※この作品はR-18です。

神器なき男3   作:もっち~!

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混入した異物

 

背後から妙な空気の振動を感じた。

 

「黒子!美琴を連れて逃げろ!」

 

振り向き様に防御結界を張ると、一拍遅れて背面にあった窓ガラスが粉々に砕け散った。

 

「何?」

 

窓の外にはモビルスーツが数体いて、銃を構えている。美琴達は突然のことで、動けないようだった。

 

「美琴!強制転移をさせる」

 

美琴と彼女の友達達を遠くへ転移させた。目の前の銃から、銃弾が飛び出してきている。その総てを透過させ、瞬動術でモビルスーツ隊の背後に回り込み、『ディープインパクト』を奴らの上に発動させた。これは、隕石が直撃したダメージを与える術である。

 

大音響と共に、奴らのいた場所にはクレーターが現れ、奴らの亡骸は粉々になった上、空気抵抗による摩擦熱で燃えていた。

 

息を吐く間もなく、頭上から何かが落ちてきた。これもスルーした。着弾した瞬間、僕を中心にしてクレーターが生じていた。バンカーバスターか?爆撃機が見えたので、『エアスタンプ』で叩き落とした。爆撃機にはまだ弾薬があったようで、真っ赤な色のキノコ雲が上空へと成長していく。それを見上げて、転移した。

 

 

 

---土御門元春---

 

ステイル、神裂と会議をしているところに、アイツが転移してきた。

 

「なぁ、ツッチー、襲われたんだけど、ツッチーの差し金では無いよなぁ?」

 

涼しい顔のアイツ。だが、土埃、返り血を浴びているようだ。

 

「待て!今、確認する」

 

情報端末を手にして、状況を収集していく。コイツを消そうとした、特殊スーツを着込んだガーディアン一個小隊を殲滅し、ステルス爆撃機を3機撃墜したようだ。

 

「学園サイドのようだ。お前、一方通行を病院送りにしただろ?あれで、危険人物にされたようだ」

 

「一方通行って?」

 

「はぁ?表皮だけを剥いた奴だ」

 

「あぁ、あの少女暴行魔か」

 

少女暴行魔?コイツの話では、少女をボコっていたので、助けただけだと言う。

 

「その少女って、何者だ?」

 

まさか、絶対能力進化計画の糧か?話を訊くとビンゴだった。こいつが、あの計画を潰した張本人のようだ。ベースクローン体の元と、今までに得た研究資料を盗み出したのもコイツだろう。

 

「お前、科学サイドにケンカ売っているんだぞ」

 

「はぁ?ツッチー、異な事を言うな。最初に売ったのは、アッチだよ」

 

「おい!インデックスを返せ!」

 

ステイルが話に割り込んできた。

 

「断る!アイツには、アイツのしたいようにさせたい」

 

「今までだってさせてきた」

 

「あんな小細工をして?首輪付きで放牧は有り得ないだろ?」

 

自動書記のことか?

 

「まぁ、僕が外して、違う首輪を着けたけどな」

 

はぁ?自動書記を外した?なんで、コイツ生きているんだ?

 

「竜王の殺息のことか?発動しなかったよ」

 

発動しない?そんなはずは…

 

「あれは僕だけには効果が無いんだよ」

 

コイツだけ効果が無い?はぁ~??

 

「どうしてだ~!」

 

「理由は黙秘します。手の内は見せないよ」

 

って、神裂の股間に顔を埋めているアイツ。

 

「ちょっと、ここじゃダメ…」

 

神裂が乙女のような声で悶えている。おいおい…

 

「お前の目的はなんだ?」

 

ステイルが質問をした。

 

「目的?火織ちゃんとアレコレすることかな?」

 

神裂の息が荒くなっている。コイツ、何をしたのだ?

