---シュウ---
悶悶とした毎日を過ごし10歳になった。悪魔だとするならば、出来る年齢では有るが…アーシアは舌先で舐めるだけである。それでも未だにピリピリ感がするらしい。
どうするかな…
ヤマトは封印の間のシステムを、視察していた。
「なるほど、『強奪』を術式化して、24時間以上、ここで検知出来無いと、強制強奪で連れ戻されるんですね」
仲間になったフレイを苦しめていた正体…強制強奪システムだった。今は機能しないように、強奪対象の部分を無記名にしてある。
「そうだ。時間はどうなっている?」
「団長の居候していた世界は、ここの1年は1時間のようです。綾香様が調整していますよ」
おぉ、姉ちゃん良い仕事だ。で、問題は僕の纏うオーラだな…
「イッセとイッセーはどうしている?」
「打倒ドラゴニールに向けて、鍛錬しているんじゃないですか?」
「見に行っていないの?」
「団長だけで手一杯です♪」
そうか…すまん…
「そうそう、スカさんから伝言です。団長の駒の属性を、聖方向に思いっきり引っ張ったらどうかなって」
あぁ…それは手だな。アーシアの駒で試してみる。
「これでどうかな?」
アーシアは恐る恐る舌先で触れてきた。
「痛く無い♪」
僕のモノを口で頬張る。
「問題無いです」
おぉ、成功だ。だけど…これって悪魔だとどうなるんだ?
「あぁ、内部被曝…」
うん?
「そうか、カオスモードでどうだろうか?」
「あぁ、属性エネルギーを吸収ですか。自分のオーラって吸収できるんですか?」
試してみる…う~ん…腫れてきた…出せばいいのか?
「アルビオン、上限を超えそうな時は放出してくれ」
『了解です』
う~ん…放出するエネルギーが無駄な気もするが…それ以前に、あまり気持ちが乗らない。感触が違うし。う~ん…ダメだな、こりゃ…
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地上から腹黒い悪魔を、攫ってきて貰って実験をすると…聖属性に思いっきり引っ張った駒を入れた時点で灰になってしまった。ダメだ…
「団長、悪魔とは諦めた方がいいですよ」
って、ヤマト…諦められない…往生際の悪い僕。そんな僕の処に、姉ちゃんが降臨した。
「う~ん…これは、凄まじいわね。私でも痛いし…」
って、姉ちゃん。おい、一番エライ神様でも痛いって…なんか、生きている価値が無くなった気がする…
「そうね。どうするかな。亘と出来無いのは困るわねぇ~」
姉ちゃんも考えてくれることになった。しかし、手立ては見付からなかった…
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12歳になると身体のアップグレードが起きた。それにより、あの制御できなかった聖なるオーラは、神々しいオーラに変化した。余計ダメな気がする。
この変化によりアーシア、ヤマトでさえも、近寄れなくなっているし…凹む僕。
「団長!これダメですよ。僕でも燃えそうだもの…」
危険と判断したヤマトはアーシアをお持ち帰りした。そして、僕は一人になった…封印の間を封印して、ヤマトも姉ちゃんも入って来られないようにして、長い眠りにつくことにした…
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15歳になると身体のアップグレードが始まり、目覚めさせられた。今度はどうだ?オーラが身体に馴染んだようで、体外へのリークは無いようだ。これで大丈夫かな?魂に宿る仲間達にチェックをしてもらった。
『エロ神でコーティングされている。これなら問題は無いが、戦闘時は注意しろよ。まだ制御出来無いからな』
って、リヴァさん。出来るんだ♪ヤレるんだ♪姉ちゃんとヤマトへ連絡をして、来て貰うようにした。
「あ、痛く無い。これなら問題無いです」
って、アーシア。駒はノーマルに戻してある。そうか、問題無いんだ♪嬉しくて、姉ちゃんとアーシアの意識が飛んだ後も、プレイをし続けた僕。そんな僕を、呆れるように見つめているヤマト。
「で、どうします、団長」
「女性をきぼんぬ♪」
「いや、そうじゃなくて、いつまで、ここにいるつもりですか?」
「姉ちゃん、僕はまだ、この世界から動けないの?」
「まだ、ダメよ。身体が完成しないとダメ。後2年はダメかな」
「じゃ2年の辛抱か…一誠の元へ、ヴァイラの元へ…帰れるんだ」
「そう単純じゃないのよ…」
哀しそうな姉ちゃん。何か問題でも有るのか?
