---兵藤誠---
シュウが訪ねてきた。
「イッセーをソーナの眷属にしたい」
って、いきなり言い出した。
「ソーナ君の眷属?転生悪魔にするのか?」
「あぁ…アイツに兵藤家の当主の座は渡さないんだろ?」
「アイツは当主の器では無いなぁ。そもそも兵藤家での鍛錬をしていないし」
コイツ…ビジョンで何を見たんだ?
「イッセーは、兵藤家、式森家の両ブランドを持っている。手に入れたい奴らにとって、器なんか関係無いんだよ」
コイツは何かを見たようだ。イッセーを護ってくれるのか?
「将来、狙われるってことか?」
「どっちにしても、後盾はあった方がいい。それも野望の無い家のな」
狙われる危険性については、言葉を濁されたが、確かにシトリー家は野望持ちの家柄では無い。
「将来的に人間に戻る必要があるときは、駒を抜いて上げるよ」
駒抜きのスキルを、コイツは確かに持っている。
「どうかな?悪い話では無いと思う」
「1ついいか?何故、今なんだ?」
これが一番の疑問である。なぜ、いきなり言いだしたんだ?
「簡単なことだ。今で無いと、ソーナの眷属に出来ない。今後、ソーナの駒の価値では、イッセーを眷属に出来なくなるからだよ♪」
そんなに、イッセーは能力値が上がってきたのか?ソーナ君を超える以上に…
「どうする。まぁ、この先、グレモリー家が強引に眷属…いや下僕にしようとするぞ」
リアス君では、眷属に出来ないから、人間のままで下僕扱い、下手すれば飼い殺しってことか。
「堕天使や天界も狙うだろうな。信仰の対象にもなりそうだよな。殉教者になれば♪」
殺して…守護神として祀るのか…アイツらなら有り得る。
「どうする」
コイツなりに、イッセーの心配をしてくれているのだろうな。
「わかった。イッセーの為と思う通りにしてくれ。後、俺からも頼みだ。リアス君の眷属になりそうな者はいないか?サーゼクスに相談されているんだが」
けっこう、あせっていた。ソーナ君の眷属達のレベルが上がってきているし。
「あの紅髪の眷属は考えてある。じゃ、願いと供物は出揃った。これで一件落着だ♪」
コイツ…それも想定内だったのか?願いと供物のバランスまで考えていたような、口調だし。
「眷属は誰がなるんだ?」
「僕と僕の高位な弟子達だよ♪」
はぁい?何?価値が足り無いだろ?イッセーでも足り無いのに…
「誠よ、僕達は価値なんか無いんだ。この世界では計測不能でね、ゼロ扱いだよ」
裏技的な…計測出来ない程高いのに、ゼロ扱いだと…
「リアスの駒は使えなくしてあるから、僕の駒で偽装する。僕の仲間達には、僕の駒が入っているんだ。ドラゴンの駒がねぇ♪」
ドラゴンの駒…転生ドラゴンなのか…
「本来の種族を言え無い者が多いから、転生ドラゴンにしてあるんだよ」
マジか…
---サーゼクス・ルシファー---
誠殿がリーアの眷属を見つけてきてくれたのだが…
「よぉ~♪」
寄りによって、コイツか…
「一応、僕が『女王』になって、グレモリー眷属を指揮する。サーゼクスの妹は、お飾りにする」
「リアスの立場は?」
「無いよ。承諾無しに駒を入れるような悪魔に、立場があってたまるか」
いや、言いたいことはわかるが…
「チームのマスコットにはなるのかな?」
マスコット?それは…
「何?文句あるの?じゃ、僕達に勝ってみな♪。誠、ルシファー眷属とグレモリー眷属の非公式ゲームを明日する。場所を押さえてくれ」
明日?リアスの許可はどうするんだ?
