そうだ…システィーナって名前が良く無い。どこぞの国の王女と同じ名前では無いか…
「周太郎さん…学校へ一緒に通うんですよ♪」
学校…魔法の学校らしい。学内でも狙われることがあるらしく、僕も通うことになっていた。
「はぁ~!私は許さないからね!」
システィーナがルミアの部屋に布団とまくらを持ち込んだ。
「三人で寝るの?」
不安そうなルミア。どうみてもベッドには二人しか寝られない気がする。
「僕はソファーでいいよ。ベッドで二人で寝れば良い」
って、いうか、僕は夜行性なんだが…
「ルミア、一緒に寝よう♪」
システィーナがルミアを誘うように寝床に入った。
夜中、何かの気配で目が醒めた。柔らかい物が僕に接している。気配を探ると、ルミアが僕に抱きついて寝ていた。安堵のオーラを求めて来たようだ。このままでいいかな?気持ちが良いし♪
「おい!起きなさい!これはどういうこと?」
胸がスリムなヤツが、がなり立てている。誰だっけ?
「あっ、おはよう~システィ」
「おはようじゃないでしょ?なんで、抱き合って寝ているの?!」
抱き合って?う~ん…交わってはいない。セーフかな?
「えぇぇ~っと…心地良いの。周太郎さんとの添い寝…」
真っ赤な顔で説明するルミア。
「添い寝…不純異性行為はダメよ!」
「お前、好きな男はいないのか?」
顔と耳を真っ赤にしたシスティーナ。
「いるんだな。じゃ、そいつと寝ろ!」
「だから…不純だよ~」
「どう、不純なんだ?別に交わったわけでも無いし、キスもしていない」
更に茹だって行く。免疫無しか?
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食事をして、学校へ…僕に言い返せなかったことが、悔しかったようだ。僕を睨み続けているシスティーナ。はぁ?有り得ない気配…街中でか?
「ルミア…先に学校へ行け!」
「どうしました?」
「ケルベロスが2体ほどいる。だから、先に行け!システィーナが死ぬぞ」
「え?システィ、早く!」
僕を睨んでいたシスティーナを連れて、学校へ急ぐルミア。術者とケルベロスが現れた。
「今度のガード役はどの程度かな♪」
今度の?前任者がいたのか?
ドン!目の前でキノコ雲が立ち昇っている。だから、街中だって…朝っぱらの襲撃にドラン君が腹を立て、主砲を一発叩き込んだようだ。僕達は夜行性だからな。学校へ行くか…
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学校では、キノコ雲の話題で持ちきりのようだ。
「どこかの国が攻めてきたんじゃないのか?」
「あれって、禁断の爆弾じゃないか?」
禁断の爆弾って、核爆弾のことのようだ。単に波動カートリッジ弾ですよ、とも言えない。この国には無い兵器である。威力はマテリアル・バーストの濃縮版なので、核爆弾より上であるが、放射性物質は使っておらず、自然には優しいはずである。
「周太郎さん、大丈夫でしたか?」
教室に入るとルミアが心配そうに寄って来た。システィーナは自分の席に座り、僕を睨んでいる。
「朝は威力の調整が効かないからね…」
「まさか…あれって…」
仲間のしでかしたことは、僕のしでかしたことである。なので、頷いておく。すると、システィーナの顔からの血の気が失せていった。恐怖を感じたのか?まぁ、いいけど。
ルミアに導かれ、ルミアの隣に座った。
「転校生か?」
「はい♪」
ルミアが返事をした。
「ルミアとどんな関係だ?」
「え?へへへ♪」
「まさか…」
がらっ!
教師が入って来たのか、教室に緊張が走る。担任は男だった。名前はグレン=レーダス。中々の遣り手のようだ。
「君が代羽周太郎か?」
僕を見て、訊いてきた。
「そうです。よろしくお願いします、グレン先生」
で、授業…う~ん、魔法大系が違うので、まるで判らない…
「周太郎!これを発動してみな」
黒板に魔法陣を描いている。わからない。
「ルミア、アレは何?」
「え?アレは…」
「おい!カンニングはするな!」
「わからないです。なんですか、それ?」
ルミア以外の生徒達が、「そんなことを知らないのか」的な言葉を投げてくる。だって、文字すら読めないのに…
「ファイアボールすら撃て無いのか?」
グレンが呆れている。ファイアボール?その程度で魔法陣がいるのか?ここの魔法大系は…『ファイアアロー』をグレン目がけて、撃ち込んだ。
「何?」
咄嗟に避けるが、これならどうだ?足の裏が接地している床から、打ち出してみた。
「うっ!」
これは避けられないのか…魔力の質が違うのかな?
