※この作品はR-18です。

神器なき男3   作:もっち~!

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永遠の虚

---シュウ---

 

ベース・キャンプで、雪姫と夏凜に、この世界のことを調べてもらっていた。

 

「この街、ヘルサレムズ・ロットは、外部とは関門と呼ばれる結界の穴以外接触できないみたいだ」

 

雪姫が僕の持ち込んだ書物から、読んで得た情報を話してくれた。

 

「LHOSという組織が張った結界だろうな。大崩落時に命と引き換えに張った魂の結界のようだ」

 

うっうぅ~ん…と、僕の下から雪姫の艶めかしい声が聞こえる。

 

「私にも何かしてなさいよ~!」

 

全裸で十字架に磔にした夏凜から、リクエストが飛んで来た。スルーだな。

 

「で、異物の正体は?」

 

「書物によると、人間の姿に擬態しているヤツらは、人知を超えた存在が、DNAに直接術式を書き込んで人間を改造し、作り上げた異物のようだ。見た目通りのやつは、見た目通りのようだ。で、前者は吸血鬼と呼ばれているみたいだな」

 

DNAに直接かぁ…う~ん…目の前にある雪姫の乳首を舐めながら、考え込む。吸血鬼でないのに吸血鬼か?特性がそうなのか?鏡に映らないとか…

 

「痛っ!おい、噛むなよ…」

 

雪姫から文句。スルーだな。

 

「殺しても灰から再生可能だそうだ。私達より再生力はおう盛だな」

 

「殲滅は無理でも、封じ込めはしたいよな…」

 

雪姫の乳房に頬ずりして、考え込む。

 

「肌の感触を愉しんでくれるのは嬉しいが、下も頼むぞ」

 

顔を真っ赤に染めた雪姫からのリクエスト。

 

--------

 

地上に戻り、ベッドで寝ているチェインの横に滑り込み、チェインの身体を愉しむ。雪姫より肉厚はないが、かよわさは感じられない。

 

「あぁ、シュウ…おはよう…」

 

寝ぼけ気味のチェイン。挿入して体内から体温を上げてあげる。

 

「暖かい…余計に眠くなりそう…」

 

僕の胸に頬を重ねて、二度寝…う~ん、体温下げたら起きないよな…

 

 

で二人揃って出勤。

 

「どうだ、ジャンク屋の方は?」

 

クラウスに訊かれた。

 

「無いなぁ…なぁ、人身売買系の店ってあるか?」

 

「あるぞ…そこにいるのか?」

 

「わからない。でも、色々調べることは大切だろ?」

 

「ザップに臍の垢を飲ませてやりたいような発言だな」

 

って、スティーブン。

 

「そういう店だと、チェインよりスティーブンの方が良いだろ。二人で調べてこい」

 

と、クラウス。

 

「私は?」

 

「チェインは別件の依頼が来ている」

 

今日のパートナーは男になるようだ。

 

-------

 

スティーブンに、表通りの店に連れて行かれた。こういうのは表通りにあるのか。

 

「ここがそうだ」

 

中に入ると、ガラスの仕切りの反対側に、全裸の女性達が拘束されていた。女性達を見て廻るが、いないなぁ…

 

「どんなのを、お探しですか?」

 

店員に訊かれた。

 

「プレイボーイ誌に出ていそうな女…」

 

「高いですぜ」

 

「目録はあるか?」

 

奥の部屋に案内されて、目録を見せてもらった。いた!

