逃げてきた王女様*
---雪姫---
明日菜、夏凜と共に、彼の移動拠点に連れ込まれた。その内部は、移動拠点って感じにしない造りであった。まるで石造りのお城の様だ。
とある並行世界のバンパイアの王が、巨大なドラゴンの身体をベースに作り上げたお城だそうで、攻撃力、耐久性、飛行性能など申し分無いそうだ。
「まぁ、城の内部を自由に動くのは自己責任で頼む。侵入禁止エリアは、厨房、醸造蔵、時空の扉、鍛錬場あたりだな」
「醸造蔵って何だ?」
アイツに質問をした。
「味噌、醤油、みりんなんかを醸造させている。酒は料理に使う分だけだよ。城内は禁酒だからな」
それは残念だ…
「後、書庫にはあらゆる世界の文献、書物の収納を目指している。なので、大抵の本はあるので、書庫の奥にいる奴らに訊いてみて」
「学者でもいるのか?」
「学者は書庫にいない。書庫には精霊の司書と、女神の集団が研究員として常駐しているだけだ」
はぁ?女神の集団?なんだ、その部屋は…
「神の威光を浴びるとマズいヤツもいるから、幽閉しているんだよ」
「ここには、どんな種族の者達がいるんですか?」
明日菜が興味深そうに訊いた。
「人間以外の種族はだいたいいる。あぁ、ここの聖堂は、バンパイアでも大丈夫な造りにしてある。悪魔のシスターもいるし」
「個人の部屋はあるんでしょうか?」
夏凜が訊いた。
「あるよ。案内板もあるけど、悪魔文字と神格文字でしか書かれていないから、近くのヤツに訊いてみて。僕もだいたい僕の部屋にいるし」
そして、アイツの部屋へと向かった。三方を本棚に囲まれ、デカイベッドが1つ置かれている部屋。あぁ、書物で隠れて見えづらいが、机もあるようだ。
「すごい書物の数ねぇ~」
「書庫の1%くらいしか無いよ」
「どんな本があるんだ?」
「この部屋にあるのは、拷問の仕方とか、陵辱の仕方とか、古今東西の女性の虐め方の本だよ」
破綻した性癖男は、臆すること無く説明している。
「あとは…歴史書の類いだ。案件先の歴史を知って置いた方が良いから」
そう言いながら、私達を舐める様に見ているアイツ…
「溜まっているのか?」
「溜まっているよ」
アイツが指を鳴らすと、天井から鎖が生えてきて、私達の手首を拘束した。
「あれから、熟成したか?なぁ、雪姫」
アイツが手を翳すと、私は学生時代の姿に…マズい、耐久性が落ちる。
「明日菜♪」
明日菜の股間の臭い嗅いでいるアイツ。
「臭いだけ嗅ぐの?ねぇ、他にもあるでしょ?」
確か、アイツの股間って…パンツも脱がして、明日菜の股間に頬ずりをするアイツ。
「ここのスベスベ感は明日菜だけの特権だよな♪」
そう言いながら、また指を鳴らしたアイツ。私と夏凜だけ、違う部屋に転移させられてしまった。そこは、床には血だまりのある拷問室のような場所。
「明日菜に拷問は惨いけど、二人にはご馳走だろ?」
狂気じみた目付きのアイツ。全裸にされ拘束し直された私達。夏凜は十字架に磔にされてしまった。十字架の持つ聖なるオーラに依り刺激を受け、既に恍惚な表情に陥っている。で、私はお約束の大の字に…本来の姿だと恥じらいがある。それをコイツは知っていて…くそっ!
「あれ?キティ…どうしたのかな?」
コイツ…幼名で呼びやがって…恥ずかし過ぎるだろう。全身が辱めという快楽により、ノッキングし始めた。
「ほぉ~、これだけで感じまくりなんだねぇ、キティちゃん♪」
「その名前で…呼ぶな!」
震えるような小さい声で文句を伝える。
「はぁい?態度はエルなのに、声とアソコは小さいのか」
言いたい放題言われ、股間の臭いを嗅がれている。耐性が落ちている私には、それだけで感じまくってしまう。
「ダメ…お願い…」
「お願い?もっと、何かすればいいのかな?」
「違う…あぅぅぅぅぅ」
舐めてきた変態野郎…ダメだ…淫乱化してしまいそうだ。薬…年齢詐称薬が飲みたい…
「え?年齢を詐称したいの?いいよ。願いを叶えてやる。『JC化』」
このバカ…若い方へ詐称させやがった。高校生だった私の身体は中学生へと…更に、性的刺激へと抵抗力が落ちていく。
「もうダメ…うっ…何かして…」
「わかった♪じゃ、放置プレイだな」
はぁ?耳を疑うドエスプレイヤーの言葉…スルーするのか、ここまで感じさせまくって…
アイツは夏凜の身体で遊び始めた。くそっ…身体の奥底で疼く…狂いそうな程の悶悶さ…初めてだ。性的な欲望がこんなにも全身に溜め込んだなんて…
うっ!いきなり、何かが私の身体を貫く様に突き刺さった。えっ!何で?
