---シュウ---
迷宮都市の上空に着いた。地上に馬車を転移させた。そして、街へと入っていく。巫女長の手回しで家が用意されているので、そこを拠点にしようと思っている。セーラが転移酔いをしてしまうから。
閑静な住宅街にある一戸建ての家。馬車を駐車場に入れると、姫とマッチーが人化姿になり、家に入ってきた。
「今日からは、あんなこと、そんなことしてくださいね」
って、マッチー。うんうん、したいなぁ♪
「ズルいです。私にもしてくださいよ~」
って、姫。ケンタウロスとは性交が難しいから…う~ん…
「セーラ、疲れていないか?」
「えぇ、大丈夫です」
唯一の人間であるセーラの顔色は悪い。転移酔いだな。優しく抱き締めて、症状を緩和させていく。
「恩恵を、ありがとうございます」
セーラが頬を重ねて来た。気持ちが良い。だけど、めっちん達の視線が冷たい。
「で、役割を決めましょう」
って、真面目すぎるめっちん。着いて直ぐにか?
「留守番、家事はどうされますか?」
いつものメイド姉妹で充分でないかな?そう思った瞬間、ラムレムにフィアが付いて転移してきた。フィンの仕事は早いなぁ。
「フィア。ヤマトから情報はあったか?」
「えぇ、色々な世界の日本から、この世界へ召喚されているらしいです。元の世界では神隠しって感じです」
何の為に召喚したんだ?う~ん…召喚された者のリストを送ってもらおうかな?
「あと、ファントムのチームも参戦しています」
電脳戦は、得意だものな。
「じゃ、家はラムレムにフィアで頼む。残りの者は迷宮だ♪マッチー、姫、ベスとセーラも同行で、雪姫、夏凜、ネギで護れ」
当面の生活費は、あの混戦状態で、小銭を『強奪』しまくったので、小金持ち状態である。
「迷宮で資金を稼ぐ。あと、真っ黒なヤツは消していいぞ。治安を良くしないと、ベスとセーラが心配だ」
魔王クラス程度なら、問題無い戦力であるし…どうにかなるかな?
---巫女長---
武闘大会の混乱…あの方々が退治をしてくれた。手柄を勇者様とペンドラゴン子爵に譲って…ただ、その2名より、汚名を着せられているのが許せないでいた。
「侯爵様、あの方々は神聖なる騎士団です。そのような汚名は、神に仕える者として、許せません」
「しかし、勇者様にキバを剥き、子爵にもだ」
「それは、先に手を出したのでは無いですか?!あの方々は人間には手を出しませんよ」
「その者達の正体は何だ?」
「神様からの遣い人様です」
「証拠は有るのか?」
「セーラが証拠でございます。侯爵様も、あの子の言葉を信じて、送り出されたのでは無いのですか?」
オーユゴック公爵は、セーラの実の祖父である。セーラが供物になるという言葉を受けて、巫女職を辞職させた張本人である。
「あの子の言葉、瞳には嘘は無かった。だが、あの者達の戦闘力は何だ?あの大きな悪魔を一太刀だぞ!勇者もペンドラゴン卿も手を出せなかった悪魔を…」
空に浮かんでいた巨大魚も捌かれていた。人間では無理である。それに、天を翔る馬に乗られていたし。
「彼らは何をしに、参ったのだ?」
「龍の谷で起きた『流星雨』なる天変地異を起こした者を探しにです。その者は神以外が使ってはいけない術を行使したそうです。あの方曰く、危険な存在だと、おっしゃっておりました」
天変地異などという神の奇跡を、起こされても困る。それでは神は人間に敵対してしまうから。
「そうか…」
顎を撫でながら長考されている侯爵様。セーラの身体を見ても明らかで、皮膚が所々違うのだ。それは損傷箇所を修復した証拠である。継ぎ目なぞ無いのに、皮膚が継ぎ接ぎされていた。
