

「誰が、激しくさせてると思ってはるん?沙樰の声やないの」

 

 

市丸が、沙樰の片足を持ち上げ子宮口に当てながらピストンをすると沙樰は、市丸の服を掴み

 

 

ぁんっ・・先生のがっ・・奥っ奥っに当たってる・・ぁんっ・・ぁんっ・・ダメっ・・・

 

 

「ダメやないやろ?ボクに突かれて喜んではるやないの沙樰のナカ」

 

 

沙樰がビクッビクッと躰を痙攣させ

 

 

ぁんっ・・ぁんっ・・ダメっ・・・ぁんっイッちゃうっイッちゃうよぉ・・先生っ

 

 

「逝ってえぇよ」

 

 

市丸がピストンの動きを更に早めると沙樰は膣を痙攣させ市丸の男芯を包みビクッビクッと振動させ

 

 

あ゙っぁぁぁ・・イッ・・・っっ!!

 

 

「ボクもっ・・・沙樰ィィ・・・くっ・・」

 

 

市丸は沙樰の膣のナカに射精し抜くと治まりきらなかった精液が膣口からタラっと流れ落ちた。市丸が足を離すと沙樰は、力無く落ちて逝くのを市丸は、腰を腕に回し受け止め

 

 

「まだ終わらんよ、沙樰えぇな?」

 

 

・・・はぁはぁ・・・はい

 

 

市丸は、男芯を一旦しまい、沙樰を抱き上げると寝室に入って行きベットに寝かせ服を脱がし自分も服を脱ぐと沙樰を引き寄せ足を割り

 

 

「・・・挿れるで」

 

 

あ゙っぁぁぁ・・また先生のがっ・・奥にっ奥にっ当たってる・・ぁんっ・・ぁんっ・・

 

 

「ふふっ。突かれるの気持ちえぇやろ?いっぱい突いてあげるよってなぁ沙樰」

 

 

市丸は、体勢を変え沙樰を抱き込み突き上げる

 

 

あぁんっ・・ぁんっ・・ぁんっ・・先生っ・・先生っ・・ぁんっ

 

 

「沙樰・・・先生やなく・・・ギンって呼んでや」

 

 

あぁんっ・・ぁんっ・・ギンっ・・・大好きぃ・・ぁんっ・・ぁんっ

 

 

「ボクもやでェ・・沙樰ィ」

 

 

沙樰が、再びビクッビクッと躰を痙攣させ始め

 

 

あぁんっ・・ぁんっ・・・ギン・・また・・イッちゃうっ

 

 

「何も考えられん様な気持ちえぇ気分で逝かせてあげるわ」

 

 

市丸は、繋がったまま体勢を変え激しくピストンしながら、尿道口をパクっと開き指で刺激を与える

 

 

あぁんっ・・ギン・・いやぁぁん・・だめェェェ!! イッちゃうっイッちゃうっ

 

 

「ふふっ。ヒクヒクしとる」

 

 

あ゙っぁぁぁ・・イッ・・・っっ!!

 

 

「クッ・・・あっ・・・持って逝かれる・・クッ」

 

 

再び、沙樰の膣のナカに射精した後、沙樰を抱きしめた。

 

 

「暫く、こうしていよな・・沙樰」

 

 

・・・う・・・ん

 

 

市丸は、沙樰の顔を撫で額に口づけすると沙樰にも聞えない程小さな声で

 

 

「もぅ・・沙樰は、ボクだけのモンや。誰にも渡さへん・・・」

 

 

暫くすると沙樰が市丸を見上げ、市丸に見える様に指輪の嵌っている手を翳し

 

 

はぁはぁ・・・ギン・・・指輪ありがとう

 

 

そして、沙樰は指輪にキスをした。その行為が、また市丸の男芯を勃起させ

 

 

あぁんっ・・また・・ギンのおっきくなったぁ・・

 

 

「煽ってるとしか思えへんよ・・沙樰っ」

 

 

あ゙っぁぁぁ・・ん・・ぁんっ・・奥っやぁ・・やだぁっ・・突いちゃいゃ

 

 

「ふふっ。その割りには沙樰、揺れてはるよ?」

 

 

ぁんっ・・ぁんっ・・それはっ・・ぁんっ・・逃げようとしてるだけっ・・ぁんっ

 