「先生!大丈夫ですか?!」
システィーナが駆け寄った。ほぉ~、意中の相手は教師か。お前の方が不純じゃないのか?
「くそっ!」
僕を睨んでいるグレン。
「周太郎さん、治して上げて下さい」
て、ルミアに頼まれた。しょうがないなぁ…グレンの傍に行き、手を翳して、ファイアアローを無かった事にしてあげた。
「何?お前…何者だ?」
「名乗る程の者では無い。単なるルミアの知り合いだよ」
っていうか、担任だろ?生徒の名前くらい覚えておけよ!!
飯の時間…ルミアの作ったお弁当を食す。食休みがてらに校内を案内してもらう。と…グレンが、僕好みの金髪女性と逢い引きをしていた。なんだと!
「ルミア、あの女性は誰だ?」
「アルザーノ帝国魔術学院の教授で、セリカ・アルフォネア先生です」
教師同士の逢い引きか…うん?その女性に引き寄せられるように近づき、声を掛けた。
「お前はリッチか?それともバンパイアか?」
「どういう意味だ?」
「お前、不老不死だろ?」
グレンとセリカが固まった。見抜いたことがショックだったのか?
「お前のオーラでわかる」
「貴様…何者だ?」
「ルミアのガードだ。関係を持てば、もっと教えてやってもいいよ♪」
「関係?生徒とはそういう関係は持たない!」
「持たせてやろうか?」
「ダメ!」
ルミアが僕の背中に抱きついた。
「ダメ?」
「ダメです。私だけを見て下さい。他の女性はダメです」
そうなのか…まぁ、いつでも狩れるし、今いいか。
「待て!お前は何者だ?」
「さっき言っただろ?生きすぎて記憶が薄いのか?」
僕とルミアは、その場を後にした。
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放課後、グレンに呼び止められた。
「お前は何者だ。オーラが読めるってどういうことだ?」
「教師でしょ?もっと、勉強しなさい」
「何だと!」
教室を出ると、あの紅髪女がいた。
「あれ?イヴ…どうしたんだ?」
紅髪女とグレンは知り合いのようだ。
「おい!お前…この前は」
『催淫』を発動した。
「うっ…貴様…また、妖しげな術を…」
おぉ!太腿が痙攣している。耐性がないようだな。
「じゃ、先生、また明日♪」
ルミアと共に帰宅した。
----セリカ・アルフォネア---
夜、グレンがやって来た。グレンの元上司であるイヴが、妖しげな術で倒されたそうだった。彼女は帝国宮廷魔導士団特務分室室長という肩書きである。それなりの魔術師であるが、無詠唱の術で、意識を刈られたそうだ。
「あんな術見た事がない」
グレンも授業中にやられたそうだ。床から炎の矢が飛び出したとか。
「避けられない。あんなのが暗殺者だったら、護る自信が無い」
えっ!有り得ない刺激…服を着ているのに、直に乳首を指で…グレンは、周囲を警戒している。気配を消している上に、姿も消しているのか…
「あっ!」
太股が震える。マズい…グレンの前で失態を晒しそうだ。
「セリカ、どうした?」
「あぁぁぁぁぁ~」
胸を陵辱されているようだ。なんだ、この刺激…口から唾液が零れてきた。
「セリカ…」
グレンが肩を抱いてくれた。それだけの行為で、股間から熱い物が湧き出している。それらは、太股を伝わり落ちていく。グレンには見せたくない姿だ。
「ダメ…いやっ!」
忘れていたメスの感覚が戻ってきたようだ。耳が熱い、瞳が潤む…
「うっ!」
グレンが苦しみ出した。まさか…グレンの股間が膨らんでいく。そうか…催淫術だ…このままではグレンと…逃げないと。だけど、グレンが力強く、私を抱き締めてきた。
グレンと見つめ合う。そして、唇が接近していく。ダメか…ここまでか…
後ちょっとって処で、グレンが留まった。
「セリカ。どうすれば、この状態をブレイクできるんだ?がぁぁぁぁぁ~」
グレンが大きな口を開け、私の首に噛みついた。甘噛みではあるが、結構痛い…
「わかった…グレンとはしたくない…お前が好きにしろ」
見えない敵にそう伝えると、グレンが消えた。
「中々、良い香りだよねぇ~♪」
下腹部に顔を埋めていたアイツ…意識が保ったのはそこまでだった。
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目の前に鏡がある。私はアイツの顔の上で、エム字開脚をして、アイツに私を披露していた。そして、そんな私の惨めな姿を、目の前にある鏡で見せることによって、私を虐めている。
「で、なんで不老不死なんだ?」
この体勢で尋問を受けている。
「400年前に記憶喪失になったので、わかりません。うごっ!」
乳首が締め付けられている。何も無いのに…痛い…
「ねぇ、目の前にある小豆を縛り上げるとどうかな?」
激痛が走るだろう…耐えられるか、わからない。
「最高峰の魔術師なのか…」
記憶が読まれている。コイツ、マジで何者だ?