 

「この女は?」

 

「あぁ、ソイツは売却済みだ。見るだけ…ビデオ販売だけだ」

 

店員からビデオ販売店を紹介されて、店内を物色。もう一人見つけた!見つけたビデオをスティーブンに買ってもらい、職場へと戻った。

 

で、再生…レビアは、どこかの屋敷にいるようで、人型の者にペット扱いされていた。もう一人は闇雲那魅という巫女である。彼女は無数の触手を持つ者にいたぶられ、逆さ吊りの状態で八つ裂きにされ、内臓を喰われていた。グロな映像な為、スティーブンは吐き気を…

 

「ひでぇ~な。これは…」

 

「どの世界でも聖なる者を蹂躙したいんだろうな、闇の者達は」

 

と、他人事のように言う僕。

 

「これらの映像から、場所を特定できるかな?」

 

「う~ん…やってみるが、期待しないでくれ」

 

ビデオはコピーし、ヤマトにも渡して、ヤマト達にも解析をしてもらうことにした。この街は魔や闇に飲み込まれていてノイズが多く、索敵がうまく出来無いし。

 

「で、次の手はどうする?」

 

クラウスに訊かれた。

 

「門へ行ってみようと思う。どこにある?」

 

「街の中心部…永遠の虚(ウロ)と呼ばれている」

 

「そう…ちょっと、怒りをぶちまけてくるよ」

 

あんな映像を見たんだし…怒り心頭にならない方がおかしいと思う。クラウスが言うには、あんな程度、ここでは日常茶飯事だと言うが…

 

街の中心部…大きな穴があり、底の方から闇の気配が湧いていた。剣をフル装備して、深呼吸。前回は3日も掛かったけど、今回はどの位かな?

 

精神統一した後、僕は穴に身を投げた。

 

 

 

---チェイン---

 

「彼はどこに行ったんですか?」

 

シュウが帰って来ない…いつも、夜明けまでには帰ってきたのに…

 

「わからない」

 

クラウスの返答はそっけない。

 

「わからないって、どういうことですか?」

 

「おい、クラウスに怒りをぶつけてもなぁ」

 

スティーブンが割って入ってきた。

 

「昨日の相棒は、アンタでしょ?なんで、一人で行かせたのよ?迷子になって路頭に迷って、違う女に拾われたら、どうしてくれるのよ~!」

 

「あっ!そうだ。門の場所を訊かれた」

 

クラウスが思い出したように答えた。

 

「門?何の門?」

 

「異界への門だよ」

 

まさか…異界へ行ったのか?まさかなぁ…

 

「もしかして、永遠の虚に足を滑らして落ちたり♪」

 

ザップが禄でも無い事を言う。

 

バキッ!

 

アイツの頭部へ上段蹴りを一発かました。

 

「何すんだよ、このクソ女!退院したばかりなんだぞ!」

 

「アンタが禄でも無いことを言うからだよ!」

 

「どこかに潜入したのかもしれないな。スティーブン、画像の解析を進めてくれ」

 

クラウスは平然としていて、スティーブンに指示を出した。

 

「ねぇ、正式のメンバーでないからって…」

 

「共闘する仲間って意識ではいる。2,3日待て!協力組織に情報を集めてもらうから」

 

 

家に帰り、彼の帰りを待つ。彼と出会う前は、毎晩呑み屋を渡り歩いていたのに、いまはそんな気がまるで無い。帰りを待つって、つらい。戦って、護って上げていた方がよっぽど楽だと思える。

 

彼が掃除をしてくれた部屋…私の寝ている間に、掃除をしていてくれた。起きると毎朝、私の身体を堪能していてくれた。でも…今朝もいない…どこへ行ったのよ~

 

出勤しながら、彼を探す。彼の痕跡を探す。

 

 

 

---シュウ---

 

しまった。時間の概念がわからない。あれから何分、何時間、何日、何年経ったのだろうか…異物達が襲ってくる。どこかに話せる奴はいないかな。剣で屠り、魔法で屠り、術で屠り続ける。チェインは生きているかな。再会は老婆だろうか?まぁ、それも人生かな。

 

器が限界に来たようだ。次の形態になり、器を休ませる。次の形態は死そのもの。死神の鎌の刃の部分である。触れる者を即死させていく。こいつら魂が無いみたいなので、即死しても直ぐに動き出す。う~ん、この形態ではダメみたいだ。

 

次の形態、恐怖そのもの。しかし、異物達は恐怖ってものがわからないのか、襲ってくる。前回より、なんかやるだけ無駄な気になっている。どうするかな。話せる相手はいないかな…

 

『亘、何ちんたらやっているのよ~!』

 

姉ちゃんから念話が届いた。今更なんだ?

