※この作品はR-18です。

神器なき男3   作:もっち~!

54 / 93
神隠し事件 Part2

 

---グレン---

 

高等部にあるセリカの部屋を訪れた。

 

「私は、幸せだ。戦いの無い、安全な、この国が好きだし。アイツのことを大切に思っている。だから、帰らない」

 

俺が説得する前に、思いの丈を口にした彼女。

 

「ルミアも同じだよ。ここにいれば、狙われない。彼女と一緒にいる者達が護ってくれるからね。彼の娘達は、彼の言う通りの鍛錬を熟して、日々強化されている」

 

「システィーナは納得していない」

 

「それはお前の仕事だ、グレン。私の知ることでは無いが、彼の家族、仲間に手を出せば、私は、お前達を許さない」

 

「俺は、セリカが幸せなら、構わない。だけど、アイツには、アレコレされた恨みはある。それは晴らしたいと思っている」

 

「彼のおかげで、逆玉の輿に乗れたんだ。感謝しろよ、そこは♪」

 

物は考えようであるが…

 

「そろそろ、授業が終わるぞ。暴走姫様をガードしろよ♪」

 

システィーナのいる教室へ向かう。が…はぁ?授業をボイコットして、帰っただと…どこへ行ったんだ?アイツ…

 

 

 

---システィーナ---

 

ルミアの通う学校の門の前で、ルミアを待っている。ルミアを転校させる為である。私が転校出来ないなら、ルミアを転校させれば良いのだ♪

 

しかし、待てども、ルミアは出て来ない。何か遭ったのか?ルミアのいる教室を探すことにした。

 

「おい!そこのテロリスト!校内に立ち入るな!」

 

私をテロリストと呼ぶヤツがいた。声の主を見ると、アイツの娘であった。

 

「お前達が、犯罪者だろうが!」

 

呪文を詠唱して、魔法を撃ち込んだ。

 

「紅!」

 

「はい♪『滅の盾』」

 

アイツの娘の発現した盾で、私の魔法が消えた。

 

「アイズ、緑!」

 

「あい♪」

 

「はい!」

 

二人の娘が私に近寄り、両手を押さえ付け、制圧してきた。

 

「イッセー!誠オジサンへ連絡!」

 

「了解!」

 

なんだ、この連携は…

 

「この犯罪者集団め!私を誰だと思っているのよ!」

 

「テロリストだろ?あぁ、私はこの学校の生徒会長で、鬼門リヴェリアと申します。あなたを抑え付けている一人は、副会長の鬼門緑よ。言っている意味はわかるかな?この学校の生徒代表なのよ。私達はね♪で、私達を犯罪者集団って言うと、この学校の生徒全員が犯罪者みたいに聞こえるから、発言を撤回してくれるかな?」

 

「ルミアをこんな犯罪者学校になんか、通わせる訳にいかない。私の通う学校へ転校させます」

 

「なんの権限で、私の妹を転校させるのかな?」

 

権限?

 

「私の姉妹よ!」

 

「偽証は罪だよ。ルミアの本名は、鬼門ルミア。わかる?私達の妹になったのよ。あなたのご両親も了承済みなのに、テロリストのあなただけ、納得していないようね♪」

 

嘘言っているのは、お前らだろ~!

 

「はぁ~、やっぱり、やらかしたか…」

 

ホームスティ先の主がやって来た。

 

「この犯罪者達を捕まえなさいよ!」

 

「犯罪者はお前だ!この国では魔法を使うなって言ってあっただろ?」

 

「あの犯罪者も使ったわよ」

 

「あれは、スキルだ。魔法では無いし、防御用のスキルだ」

 

「どうしたんだ、誠…」

 

アイツまでやって来た。

 

「シュウ、すまない。この娘が魔法を…」

 

「被害は?」

 

「紅の盾で被害無しです」

 

「なら、問題は無いが…問題はコイツだな。どうするかな…そうだ、あれがあったなぁ…」

 

私に首輪を嵌めたアイツ…屈辱である。首輪って…

 

「それは、魔具で『魔封じの首輪』だ。それを嵌めている間は、魔法が使えなくなる。こんなんでどうだ、誠。強制追放しても、また来ちゃうだろうし」

 

「これで、様子見だな。とりあえず、連れて帰る」

 

家主と共に、家へ転移した。

 

 

 

---キリト---

 

レベル50への道は遠い…簡易トイレの数が増えるまで、恐くて奥へ入れない。隣のエリアへのゲートで、ランクアップ条件が表示された。レベル50でエリアボスを倒すこととあった。

 

STRの上昇により、手持ちの武器も徐々に使え始めた。と、言っても、せいぜいレイピア程度ではあるが、棒よりは殺傷力がある。

 

ログアウトする為に、ダンジョンから撤収した。今日の得たドロップ品を売り払い、宿へと向かう。宿へ向かう途中で、想いも掛けない人から声が掛かった。

 

「あぁ、やっぱりキリト君なんだ~。黒衣の剣士が現れたって聞いたんだけど」

 

想い人の声…待ち人の声…この声を待っていた気がする。

 

「アスナ?アスナか!」

 

「そうだけど、馴れ馴れしくしないでくれる?」

 

俺に冷たい態度のアスナ。どうしてだ?

