---シュウ----
隠れ住む場所…どこにも無い。冥界も天界もダメだった。地獄と天国だと、仲間に居場所がバレるので却下だし。どうするかな?
元の身体を同化吸収したことにより、能力はほぼ総て戻った。性欲機能を除いてねぇ…一番欲している機能はダメだったのだ。それは年齢制限のある機能だったから。まぁ、2歳児には無理か…悪魔だと10代前半でもいけそうな気もするし。後8年の辛抱だな。って、8年もどこで隠れ住むんだよ~
次元の狭間はバレるしなぁ…
「団長…今度は幼子ですか…」
ヤマトの呆れた声が聞こえた。
「しょうが無いだろ?受精卵に着床でさぁ。家には居られなくなるし…」
「う~ん…確かに、そのオーラだと危険視されますね。で、どうします?」
「ヤマトの世界に連れて行ってよ」
「僕の世界にラスボスを招待ですか?それはサプライズすぎて、遠慮したいです」
まぁ、そうだろうな。僕もこんな子供に出逢ったら、逃げると思う。2歳児でこのレベルは凶悪だろう。
「で、今回の種族は?」
「悪魔の姿をした最凶天使…悪魔と交われないレベルだよ~」
「確かに、聖なるオーラが凶悪なレベルですね。ふつう、聖なるオーラって、安らげるんだけど…痛々しいオーラですねぇ♪」
っと、ヤマトがからかうように言う。
「どこかで、聖なるオーラを減らせないかな?このままでは、ソーナとヴァイラと交われない…」
愛しい2名の女性悪魔を、脳裏に思い浮かべる。
「難しいですよ。聖なるオーラを減らすって行為自体が、初めてクラスだし」
だよね…
「あぁ、バアルの血…ルシファーの血…堕天使の血…天使の血…これは、無理でしょう?団長、悪魔と交わるのは諦めた方が良いですよ」
結論のように言うヤマト。う~ん…
「いや、問題は人間もヤバいってことだ」
「そうですね…下手したら、燃えて消滅クラスかな。女神でも危険…」
「おいおい、女神もダメだと姉ちゃんしか残らないじゃん…いくら姉ちゃんの身体が好きでも、それはさすがに飽きると思う」
「むじゃ君は?」
むじゃ君とは、僕の魂に宿る、無邪鬼という鬼で、供物を与えれば願いを叶えてくれるのだが…
「ダメらしい。鬼だから、聖属性は扱え無いって…」
「そうなると、天使かぁ…あぁ、堕天しちゃうか…交わる度に天界から苦情が来ますね」
来ると思います。
「リヴァさんは?」
リヴァさんとは、僕に魂に宿るリヴァイアサンというドラゴンで、チームドラゴンの隊長である。彼女は、物理攻撃無効体質なので、ドラゴン、人間相手ならば、ほぼ無敵である。
「打診したけど、内部被曝するのが恐いらしい」
凶暴な聖なるオーラは放射能並らしい。
「そうなると…エロ神は返上ですね?」
「維持神を返上しても、エロ神の地位は渡さない!」
ヤマトに相談しても、全然悩みの解決にならない。あぁ、そうだ!
「リアはどう?」
「ダメですよ。彼女の操は僕のモノです」
速効拒否のヤマト。クリスにレイナーレをせがんだ時並の速さだ。
「エリカで試すか…でも、キャッスルドランにバレるしなぁ…」
「まず、隠れ住む場所ですよね」
「そう…どこか無いかな?ヤマト~♪」
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ヤマトが出した結論…この世界の迷宮内の封印の間…確かにここなら、オーラは外に影響しない。地下60階だし。
「エリカさんは、僕が連れ出します。後、誰がご所望ですか?」
「メイビス…」
「一誠君の世界の指揮官でしょ?ダメですよ」
「蘭…」
「死んじゃいます」
「モモヨン…」
「ダメです。奇襲部隊は出せません」
「浮かばない…」
「じゃ、エリカさんだけですね」
ヤマトは帰って行った。う~ん…
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「シュウ…」
僕の姿を見て固まったエリカ…
「なんで幼子なんだ?」
「って、言われても…」
「私は母乳は出ないぞ」
「出ないよな…マシン油は出さないでいいから」
サイボーグから母乳は出ない…あぁ、ハニーすれば良かった。アイツなら出せそうだ。
「団長、もし壊れたら、回収に来ます。綾香様に連絡をしてください」
ヤマトは帰って行った。アイツも閉鎖空間では、つらいのだろう。そこまで僕の聖なるオーラは凶暴であった。ハーフ神のアイツすら、ダメージを与える聖なるオーラって何?