 

「ふぅ~ん。そなん?ほな、逃げへんように、ボクは、捕まえておかな、あかんなぁ」

 

 

あ゙っぁぁぁ・・ぁんっ・・はっ激しい・・あぁんっ・・ぁんっ

 

 

市丸は、沙樰の腰を確り掴んで固定するとピストンした。沙樰は、苦しくなって市丸の手首を掴みピストンを止めさせようとしたが、沙樰の手を縫い止め

 

 

「ダメやないのっ!沙樰」

 

 

ぁんっ・・ぁんっ・・苦しっ・・んあっ・・あぁんっ・・グリッいやぁ

 

 

「気持ちえぇやろ・・また、ヒクヒクしてきたでぇ」

 

 

市丸は、縫い止めていた手を離し抱き上げると首筋や胸など柔らかい部分にキスマークをつけ、今日はこれで最後だと決め、より深い奥に突き入れながらピストンを繰り返した。

 

 

 

あ゙っぁぁぁん・・また・・イッちゃうっ・・イッちゃうっよぉっ・・ギンっ

 

 

「ほな、ボクと一緒に逝こなっ」

 

 

あぁんっ・・うんっ

 

 

「ほな、逝くでぇ沙樰っ」

 

 

市丸は、沙樰の足を広げて押し上げる様に突き入れると沙樰は市丸の腕に掴み躰をビクッビクッっと痙攣させ

 

 

ぁんっ・・ぁんっ・・はっ激しい・・あ゙っぁぁぁ・・ギンんんん・・・っっ!!

 

 

「沙樰ィィィ・・・っ」

 

 

子宮口めがけ射精し膣から抜くと沙樰が、またビクッビクッと躰を動かした。市丸は沙雪を腕に抱き

 

 

「ふふふっ。沙樰のナカにいっぱい出してしもーた。せやけど・・満足や・・今わ」

 

 

・・・はぁはぁはぁ私は、ギンが満足なら・・それでいいよ

 

 

暫く、余韻を楽しみ市丸は、沙樰をベットに残したままガウンを着て寝室から出ていった。沙樰は、仕事の疲労とSEXの疲労で眠りの中に落ちて逝った。暫くして、市丸は寝室に戻って来て沙樰を覗きこみ

 

 

「あらら・・・可愛い寝顔やわっ。起すんも可哀想やし・・・」

 

 

そして、沙樰を抱き上げ浴室に向かった。心地よい感触に目を開けると湯舟の中だった

 

 

えっ!?

 

 

「気持ちえぇやろ?沙樰」

 

 

視線をあげると市丸が少し真紅の瞳を開き沙樰を見ていた。そして、沙樰の脇腹の傷痕をなぞり

 

 

「綺麗な傷痕になってはるわ・・・流石、ボクやね」

 

 

ふふふっ。自画自賛してるし・・・

 

 

「だって、ホンマのことやもん」

 

 

沙樰は、市丸の肩に頭を預けて指を絡め

 

 

ホントに・・・大好きだよ・・ギンっ

 

 

「ボクもや・・・沙樰っ」

 

 

・・・じゃ躰洗おうかなっ ////

 

 

「ボクが、洗ってあげるよって」

 

 

いいよ・・・この間と状況は、違うもん・・・////

 

 

「えぇから、えぇから」

 

 

ボディソープをスポンジに垂らし泡立たせ沙樰を湯縁に座らせ洗う。そして、洗い終え自分を市丸は洗おうとすると沙樰は、スポンジを奪い赤面させながら

 

 

・・・私が、ギンの躰を洗いますぅ

 

 

「えっ!?ボクの躰洗うてくれるん?嬉しいわ」

 

 

市丸は、湯縁に座ると沙樰は、早速、市丸の躰を洗い出した。流石、沙樰は看護師なだけあって、洗い方が上手かった。しかし、市丸の男芯は、スポンジでは無く手で扱く様に洗い上目使いで

 

 

・・・ギン気持ちいい??