「ドラゴニールとしての役目を果たさないと、この世界から出られない。仲間同士でのロストの仕掛け合い…それが、あの悪神が最後に仕掛けられた罠の正体よ」
え…クリス達を…ロスト…出来無いって…
「わかった…姉ちゃん、僕をロストして。頼む、姉ちゃん!なぁ、ヤマト!僕が僕で無くなる前に…」
押し黙っている姉ちゃん、ヤマト、アーシア…ダメなのか…そうか、神殺し特性が無いからか…
「わかった…姉ちゃん…」
僕は僕の親衛隊を召喚した。僕に跪く3名。
「ファルコン、ジム、フレイ…僕をロストしてくれ」
僕の指示に驚く3名。
「どうしてですか?」
チームリーダーのファルコンが訊いてきた。僕の代わりに、姉ちゃんが説明をしてくれた。
「神殺し特性を持つお前達にしか頼めない。頼む、仲間をロストする前に、僕をロストしてくれ…」
「我ら3名はシュウ様に使える騎士です。いかなる状況でも、主を護るのが務め。何か打開策を考えます」
と、ファルコン。だって、姉ちゃんでも手立てが無いんだぞ。どうする…手立てが見付かるまで、僕はまた深い眠りに着いた。次のアップグレードで打開して欲しい。
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ドックン!何かの始動音で意識が覚醒していく。身体のアップグレードが始まったようだ。今度はどうだ?僕は17歳になったようだ…
ズッド~ン!
大音響と共に僕は破裂した。ロストできるんだな…これで…意識が薄れ…消えていく。
「…た…」
遠くで誰かの声がする。
「…なた…」
遠くで誰かの泣き叫ぶ声がする。
「あなた…」
遠くで愛おしい者の声がする。僕の魂が再起動する。粉々になった魂が1つに再構成されていく。
僕の成分は、1%の正義と99%のエロで成り立っている。その成分を120%の護りたい心で被い、僕の魂は出来上がった。出来たてのホヤホヤの僕は、遠くで鼓動を感じて目覚めた。僕を呼ぶ声で、僕の意識は呼び覚まされていく。長い長い眠りから…
愛しい龍姫と鬼姫の姿が…声を掛けようとすると、二人は融合していき姉ちゃんの姿になっていく。呼び戻してくれたんだね。龍姫、鬼姫…ありがとう。僕はまだ護れるんだよね?
「亘…ねぇ、大丈夫?亘…私を一人にしないでよ…」
ゆっくりと姉ちゃんの頬へ手を伸ばす。しかし手は無かった。伸ばした感覚は有るが、僕には腕が無かった。いや身体が無い…
1%の正義である亘、99%のエロであるエロ神、それらを120%の護りたい心が包み込み、僕が僕でなかった時の息子である無邪鬼で出来た器に収めて、僕…シュウ・ヨハネ・鬼門は出来ている。
護りたい心が暴走していく。器から漏れ出し、器を護る様に、形作られていく。護りたい心を聖なるオーラ、魔なるオーラ、闇のオーラ、光のオーラがコーティングされ、4つのオーラが融合して、更に禁断なるオーラが融合し、神々しいオーラになっていく。
オーラは身体に変化していく。僕が僕である為に、護りたい者を護り切る為に…そうである為に身体が再構築されていく。
「亘…」
「団長…」
仲間の祈りが僕に注ぎ込まれていき、生きる気力へと変化していく。もっと、生きないとダメだ。みんなの為にも。こんなに不完全の僕の為に、祈りを捧げてくれるなんて…
『息子よ…こいつはプレゼントだ…期待しているぞ』
大いなる意志から、くじけない心を貰った。僕の心を護る鎧になっていく。
『周太郎…私からはこれよ…』
マリア母さんから、メリアとゾラート…そして聖なる衣を貰った。僕の身体からのオーラリークは消えていく。
たくさんの者達の想いを受け取っていく。僕は僕で有り続ける為に進化していく。
「亘…」
「団長…」
「「「シュウ様!」」」