「セーラの命の恩人だ。それは、あの子の身体を見て分かった。人間の技術では、あのような治療は出来無いからな。それに、先に救出された2名の巫女も無傷だったし」
侯爵様が汚名を被せたい訳では無い。国王陛下のお眼鏡にかなった勇者様、ペンドラゴン卿の言い分を否定出来無いだけなのだ。
「わかった。彼らの支援はする。かばえる限りかばう。あの戦力であれば、魔王に対抗できるだろうしな」
苦渋の決断…国王陛下よりも、実の孫の言い分を信じる方を取った侯爵様。
---シュウ---
何を食べれば、胸がこんなに成長するんだ?姫とマッチーの胸はエライことになっていた。撓わに実りすぎる乳房…人化姿ではそうでもなかったのだが、本当の姿になると圧巻である。
「どうですかぁ~♪」
って、言われても、おっぱい星人では無いので…少し引き気味である僕。縛る気にもならない、健康的な胸。どうしたものか…そもそも、若いソーナ好きの僕向きでは無いボディ。
胸をスルーして、下腹部に執着する。
「ダメ…そんなに舐めないで…」
座り込む姫。ケンタウロスが座り込むと、実に攻めづらい。標的をマッチーに変えた。マッチーの頭部を手に持ち、僕のモノを咥えさせた。その状態でマッチーの下腹部を責める。
「うっ、うぅぅぅ」
何か言いたくても、頭部だけのマッチは、咥えたままである。咥えるのを止めれば、床に落下してしまうから♪準備が出来たマッチー。頭部を箱の中に閉じ込めて、身体と一身同体になる。
「何をしているんですか?」
何も見えないマッチーがパニクっている。スルーして、マッチーの体内の刺激を愉しむ…放置された姫は、放置された理由に気づいたのか、人化姿になり、抱きついて来た。この位のバストならいいかな?達したマッチーを放置して、姫と秘め事を愉しむ♪
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翌日、探索者ギルドの近くまで転移して、冒険者登録をしにギルドまで、参戦者全員で向かった。
受付カウンターへと向かうと、職員の女性が応対してくれた。
「神殿の騎士団の皆様ですね」
巫女長が手を回してくれていた。話がスムーズになりそうだ。
「そうです」
女性はセーラに気づいているようだ。巫女達の中でも有名人の部類に入るらしいから。
「普通証でよろしいですか?」
有料で特別証というのがあるらしいけど、経費削減の為、無料の方にしてもらった。
皆の名前を書いて書類を提出すると、紐の付いた木板を渡してきた。これが通行証か。皆に配っていく。
「この木証が、当座の身分証になります。木証は、見習い探索者の証で、迷宮に入って5つ以上の魔核を持ち帰る事で、正探索者の証の青銅の身分証を与えられます」
魔核?魔石の親戚かな。『強奪』で抜き取るか。で、身分証は、木証、青銅証、赤鉄証、ミスリル証、黄金証の5種類があるそうだ。ちなみにミスリル証は、階層主を倒せば貰えるらしい。それ狙いにするか?
通行書が手に入ったので、経費節減の観点から、迷宮の入り口近くまで転移した。で、迷宮へ…門番に木札を見せて、入り口の門を通過すると、下り階段が有り、それを降りると、半地下の通路に出た。通路は蛇行している。まだ、迷宮では無いのかな?窓から、外にいる人間の足が見えるし…
前方から帰還者集団がやって来た。顔は疲れ切っており、血の臭いがする。怪我しているようだ。無言ですれ違っていく。オラリオより楽しめるのかな?鎧が大きく裂けている。強度の問題か?敵の戦闘力の問題か?
