※この作品はR-18です。

神器なき男3   作:もっち~!

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初めての波

---シュウ---

 

波という大凶行がどういう物かが分からない。ラフタリアの説明だと空間が割れて、異形なる物が押し寄せて来たと言う。割れて…裂けてでは無く、割れてかぁ。たぶん隣接する世界から入って来たのだろうな。空間移動ではなく、物理的に割れた入口から…

 

そうなると、割れた先を攻撃すれば、出てくるストックは消えるはずだ。それが出来る者は2名いる。呼んでくるかな。

 

ってことで、新たに、カズマ、めぐみん、アクア、ダクネスのポンコツチームを呼びだした。

 

「なんで、そんな危険な場所に召喚するんですか?」

 

今回の事案を説明すると、カズマが怖じけついた。

 

「めぐみんの大殲滅魔法が有効かを確かめたいんだよ」

 

「そんなのアインズのチームでも良いでしょ?」

 

「アインズでは、敵がビビるだろ?その点、カズマ相手ならビビることは無いし」

 

このチームの必要性は、殲滅魔法に全経験値をつぎ込んだめぐみんメグミンだけで無く、ダクネスにもあった。聖騎士であるダクネスは、経験値を体力と防御力につぎ込んだ防御バカである。だが、岩谷君の見本になり得る存在でもある。それに防御としても役立つ。このチームはそこそこの火力がある上、オーラは一般人並という、潜入戦闘員って役どころに、ぴったりだったりする。

 

アクアはアークビショップで回復系、浄化系が使えるし。カズマは運だけはとっても良い、結果良ければのリーダーである。まぁ、攪乱系な戦闘にはなると思うが。

 

めぐみん、めっちんには当日の作戦を伝えておく。

 

◇

 

波まで後1週間のようだ。みんなレベル100オーバーになったようだ。それが高いのか、低いのかは、比較対照がいないのでわからないけど。ラフタリアは順調に、おいしそうな女体になっていく。まだ10歳とは思えない20代前半ボディだ。一方のフィーロは50メーターほどになった。ますます食欲が増えているし。まぁ、人間姿であれば、幼女姿なので、威圧感は少ない。

 

そうだ、武器屋のオヤジからブツを受け取らないと。ラフタリアとリーシアを連れて、武器屋の近くまで転移した。

 

「おぉ、アンちゃんかぁ。久しぶりだなぁ。え?どうした?両手に花か?」

 

二人に驚いているオヤジ。

 

「それより、頼んでいた物は出来たか?」

 

オヤジはインゴットを2つ取り出した。

 

「すまん。オリハルコンは加工出来なかったよ」

 

この世界では無理ってことか…まぁ、いいか。インゴットに手を翳し、剣二降りを出してみた。

 

「何?手を翳すだけで、錬金が出来るのか?」

 

錬金したように見せかけて、インゴットを予め作っておいた剣と、入れ替えただけである。

 

「ラフタリア、リーシアに剣を与える。もっと技術を研鑽しろよ」

 

「「はい!」」

 

「その剣は名の無き聖剣だ。自分の名前を刻めるように、剣に認めて貰えよ」

 

「「はい!」」

 

素直な弟子は好きである。

 

「う~ん、原初の聖剣かぁ。名の無き聖剣を作れるって、アンちゃんは何者だ?」

 

「通りすがりのエロ好きだよ」

 

 

 

---代羽大樹---

 

良く無い物を滅することで、リアスが浄化術を会得した。スゴい…負けていられないが、僕には癒やしの能力しか無い。これは何に化けるのだろうか?

 

剣術を極めるのが良いのか?祖父ちゃんから剣を貰ったラフタリアとリーシアが、俄然やる気になっているし。存在感が薄くなっていく。マズい、どうすれば良いんだ?爺の七光りって言われるのはイヤだし。

 

《解 受け継いだ力に抗せず、受け入れて伸ばすのが吉です》

 

受け入れる?拒否している物って…エロ好きか?う~ん、あの対女性3連コンポは、使いたくないんだけど…

 

《告 対男性3連コンポはいかがですか?》

 

たしか、『男根喪失』『女性器創造』『四肢損壊』だっけ…あっ!『四肢損壊』かぁ。目の前の魔物に発動してみた。身動きが出来なくなる魔物。そこを空かさずラフタリアが屠っていく。

 

そうか。四肢ではなく頭部ならどうだ?

