※この作品はR-18です。

神器なき男3   作:もっち~!

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異形な天使

 

---シュウ---

 

「もう一人の姉も、見張りがついているのか?」

 

聖騎士に賛同しているエリザベスの姉について、ギルサンダーに訊いてみた。

 

「ついていないと思いますが、確信は無いです」

 

そうなのか。『強奪』して敵側だったら、ここにスパイを呼び込んでしまう。どうするかな。

 

「ベロニカお姉様を探して下さい。私が説得しますから」

 

真っ直ぐな視線で、エリザベスが訴える。どうするかな。

 

「地上で見つけてから考えるか」

 

馬車2台と仲間達とエリザベス、マーガレット、ギルサンダーとで、地上へ転移した。転移して、しばらくすると、ギルサンダーが声を上げた。

 

「いた!ベロニカ様とグリアモールだ」

 

今回は遭遇率が高くて助かるなぁ。ギルサンダーが二人の元へ走って行った。話し合いをして、こちらへ三人で戻って来た。

 

「ベロニカお姉様!」

 

エリザベスが駆け寄っていく。

 

「エリザベス!マーガレットが一緒って、本当?」

 

「えぇ、本当ですよ。馬車の中におります」

 

「そう、会って話をしたいんだけど…」

 

「そうですか。馬車の中ですね」

 

どこからか現れた騎士達が馬車に走り寄って来た。

 

「アイズ、ゼノヴィア、出番だ。ガード組は何時も通り、頼む」

 

僕と赤髪、青髪が騎士達に相対した。

 

「ベスちゃんは私達が護る」

 

忍とオーフィスがエリザベスのガードについた。アリスちゃんとセレジアはマーガレットのガードだ。オーフィスは、エリザベスのことをベスちゃん呼びしていた。

 

「ギル、この騎士達の強さは?」

 

「侮るな、そいつらはニュータイプだ」

 

ニュータイプとは、ギルサンダーから事前に聞いていた。聖騎士見習いの者で、魔神の血を飲み、適合した者達だけがなれるそうだ。能力は人間離れらしい。まぁ、人間では無い僕達には問題無いレベルなのかな?

 

ギルサンダーがベロニカ達を護りながら、馬車に戻って来る。

 

「アイツらに見張られていたとは…エリザベス、ごめん」

 

「お姉様が無事なら、問題無いです」

 

姉妹が寄り添っている。

 

「めっちん!防御結界で護れ!」

 

「了解です♪」

 

馬車の上に立っためっちんが魔術を発動した。

 

「貴様らは何者だ?」

 

僕のお相手は細めな女の子。瞼が開いているか微妙な感じで、女座頭市って感じである。

 

『爆炎』

 

何かを発動した。全身の至るとこで爆発し始めた。ドレイン&スルーで乗り切る。

 

「効かないの?」

 

では、お返しとばかりに『催淫』を発動。苦しみ出す女性。この世界の女性には快楽は苦しみなのか?

 

「貴様…何者だ?怪しげな術を使いよって!」

 

エラそうな男が近寄って来た。うん?人間では無い…コイツは…妖精か?

 

『殺しの氷山』

 

氷の槍か?僕に対して、数本飛んで来た。魔導戦士に魔術か?有り得ないな。『炎の壁』からの『ウルティマウエポン』を仕掛けてみた。この世界で、通用するかな?