 

「リーファちゃんと付き合っているんでしょ?それでいいじゃない。今更、私に戻っても、私も、リーファちゃんも良い迷惑だよ」

 

えっ…迷惑?なんで…

 

「どこにいたんだよ。今まで…」

 

「ここにいたよ。私の勤務地は基本、アルフガンだから♪」

 

勤務地?

 

「どういうことだ?」

 

「そういうことよ。ほら、リーファちゃんと宿へ行って、二人で寝なさいよ!」

 

「アスナ、色々と訊きたいことがあるんだ」

 

「私には話すことは無い!」

 

アスナに走り寄る俺…全身に痛みが走った。

 

-------

 

『ログアウトしますか?セーブしますか?』

 

霊安室にいるようだ。セーブを選択して出るとリーファが待っていた。

 

「俺はどうなったんだ?」

 

「アスナさんに襲い掛かって、一刀両断にされたよ…ねぇ、お兄ちゃん!もう、アスナさんの事は忘れて…お願いだから…」

 

リーファが俺に抱きついて来た。

 

「アスナに何が遭ったのかを知りたいんだ…心移りはしない…だから…」

 

リーファと口づけを交わす。そして、宿屋でログアウト…

 

 

ログアウトすると、直葉が俺の上に載っていた。一糸纏わぬ姿で…

 

「お兄ちゃん…こんなにも愛しているのに…お兄ちゃんの為なら何でも出来る子なんだよ~」

 

リアルでも唇を重ねて来た。俺のアレは固く太く大きく…直葉の中で果てた。

 

---------

 

翌日、菊岡さんに会った。

 

「アスナを見つけました。アルフガンにいます」

 

「アルフガンだと…う~ん…」

 

唸っている菊岡さん。どうしたんだ?

 

「運営会社は判明しているのだが、接触が難しいんだ」

 

「海外の企業ですか?」

 

「そういうことだ」

 

「どこの国ですか?」

 

「バチカンだよ…聖域の国だ。捜査の手が入れられない」

 

「宗教絡みなんですか?」

 

「そうでは無いのだけど、バチカンという後ろ盾を得て、運営しているそうだ」

 

頭を抱える菊岡さん。こんな彼は見た事がない。

 

「運営会社はイーグルテイルで、経営者は鷲尾ヤマトという人物だ」

 

イーグルジャンプなら有名であるが…その系列では無いのか…

 

「そこまで、わかっているなら…」

 

「逆だ。疚しい事が無いという理由で、公開されているんだよ。彼の国籍はバチカン預かりだそうだ。我々には知る権利は無いと言うことになる」

 

謎の人物…

 

「名前からして、我が国の住民だと思うのだが、住基ネットでの検索でヒットしない。実際にはいない人物でもある」

 

「兎に角、アルフガンで接触をして、情報を得てきます」

 

「あぁ、そうしてくれるか?」

 

「援軍が欲しいので、アルフガンのゲームディスクを、探してくれませんか?」

 

「わかった。やってみよう」

 

 

 

---シュウ---

 

バチカンから連絡があった。日本の捜査機構から問い合わせがあったそうだ。鷲尾ヤマトについての情報をくれってことらしい。もちろん、「No!」に徹してくれている。

 

バチカンとは天界を通して、良好な関係である。あちらの知りたい情報は、僕、ヤマト、母さんが持っているから。いや、僕は認めたくない。認めるとヤマトの兄が確定するから。

 

「兄さん、往生際が悪いですよ♪」

 

って、ヤマト。最近、コイツはよく来る。どうも母さんが呼んでいる節があるので、強くは言えない。

 

僕達3名はバチカンにとって、貴重な生き証人ってことらしい。神の子、そのいないはずの双子の弟、いないはずの子供…歴史から抹殺されていた証人である。手厚く保護の対象だという。

 

「菊岡ってヤツを消せばいいのか?」

 

「消しても、違うヤツが引き次いでしまうでしょう」

 

「厄介だな」

 

「厄介ですね…」

 

「キリトとリーファとかは、最悪の場合、同化吸収するとして…菊岡かぁ…」

 

 

 

---アスナ---

 

団長が新しいメンバーを連れて来てくれた。

 

「ユウキだ。『絶剣』と呼ばれた剣士だよ。リアルでは、不治の病で残念なことになったけど、彼女の願いを叶えた」

 

「ボク…ユウキです。よろしくお願いします」

 

「よろしくね♪一応リーダーをしています、アスナです。後、メンバーはレンちゃん、ピトさん、蘭さんです。って、団長、供物はアレですか?」

 

「勿論、身体だよ♪実体が無いから、アバターのままで♪」

 

このド変態加減が無ければ良い団長なのだが、唯一の欠点はエロ神という残念な神様であることだ。

 