通路の端に到達すると、大きな扉があった。ここから、迷宮なのか?扉の前にはカウンターがあり、扉側の壁には子供達が一杯座り込んでいた。ポーターのバイト希望か?戦士には見えない。
カウンターにいた者に話し掛けられた。それによると、迷宮内で手に入れた魔核は全量、このカウンターで買い取りらしい。魔物の部位も買い取ってくれるそうだ。
そして、お話が終わり、迷宮に足を踏み入れた。
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いきなりの階段…それもつづら折りである。魔物が攻めてきた時の防御策かな?
戦闘員の殆どが索敵能力が有るので、僕は大物捜しを始めた。階段を降りきると、店が多数有るホールがあった。まだ、迷宮じゃないのか…で、また扉を潜り…
ようやく迷宮に入れたようだ。
「陣形はいつものように、僕が最後尾にいるから、その前に非戦闘員を配置だ」
一定間隔で標識灯らしき物がある。近づくと白から青へ変化した。通路には罠もあるようで、見つけ次第、破壊していく。こんな入り口近くで罠?なんだかなぁ…
しばらく歩くと、戦闘音が聞こえて来た。迷宮らしく成ってきたな。メイン通路からはずれた場所でゴブリンと戦うパーティがいた。スルーだな。
虫系の魔物が出始めたが、前衛陣が見つけ次第殲滅し、魔核を『強奪』していく。解体作業は面倒だからね。1時間かかって、10匹程度…しょぼい迷宮だな。
そんな嘆きに呼応したのか、大量の魔物の気配を感じた♪目の前から逃げてくる人々がいる。この先にいるのか?
「逃げろ!」
「おい、アンタら、魔物の集団が来るぞ」
「喰われたくなかったら、マゴマゴしてないで逃げろ!」
逃げてきたパーティーメンバー達が、教えてくれた。喰われるのか?逆に喰える物なのかな?僕の魂に寄り添う仲間達が、蠢き始めた。喰いたいらしい…
「そこの人達! 逃げろ! 迷宮蟻が大発生しているんだ」
女性だけのパーティーが逃げてきた。ポーターが足に怪我をしている。
「貴方たち、煙玉か閃光玉は持っていない? 追いつかれそうなのよ」
「前衛、行け!」
ファルコン、ジム、フレイが、飛び出した。それに伴い、アリスちゃん、セレジアが身構えた。
「ベス、怪我を治してあげて」
「了解です」
怪我したポーターに駆け寄り、治癒術を発動したエリザベス。人間と変わらない大きさの迷宮蟻の群れが近づいて来た。だけども、フレイ達が交差した瞬間に、生の時間に終わりが訪れていく。そして、動かなくなった蟻達から魔核を強奪していく。
「めっちん、援護」
「了解!」
魔導書を片手に持ち、呪文を唱えるめっちん。ファルコン達が接触する前の蟻の足をつぶしていく。
「スゴい…」
女性パーティーの一人が声を出した。
「脇から来るぞ!アリスちゃん、セレジア」
「「了解」」
まだまだ居るのかな?
