※この作品はR-18です。

神器なき男3   作:もっち~!

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ファーストコンタクト

 

---シュウ---

 

若い弟子二人が、白音の指導の元、オーラを纏う鍛錬を積んでいる。

 

「全身を覆うイメージです」

 

刀太、リアスとも真剣に取り組んでくれている。後2,3年は掛かるかな?

 

「どうだ?二人の塩梅は?」

 

鍛錬を見学している僕の隣に、雪姫がやってきた。

 

「順調だけど、3年後だな。そこまで待ってくれるかどうかだ」

 

「見つけ次第…」

 

「だろうな。なぁ、僕に何か遭ったら、二人を頼むよ」

 

怪訝な顔をする彼女。

 

「どういう意味だ?」

 

「現状、二人は戦えるレベルで無い。万が一の場合、僕が時間を稼ぐ」

 

「お前が倒すって発想は無いのか?」

 

「無いな。僕は戦闘よりエロが好きだから♪」

 

「…」

 

う~ん…来そうだな。準備をするか…

 

『ツヴァイ、アギト、準備を開始してくれ。後、アルビオン、ヴリトラ、頼むぞ』

 

『『『了解!』』』

 

僕の中の仲間達に指示を出した。

 

「お兄様…」

 

白音が近寄って来た。

 

「白音、後は頼むぞ。なるべく早く戻るようにする」

 

「一緒に連れて行ってください」

 

涙目の白音…でも、

 

「お前には、二人を戦えるようにして欲しい。頼むよ♪」

 

義妹の頭を優しく撫でて上げる。緊急時に付き、頭撫でられ隊のメンツで出て来ない。

 

ヒュ~ン…ドッカ~ン!

 

空から何かが降ってきて、地面に激突した。

 

「すまない、感づかれた」

 

クレーター状の地面からフェイトが顔を出した。来るなぁ♪次の瞬間、空一面に巨大な魔法陣が出現した。都市全体を覆う殲滅魔法陣のようだ。刀太の正確な位置が分からないから、都市ごとか?アジと僕で魔法陣を出来るだけ書き換えておく。

 

「マジックキャンセルで防げないのか?」

 

雪姫に言われた。

 

「広域系は無理だよ。まぁ、こういう時の対処は考えてある。じゃ、元気でな」

 

翼を展開して、上空へと舞い上がる。建物に被害が出ない高さまで上昇すると、僕も広域魔法陣を発現させた。僕の行動により、始まりの魔法使いが怯んだのが見えた。しかし、気を取り直して、撃ち込んで来た。その瞬間、魔法陣同士を密着させて、魔力をドレインしていく。始まりの魔法使いの魔力の貯蔵量と、僕の魔力の吸収量の勝負である。僕が勝てば、アイツはマインドロストして、当分何も出来無いはずだ。

 

『ヴリトラ、ラインをアイツに繋いで、ドレインを開始だ』

 

『了解』

 

『アルビオン、容量の95%以上になったら放出してくれ』

 

『了解』

 

『アジ、まだか?』

 

『まだです』

 

仲間の協力無しでは、時間が稼げない。

 

『シュウ…放出が追い付かないわよ』

 

ツヴァイの悲痛な声…でも、やらないとなぁ。他に手立ては…そうだ。

 

『ツヴァイ、ダイヤモンドダストで魔力を抜け!』

 

『了解』

 

燃費の悪い魔法で、魔力を無駄遣いする。万が一、ネギに当たったら死ぬだろうけど…フェイトすまない…

 

『主様、限界じゃ…』

 

忍からの最後通告。溜め込んだ魔力により、僕の身体が割れていく。

 

『破裂するまでドレインを続けろ~♪』

 

そして、僕は爆発した。後日聞いた話では、始まりの魔法使いのマインドロストは成功したらしい。

 

 

 

---雪姫---

 

アイツは純白の翼を展開して上空へと飛び立った。

 

「天使なのか?」

 

夏凜が訊いた。

 

「えぇ、人化状態の場合の身体のベースは、天使と鬼のハーフです」

 

白音さんが答えた。はぁ?あの鬼畜…マジで鬼の子なのか。上空に達すると、アイツも広域魔法陣を発現させた。何をするんだ?

 

「始まりの魔法使いの魔力を総てドレインをして、マインドロスト状態にします。これにより、年単位で時間が稼げると思います」

 

と、白音さん。彼女の口調では、予定通りの行動のようだ。アイツは戦わないのでは無く、時間稼ぎをする為にいたのか…

 

始まりの魔法使いの魔法陣が発動した。しかし、地上には魔法は撃ち込まれてこなかった。すべて、アイツが受けてドレインしているようだ。

 

「おい、アイツ、死ぬつもりか?」

 

夏凜がアイツのことを心配していた。

 

「お兄様は死にません。不老不死ですから」

 

はぁ?アイツも不死者なのか…だから、不死者対策がうまいのかな?感心をしていると、アイツの身体が発光し始めた。

 

「限界です…たぶん、爆発するまで全力で行きますよ」

 

限界?不死者なのに?何の限界だ?