「分身の術です♪ねぇねぇ、驚いた?」
笑顔のアイツが交わってきた。目の前にいるアイツは夏凜を虐めまくっている。
「お前…何人いるんだ?」
「今までで最高は16人かな?」
破綻した性癖…想像以上に破綻しているだろ?だけど、私のエス心は破綻して、ドエムになっている。もっと、虐めて欲しい…
---シュウ---
「団長、地上で女性が騎士団に追われていますよ」
フィンから報告があった。女性?かわいいのかな?まぁ、助けるか。現地調達第1号ってことで。地上に転移した僕達。
ピンク色のノースリーブなブラウスに黒のミニスカート姿の女性が、騎士団に追われていた。おぉ、中々なプロポーションだな。大当たりだ。
「君、大丈夫かな?」
女性に抱きついて、香りと身体のチェックをする。高貴系な処女だな。大当たりだ♪
「団長の病気が始まったぞ。団長がキレないように、追っ手を蹴散らすぞ」
ファルコン達が、追っ手の騎士団と抗戦をし始めた。
「ねぇねぇ、君の名前は?僕はシュウっていいます♪」
「えっ?私はエリザベス・リオネスです」
「何で、追われているの?」
「リオネス王国で聖騎士によるクーデターが起こって…助けを求めに脱出したら…」
「阻止しようと、追ってきたのか」
うん?この子…人間では無い。このオーラはなんだ?彼女の纏うオーラは、これまでに接した事の無いものだった。もしかして、これが女神族なのかな?だとすると、一人目で当たりくじかな?
「エリザベス王女、こちらにいらしてください」
ピンク色の髪の騎士が、彼女に声を掛けて来た。え?王女?
「ギルサンダー様、私も幽閉するのですか?お父様や、お姉様のように」
「手荒なマネはしたくないです。おい、貴様!王女を放せ!」
「イヤだと言ったらどうする?」
エリザベスを、ドランへ強制転移させた。
「貴様!王女をどこへやったのだ?!」
「安全な場所だよ」
「ふざけるなよ!」
剣で斬り掛かってきた。透過させて、何もなかったことに。
「何?貴様、何者だ?」
「今の行為、僕達への宣戦布告と見なす。僕は幽玄龍騎士団団長のシュウ・ヨハネ・鬼門だ。どこの騎士団か知らないが、売られたケンカは買う。ファルコン!全力で行くぞ!」
「了解♪」
ギルサンダー率いる騎士団と抗戦。ドランから戦闘狂が4名ほど転移してきた。
「いいね。久しぶりに骨の有りそうな相手で♪」
って、青髪ゼノヴィア。重装備の鎧ごと断ち切っていく。
「何だ?貴様らは…『雷帝』」
天空からカミナリが降り注ぐ。こいつ、カミナリ使いか?
「ラムレム、カミナリを頼む」
「「了解です♪」」
鬼族の双子の姉妹に指示を出した。鬼族はカミナリの耐性がある。レムの振り上げたモーニングスターの鉄球が避雷針となり、他のメンバーへのカミナリの被弾を防いでいく。レムの対処で間に合わないカミナリに対しては、ラムの空気砲で、味方をカミナリの直撃から遠ざけていた。
「俺の能力を防ぐだと…貴様ら!」
「あれ?ギル坊じゃん。どうしたんだ?」
子供がピンクヘアのナイトに話掛けてきた。あれ?こいつ…人間では無い…女神族でも無い…魔神族か?今回は何事も早い接触だな。
相手の騎士団はほぼ壊滅である。
「ファルコン、ラスボスっぽいのが来た。撤収させろ」
「了解です。おい、みんな!撤収だ」
僕以外の仲間達がドランへ転移していった。
「メリオダス…俺は七つの大罪の誰よりも強いんだぞ!」
七つの大罪?何だ、それは?