 

「たわけたことで煙を撒くつもりか?!」

 

「そうだな、後は、ケンカを売った勢力の撲滅程度かな」

 

撲滅?科学サイドと十字教が売っているのだが…

 

「一人で出来るのか?」

 

「僕にだって、仲間くらいはいるよ」

 

仲間?コイツ、どこの組織に属しているんだ?

 

「組織ってほどのものじゃないよ」

 

「お前にケンカを売ったのは、どこだ?」

 

ステイルが煙を吐きながら訊いた。

 

「イギリス、ロシア、ローマと学園だよ」

 

絶句物だった…この世界に於ける4大勢力を敵に回すのか?

 

「相手の規模は関係ない。ミサカと姉妹達、そしてインデックスに手を出す勢力は総て、敵だよ」

 

次の瞬間、空気が張りつめていった。絶望的で、死を感じる気配をひしひしと感じている。ステイルは口からタバコが落ちた。神裂は、その場で腰を抜かしている。俺は…膝が笑っている。

 

「いつだって、僕は護る為の戦いをしてきた。今回もきっとそうなんだろう」

 

「お前は何者だ?」

 

「醜き愚かな生き物が嫌いなガーディアンだよ。ツッチー、敵にはなるなよ」

 

そう言い残し、アイツは消えた。消えた途端、空気が軽く感じ始めた。アイツ、何者だ…

 

 

 

---シュウ---

 

ツッチーと話していて、思いついた。そうか、帰還の条件は、インデックスとミサカシスターズを護ることなんだな。僕らしい任務だ。美琴の元へ転移した。

 

「ねぇ、大丈夫だった?」

 

美琴が僕を見るや抱きついて来た。

 

「大丈夫だよ」

 

「ねぇ、手伝えることは無い?」

 

「無い。美琴はお友達を戯れていればいいんだよ。これは、僕の仕事だから」

 

「仕事…」

 

「そう…仕事だ。ガードのお仕事だよ。しばらく逢えないかもしれない。元気でな」

 

美琴と距離を取り、僕だけ転移した。

 

 

 

---土御門元春---

 

アイツ…

 

「なぁ、ステイル。自動書記が発動しないって、有り得るのか?」

 

インデックスと同じ組織にいるステイルに訊いた。

 

「有り得ないが…回避出来る人物はいる。もう粛清されて生き残りはいないヨハネの血族と、伝説のジョブであるドラゴンマスターであれば、起動しても効果は無いはずだ」

 

ステイルによると、自動書記の別名はヨハネのペンであり、黙示録の作者の血筋の者にはキバを剥かないらしい。そして、ドラゴンマスター…ドラゴン達が仕える王であるが、この世界にはドラゴンの存在は確認していない為、そのようなジョブも存在はしないと言う。

 

が…

 

「もし、アイツが、ソレのどちらかだったら?」

 

「この世界の歴史は変わる。価値感も宗教感もだろうな。それこそ、権力サイドとしては、消えて欲しい存在になる」

 

アイツのケンカ相手は、この星の権力サイドになるのだろう。一人では無理だ。いや、仲間がいたとしてもだ。

 

「土御門…どうするんだ?」

 

神裂に訊かれた。

 

「どうって…組織にいる以上、組織の指示でしか動けない。だけど、あぁいうバカは嫌いじゃないよ」

 

インデックスを護って、アイツに何かメリットがあるのか?そこが問題である。

 

 

 

---シュウ---

 

敵が見えた。アインズにはロシア、ファルコンにはローマ、ディアヴロにはイギリスを任せた。僕は学園都市を担当したいから。

 

学園都市の外に家を借り、当面の拠点にすることにした。常駐メンバーは、僕、深雪、達也、ネギである。魔法科高校経験者で固めてみた。サイボーグとなったエリカは、科学相手だと分が悪いので、見送った。

 

「どうします?」

 

深雪に訊かれた。

 

「達也は、ネットハッキングだな。深雪はエロ奴隷で、ネギは留守番かな」

 

深雪と達也は苦笑いをし、ネギは唖然としている。学園都市攻略はネギだけでも可能だろうが、無差別に攻撃するので、知り合い達を疎開させないとダメだろうな。

 