 

「何?」

 

男性は、その場に崩れるようにして倒れた。う~ん、死なないのか。この世界には、知らない要素がありそうだな。

 

うん?起き上がれるのか?そうか、こいつ、ダメージを誰かに身代わりしてもらっているいのか。だから、弱点属性攻撃も軽減出来るのかもしれない。それならば、接近戦を仕掛ける。相手はそれを嫌がっている。物理ダメージは通るのか?相手の身体に一瞬触れた瞬間、『無価値』を発動した。これで、リンク(同調)は無価値、無効である。

 

「うっ!お前…キャンセラーか?」

 

リンクが切れたことに気づいた男性。あの姿も、誰かの魔力、魔術で、化けている可能性が有るなぁ。

 

「企業秘密だよ~ん♪」

 

逃げ出す男性。

 

『ドラン君、狙撃しておいて』

 

仲間に念話で指示を出すと、天空から光が飛び出し、男性を撃ち抜いた。

 

「何?どこから…」

 

地面に倒れた男性。最後は『エアスタンプ』で圧搾して潰した。そして、馬車に戻ると、ゼノヴィアが珍しく怪我を負っていた。エリザベスが治癒をしてくれている。敵の聖騎士団は逃げたそうだ。一難は去ったかな。

 

「どうした?青髪、身体が鈍ったのか?」

 

「違う…相手が飛ぶ斬撃使いだったんだ。後、名前で呼べ!」

 

飛ぶ斬撃使い?

 

「交わせなかったのか?」

 

「あぁ、剣からの斬撃で無く、術で二桁の斬撃を同時に撃ち出すなんて、想定外だ」

 

それだけの斬撃を受けて、生きているコイツもスゴいが…

 

「めっちんも回復に廻らないと、今後はつらいかな?」

 

「足り無いかもしれませんね。今までの相手とは勝手が違う気がします」

 

と、めっちん。

 

『フィン、剣士の方のアスナを呼んでくれ。後、娘のリヴェリアも』

 

『了解!』

 

ドランにいる仲間に念話で指示を出した。回復役を2枚追加だ。

 

-------

 

近くの村へ行き、野営することにした。そして、落ち着いてきたベロニカから、城の状況を聞いた。

 

「城の地下に何かあるのか?」

 

「あぁ、何かあるらしい。聖騎士長のヘンドリクセンが、そこで妙な儀式をしているようだ」

 

妙な儀式か。

 

「無くても良い物だな?お前達には必要無いんだろ?」

 

「見た事無いから、たぶん必要は無い」

 

なら、それは破棄の方向だな。

 

「古書によると、『一天を流星が十字に斬り裂く時 ブリタニアを至大の脅威が見舞う それは古より定められし試練にして 光の導き手と黒き血脈の聖戦の兆しとならん』とあります」

 

と、めっちんが報告してきた。この世界における聖戦の定義か?

 

「3000年前に起きた聖戦は、魔神族に対して、人間族、巨人族、妖精族、女神族が手を取り合ったとあります」

 

女神族以外の種族を認め無い天使達は、どうしたんだ?

 

「この世界に天界は有るのかな、めっちん?」

 

「有るには有るようです。どこかに入り口があるらしいですよ」

 

どこかってなぁ…あぁ、アイツに訊けば、わかるか。

 

「一旦、撤収してくれ。僕はちょっと行って来る」

 

「どこへですか?やらかすのですよね?」

 

めっちんが、やらかすと決めて掛かっている。

 

「そんなことは無いよ。じゃ♪」

 

--------

 

エリザベスの実母に天界への行き方を訊いた。

 

「あぁ、娘さんを貰うけどいいかな?」

 

事後報告気味ではあるが、親の了承は欲しい。

 

「あの子は役立ちませんよ。それより、私を連れて行ってくださいよ」

 

「ごめん、年齢制限が有るんだよ」

 

と、僕の好みをふんわりと伝えた。そして、天界へ…

 

 

この世界の天使って、どうなんだ?キングギドラのような天使はいるわ、糸目の天使がいるわ。

 

そうそう、エリザベスの実母の話では、女神族の上位者が女神で、下位者は天使らしい。紛らわしいぞ。それならば、女神族以外の存在価値を認め無いって言うのは理解できる。同族以外認め無い種族って多いし。人間族が典型だな。

 

「それで?」

 

同族で無い僕を上から目線で見る天使達。

 

「他の種族を認め無いのはどういうことかなって」

 

「ふん!貴様のような者に話す価値は無い。ここで消えろ!」

 