 

 

(何なん・・・犯罪やなのコレ!!可愛い過ぎやわ・・・)

 

 

「その顔っ絶対に、ボク意外に見せたらアカン!!」

 

 

沙樰は、キョトンと首を傾げ市丸を見ると念を押す様に腕を掴み

 

 

「分かったら返事するんやろ?お返事は?沙樰」

 

 

はい。わかりましたっ

 

 

ニコっと笑う顔が、また市丸を萌えさせた。湯から上がりローブを纏い浴室から出ると沙雪をソファーに座らせ、市丸は、袋からテイクアウトした食べ物を出して並べ

 

 

「ほな、ご飯食べよか」

 

 

私は、いらないかな・・・ちょっと、食欲ないの・・・あっ

 

 

また、沙樰は墓穴を掘った事に気づいたが、既に遅かった。

 

 

「・・・ふ~ん。そうなん?ほな、ボクが診てあげるわ」

 

 

沙樰は、また恥ずかしい姿を晒すのかと赤面させていると、ローブに聴診器・・・まるで、大人のお医者さんゴッコでも、今から始めるのかと錯覚するような姿だった。

 

 

「ほな、胸の音、聞かせてな」

 

 

冷たい聴診器が、肌に触れビクッと震えると市丸は、手で暖めた後、再び宛て念入りに心音などを聞いていた。そして、聴診器を首にかけ

 

 

「おかしいなぁ・・・何処も悪ないわ」

 

 

当たり前じゃないですかっ!!何処も悪くないですもん。

 

 

「ほな、何で食欲ないんや?」

 

 

・・・二日酔いです

 

 

なんとしても検査を受けたくなかった沙樰は真剣に嘘をついた。すると市丸は、沙樰の嘘を見破り

 

 

「そりゃぁ大変やわぁ・・・検査せなアカンな。ふふっ。大丈夫やちゃんと予約は、入ってるよって」

 

 

・・・くっ

 

 

「そうや、食欲ないなら、点滴打ってあげよな」

 

 

えっ!?

 

 

市丸は、鞄の中からアンプ、注射と点滴一式を出し準備すると市丸は、沙樰の腕の血管を簡単に見つけ点滴針を刺し点滴スタンドの代用を姿見の鏡でして速度を調節し、その横から注射器を繋げ

 

 

「ほな、薬を入れるよって、気分悪うなったら言うて」

 

 

・・・はい。これも、例のMR関連ですか?

 

 

「そうなんよぉ点滴パックの方はな。薬剤の方は、明日、沙樰のカルテに処方したと記さなダメやけど」

 

 

沙樰は、空のアンプに手を伸ばし成分を見たが、良く分からなかったので

 

 

・・・で、アンプの中身は何ですか?

 

 

市丸は、アンプの残骸や聴診器を片付けると沙樰の横に座り

 

 

「あれは嘔吐感を抑える薬や。速攻性やから・・・ご飯食べてみよな?沙樰」

 

 

・・・でも・・・お腹減ってないし

 

 

「せやけど・・・食べなダメや。沙樰、あーん」

 

 

口元に食べ物が宛がわれ、沙樰は小さく口を開け

 

 

・・・あーん ////

 

 

「そうや・・・ちょっと、づつでえぇから食べよな」

 

 

ギンも食べて・・・はいっ・・・あーん

 

 

「ボクは、自分で食べれるよって ////」

 

 

すると、沙樰は目をウルウルさせ

 

 

ギンは・・・私に、食べさせてもらうのイヤなの??

 

 

「そっそんな事ないでぇ・・・あーん ////」

 

 

再び市丸が、沙樰の口に食べ物を宛がい

 

 

「沙樰、もう少し食べような・・・あーん」

 

 

・・・あーん。・・・美味しいね

 

 

「そうやな。沙樰・・・もっと食べよな」

 

 

・・・ごめん。もぅ いらない・・・。

 

 

ホントに食欲が、ないらしく薬で嘔吐感を抑えても意味をなさなかった。食事を終え市丸が片付けをしていると、沙樰がバックから手帳を取り出し書き始めた。市丸は、気づかれない様に覗くと食べたモノを書き記していた。

 

 

「沙樰、何を書いてはるん?」

 

 

食べたモノを書いてます

 

 

「ボクに見せてな」

 

 

はい

 

 

沙樰は、市丸に手帳を渡した。市丸は手帳に目を通し沙樰の食事摂取量は、日に寄って疎ら。そして、全体的に少なく目立つのは、トマトジュースの飲料回数だった。

 

 

「トマトジュース飲み過ぎと違う?」

 

 

でも、美味しいから・・・トマトジュース

 

 

「沙樰、今度から、いつでもボクと一緒に、ご飯たべよ」

 

 

えぇぇぇぇ・・・目立つから嫌っ

 

 

「もぅ決めたんや」

 

 

独占欲と束縛。簡単に言ってしまえば、そんな所。市丸と一緒に出勤し沙樰が更衣室で着替えをしていると

 

 

「ちょっと沙樰~!アツアツね」

 

 

えっ!?