「今後も奴隷枠でいいかな?セリカ♪」
この私を性の奴隷にだと?
「そうだよ。もったいないって、こんな良いボディなんだし。まだ感じるようだし♪」
心も読まれているのか…
「ふ~ん、面白い魔術を開発したんだね♪」
何?それもお見通しなのか…
「『イクスティンクション・レイ』のことだよ♪根源素にまで分解か。分解術を持つ仲間に伝授してあげようっと♪」
伝授?マスターしたのか?
「理は僕が決める。だから、大抵のことは出来るんだよ。まぁ、学校で教えている魔法体系が判らないってことが、今の悩みだよ」
習う必要性が無いだろ?
「それは違う。知らない体系は、危険だからね。知らない体系は覚えるか、消すかだよ」
待て…理を決める?おい!それって…
「身体で会話しようよ♪」
四つん這いにされ、後から…手の平で胸を…頭の中がピンク色に染まっていく。なんだ、この大系は…
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あれからどの位の時間が経ったのだろうか?
「まだ1秒に満たないよ。『私の世界』って言う、セリカ以外の者の時間を止める魔術を使ったから♪」
なんで、お前は止まらない…
「だから、理は僕が決めることだって♪」
コイツの正体を確信した。コイツは…
「セリカの主だよ。もっと、楽しませてくれないと、僕とセリカだけの時間は終わらないよ♪」
永遠にコイツと二人きりで、こんなことだけを…拷問だろ?
「拷問じゃないよ。調教だよ。僕に逆らわないように、僕に従うように、僕を愉しませるようにね♪」
グレン…助けて…
---グレン---
うん…ここはどこだ…あぁ、俺の部屋か…血に染まったベッドには女性が寝ている。どういう事だ?女性に近づくと目を腫らしたシスティーナであった。
「先生…元に戻ったんですね…ン良かった…」
彼女の下腹部から出血している。血液はもう固まっているが…これって…催淫の術を食らって、システィーナと…
「今度は優しくお願いしますね、先生♪」
初めてを奪ったのか…俺は…
「すまん…敵の術に…」
「先生の勝て無い敵って居るんですか?」
「あぁ、…ルミアのガードだ」
「まさか、アイツが…」
「俺もセリカも術に嵌まった。そもそも気配は感じ無いし、姿も見えないし、アイツが暗殺者ならば、俺は死んでいた」
ガードと言っていたので、無駄な殺しはしないと思う。だが、危険である。アイツは何者なんだ?
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翌日、学校を休んで、イヴを訪ねた。
「アイツは何者だ?」
「最凶なる者だ。兵藤誠殿によれば、この世界で、本気のアイツに勝てる者はいないだろうって」
兵藤誠って、現代の英雄ではないか。神格筋の問題解決をしている傭兵で、その戦闘力は魔王をも凌ぐって、聞いたことがある。
「兵藤誠より強いのか?」
「彼曰く、本気のアイツの前では、ノミの糞程度にすぎないそうだ」
なんだ、その戦闘力は…化け物クラスか?
「なんで、そんなヤツを呼び出したんだ?」
「ルミアを狙う奴らを根絶やしにする為だ」
「俺達が根絶やしにされるぞ」
「あぁ、そうかもしれない。この私が、2回も何も出来ずに意識を狩られた。敵であれば、2度死んでいる」
イヴが深刻な表情で俯いている。事態の深刻さに気づいているようだ。
「昨日のキノコ雲は、アイツの仕業だ。街中で平気であんな破壊力の術を使うって、まともでは無い」
爆心地の周囲の建物は、爆風で粉砕されたようだ。爆発による衝撃波は、遠くの家々のガラスなどを粉砕していったらしい。
「グレン、お前もルミアをガードしろ。アイツを戦わせるな」
この大陸は消えるだろうな…本気の攻撃なんかされたら…