「そうか…ギル坊。で、コイツは?」
「エリザベス王女を攫った一味のボスです」
「おいおい、異な事を言うな。お前達がクーデターしたから、彼女が逃げてきたんだろ?」
って、話しているのに殴り掛かって来た少年メリオダス。透過しながらのクロスカウンターをするが、
『フルカウンター』
って…じゃ、こっちも『パーフェクトキャンセル』からの『アトミック・ボム』。カウンターで戻って来た1発目のダメージを透過させて、2発目のパンチを撃ち込んだ。威力は原爆級のインパクトである。魔神族の耐性を調べておくかないとな。
メリオダスは、吹き飛び、どこかの山に激突して止まった。しかし…おいおい、ほぼ無傷で生きているのかよ。防御力が高そうだな。生命力も…
「なんだって…メリオダスのフルカウンターが効かないだと…」
僕の攻撃方法に驚いているピンクヘアなナイト君。
「じゃ、またね。ピンクヘアナイト君♪」
僕もドランへ転移した。
---エリザベス---
私は救われたのだろうか?攫われたのだろうか?どっちかな?知らないお城に転移させられてしまった。でも牢にで無く、誰かの部屋のようだ。部屋の三方には本棚がそびえ立ち、大きめなベッドが1つと、本に埋もれている机が1つあるだけの部屋だ。ここはどこなんだろうか?窓の無い部屋…ドアから下手に出て、殺されるのも、イヤだしなぁ…
そんなことを考えて居ると、さっきの男性が転移してきた。
「どこか怪我していないか?」
私に手を翳して、靴を脱がして、回復術をかけてくれた。靴擦れしていたのか…気づかなかった。
「王女様なんだってなぁ」
「はい…お父様とお姉様が幽閉されているんです。助けください」
身も知らない男性に泣き縋った。
「わかった。あのピンクヘアナイト君が宣戦布告をした。叩き潰してやる」
うん?ピンクヘアナイト?桃色 髪 騎士…あぁ、ギルサンダー様かぁ…
「あと、メリオダスってガキも殴り掛かって来たぞ」
「え?メリオダス様も…まさか、七つの大罪もクーデターサイドなのかな…」
「七つの大罪って?」
「騎士団の名前です。7名の大罪人で構成されている最強の騎士団だそうです。メリオダス様は、七つの大罪の団長さんです」
七つの大罪と王国聖騎士団が相手だと…相手が強すぎる。どうしよう…
「不安になるなよ。僕達が助けるから」
「ここはどこの王国のお城ですか?」
「ここは、僕のお城でキャッスルドランって言うんだよ」
シュウ様のお城?
「シュウ様はどこの国の王様なんですか?」
キャッスルドランなんて言う名のお城は聞いたことが無いんだけど…
「僕は幽玄龍騎士団の団長で、ここは移動拠点だよ。どこの国にも属さない第3勢力だよ♪」
聞いたことの無い騎士団…移動拠点?意味が分からない。
「何者なんですか?」
「うん?交わっているから、わかるよ♪」
って…えぇぇぇぇぇ~!いつの間にかベッドの上で全裸で抱き合っていた私とシュウ様。身体の中に彼がいるのがわかる。これって…顔が熱い、耳が熱い…私、初めてなんですけどぉぉぉぉぉ!
「エリザベス、神の呪いが掛かっているけど…そうか、記憶が封じ込まれているのか」
神の呪い?記憶が封じられている?私の知らない私のことを言うシュウ様。しかし、彼の手は私の胸を堪能している。その刺激が何とも言えない感覚で…身体が乱れていくぅ~
「どこの神の呪いだ?う~ん…ふむふむ、最高神のようだな。どうする外しておくか?」
「外せるのですか?」
私の頬に自分の頬を重ねて、耳タブをハムハム…今までされたことの無い刺激に私が私で無くなって行くようだ。
「最高神程度なら外せるよ」
「外してください」
そうお願いすると直ぐに、忘れていた記憶が走馬燈の様に流れ出していく。女神族だった頃、魔神族の者と恋いに落ち、最高神の怒りを買い、呪いを掛けられたんだ…え?シュウ様の本来の姿が見えた。これって…シュウ様が最高神様に土下座をさせて、足の指を舐めさせている…こんなことして、大丈夫なのか?
「なるほどね。君でビンゴだな。じゃ、これを」
何かの駒を私の額に当てると私の頭に吸い込まれていった。
「それは僕のお守り。僕の仲間である証拠だよ。君は僕達とこの世界から離れるんだよ」
シュウ様から、シュウ様の任務の内容が語られた。
「絶対神様のご指示なんですか…」
この世界から、私を引き離すことは、最高神様の上司の絶対神様からの依頼だそうだ。なので、私に掛かっていた呪いは、絶対神様からの命令で解除され…シュウ様が最高神様に罰を…それが先程の映像のようだった。
「でも、すぐには離脱しない。君と約束したから。君のこの世界での父親と姉を解放して、君の育った国を救ってからだ。それでいいな」
「はい。後ですね…責任も取ってくださいね。私…その…初めてなんです…」
たぶん真っ赤な顔なんだろうな。恥ずかしいので、俯いてお願いをする。
「うん?責任?あぁ。わかった。傍にいる。ずっと…戦地でも回復役として傍にいて欲しい」
「はい♪」
彼とは、割と穏やかな気分で会話…って、彼の腰と私の腰は激しく会話しているようだけどね。あぁ、恥ずかしいなぁ…