 

 

「だって、独占欲丸出しのキスマークが点いてるわよ」

 

 

指摘されるまで気づかなかった。手鏡で首筋などを見ると無数のキスマークが散らばっていた。白衣に着替え冷やかす同僚に苦笑しながら更衣室を後にした。沙樰が、今日の手術予定を確認していると、師長が沙樰の隣に立ち紙を差し出しボソっと

 

 

「・・・行きなさい」

 

 

手回しが早いなって思いながら、師長に手渡れた紙を持って検査室に来た。

 

 

・・・失礼します

 

 

「ほぅ・・・素直に来るやなんてえぇ心がけやないの沙樰」

 

 

えぇ・・・後で、呼び出しされると厄介なので・・・

 

 

「じゃあ、若桜さんベットに寝て下さい」

 

 

吉良が、沙樰に麻酔を打つらしいが、血管を見つけられないのか何度も針を刺される。

 

 

「すみません。僕、まだ一発で刺せないです」

 

 

「いいですよ。吉良先生・・・どうぞ、私の腕を注射の練習だと思って試して下さい」

 

 

沙樰が苦笑しながら見ていると市丸がムッとした顔をして

 

 

「・・・ボクがやるから・・・イヅルは、ちゃんとボクのを見てるんやで」

 

 

「・・・はい」

 

 

・・・ぷっ。

 

 

「何やの笑って」

 

 

・・・別にィ・・・クスクス

 

 

「麻酔入れるよって気持ち悪うなったら言うてな」

 

 

はい、はい・・・クスクス

 

 

暫くすると麻酔が効いてきて若干朦朧となって来た。吉良が沙樰にスプレー式の麻酔を喉に施した。そして沙樰はマウスピースを口に入れられ

 

 

「ほな、沙樰、検査始めるよって」

 

 

・・・はい

 

 

沙樰の中に胃カメラが入って行く。映像に映し出されたのは、爛れた食道と極端に小さい胃と無数の潰瘍が治った痕だった。

 

 

「・・・若桜さん。色々ストレスがあったんですね・・・可哀想に」

 

 

吉良が、チラっと市丸の方を見た

 

 

「こないな小さい胃では、食べられへんのは当たり前やな・・・でも、潰瘍は、治ってはるし・・・何の病気も見当たらんから・・・大丈夫やね」

 

 

潰瘍が出来た原因の一端が、自分の所為ではないかと全く思わない市丸だった。胃カメラが、抜かれ麻酔が切れるまでの暫くの間、沙樰は横になっていた。すると、吉良が、沙樰の首筋に見えたキスマークに、ボソっと

 

 

「若桜さん、若桜さん・・・首のキスマークが丸見えですよ」

 

 

・・・!?

 

 

沙樰は、恥ずかしくて身の置き場に困ってタオルケットを顔まで覆った。麻酔が切れて普通に歩けるようになった。一言文句が言いたくて沙樰は、無言のまま市丸に近づいて行き白衣を掴み小声で言った。

 

 

どー言う、つもり?普通、白衣を着ても見える所には、点けないでしょキスマーク!!

 

 

「ボクのもんって印やないの」

 

 

・・・からかわれる私の身になって下さい

 

 

「からかわれるのが嫌なら仕事辞めたらえぇ。ボクが養ってあげるよって」

 

 

ピキッとコメカミに血管が浮き、沙樰は軽蔑した眼差しを市丸に向け

 

 

・・・養って欲しいなんて言ってない。私は、仕事に誇りを持ってしてるのっ!!簡単に、辞めろとか言わないで!!・・・仕事に戻りますっ!!

 

 

沙樰は、仕事に戻った。それから、沙樰は一切、市丸が言ってる事に耳も貸さず冷めきった状態が続き、完全に破局したと沙樰は思っていた。

 

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