窓が閉ざされ、昼夜がわからないSM専用のホテルの一室。その部屋の赤い照明の中、拘束椅子に縛られた男の恋人が、禿げたビール腹の親父の上で激しく乱れていた。戸惑いも拒絶もない。自ら激しく、腰を振りたくっているのだ。
その様子は、淫乱とかそんな言葉では片付けられない。淫蕩、淫靡、淫売、それらすべての言葉を擂り鉢にぶちまけて、擂り粉木棒ですり潰し、捏ね合わせて作られた肉欲の塊が人の姿をしているようなイキモノだった。
そんな痴態が繰り広げられている部屋の隅。そこに拘束椅子に座らされ、手足を椅子にベルトで拘束されている恋人は、口に厳重に猿轡をされながらも、その様子を見ていた。悔しさからのか、それとも怒りか。本人も何の涙かわからないが、ただ泣きながら恋人の裏切り行為をただ見ていた。見ることしかできなかった。
そして、彼女は、恋人が同じ室内にいて拘束されているにもかかわらず、長く艶やかな髪を振り乱して汗まみれになりながら、飢えた獣がよだれを撒き散らしつつ獲物にかぶりつくように、激しく淫楽を貪る。
「ん、あああああぁぁぁっ! いいっ! ふ、ふとっ! 太くて、長くて、奥までずんずんくるのおぉぉっ! ご主人様、凄い、凄いいいいぃぃぃっ!」
長く美しい黒髪を淫らに揺らし、張りと柔らかさを併せ持った豊満な乳房は、節くれだった芋虫のような太く短い指に潰されているのに、痛がるどころか随喜の涙を流し、腰を振り立てる。
彼女の名前は三峰綾。大学の二年生で、ゼミの中でも特に美人として知られ、男と付き合うまでは、いや、男と付き合い出してからも交際を申し込まれるほどだ。せいかくも、その容姿にふさわしい真面目さと優しさでもって知られていた。
そんな彼女が、SMホテルのベットの上でぎしぎしとベッドを激しく軋ませ、よがり泣いている。ベッドがぎし、と軋むたびに二人の結合部からは彼女がいかに中年の肉棒に酔い、溺れているかの証明のように粘液質の音をたてる。
「ふひっ! そうか、綾、彼氏の前でわしん魔羅にずこばこされるのがそんないいか」
ガマガエルのような醜悪な声で、そのオヤジは女性を言葉でも責め立てた。
「ええ、いいわ、いいのよご主人様ぁ! 愛してるあの人の前で、ご主人様のカチカチ極太おちんぽでおまんこされるのがこんな凄いなんて! こんなの初めて! 初めてなのよおぉぉっ! またいく、いくぅっ!」
仰け反り、ビクビクと痙攣させるが、ガマガエルはそんな彼女を無視して、下から突き上げる。
「ひ、ひいぁ! ダメぇ! ご主人様それだめぇ! イッてるの、綾イッてるからだめなのぉ! やめて、やめてええええ! いやああああああっ!」
打ち上げられる肉杭から逃れようと腰を浮かせて離れようとする綾。だが、ガマガエルはそれを許さない。
四つん這いで、心を壊そうとするほどの魔悦から這々の体で逃れようとする綾に、ガマガエルはのしかかり、押しつぶし、淫水に濡れるどす黒い魔羅を肉裂にねじ込む。
まさしく、ケモノのような交尾。
「ひひ、逃げようとしても無駄じゃい。ほれ、ほれほれ!」
「ぎゃあああああっ! やめて! 助けて! 頭がおかしくなる、くるうううぅぅ! やめて! やめて!」
醜い肉塊の下でジタバタと暴れるその姿もまた淫らだった。シーツをかきむしり、皺くちゃにしていくその様が、どれほどの快感かを物語る。
「いけ! ほら、いけっ! やめてじゃなかろう! そら! イキたりないくせにイヤはなしだ!」
「いっ! ぎ、あ、あああああああああああああああああああああああっ! も、もう、だめ! やすまいいっ!」
訴えてる最中に、暴れる腰をその体重で押し付けて、ぐりぐりとねちっこくこねまわすと、綾は拒絶の言葉も忘れて喘ぐ。
「すごいあっ! あっ! ああっ! またいく、イグゥ!」
拘束椅子に縛られている男は、口を猿轡で縛られ、声を上げることすらできない。ただ悔し涙を流して、彼女の痴態を傍観することしかできない。
暴れても、拘束が解かれることはない。どんなに顔をふっても、猿轡ははずれない。
「そら、いかんか、彼氏の前でもっといかんか、そら、そらそらそらそら!」
綾を自分の押しつぶしながら、思い切り自分の腰に叩きつける。ぱん、ぱん、と何度も肉が打ち付け合う音が響く。
「あぐ、う、ぐぁ、あ……」
喘ぎ声というよりも呻き声に等しいが、それでも綾はあいつから離れようとしない。そして、
「そら、いくぞ! わしん子種綾ん膣内(なか)にだすぞ! そら、そら!」
「んぐ、う、ああっ! いぐ、いぐうううぅぅぅ!」
だが、それでも俺は、目を瞑ろうとしてもできないでいた。今まで見たことのない綾の乱れように目が奪われてしまっていたからだ。
そして、そんな自分がイヤになってくる。
ーーくそ、いいのかよ、アイツにやられるのが、そんなにいいのかよ……くそ、くそっ!
行為もひと段落したのか、ガマガエルは綾の体から離れてぜぇぜぇと息を荒くしていた。
綾は、はぁ、はぁ、とガマガエルの横で息を整える。だが、けしてオヤジの隣から離れようとはしなかった。ぐちゃぐちゃに粘液まみれに汚された肉ヒダからは、ガマガエルの体液と淫水を垂れ流す。
「ひひ、お前の彼氏、あんなおったててないとるぞ。どうするや、綾」
そう言われた綾は、んふ、と笑うと、妖しく体をくねらせ、自分の乳首をつまみ、愛撫しながら口を開いた。
「ああ、見て。私、貴方に見られながらご主人様とおまんこするのがこんなに気持ちいいだなんて知らなかったの……貴方が恋人になってくれたおかげで、それがわかったの。ねぇ、もっと私を見て……貴方が愛してる私を見て……わたしも愛してるの。だから、見てぇ……」
蕩然とした微笑みを浮かべ、淫売も羞恥で顔を背けるような淫らな腰使いを恋人に見せつける。かきむしるように乱暴に、淫肉をこねまわす。
ーーくそ、綾、あやぁ……
序章になります。
2017/10/19
諸事情により、三人称に切り替えました。
2017/10/23
改稿しました、