 

『今更なんだよ?また、あれか?』

 

『油断していたわ。平和続きだったから、久しぶりに爆睡して…で、援軍を送ったから。で、そこは第5宇宙…で、話せる相手は、あなたの嫌いな神族よ!』

 

姉ちゃんが何かをして、僕は本当の形態になっていた。異物達が後ずさりしている。

 

「貴様、何者だ!」

 

精神体の塊が僕の方へ飛んで来た。話せる異物を探していたから、見付からなかったようだ。

 

「お前こそ、何者だ?僕は宇宙神の特務機関の者だが」

 

「宇宙神?絶対神が密告したのか?」

 

密告?コイツ何かエグいことをしているのか?

 

「何のようだ?」

 

「人間界との門を閉じてくれないかな?」

 

「何故だ?」

 

「人間界に悪影響が出ているからだ」

 

「人間?そんなのは材料だ。文句を言われる筋合いではない」

 

横柄な神族は嫌いだ…沸々と湧き上がる、ヘイト感。

 

「なぁ、お前神族だよな?」

 

「全知全能なる神だ!頭が高いぞ、宇宙神の使用人風情が!」

 

「神族だよな?」

 

「全知全能なる神だ!貴様のような下等な存在にはわかるまい」

 

「はぁ~、宇宙神を語る神族かぁ…僕は『神殺し』なんだけど…消えてくれないかな?」

 

ビクっとした神族。僕は神殺しの妖刀村正を手にして構えた。

 

「死んだはずだろ?」

 

「大いなる意志の命により、お前達、クソ神族に鉄杭を喰らわす為に、リターンしてきました♪」

 

問答無用に一刀両断して仕留めた。異物達が、恐れおののいている。

 

「お前達が悪いとは思わないが、他の種族を脅かすのであれば、消す。どうする?話出来るやつはいるか?」

 

1体の異物が前に出て来た。

 

「門を閉めろ!誰でも出られるのでなくて、害無き者だけの出入りにしろよ!」

 

「希望を残してくれるのか?」

 

「その代わり、害為す者は、お前達で躾しろ!」

 

「希望は持てるのか?」

 

「希望?そんなもんは、自ら見つけろよ!他人が与えるものではない」

 

「わかった…門を閉めて、関門を設置するんだ。戻って来たヤツは全員受け入れ、出て行くヤツは、行いを見極めて、殺せ!」

 

「「おぉぉぉ!」」

 

殺すのか…まぁ、自主管理に任すか。

 

「あぁ、約束が守れないのであれば、お前達を他の世界へ飛ばす。約束が守れるのであれば、お前達だけの星を与える。そこで希望を育てろ♪」

 

代表者と契約を交わらせた。地上に残っている異物は、殺していいって感じの…

 

 

そして、地上へ戻ると、大崩落した現場に、大きな塔が立っていた。どこかの迷宮都市のように、あれが蓋というか関門の役目を果たすらしい。まぁ、一応解決ってことで、職場へと帰る事に。

 

-------

 

「シュウ…どこに行っていたのよ~」

 

オフィスに入ると、チェインが…目を腫らしたチェインが抱きついて来た。血塗れなんですが…

 

「何?これ?血?それにしては臭いけど…」

 

「あぁ、異物達の血…違うなぁ。アイツら血なんか無いか。あれ?誰のだっけ…あぁ、神と名乗った神族のだ♪」

 

「おい!神を殺したのか?」

 

クラウスが驚いている。

 

「あぁ、問題点はソイツだったから。何が全知全能なる神だよ、クソ喰らえだよ」

 

うん?皆、固まっている。どうしたんだ?