「シュウ…疼くよ~」
放たれるオーラだけで感じているエリカ。これって、交わったらマズくないか?
「シュウ…近寄らないで…痛いんだよ~」
おい、サイボーグが痛さ感じるレベルって、生物だとマズくないか?ハニーを呼ばないで良かった…アイツ、アンドロイドだから、サイボーグより痛みを感じるはずだ。
「話し相手はする。添い寝は無理だ。すまない!」
エリカの言葉で凹む僕。スキンシップを望んでいたのに…
---イッセ---
リアスがしゃべれるようになると、事態は一変した。ドラゴニールは、リアスを護る為に、クリスさんと戦ったらしい。室内で放たれたホーリーアローからリアスを護る為に、彼女の盾なったそうだった。身体中にホーリーアローを突き刺されたまま、正気を失ったクリスさんと、どこかに転移したと言う。
「ドラゴニールは話せなかったの。お父さんに弁明したくても…それなのに、釈明出来無いからって、いきなり攻撃って…」
クリスさんの欠点…テンパると、周囲が見えなくなる。冷静時に於いては良い指揮官だけど…
「僕のせいなのか…ドラゴニールの心が閉じてしまったのは…」
実の娘の告白は、クリスさんに多大なダメージを与えたようだ。その場で、蹲るクリスさん。
「いつだって、ドラゴニールは私を護ってくれた。なのに…みんな酷い!」
事態は最悪な方向に向かっている気がする。
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リアスから前世の話が語られた。リアスもドラゴニールも通常の転生では無く、二人一緒に着床出来る受精卵を捜して、彷徨っていたらしい。そして、たまたま、レイナーレさんの子宮にあった受精卵に着床したそうだ。
前世では母子だったそうだ。リアスと鳴神一成の間に産まれたドラゴニール。聞いていた最悪なシナリオ通りの展開と思いきや、結末は意外な物だった。
生後1ヶ月目に、魔王サーゼクスさんを半殺し…それにより彼は絶対隔離領域に封印されたそうだ。母乳も飲めずに、食べる物も無くどうやって生き延びたのか、わからないが、生後2ヶ月目に脱走し、母の元に帰ったそうだ。そして、母の乳首に…しかし、鳴神と交わりを再開していた彼女の胸から、母乳は出なくなっていたそうだ。彼はその怒りを鳴神にぶつけ、鳴神を半殺しにしたようだ。
生後3ヶ月目に、彼に恐怖を抱いたサーゼクス、鳴神を含む悪魔達は、母子が添い寝している時を狙い、二人を殺したそうだった。
「だから、ドラゴニールと一緒にいたかった。私の行為で、彼を恐怖の対象にしてしまったかもしれない」
悔やむリアス。
「そうね…私達も彼に恐怖を抱いた。あなたの前世の悪魔達と同じ様に…反省して、間に合うかしら?」
泣いているリアスを優しく抱き締めたヴェネラナさんが、グレモリー卿の顔を覗き込んだ。
「間に合って欲しい。この世界を終わらせない為にも…」
俺達の方をみるグレモリー卿。
「頼めるかな、イッセ君」
頷く俺…
「僕も行くよ」
木場さんが声を掛けてきた。動けるのは俺達だけかな。強烈な聖属性故、バンパイア達は近づけない。もちろん、悪魔もだ。おれも悪魔だけど、半分はドラゴンだしなぁ。
二人でドラゴニール探しに出た。
---シュウ---
スキンシップがしたい。乳首を咥えたい…そんな欲求が募り始めた5歳児になった僕。
「シュウ、5歳にもなって、乳首好きなのはダメだと思うよ」
って、エリカ。う~ん、エリカのでもいいかな。静かに近寄るが、
「来ないでよ~気配を消しても、痛みでわかるのよ~」
ステレス性がまったく失われた僕。これって、近づくだけで、人間が燃えちゃうのかな?試してくるかな?スキンシップに飢えている僕…つい、手が出てしまい、エリカは故障した。話相手にはなるが、モーター類が全滅で動けないでいた。