様々な仲間や家族の声…僕の心臓を、僕の心を、僕の生きたいと思う気持ちを、力強くアシストしてくれている。もっと、生きなきゃ…もっと護らなければ…異種族共存な世界を広める為にも…種族差別を無くす為にも…僕が僕で無かった時の理想が…叶えたい夢が甦ってきた。
僕は光のマユの中にいる。徐々にマユは光の粒子になっていき、霧散していく。そして…
「ただいま♪」
「亘…」
泣きすがる姉ちゃん。男泣きしているヤマトとファルコン達。泣き笑い顔のアーシア…戻って来られた…さぁ、反撃だ!やりまくるぞ♪
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姉ちゃんから状況を聞いた。僕の身体は、悪意に満ちあふれたドラゴニールの意識を拒否した為、破壊されたそうだ。あの爆発はそういうことだったのか。そして、僕から分離したドラゴニールは実体を得て、リアスの元へ帰り、冥界の再編成をしているそうだ。
前世で受けた屈辱を、今世で晴らそうとしているドラゴニール。リアスを敬い、それ以外の者は下僕にしていく。今、冥界は、リアスとドラゴニールを頂点にして、粛正されることを恐れている上層部は、イエスマンばかりだそうだ。そして、その支配は冥界だけでなく、様々な世界に及んでいるようだ。並行世界…そして、異世界にも手が及ぼうとしているらしい。
「神の間にも攻め込もうとしたのよ。失礼なヤツだわ」
姉ちゃんは怒っている。
「団長は爆発して一旦消滅したので、ロスト扱いです。なので、呪いは消えていますよ」
って、ヤマト。そうか呪いは消えたか。じゃ、もう強制転移はされないんだな♪
「あぁ、世間的には、亘…じゃない、シュウはドラゴニールの手に依り、ロストされたことになっているわ」
「クリス達は?」
「ドラゴニールの軍門に下ったわ。シュウがロストされたと思い、戦っても無駄と判断したみたい」
「一誠は?」
「一誠君の世界はまだ大丈夫。あと、シュウの世界も。勿論本拠も大丈夫よ」
神の間が大丈夫なら本拠も大丈夫だろう。なんせ、直結しているし。
「じゃ、反撃かな。女体が恋しいし♪」
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姉ちゃんは神の間に戻り、サポートをしてくれるそうだ。ヤマトも彼の世界に戻っていった。僕はファルコン達と地上に転移した。
グレモリー卿の家に着くと、煌びやかな家になっていた。富の象徴のような家だな。重厚そうな門の前には、多種族で構成された守備隊がいた。
「おい!貴様ら見かけないヤツだな。有り金、装備を置いて、死ねよ!」
僕達に襲い掛かる守備隊。次の瞬間、血しぶき、血柱が方々で現れた。瞬殺である。で、門を消滅させて、中に入る。門の中にも将校らしい守備隊がいた。これも瞬殺で排除する。
で、家の中に入る。
「シュウ様…生きていらしたのですね」
グレモリー卿とヴェネラナさんが近づいて来た。
「はい♪お元気でしたか?家が随分と様変わりしていて、驚きましたよ」
「ドラゴニールにロストされたと聞いたのですけど…」
「え?何の話ですか?僕はピンピンしていますよ♪で、クリスは?」
「前線です」
「レイナーレは?」
「ドラゴニールの城に幽閉されています」
「クリスの子供のリアスは?」
「ドラゴニールと共に城にいるはずです」
僕は、アイツを召還した。その者の姿を見て、涙する二人。
「「リアス…」」
「ただいま帰りました。この世界に平和をもたらす為、代羽莉愛は戦います。お父さん、お母さん」
「莉愛、この世界を取り戻す。そして、お前が優しくて強い魔王となり君臨しろ」
「はい、師匠!」
これから、反撃だな。それよりも、どこかにヤレる女はいないかな…