「トライ君、ケツまでどの位か、斥候を頼めるかな?」
「喰っていい?」
「喰えるなら」
「了解」
獣門を1つ発現させて、トライ君の人化バージョンを出撃させた。
「召還?」
女性が驚いている。
『後200位。喰えるよ♪』
って、トライ君から念話が届いた。
「野郎共行って来い!」
開けるだけの門を一斉に開き、仲間達を解放した。
「うそっ!何、この召還数は…」
数分後、食べきったのか、みんな門に戻っていく。じゃ、『強奪』で魔核を回収だ♪
「団長!安全を確保しました」
ファルコンから、報告が来た。
「じゃ、本隊は前進だ♪」
呆れ顔の女性だけのパーティーを置いて、前進し始めた僕達。
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蟻さんが300位…忍曰く、蟻さんは甘くて美味しいらしい。で、今度はカマキリが横から奇襲してきた。真空刃でクビを切り落とし、魔核を回収した。奇襲してくるのか。
「ベスとセーラは、中央部にいろ。ガードは横からの奇襲に注意しろよ!」
指示を早めに出していく。ベスは女神族で耐久度はあるが、セーラは人間だから、取り扱いが要注意である。
魔物の気配が消えたので、休憩をする。ベスとセーラに弁当を渡した。
「シュウ様は良いのですか?」
セーラに訊かれた。
「僕は舌を楽しませる時しか食事をしない。僕の栄養源は…特殊だから♪」
栄養源が、女性がオーガズムに達する時のエネルギードレインとは言いづらい。ファルコン、アイリスは、手弁当を食べている。ジム、フレイは神なので喰わないでも大丈夫だ。めっちんたちも手弁当を食べている。後、喰わないで大丈夫なのは雪姫かな。
休憩を終えて、更に奥へと進む。虫エリアの次は植物エリアだった。めっちん、ネギ、僕の炎系魔術で一掃していく。虫よりも楽♪
「私は戦わないで良いのですか?」
セーラに訊かれた。
「適材適所だよ。セーラとベスは回復要員という、大事な役目がある。だから、その時まで、魔力を温存して欲しい」
と伝えた。って、いうか、このパーティーで死ぬのはセーラだけである。後は、不死者に近いし。
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で、予定していた7日目に迷宮から出た。心配されるとまずいから。で、カウンターで換金をする。
あの女性パーティーが盛った話をしてくれたおかげで、誰も心配していなかった。どのくらい盛ったんだ?
換金なのだが、後日持ち越しになった。大当たりの魔核が混じっていたようだった。
「こ、こ、これって…それも2つも…」
「いつ支払って貰えるの?」
「10日、待ってください…」
10日も?長い…
「じゃ小物の分だけでもください♪」
「それも、待ってください…こんなに大量に持ち込まれても…」
支払う金が無いらしい。頭割りしても、一人1000個程度なのに…払えないのか…
「じゃ、ギルドへのツケで買い物していいよね?」
粘り強い脅しという交渉により、ギルドへのツケ払いを認めさせた僕♪
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翌日、ギルド長って人に呼び出しを喰らった。う~ん…ギブミー金なんだが…
「お前か?1週間潜って、とんでも無い物を持ち込んだのは?」
「とんでも無い物って?」
デカい魔核が2つあったから、それかな?
「階層主を2匹とも倒したそうじゃないか…」
「どれが階層主だったのかな?強い魔物はいなかったけど…」
固まるギルド長。いや、苦戦なんかしていないし。ひやっとしてのは、最初のカマキリの奇襲だけだったもんな。
「どんだけ、強いんだ、お前らは…」
「まぁ、精鋭部隊だけで来ているからかな」
「まだ、仲間がいるのか?」
驚いたように言うギルド長。
「下部組織まで入れたら、後、2000名位いるかな…」
「おい…」
ビビらすのはこの程度でいいか。いても、それぞれが違う案件に出向いているし。
「で、いつ入金ですか?」
「それは…1ヶ月くらい待ってくれ…」
更に延びているし…グレていいかな…
「お前達は何者だ?」
「聖戦士が中心となった騎士団って感じかな」
ほぼ事実に近いことを伝えた。
「なるほど…神殿の騎士団っていうのは、本当のようだな」
まぁ、そういうことにしてあるので、頷く。
「ぶっちゃけ、魔王に勝てるのか?」
「入団条件は一人で魔王を倒せる技量ですから、それは問題ないです。僕達の敵は、神と同等の術を使う魔術師です」
ギルド長に『流星雨』遣いの話をした。彼女の心に腹黒さがなかったから。
「そんな者がいるのか…」
「放っておくと、危険です。あの術を喰らえば、僕達だって無傷では無い。それほど危険なんですよ」
無傷でいられるのは、『透過』持ちの僕と、『フルカウンター』持ちのネギだけだと思う。
「わかった。私の人脈で情報を集めてみる」
って、ことで、情報料代わりに支払期限を1ヶ月先に延ばした。