※この作品はR-18です。

神器なき男3   作:もっち~!

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迷宮都市への出撃

 

---アインズ・ウール・ゴウン---

 

エントマをボロボロにしたイビルアイが、地面で跳ねて転がっている。

 

「なんだ、もう終わりか?」

 

つま先で蹴り上げ、地面に激突する瞬間にみぞおちへ、ムーンサルトで踵を落としていく。デミウルゴスでさえ、目を逸らしている。死にそうになると回復術で回復して、徹底的に心を折っているようだ。悪魔より残酷な鬼の調教らしい。

 

イビルアイ以外は興味が無いのか、瞬殺していた。

 

「デミウルゴスよ。イビルアイ以外は好きにしてよいぞ」

 

「はっ!」

 

アイツに跪くデミウルゴス。

 

「ユリ!イビルアイを飼う。飼育部屋へいれておけ。

 

「了解です」

 

俺の配下の者達を使い込んで行くアイツ。

 

「アインズ、この世界は潰していいのか?」

 

「我らの実験場にする。だから、残してくれ」

 

コイツの魔法…危険過ぎる。無詠唱、無魔法陣で、アイドリング時間も要らずに、念じるだけで発動だった。目の前で帝国が砂塵になっていたし。俺に敵対したという、それだけの理由で、相手に前口上もせずに、ただ砂塵にしていた。

 

挙げ句に、この星すらも消そうとするアイツ…規模がデカ過ぎる。威力が超大過ぎるので、俺達をスカウトしたのでは無いのか?自分の獲物すら巻き込む威力だし…だけど、アイツはイビルアイだけを手にして、喜んでいる。もっと良い女がいるだろうに…アイツの好みがわからない。

 

 

 

---アトス---

 

不気味な程、静かな夜だった。その静寂をぶち破る、ガラスが割れる音。俺は寝床で目を覚まし、様子を見に行った。出会い頭で、何かが頭部を襲った。薄れていく意識。

 

意識が覚醒し始めると

 

「おい!ここじゃねぇぞ!ジジィ!」

 

この声は、ベート・ローガの声…この街で1、2を争うファミリアの冒険者である。

 

「くそっ!ガセかぁ…おい、引き上げるぞ!」

 

集団が出て行く音…俺はゆっくりを身体を起こし、身重の彼女の元へ戻った。だけど…彼女は首の骨が折れていた。身重なのに、誰かにやられていた。下腹部から大量の出血…子供もダメなようだ。なんで、こんなことに…

 

主神の部屋に急ぐと、光の柱に包まれて、天界に帰ろうとしている主神。

 

「彼らはここを、闇ファミリアと間違えたようです…この場で、さまよえる魂を連れて帰ります」

 

残念そうな主神の顔…

 

「アトス…」

 

俺に手を伸ばそうとする主神…だけど、光柱から出られないようだ。

 

主神を見送った俺。頭がズキズキする。手で触ると、出血をしていた。ふらつく身体、薄れつつある意識。俺もダメなのか…くそっ!お守りを握り絞めて念じる。意識が有る限り…

 

『アイツらに天罰を…お願いします…神様…』

 

 

 

---シュウ---

 

呼び出しに応じて出向くと、既に絶えていた。酷い怪我だ。首の骨にヒビが多数。頭蓋骨は陥没している。家の中を見て廻るが、寝込みを襲われたのか、男は皆、無抵抗であった。抵抗したと思われるのは、女性達だけ。回されて…抵抗して、最期、命を奪われたようだ。悲しみに満ちあふれた家だ。魂は俺を呼び出した者だけしかない。悪霊かする前に浄化して、魂を天界へと昇華させた。彼以外の者達の魂は、感じ無い。きっと、主神が連れて行ったのだろう。

 

「どうするんだ?」

 

ディアヴロに訊かれた。

 

「勿論、呼び出されたからには、きっちりと、この世界に報復をする。ここには、僕好みの女性が沢山いるしねぇ~」

 

「その女性達が報酬ってことか?」

 

アインズに訊かれた。

 

「僕的には。お宝関係はディアヴロにやる。興味のない奴らはアインズに差し出す」

 

僕達は欲しい物が被らない。なので、取り分で揉めることは無い。

 

「デミウルゴス!死体は全て、お前にやる。有効に活用せよ」

 

「はっ!」

 

死体と共にデミウルゴスが消えた。

 

「ルプスレギナよ!家の中を浄化してくれ。僕の能力だと、仲間にダメージが入るから」

 

「了解っす♪」

 

さてと、どう報復するかな…

 

◇

 

まず、ラキア王国を潰すか。

 