見た目温厚そうな天使が襲ってきた。ならば、

 

「僕、天使が大嫌いなんだよ!」

 

妖刀村正を手にして構えた。

 

「何…貴様、『神殺し』か?」

 

別世界ではあるが、天界程度までなら、噂は流れていたようだ。

 

「だとしたら?僕は天使だけじゃなく神も嫌いなんだよ。最高神を消してもいいんだぜ」

 

明らかに動揺をしている天使達。

 

「お前達の上司を消して…いやいや、天界を消すか」

 

「ちょっと待て!」

 

一番エラそうな、糸目で温厚に見えた天使が、声を掛けてきた。

 

『トライ君、お願い』

 

「久しぶりの出番だな」

 

トライ君の出現により、彼のオーラにより天使達の腰が抜けていく。

 

「ま、ま、まさか…」

 

「獣の数字だよ。天使ならわかるよな?ここで食事をしてもらってもいいんだよ。僕は一向に構わない。なんせ、天界、天使、神なんかクソくらいだからな」

 

「お前…天界で何をするんだ?」

 

声のトーンが一ランク上がったエラそうな天使。

 

「天界か?もう何個か消したけど。ごちゃごちゃ言うんなら、この世界を消してもいいよ。彼の食後にね♪」

 

「待ってください」

 

エリザベスの実母が登場。何しに来たんだ?

 

「娘を自由にして良いです。ですから、消さないでください」

 

「じゃ、契約書にサインを入れろ。この場合、神と神との契約だ。不履行は認め無い。覚悟を持ってサインを入れろ!不履行時には、天界及び神の間で食事後に、この世界をアカシックレコードから削除する。いいな」

 

「はい…」

 

最高神であるエリザベスの実母は土下座をして、サインした。

 

「え?」

 

天使達は、最高神の低頭ぶりを目の当たりにして、驚いているようだ。

 

「お前達も、頭を下げなさい!彼は、絶対神様よ」

 

「えっ!まさか…神殺しなのに絶対神なのか…」

 

「あ!思い出した。天使への罰は、翼を斬り落とせばいいのか♪」

 

妖刀村雨に持ち替えた。

 

「斬り落とす?何するんですか…物騒な」

 

その時、数名の天使が襲い掛かってきた。まぁ、はったりだと思ったんだろうな。しかし、僕に触れた途端、生きたまま燃え上がっていく。

 

「惨い…」

 

肉の焼けるヨダレがでそうな香り。焼き上がった天使をトライ君に差し出すと、美味しそうに食べ始めた。

 

「ローストエンジェルか。これはこれで旨いな。バカな奴らだ。シュウに手で触れる?バカ過ぎるだろ?神格の違いがデカ過ぎる。神のオーラで焼かれるとは真面な天使では無いな」

 

「え…絶対神では無いのか…」

 

「僕?通りすがりのエロ好きだよ」「かって守護神と呼ばれた名も無き神だ。バカ天使共よ♪」

 

僕の言葉に被せて、捨て台詞をいい、僕に戻って来たトライ君。おい、僕のセリフが…

 

「あの守護神か…エリザベスの憧れていた、他種族共存を目指した…」

 

僕が僕でない時代のことだ。記憶は断片しか残っていない。

 

「まぁ、そんな訳だ。魔神族撲滅に協力してくれ。他種族を排除しようとするなよ」

 

睨みを効かせると、目を合わせないように土下座をしだした天使達。これで、ここは落着か?