「残念って言うなよ…アスナ…」

 

「先日はユイちゃんにも手を出しましたね?!」

 

ユイちゃんとは、私の契約妖精である。たまに、人化して交わるらいしい。

 

「だって、ユイは気持ちいいんだよ~♪あっ!アスナもだよ~」

 

「とって付けた言い方にカチンですよ!」

 

「じゃ、この後はどう?」

 

「潜るんですけど…って、出向中ですよね?」

 

「そうなんだよ。次のエネ補給はアスナで頼むよ!じゃねぇ~♪」

 

団長は転移していった。団長のエネ補給は女体と交わることである。まったくもって、エロ神のすることは、エロで始まり、エロへ続くのだ。

 

「あの方は、どんな方なんですか?」

 

「エロ行為以外は尊敬に値する方ですが、エロ行為に関しては、性癖の破綻したドエスプレイヤーだから、エネルギー補給当番の時は覚悟した方がいいわ」

 

まぁ、気持ち良いから許せるけどね♪

 

「そうなると、ランク0からかな?」

 

「はい…済みません。ボクの為に…」

 

「問題無いって。最速記録がまた狙えるし♪」

 

「今度こそ、がんばります♪」

 

って、レンちゃん。

 

「一撃目はユウキちゃんが入れてね♪」

 

じゃないと経験値の伸びが悪いから…

 

 

 

---キリト---

 

リーファと共にログイン。アスナは居るか?周囲を見るといない。ダンジョン内か?まずは、簡易トイレを余ったお金で買えるだけ買った。そして、ダンジョンへ…

 

何回か潜るとオートマッピング機能が使えるようになった。効率が上がっていく。やりこみタイプのようで、やればやるほど、色々なことが出来るようだ。やり甲斐はあるが…

 

最深部まで行くには、ダンジョン内でセーブしないとダメなようだ。どうすれば良いんだ?

 

「あれ?キリト君じゃない。こんなところで何をしているの?」

 

アスナだ。

 

「一日で最深部へ行けないんだが…」

 

「簡易キャンプセット買っていないの?」

 

「え?そんな物があるの?」

 

リーファが訊いた。

 

「お店で必要な物しか見ていないの?ダメだよ。全部の説明を読むつもりでお店に行かないと、しょうが無いな。昔のよしみで1つ上げるよ。それ1つでダンジョン内で、ログアウトできるよ♪」

 

アスナから簡易キャンプセットをもらった。

 

「じゃ、先を急ぐので、失礼♪」

 

アスナ達が先へ進む。俺も後に続こうとしたのだが、リーファが腕を掴んだ。

 

「お兄ちゃん…ログアウトしようよ…」

 

何かを訴え掛けるリーファの表情。今日はここまでだな。ログアウトした。

 

--------

 

翌日、ダンジョンから脱出して、お店へ…確かに簡易キャンプセットは売っていた。宿屋の倍の価格だ。だけど、これも買わないと…あっ!これには、簡易トイレもついているようだ。後、使い切りでは無いキャンプセットも売っていたが、これは現状では買えない額であった。

 

「アスナさんは、相当やりこんでいるみたいだよね。詳しいし…今まで、どこにいたんだろう?」

 

そうだ。失踪後、どこにいたんだ?いや、どうやって、失踪したんだ?あの映像を見ていないリーファの前では言えないが、あの神隠しシーンは、とても不思議である。現実世界で、あんなことが起きるなんて…

 

--------

 

翌日、リアルで菊岡さんが、ゲームディスクを二枚調達してくれた。依頼したい人物に連絡を取り、待ち合わせをした。待ち合わせ場所へリーファと向かう。待ち合わせ場所は、知り合いの経営しているカフェ、『ダイシー・カフェ』である。

 

「よぉ、キリト!久しぶりだな♪」

 

マスターのエギルが声を掛けてきた。彼もSAOの生き残りである。

 

「何か情報はあるか?」

 

ここ『ダイシー・カフェ』は、VRMMORPGのメッカである。ダイブスペースなども有り、プレイヤーにとって、心の拠り所である。まぁ、客層はほぼプレイヤーだけであるが…

 

「アルフガンだろ?プレイヤーを見かけたことは無いぜ。マイナーな部類だと思う」

 

「失踪したアスナがいるんだよ」

 

「そのカラクリがわからないなぁ。本体はどこにいるんだろうな」

 

フルダイブしている間、どこからアクセスしているかだ。

 

「調べようとしたが、イーグルテイルには、ハッカーがいるようだ。危うく、追跡されそうになった。なので、アクセス元は調べられなかった」

 

エギルの知り合いに頼んで、アスナのアクセス元を探ってもらおうと思ったのが、失敗したそうだ。攻撃を即検知し、反撃に出たそうだ。

 

「サーバーのある場所もわからない。不思議すぎるぜ、まったく」

 

「おまたせ~♪」

 

待ち人が二人来た。ビーストテイマーのシリカと、スミスのリズベットである。この二人もSAOの生還組である。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。