「学園都市の外からだと、ネットの接続が不安定のようです」

 

って、達也。学園都市内に拠点は難しいかな。学園都市に転移した僕。

 

◇

 

街で見かけた五和と連れ込み宿へ…

 

「あぁぁぁぁ~、ダメぇぇぇぇ~!」

 

五和の身体はマシュマロのようなボディで気持ち良いのだが、火織に比べて虐めがいがない。感じ易くて、直ぐに達してしまうのが難点である。

 

「なぁ、どこか拠点に出来そうな場所ってあるか?」

 

「えぇぇっと…私の部屋は?」

 

五和の部屋は女子寮の中らしい。ダメだって…

 

「う~ん…あぁ、ダウンタウンに廃墟とかした教会があったような」

 

それは狙ってくださいって、言っていそうだよ。そうか、ダウンタウンで部屋を借りれば良いのか?

 

2時間の休憩が終わり、五和に案内してもらうと、非近代的な街並が広がっていた。再開発されずに残ったエリアのようだ。

 

「訳有りの人達が住んでいるんですよ」

 

そうだろうな。情報端末を取りだして、ネット環境を調べて見る。

 

「この辺りって回線速度が遅くないか?」

 

「あぁ、こんな物ですよ」

 

ここはダメだな。って、見知らぬ者達に囲まれているんですが…

 

「五和の知り合いか?」

 

「知らない人達ですよ」

 

身構える五和。ナイフを手にして、相手が襲い掛かると同時に瞬動術で、首筋を切り裂いて、五和の元へ行き、転移して逃亡した。

 

 

 

---土御門元春---

 

部屋に戻ると、アイツと五和がいた。

 

「悪い。逃げ場所に困ってなぁ」

 

って、俺の部屋はシェルターで無いんだぞ!

 

「なぁ、どこか安全な拠点って、借りられないか?」

 

「難しいにゃー。お前、おたずね者に近いし」

 

「じゃ、ツッチーが借りてくれよ。手数料を払うからさぁ」

 

「条件がある。お前のことを教えろよ」

 

「いいよ、借りてくれた部屋で話すよ」

 

うっ!借りるのが先なのかぁ…どこを借りるかな。下手場所を借りると、俺に死亡フラグが立ちそうなんだが…

 

◇

 

セキュリティーがしっかりしている、俺の部屋の隣を借りた。部屋に入るなり、アイツが何かをすると、アイツの手の上には隠しマイク、隠しカメラの類いが集まっていく。

 

「こんなに盗撮、盗聴されてもなぁ。迂闊に五和を連れ込めないじゃん」

 

そうなると、俺の部屋にも隠し機材があるのか?

 

「なぁ、今の術はなんだ?」

 

「ん?あぁ、強奪っていうシーフ系の上位バージョンだよ」

 

強奪術か…まさか、それで、盗みだしたのか?侵入センサーにも感知されずに…今度は、何かの魔法陣の書かれた羊皮紙を壁に貼り付けていき、アイツが呪文を唱えると蒼い炎を上げて燃え尽きていった。この呪文って…陰陽道の物か?そうなると空間結界術になるか。

 

「お前、なんで陰陽道の術が行使できるんにゃ?」

 

「う~ん…昔、そっち系の術者だったからだよ」

 

困った顔で答えたアイツ。そうなると、コイツは陰陽師なのか?