「アインズ!ナザリック大墳墓をラキア王国の場所に転移して、住民達を好きにして良い。財宝系は、ディアヴロに丸投げしておいて」

 

「わかった」

 

ナザリック大墳墓は亜空間移動出来るように改良して有り、僕のキャッスルドランと共に、派遣先でベースの役目をしている。ディアヴロ達は、普段キャッスルドランにいる。ナザリック大墳墓はアンデッド用の要塞である為、生者であるディアヴロ達には居心地が悪いようだからだ。

 

同化吸収を避ける為、今回はキャッスルドランを持ち込まずに、オラリオの街の宿に住み込むことにした。

 

「クッキーが欲しいのだ」

 

クッキー大好きのクルムの為に、ココナッツサブレを手渡した。

 

「今日の分だ。考えて喰えよ」

 

「うむ。感謝なのだ」

 

クルムの相手としてシェラとレムを留守番薬にした。この二人、基本召喚術メインの為、街中での戦いへ参加不可にした。被害が増えうるだけだし。なので、街中の情報収集は僕とディアヴロ、シルヴィ、エデルガルトで行っている。

 

「なぁ、ダンジョンには行かないのか?」

 

ディアヴロに訊かれた。

 

「この世界では、神を主神にした眷属しか潜れないんだよ。基本的に」

 

「あぁ、ディアヴロとエデルガルトは魔だから、眷属になれないんだね」

 

って、シルヴィ。

 

「そういうことだ。まぁ、種族を隠密にするアイテムがあるから、可能ではあるけど、風呂には入れない」

 

「基本的では無い方法は?」

 

「簡単だよ。素知らぬ顔で潜入とか、ダンジョン内部へダイレクトで転移だ。入ってみるか?18階層にあるリヴィラの街になら、すぐに転移出来るよ」

 

って、気の変わらない内に転移した。

 

「ここが地下迷宮か?空があるが…」

 

上を見上げている三人。

 

「あれは時間によって、色が変わる魔石を設置しているんだよ。地下ででも時差ボケしないように。方式が違うけど、ナザリックにもあっただろ?」

 

頷くディアヴロ。うん?丁度、あいつらも潜っていたのか。

 

「あの背の高いのがベートだ。で、あのフルアーマーがガレスだ」

 

「依頼者を襲撃した奴らだな」

 

「あぁ。そして、あの金髪の娘がアイズ。僕のお気に入りだよ。あぁ言う強気な女性を虐め倒したいんだよ」

 

「ド変態?」

 

シルヴィに言われた。

 

「でもいいよ」

 

笑顔で応えると、後に下がるシルヴィ。

 

「ここで、攫うのか?」

 

「それも手だな。ただ、どこで飼うかだ。宿屋住まいでは無理っぽいだろ?」

 

「家を持つか」

 

「それも主神有りの眷属か、その家族しか買えない。神が君臨して統治している街だからな。僕達のようなイレギュラーには住みにくいんだよ」

 

誰かの家を奪うか?

 

「ここはクッキーは売っていないのか?」

 

エデルガルトに訊かれた。

 

「ここは無い。地上にあるカフェにならあるが、少し稼ぐか」

 

アインズ達は潜伏費程度の金しか要求しないが、コイツらは、遊行費が多いのが玉に瑕である。まぁ、情報も得てきてくれるので、問題のないレベルではある。

 

脛に傷のありそうな店から『強奪』をしていく。財布を警戒していない奴らの懐からも『強奪』して、財布などはベートの主神の部屋へ、転移させて捨てて行く。

 

「ここではどうやって、稼ぐのだ?」

 

と、ディアヴロ。

 

「魔物を倒すと、魔石とドロップ品が手に入る。それらを売って、金にする。ここよりも地上に出て換金した方がレートは良い」

 

そうか!買い取った魔石も『強奪』しよう。地上で換金しようかな。

 

強奪三昧して、地上へ転移した。本日の分け前を4等分して、解散した。

 

「ねぇ、クッキー…」

 

エデルガルトが僕の服と掴んでいた。クルムの餌付けの為、クッキーが欲しいらしい。二人で、売っていそうな店へ向かった。

 

エデルガルトの稼ぎは総てクッキーへと化けた。大人買いすぎるだろう…でも嬉しそうなエデルガルトを見ていると、文句が言えない。妹を可愛がる姉のようなものか…クルムもエデルガルトも成長待ちである。物理的に無理だった。レムも…シルヴィだけだな。物理的に可能では有るが、シェラは危険だよな。あの魔乳エルフは…ディアヴロと添い遂げてくれないかな。エルフは間に合っているというか…

 

 

 

---ヘルメス---

 