 

「器の限界です。お兄様の本体は人札。外見は器ですから、内圧に対する強度が足り無いのです」

 

器…空に浮かんでいた光輝く器は、光の粒子に分解され、消えていく。

 

「身体の再構築が終わるまで、戻られません」

 

白音さんの声が遠くから聞こえる。私は闇の中に放り出されたようだ。

 

------

 

目が覚めると、知らない場所にいた。

 

「おぉ、悪いなぁ。リンクされていたようだ」

 

目の前にアイツがいた。リンク?

 

「雪姫と夏凜には、僕の印を刻んだから…僕と同じ場所に飛ばされたんだよ」

 

って、既に夏凜と交わっているアイツ…夏凜は恍惚な表情で、プレイを愉しんでいた。

 

「ここはどこだ?」

 

どこかの都市のようであるが、霧が立ちこめ、空が見えない。

 

「爆発した瞬間に、次元が歪み、裂け目に吸い込まれたようだ。さっき、次元の狭間にビーコンを投げ込んだから、仲間が見つけてくれるの待ちだ」

 

こんな状況なのに、焦らずに夏凜の身体で愉しんでいる鬼畜。なんだ?この余裕は…

 

「良く有る事だよ。たいてい、こんな感じだし♪」

 

状況を楽しんでいる鬼畜。

 

「雪姫と夏凜がいれば200年くらい大丈夫だよ♪」

 

大丈夫って、ソレはアレだろ?まったく、このエロ鬼畜は…

 

「うん?何か来る。夏凜、お楽しみのところ、悪い。戦えるようにしておけ」

 

「ジャマ?許せない…」

 

人では無い者の気配が多数に、人が一人か。近寄っていくと。

 

「おい、有り金を全部出せよ!」

 

魔物が人間にカツアゲをしていた。なんだ、この街は…

 

「給料を返してください。妹への仕送りをするんですから」

 

「五月蠅い!お前の金は俺達の金だ!とっと、有り金を…」

 

ゴトン!グシャ!

 

首から上が切り落とされ、地面に落ちた頭部を踏みつぶした…アイツ。

 

「カツアゲは良く無いぞ♪」

 

「なんだ!てめぇは?」

 

シャッ、シャッ、シャキーン!

 

魔物達の生首が、胴体から切り離されていく。アイツは手に剣を持っていた。あの剣は確か…

 

「雪姫、ビンゴだよ♪伝承で伝わる魔皇剣ザンバットソードだよ。バンパイアの王しか使えない契約剣だ」

 

「何!バンパイアの王だと…逃げろ~!」

 

生きている魔物達が逃げていく。アイツは剣を鞘に収め、地面に落ちていた袋を拾い、カツアゲを受けていた少年に渡した。

 

「なぁ、ここって、どこだ?」

 

鬼畜の質問に目が点になる少年。

 

-------

 

少年の案内でハンバーガーショップに来た。まずは腹ごしらえだそうだ。鬼畜は何故か、小銭を大量に持っていた。

 

「おい、どうしたんだ、その金は?」

 

「あぁ、さっきの不良達のお金をスッた。だって、無一文じゃ、夏凜が保たないだろ?お前と僕は喰わないでも、大丈夫だとしても」

 

あぁ、そうだな。夏凜はベースが人間だし。って、スリ行為を肯定していいものなのか?

 

「先程はありがとうございました。無事に妹へ仕送りできました。僕はレオナルド・ウォッチ、レオと呼んでください」

 

「僕はシュウ。ソッチのエロ女は雪姫、ソッチのエロ少女は夏凜だ」

 

「なぜ、エロを付けるんだ?」

 

夏凜が文句を言うが、

 

「だって、僕のエロ奴隷だろ?イヤなら、契約を解除してやるけど」

 

「イヤだけど…契約解除は待て!落ち着け!」

 

「ふふふ♪楽しそうな会話ですね。ここは初めてですか?」

 

「初めてだけど、だいたいの予想は付いている」

 

「予想?」

 

レオが興味深そうに訊いてきた。

 

「魔界の門が接続した都市だろ?」

 

「そうです…ここは元々NYだったんですが、3年前に魔界というか異界と現世が門で交わって、異形の都市ヘルサレムズ・ロットになったんです」

 

「そうか…この世界では異界というのか…」

 

「この世界では?まさか、並行世界から?」

 

「レオ、正解だよ。そうなると、門を閉じないとダメだな」

 

「閉じられるのですか?」

 

「門だもの閉じられるよ。問題は方法だよな…う~ん…」

 

「あの…一緒に来て貰えませんか?専門家ですよね?」

 

専門家?コイツの専門はエロだけだぞ…

 

「どこに行くんだ?言えない場所か。いいだろう。そこで、住処と仕事を斡旋して貰おうかな♪」

 

それは手だな。さっきから魔物達の舐めるような視線を大量に浴びていたから。外へ出ると、魔物の群れが付いて来た。私と夏凜狙いか?