 

「どこの流派かにゃ?」

 

「神代家だよ」

 

うん?神代家?もうなくなった家系だったはずだ。そこの流れを汲む陰陽師か。

 

◇

 

アイツは五和で愉しむと言いので、俺は俺の部屋に戻った。そして、気になる事を調べ始めた。神代家についてである。陰陽師がシーフ系の術を知っている事に、違和感を覚えたのだ。

 

陰陽師は盗みなどしない。その為に、そのような術は無い。だけど、アイツは使い熟していた。それも上位バージョンをである。

 

だけど、調べても、もう存在しない家系で有る為、伝説的なことしか検索出来ないでいた。最強の陰陽師を産み出した家系として、有名だったそうだ。最強の陰陽師って、興味あるなぁ。その陰陽師の顔写真を見て、固まる俺…アイツに似ているのだ。まさか…その人物について、検索をしていくが、ネット検索ではヒットしなかった。学校の図書室へ行き、その人物について調べて行く。

 

目的の人物は、わずか6歳で、この世を去ったそうだ。ある術を行使した見返りで命を落としたらしい。なので、その人物の6歳以降の写真は無い。だけど、アイツにどこかしら似ているのだ。これは、どういうことか?

 

そういえば、禁術系で魂を使う奴があったなぁ。えぇぇっと…俺の脳ミソをフル回転させ、陰陽博士としての知識をフル検索していく。あぁ、これだ。『人札封印の術』…自らの魂を使い、人ならぬ者を封印する術だ。自己犠牲、護り切る覚悟、そして、揺るぎない心の3拍子が揃い、なのかつ陰陽道を極めた者だけが、行使できる術だったはずだ。

 

アイツに重ねる。アイツはインデックスとシスターズを護り切る為に戦うと言っていた。たとえ全世界を敵に回しても、揺るがないのだろう。そんな目であった。

 

 

 

---神裂火織---

 

ロシア、ローマが戦争状態に入ったと言う情報を得た。相手は十字軍らしい。イギリスに確認をすると、そのような軍勢を派兵していないという。

 

「何が起きているの?」

 

情報通の土御門に尋ねた。

 

「たぶん、アイツが動いたのだろう」

 

「アイツ?」

 

「お前の主だよ」

 

私の主?少し考え…彼の顔が浮かんだ。

 

「アイツとは逢っていないのか?」

 

「最近、ご無沙汰だよ」

 

そう言えば、最近逢っていない気がする。

 

「俺は、アイツに託そうかなって気になっているよ」

 

「何をだ?」

 

「この世界の未来をだよ。魔術サイドとも、科学サイドとも、関わって居ない人々の方が多いんだぜ、この世界はさぁ。それなのに、裏では覇権を争い、関係無い人々が意味も分からずに巻き込まれている。もう俺は、こんな世界にうんざりなんだよ」

 

何かが吹っ切れた土御門。

 

「何があったんだ?」

 

「アイツの正体が分かった気がする。俺達なんかじゃ、勝て無い相手だよ」

 

正体が分かったって…

 

「彼は何者なんだ?」

 

「うん?アイツか…無名の英雄だよ。まぁ、アイツの場合、性癖が破綻しているようだがなっ!」

 

あぁ、そうだな。あれはド変態の域だ。

 

「名誉も、栄誉も、富も、権力もアイツには見えないんだろう。見えるのは女体だけって、どんだけエロ好きなんだ、奴は…」

 

否定はしない。事実であろうから。

 

「で、彼は何者なんだ?」

 

「最強の陰陽師だった、人ならざる者だ」

 

それは、魔神か?天使か?悪魔か?

 

 

 

---シュウ---

 

この街の暗部を消し去っている。そして、この街の最重要機密へと近づいて行く。こんな街がなければ、ミサカは産まれ無かった。妹達は殺される為に産まれ無かった。怒りがエネルギーとなり、僕を満たしていく。なので、性欲は湧き出てこない。

 

最強の魔法ランチャーであるネギ、精神すら凍結させる深雪、術式を解体して魔術の発動を防ぐ達也、そして、いかなる攻撃も受け付けない僕。最凶なる破壊チームである。

 

アインズの方は徐々に、本丸に近づいている。捕虜達は、アインズ配下の者達で分配しているそうだ。ファルコンの方は、ほぼローマを殲滅したらしい。

 

イギリスは、最後にとっておく。再攻撃で潰したいからだ。インデックスは物じゃないんだぞ!

 

 

 

 

 

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