何?ラキア王国のあった場所に、見慣れぬ要塞が建っていた。ラキアはどうなったんだ?斥候を数名、送り込んだのだが、帰って来ることは無かった。

 

ギルドの地下にホームを持つ、ウラノスの元を訪ねた。

 

「どうしたのだ?」

 

「ラキア王国の場所に、要塞があった。四方が壁で囲まれていて、内部は見えない。斥候を送り込んだが、帰還した者はいなかったよ」

 

「う~ん…フェルズ、様子を探ってきてくれ」

 

「御意」

 

フェルズはウラノスの眷属であるリッチである。魔なる者故、耐性も我々よりも上であるう。しかし、そんな彼さえも、帰還することは無かった。

 

数日後、ウラノスを訪ねると、彼すらも消えていた。誰かに、消されたようだ。誰にだ?

 

 

 

---シュウ---

 

この世界のリッチが、ナザリック大墳墓に潜入したそうだ。だけど、囚われて、アインズ達が様々な実験をして、使い道が無いということで灰にしてあげた。彼の上司である神も天界に送還してあげた。僕の二つ名を知り、驚愕していたウラノス。いや、地獄を体験せずに退場って、損したんじゃないかな?

 

ウラノスの部屋へ行き、入口を封鎖した。ここをプレイルームにする為である。防音設備を作り、音が漏れないようにしておく。責め具は、徐々に購入か、強奪だな。

 

地上に出ると、神々が騒がしい。ウラノスが消えたことに、気づいた者がいるのか。まぁ、いいか。ギルドを眺める。エイナの身体が美味しそうなんだが、あいつ、ハーフエルフだからなぁ。

 

「おい、お前!見かけない顔だな。どこのファミリアだ?」

 

たかり専門のソーマ・ファミリアの連中に絡まれ、人気の無い場所に連れ込まれた。

 

「おい!財布と金目の物を出しな」

 

ナイフを手にしてヘラヘラしている品の無い奴ら。全員、ナザリックへ強制転移させた。あっちで有効利用してくれるだろう。

 

「君は魔法使いか?」

 

この街の主神の1柱であるヘルメスに声を掛けられた。強制転移させた現場を見られたようだ。

 

「さてねぇ。品の無い奴らだから、僕から遠ざけただけだ」

 

「君はどこのファミリアだ?」

 

「どこでもいいだろ?お前こそ誰だ!」

 

知っているが訊いてみた。

 

「ギルドの関係者だよ」

 

嘘を吐くヘルメス。まぁ、二つ名は『腹黒』だっけ?策略系陰謀策士である。

 

「じゃ、旅人って言っておこうか。ヘルメス様」

 

「貴様!何者だ?!」

 

強制転移だな。全裸にしてベートの主神の部屋へ捨てておく。服は、ベートの部屋にでも捨てておくか。

 

◇

 

宿へ戻った。

 

「ここを引き払う。マズい奴に目を付けられた」

 

「どこへ引っ越すんだ?」

 

ディアヴロに訊かれた。どうするかな。宿泊費が高くなるが治外法権エリアのホテルにするか。でも、クッキーは売っていないし、治安が更に悪くなる。誰かの家を奪うか…

 

「1時間後に引き払う。用意をしてくれ。家を手に入れてくる」

 

う~ん…どうするかな…困った時のあそこかな。訳有りって言えば、どうにかなるかな…ダメ元で、大家さんと交渉した。

 

交渉した結果、借りられた。ウェイトレスとして、二人貸せると言ってみたら、オーケーが出た。宿に戻り、清算をして、全員で借家へ転移した。

 

「すっご~い。広いねぇ♪」

 

って、シェラが喜んでいる。

 

「で、シェラとレムには働いて貰う」

 

「性的サービスのお店はイヤだよ~」

 

シェラがダダを捏ねている。性的サービス向きと認識しているのだろうか?レムは唖然としているのだが。

 

「違う。食い物屋だ。そこでウェイトレスをしてもらう」

 

シェラを宥めていると、大家のミアが、品定めに来た。

 

「この二人だ。素人だが、教え込めば大丈夫なレベルだ」

 

シェラとレムを紹介した。

 

「あっちの二人は?」

 

魔王とその眷属を指差したミア。

 

「教え込んでもダメかもしれないレベルだ。一人はお子ちゃまだし」

 

クルムとエデルガルトを紹介した。

 

「わかった。4人とも働いてもらうよ。そう、心配そうな顔をするな。安全は保証する。お前達二人が動き易くなるだろ?」

 

隠密と勘違いされたのかもしれない。まぁ、ミアにまかせておけば、安心だ。どの並行世界でも、頼りになる肝っ玉母さんだったし。

 

 

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