 

「お前…神を殺したって?」

 

スティーブンの顔から血の気が失せている。

 

「だって、本当の神じゃなくて、神族っていう種族だよ」

 

「どうして区別が出来るんだ?」

 

クラウスが僕を疑っているようだ。

 

「どうして?そんなの話しすればわかるでしょ?全知全能って、笑っちゃうよ。神は全能では無いんだからさぁ」

 

「だから、なんで、そう言い切れるんだ?」

 

「神って男?女?」

 

「うん?普通は男だろ?」

 

って、ザップ。

 

「いい?全能者って、性別が無いんだよ。子作りも一人で行えて、全能認定をされるんだよ」

 

「うっ…それは一理有るなぁ…」

 

クラウスが半ば納得している。

 

「全能なる存在は、見た目も性別不明で無いとダメなんだよ」

 

「お前は見た事あるのか?」

 

あっ、やらかしてしまったかもしれない…正体がバレる予感…

 

「ノーコメントでいいかな。上司に怒られる…」

 

「上司って誰だ?」

 

スティーブンが突っ込みを入れてきた。

 

「いや…あぁ…また、情報漏洩で禁固刑か…」

 

「また?って、何年食らったんだよ?」

 

って、ザップ。

 

「前回は40億年ほど…」

 

しまった。正直に答えてしまった。

 

『まったく、お前の正直さは、大バカを越えているな。ふふふ♪』

 

大いなる意志から念話が…あぁ、禁固刑確定…凹む僕。

 

「なぁ、40億年って…お前、何者なんだ?って、年齢は幾つだ?」

 

ザップがぐいぐいと質問をしてきた。常識人達は固まっているのに…

 

「うっ…うぅぅぅ…」

 

涙が零れてきた…禁固刑はイヤ…

 

「おい、泣くなよ~」

 

ザップに慰めてもらっている僕。

 

「う~ん…年齢は永遠の17歳…過ごした年数は1兆5000億年ほど…」

 

ザップが指を折って数えている。この隙に逃げるか…あれ?エリ首を掴まれている。

 

「どこに逃げるのよ?シュウ!」

 

チェインだ。

 

「説明してよ!ねぇ、あなたが何者であっても、私は付いて行くからね♪」

 

僕の頬に口づけをした彼女。一瞬唖然として隙に、レオにも掴まれてしまった。逃げられない…

 

「すまない。取り乱してしまって」

 

クラウスが正気に戻ったようだ。

 

「レオ、彼の本来の姿はどんな姿だ?」

 

神々の義眼か…本当の姿が見えてしまう。本来の姿は神々の義眼程度では見えないけど。

 

「えっ!シュウさんって、人間では無いんですね…これって…どういう種族ですか?」

 

有り得ない種族ですよ…

 

「何が見えるんだ?」

 

クラウスが、レオをせかす。

 

「鬼…金色の鬼…背中には純白の翼…頭上には金色輪っかが3つ…」

 

「鬼と…天使の…ハーフ?」

 

チェインが正解に辿り着いたようだ。

 

「鬼と天使のハーフだと…有り得ない種族だな」

 

って、冷静なザップ。

 

「シュウ…お前も異界の者なのか?」

 

スティーブンに訊かれた。

 

「違う…僕は…」

 

どこと言えばいいんだ?出向ばかりなので、常時いる世界が無いのだが…

 

「時の放浪者というか…」

 

一番妥当そうな言葉を口に出した。

 

「並行世界を渡り歩いているのか?」

 

クラウスの問いに頷く僕。

 

「色々な世界に行っているのか?なぁなぁ、師匠から聞いたんだけど、どこかの世界に鬼畜といわれる最強な生物がいるらしいんだけど、見たこと有るか?」

 

って、ザップ…それって、僕だけど…

 

「ノーコメント」

 

「うん?有るんだな。どの位強ぇ~んだ?」

 

おい、ノーコメントって言ったのに、話を進めるな!

 

「もしかして、お前、そいつにボコられたのか?」

 

なんか、追い込まれている。逃げたい…逃げたい気持ちが、暴走した僕は、転移した。おまけを2つぶら下げて…

 

 

 

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