 

--------

 

キャッスルドランに戻ると、みんな興味津々な顔で集まってきた。何もやらかしていないはずだが…

 

「で、何をやらかしたんだ?」

 

代表で副官のフィンが訊いてきた。

 

「魔神族爆滅に協力してくれるように頼んで来た」

 

「頼んだだけかい?」

 

「契約を締結したよ…」

 

「ふ~ん、何をかな?」

 

疑っているフィンの目付き。あれ?やらかしていないはずだ。

 

「まぁ、…僕は天使も天界も神も嫌いだって話になって、トライ君を召喚して…で…最高神が頭を下げて契約書にサインだな」

 

「あの…また、お母様に何かしたんですか?」

 

女神族としての記憶をほぼ、思い出しているエリザベスに訊かれた。

 

「いや、エリザベスの代わりに連れて行けといわれて、拒否しただけだ。年齢制限に抵触するからって…」

 

「はぁ?年齢制限?シュウに年齢制限って言われてもな」

 

フィンが呆れている。まぁ、そうだが…

 

「後は、契約を締結した後に、僕に天使達が襲い掛かってきて、燃えちゃって…香ばしい死体をトライ君が食べただけだよ」

 

「燃えた?燃えたってどういうことですか?」

 

エリザベスが詰め寄ってきた。

 

「僕…天界だと、オーラのリミッタが効かない場合があって、本来のオーラがダダ漏れの時があって…」

 

「そうだな。シュウ本来のオーラは神すら燃えるんだよな?」

 

フィンが代弁してくれた。

 

「燃える?どういうことですか?」

 

「神々しすぎるんだ。普段はリミッタで、仲間に影響が出ないようにしているけど、天界とかでマジ切れすると、リミッタの封印を無効にしちゃうんだよ」

 

「え?コイツ、神なのか?」

 

ベロニカに訊かれた。

 

「ただのエリザベスの情夫ですよ。お姉様♪」

 

「はぁ?お前にお姉様呼びされたくないわ!名前で呼びなさいよ!名前で!」

 

怒りのポイントはそこか?この姉妹は手強いなぁ。思考が読めない…

 

「で、次はどうするのですか?」

 

マーガレットに訊かれた。

 

「そうだな。城の地下に潜り込んで、要らない物は破棄だな。マーリンは、七つの大罪の動向の監視と、ディアンヌの調教。調教が無理なら、返却してきてくれ」

 

「え?私を代わりにしないですよね?」

 

「しない。お前にはお前に向いた任務を与える」

 

マーリンは調教要員から外れて、ほっとしているようだ。まぁ、好みで無いし。

 

「城には僕だけで侵入する。もし。城下町で異変があった場合は、ギルサンダーを中心に町民の安全を確保しろ」

 

「「了解!」」

 

「回復役は町民の怪我を優先しろ。回復役のガードはマーリンだ。めっちんは防御結界を頼む」

 

うちの2大魔導師に指示を出しておく。

 

「雪姫、夏凜も出動だ。天使達に襲われる心配は無い。後、化け物クラスが出たら、フィン、念話で知らせてくれ。チームドラゴンを召喚する」

 

「わかった。制空部隊はどうする?」

 

「ドラン君に待機だ。作戦中に怪我をしたらドラン君に戻れ。チームウィッチーズは回復を優先してくれ。回復が出来無い者は、ドラン君から狙撃しろ。ここからは出るな。魔神族は強すぎるから、ファルコン達は全力で行け!」

 

作戦を一通り伝えて、部屋に戻った。少し休む為だ。

 

「シュウ様…」

 

エリザベスが一緒に付いてきていた。手慣れた手つきで、全裸になり、僕と添い寝をする。

 

「寝る時は、私を指名してくださいね」

 

「いや…一人で寝たい時もあるのだけど…」

 

「ダメです。夢で浮気はダメです!」

 

コイツ…一途過ぎるだろ…一瞬、蘭の顔が脳裏に浮かんだ。そうだ、逢いに行きたいな。

 

「あっ!違う女を思い出したでしょ?」

 

「思い出してないよ」

 

エリザベスの中に入り、身体を合わせて、少しずつ彼女が抱いた性欲エナジーをドレインしていく。彼女の性欲エナジーは心地良い。普通はバリバリ出来そうって感じになるのだが、睡魔が夜這いに来て、船を漕ぎ始めていく…

 

 

 

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