「はぁ?『王』無しでいいよ。『女王』である僕が『王』代理で戦う。コチラの戦力は、『戦車』『僧侶』『騎士』が1名ずつ。『兵士』は8だ」
アイツがどこかへ転移していった。
---リアス・グレモリー---
お兄様から眷属が見付かったと言われたのだが…
「明日、ルシファー眷属とグレモリー眷属で、非公式なゲームを行う」
無理…冥界で一番強いチーム相手に…デビューすらしていない私のチームが挑む?有り得ない。
「お断りできませんか?無理です」
「リーア…キャンセルは出来ない。グレモリー眷属が言い出したことだ」
「私は認め無いですよ。私が『王』なんですよ」
「リーア…お前が『王』であることは間違い無い。だが…お前には駒が無いんだ」
駒が無い?ここにあるのに?紅色の箱に入っている私の悪魔の駒セット…
「全部、壊れていて、使えないそうだ」
壊れた駒?どうするの?ねぇ…
「なんで、姫島朱乃に説明せずに駒を入れたんだ?あれが原因だそうだよ」
姫島朱乃に壊されたのか?彼女にはそんな能力が…是非欲しい戦力である。
「お兄様、朱乃を眷属にします」
「リーア、話を聞いていたか?お前には眷属を作る権利が無いんだよ」
「どうしてですか?壊れたのであれば、直して下さい」
「リーア、明日の試合を見ろ。お前はとんでもない奴らを、眷属にしているんだぞ。いや、下手すると、リーアがアイツの下僕なのかもしれない…」
アイツ?誰のことだ?私が下僕?有り得ない。
---シュウ---
出場メンバーのリストをサーゼクス達に渡した。
『
グレモリー眷属
「女王」 シュウ・ヨハネ・鬼門
「戦車」 代羽白音
「僧侶」 代羽エリザベス
「騎士」 木場祐斗
「兵士」 代羽リアス
「兵士」 根岸太郎
』
「これだけの人数なのか?」
サーゼクスが驚いている。
「多すぎるかなって思ったんだけどね。少なすぎると、つまらないでしょ?ワンサイドすぎてさぁ」
「う~ん…確かに、お前一人だと一瞬だろうな」
って、理解のある誠。
「ねぇ!『王』たる私が入っていないわよ」
「お前はマスコットだよ。戦闘素人であるお前は参加させない」
「ふざけるな!これでも私は名門グレモリー家の娘なのよ」
「じゃ、僕に勝てたら、参加させてやる。『催淫』」
一瞬で、意識が飛んだリアス。
「セラフォルー、こいつを頼む」
「はい…」
お灸が効いたセラフォルーは、僕の前では従順でおとなしい。
「じゃ、サーゼクスよ、正々堂々とな♪」
------
平原マップに飛ばされた。総力戦のようだ。
「ネギは、巨大物2体だ。コキュートスの使用を許可する」
「いきなり撃っていいの?」
「許可しただろ?お前、記憶力大丈夫か…」
「う~ん…たぶん」
心配だ。記憶力に難のあるネギ。コイツ、言った傍からやらかすからなぁ。
「白音、熱血な剣士と魔法使いだ」
「了解です」
「木場は、沖田総司だ。速効で行け、倒し次第、白音のバックアップだ」
「了解だ」
「ベスは、囮。見るからに弱そうなお前を狙うはずだ。近づいたヤツは一気に屠れ」
「はい♪」
「で、リアスはサーゼクスだ。僕がグレイフィアと遊ぶ時間を稼げ」
「はい、師匠♪」
このリアスは魔王リアスである。サーゼクスの滅の力に触れても、問題無いくらいに鍛え上がっている。
--------
で、ゲーム開始。僕はグレイフィアの元へ瞬動した。グレイフィアは、サーゼクスに寄り添っていた。
「いきなり、女王がお出ましとは」
サーゼクスが襲い掛かるが、
「師匠は私が護る♪」
リアスも瞬動術で、付いてきていた。サーゼクスの滅の力を纏った拳を、リアスは難無く受けとめた。
「何?」
「ヘタレには負けない♪」
そのリアスの兄はヘタレサーゼクスだったからな…
「グレイフィア…遊ぼう♪」
グレイフィアから魔弾が撃ち込まれるが、総てドレインしていく。
「効かない…来るな!」
グレイフィアに抱きつき、唇を重ねた。
「グレイフィア!」
サーゼクスの声、
「戦闘中に、よそ見するなんて、有り得ない」
僕の背後で、誰かがボコられている音がする。無視だな。グレイフィアの鎧に手を掛けて、脱がしていく。抵抗らしい抵抗をしてこないグレイフィア。
ずっど~ん!
何かが爆裂する音がした。ネギだ…コキュートスって言ったのに…あいつ、マテリアル・バーストを放ったようだ。爆風がフィールド内を吹き抜けていく。
「ネギちゃん、やるなぁ~♪よくこりずに毎回ミスするなぁ~」
ぴかっ!