「団長…星を見守って数十億年も、耐えた者のセリフで無いですよ」
って、ヤマト。呼ばないでも、週1回来てくれている。
「ヤマト、任務の後に抱けるとか、ヤレるとか思えば耐えられるんだ。でも、この身体だと、転生しない限り…いや、転生しても叶わない可能性が有るんだぞ!」
5歳児が熱弁を振るうテーマでは無い。えぇ、自覚していますよ。
「人間ですか?攫ってきますか?街中で突然発火現象が起きるのはマズいから」
誰を攫うんだ?はて?ヤマトが消えた。そして一人の女性を抱えて戻って来た。
「団長、聖属性の強い女性ならどうですか?」
「団長…」
僕の顔をマジマジと見ている女性。その瞳は恐怖の色で満ちあふれていたが…徐々に色褪せていき、泣きながら僕に縋り付いて来た。
「ドラゴニールって…団長だったんですかぁ~」
アーシアは僕を優しく抱き上げて、頬を擦り合わせてきた。
「じゃ、僕はこれで♪」
ヤマトは、故障したエリカを抱えて去って行った。うちの副団長は良い仕事をするなぁ♪
「シュウさん…これから先、一緒にいます」
「アーシア、痛く無いか?」
「痛いです…ハリで刺される痛みです~。でも傍にいたいです~」
僕に会えて嬉しいのか、それとも痛みなのか、アーシアは泣いて縋っている。でも、5分後、僕から離れていた。
「痛すぎます…シュウさん、ごめんなさい…」
アーシアで痛いって…誰なら大丈夫なんだ?あぁ、でも燃えなかった。良かったぁ~。
「強烈な聖なるオーラのせいなんだよ。これ、どうにかならないか?」
「う~ん…」
悩むアーシア。そっと忍び寄ってみるが、
「痛いですよ~シュウさん…それじゃ、夜這いも出来ませんね~♪」
「そうなんだよ。なぁ、どうにかしれくよ~グレイフィアと出来無いよ~」
「悪魔と交わると灰になるかな…聖属性の私で、これですものね。う~ん…そうだ、聖魔融合でどうですか?」
「いや、既にして、この状況だよ。聖なるオーラしか感じ無いかもしれないが、魔なるオーラも結構な量出ているんだよ。だから、僕の駒無しだと危険かもな」
僕の駒が入っている物は、転生ドラゴンがデフォなので、耐えられるんだと思う。
「そうだ♪リアスちゃんは?」
「どこの紅髪?」
「双子のお姉さんの…」
「あぁ、ずっと傍にいたから、耐性が有るのかな?でも、こんな場所には連れ込めないって」
「う~ん…」
---イッセ---
久しぶりに帰ると、アーシアさんが行方不明になったそうだ。
「部屋で療養していたはずなんですが、知らない間に消えていました」
ギャスパーさんが木場さんに報告している。
「ドラゴニールの仕業か?何の為に攫ったんだ?」
「母乳恋しさに…そんなことは無いか」
俺は独り言を呟くと、
「可能性は有るわね。彼は5歳だけど…」
と、グレイフィアさんが反応した。
「それなら、レイナーレを攫うんでは?」
クリスさんが疑問を呈した。
「彼はリアスちゃん想いなんだよ。彼女から母親を奪うことはしないわ」
それは一理有るな。リアスの話だと、護ってくれた的なことを…護る?俺の脳裏に最悪なイメージが浮かんだ。それはマズいすぎる。団長がドラゴニールの可能性…そんな絶望的な事は口に出せない。
でも、そうだとすると、アーシアさん誘拐は理解出来る。シュウさんの初期メンバーで有ったし、正体がそうであれば、進んで付いて行くはずだ。
「イッセ君、何か気づいたのかな?」
木場さんに訊かれた。
「いえ…」
否定をしたけども、木場さんが俺を見つめている。
「最悪なイメージでも浮かんだかな?」
木場さんも…
「もしそうなら、話し合いの余地は有ると思う。それであればな」
木場さんの中では、そうでは無い可能性が大なんだろう。