 

「レオ。後ろがウザいんだけど…」

 

「おい!お前ら!女を置いて行く!そうすれば、見逃してヤルぞ♪」

 

『地獄の業火』

 

アイツが呪文を唱えると、魔物達は業火に囲まれて、灰になっていく。

 

「これで大丈夫だな」

 

唖然としている私、夏凜、レオ…往来で使う術じゃ無い威力であった。うん?シュウの手には小銭がざくざくと…またスリ取ったのか?いつ?

 

その後の数回、絡まれるが、アイツが涼しい顔で、殲滅していく。その度に、お金持ちになっていくアイツ…

 

「だって、死人にお金は必要ないでしょ♪」

 

って。そうだけど…さすが鬼畜と呼ばれる男ではある。

 

-------

 

デカイオフィスのような場所に連れて行かれた。

 

「クラウス・V・ラインヘルツだ。秘密結社ライブラのリーダーをしている。レオの話では並行世界から来て、異界の門に詳しいそうだが、間違いは無いか?」

 

ガタイの良い大柄の男性。

 

「だ♪で、住処とバイトを斡旋してくれないか?」

 

「はぁ?お前、何を言っているんだ?お前みたいな優男には無理だ。情報だけ置いて帰りやがれ!」

 

見るからに粗野なチンピラ風の男が横柄に言った。アイツは相手にしないが。

 

「ザップさん、ダメですって。そんな言い方は」

 

レオが止めに入った。

 

「はぁ?なら、俺と勝負しろ」

 

どさっ!

 

全身から煙を上げて、その場に崩れるようにして倒れたザップというチンピラ。

 

「こんな弱いヤツのいる組織は、命の無駄遣いになりそうですね」

 

アイツが何かをしたようだ。場が凍り付くような感じ…いや、氷系の術か?アイツに大きな氷柱が突き刺さった。しかし、パーフェクトスルーのアイツには、ダメージが入らない。

 

『ダイヤモンドダスト』

 

アイツの術によち、アイツを襲った術者の男の全身が爆ぜて消えていった。

 

「スティーブン!貴様!」

 

女性が…姿が見えなくなっていく…が、アイツに女性は勝て無い。

 

『脱衣』『催淫』

 

見ない女性が見えるのか、女性に何かをしているアイツ…鬼畜っぷり全開だな。

 

「もう、止めろ!これ以上の犠牲者は困る。合格だ」

 

リーダーの声にニヤリとするアイツ。

 

「生き返らせようか?チンピラ以外は?」

 

「ザップも頼む」

 

「躾をしておけよ。後、家とこの女が欲しい。迷惑料と思ってくれ」

 

この女というが、私達からはまるで見えない。

 

「チェインをどうしたんだ?」

 

「調教中だけど…姿を消したのは、コイツの能力なので、僕では戻せない」

 

「わかった。好きにしろ。部屋はチェインと同居でいいか?割と広い部屋だ」

 

「で、仕事は?」

 

「この街のボディーガードみたいなものだ。シュウは、異界の門対策を優先してくれ。給料は出すから」

 

--------

 

倒した2名を蘇生した後、レオにチェインという女の部屋へ連れて行ったもらったのだが。そこは所謂ゴミ屋敷だった…

 

「ゴミをかたせば、広い部屋だな」

 

アイツが見えない何かをベッドへ放り投げた。軋むベッド…徐々にチェインという女の姿が現れた。恍惚な表情で全裸体液塗れの状態で…

 

「チェインさん…何をしていたんですか?」

 

レオの問い掛けに、

 

「調教されていたよ~」

 

って、答えると、果てたようで反応しなくなった。チェインからアイツに視線を戻すと、ゴミ屋敷は既に小綺麗な部屋になっていた。

 

「いつの間に…」

 

夏凜、レオが目が点状態で固まっているようだ。

 

「どこに転移させたんだ?」

 

「ザップの部屋♪」

 

仕返しは何倍返しなんだ?アイツは、何も無い部屋の壁にドアを取り付けた。ドアの向こうは外だと思うのだが…しかし、ドアの向こうには大地があった。

 

「こういう時の為に、次元の狭間に家を持っているんだよ。この魔法のドアと連絡しているんだ」

 

これには私も目が点に…こういうことは慣れているって、納得である。

 

 

 

 

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