フィールド内に眩しい光が充満した。ベスの攻撃のようだ。女神相手に悪魔が勝てる訳ないだろうに…女神の放つ光は悪魔には毒である。グレイフィアが苦しみ出した。『解毒』で苦しみから解放してあげて、『催淫』で気持ち良くしてあげる。
「うっ…師匠!ゴメンなさい」
リアスがヘマをしたようだ。光に包まれるグレイフィア。振り返るとサーゼクスも光に包まれている。ゲームセットのようだ。
-------
ゲームフィールドから帰ってくると、みんなが唖然としていた。
「おい…なんだ、あの戦力は…」
誠の顔色が良く無い。
「2軍以下で構成してみたけど」
「あれで2軍以下なの…」
セラフォルーが絶句した。うん?弱すぎたかな?ネギが失敗だよな。
「二人も作戦ミスしたし。ダメだなぁ~」
「あれで…ミスしたのか?」
ファルビーが妙なことを言う。
「ネギが、凍結魔法だって言ったのに、爆裂系を放つし、リアスには時間を稼げって言ったのに、速効で倒しちゃうし。散々だよ」
「うん?リアスって?」
誠に訊かれた。
「メンバー表にあるでしょ?代羽リアスって。それ、並行世界で魔王やっているリアス・グレモリーだよ。だから、サーゼクスの攻撃は何も効かなかったでしょ?」
「並行世界の私?」
リアスに訊かれた。
「そうだ、お前だ。お前は並行世界では、魔王をしているんだよ」
観戦者一同が固まった。
---グレイフィア---
完敗…サーゼクスが目の前で、紅髪の少女にボコられていた。滅の化身になっていたのに、彼女は彼をボコっていた。滅せられることも無く、みるみるサーゼクスの顔が腫れていった。
私は目の前の相手に、唇を奪われ、心を奪われていった…完敗である。私達の攻撃なんか、ノミにくわれた程度ですら無いようだ。スルトセカンドとバハムートはロストしかけてのリタイヤ…ベオウルフ、炎駒、マクレガーは光属性攻撃、沖田総司は聖属性攻撃でのリタイヤだった。
「どうしたんだ?グレイフィア」
彼の声で我に返った私。フラフラと彼の元を訪れていた。
「ねぇ、続きをしてください」
「サーゼクスと乳繰り合えよ。早く帰らないと、弟子達が待っているんだ」
彼に抱きつき、私から唇を重ねた。彼の腕が私の背中を抱き締めた。彼の手の平が、お尻に降りて来て、お尻を責め立てて来た。
「好きにしてください」
彼のモノが私の中に入り、体内で蠢く。感じた事の無い刺激…全身が小刻みに震えていく。
「あぁ、聖属性オーラが漏れているんだよ。悪魔であるお前には苦痛かもな」
彼は聖属性なのか…何とも言えない刺激である。痛いようで苦しいようで…
「うん?聖属性オーラで感じているのか?乳首が立っているよ」
耳元で囁かれ、耳を甘噛みされて行く。彼の声自体が媚薬みたいな感じである。それだけで、感じる。脳裏が真っ白くなっていく。これが絶頂ってものか?
「いきそうです」
「え~、いった事無いの?それは底なしだな」
なんか恥ずかしい。忘れていた乙女心が顔を覗かせていく。あっ!抵抗力が落ちる…そして、意識も落ちていった。
---シュウ---
グレイフィアを洗浄して着衣させて、控え室に置いておく。さて、帰るか。家の道場へ転移した。
「おかえりなさい」
ソーナが声を掛けてきた。
「駒は持って来たか?」
頷いたソーナは、悪魔の駒セットの入った箱を、手渡して来た。その中から、兵士を4つ手にして、イッセーへ入れた。残りの4つは、紅、緑、アイズ、ティオナへ入れた。
「これで、シトリー眷属は補強できたよ。イッセー、誠の許可は貰っている。ソーナの眷属になったことで、お前には別メニューで鍛えるぞ」
「え?別メニュー?」
驚いているイッセー。
「妄想力の強化だ。朱乃を武装状態で出せるようにしろ」
「え?朱乃先輩をですか?」
「本人を見ながらは禁止だ。いない場所でやれ。戦場に朱乃がいつも居る訳では無い。いつでも、朱乃のダミーを出せるようにしろ」
「えぇ~無理無理」
「無理でもヤレ。いきなりは無理なら、片瀬、村山、桐生で練習をしておけ」
イッセーから鼻血あ出始めた…おい、妄想しすぎだ。
-------
ソーナにイッセーの神器について、説明した。
「妄想した女性を実体化して、戦わせるんですか?」
ものスゴく驚いているソーナ。
「そうだ。雷撃を放てる朱乃を、イッセーを介して出させるんだよ。この神器を使えば、眷属に出来ない女性も眷属にしたようになる」
「チートですね…」
「チートではあるが、誰でも使いこなせる訳では無い。努力を必要する能力であるので、チートでは無いと言い切りたい」
自分で作った神器の正当性を訴える僕。
「なるほど…なるほど…私も妄想されるんですか?」
「僕のお気に入りと、僕の家族は妄想出来ないようにしてある。なので、ソーナと翼紗は妄想出来ない」
「それって…シュウさんの好みって…」
真っ赤になるソーナ。
「巨乳系好きのイッセーとは、ダブらないはずだよ」
「はい♪」
なんか嬉しそうなソーナ。まぁ、いいっか。
-------
客が来たとの念話が入ったので、リビングルームへ向かうと、グレイフィアとリアスがいた。