 

《告 『頭部損壊』を会得しました》

 

早速、目の前の魔物に発動してみる。一撃で屠れたようだ。なんか、戦った感が無いし…

 

 

 

---シュウ---

 

そして、波の襲来当日…岩谷君が転移していった。直ぐに、彼の傍に転移する僕達。

 

「ここは…リュート村かぁ!岩谷君達は、村人を護れ、めぐみんとめっちんは予定通り、デカいのをアチラ側に叩き込め!」

 

初期の指示を出した。

 

遠くに空間の裂け目が見え、その奥では火の海が見える。

 

「カズマはめぐみんを背負って撤退しろ。アクア、リアス、大樹は怪我人を癒やせ!」

 

僕自体が戦闘に参加すると、バレるらしいので、参加出来ない。

 

「ソウエイ、村へ来る魔物を減らせ。ベニマルは裂け目の手前の掃除だ」

 

次々に仲間達が指示通りに、作戦を熟していく。

 

あれ?村に向かって魔法弾が多数、撃ち込まれている。フルカウンター3倍返しをすると、城の方角でキノコ雲が上がった。盾の勇者の暗殺か?この国の王は、アホか?

 

「魔物達はほぼ、殲滅できたぞ」

 

ベニマル達が戻って来た。

 

「じゃ、また潜っていてくれ」

 

「わかった」

 

村へ行くか。

 

◇

 

村は半壊程度で済んだようだ。

 

「団長、死者はどうしますか?」

 

「弔ってやれ。この世界で生き返っても、碌な目に遭わない」

 

「わかりました」

 

「怪我人の処置が終わったら、撤収するぞ」

 

撤収すると、皆ヘトヘトである。初めての実戦をした者が多いからな。

 

「もっと、強い敵はいないんですか?」

 

ダクネスがはぁはぁ言っている。

 

「徐々に強くなるはずだ。クソ女神にとっては、ゲームの世界だからな」

 

少し休ませて、岩谷君達を行商の旅に出すかな。情報収集するには行商が最適だろう。越後のちりめん問屋のように…

 

 

 

---代羽大樹---

 

1週間ほど体調を整えて、行商の度に出た。メンバーは盾の勇者、僕、リアス、ルプスレギナさん、キール、ヒナタさん、ミトさんである。あぁ、フィーロもいる。体長2メートルくらいの大きさになって貰い、馬車を引いて貰っている。寝る時は、人化して、祖父ちゃんのいる処に転移しているようだ。その為、尚文さんはフィーロの召喚用の札を持っている。夜中に移動する必要が出た場合、フィーロを呼び出せるようにだ。

 

祖父ちゃんは王都で情報収集しながら、奴隷狩りや奴隷両人、盗賊などを成敗しているそうだ。あぁ、フィーロのエサにする為らしいけど…

 

「あれって、鉱山かな?」

 

ミトさんが指さし先にある山。そこに向けて『強奪』を発動してみた。あぁ、鉱石が手元に引き寄せられている。

 

「鉱山のようですね」

 

ミトさんとヒナタさんで、鉱石を調べている。珍しい物が無いかをだ。

 

「魔鉱が混じっているなぁ。大樹、これだけを取り出せるか?」

 

ミトさんから鉱石を受け取った。それをラファエル先生が解析をして、その解析データに基づいて、『強奪』を発動した。

 

「当面、これくらいあれば良いか。大樹、鉱山の場所を覚えておいてくれ」

 

「了解です」

 

なんか、役立っている感がある。戦闘では無いが、これはこれで嬉しいかも。

 

「あぁ、金属シリーズの盾が解放されたみたいだ」

 

手に入れた鉱石を盾にくべて、新たな盾を得た尚文さん。

 

◇

 

南方にある街で、南西の方角にある地方で、大量の除草剤が必要とされているって情報を得た。そこへ向かいながら、除草剤を作っていく。

 

尚文さんに、除草剤のレシピを教わり、その材料を『強奪』して集めていく。後は、尚文さんの調合技術にお任せである。祖父ちゃんからも除草剤が送られて来るしなぁ。

 

『大量の除草剤かぁ…植物系の魔物が大量発生かもしれない。大樹の出番かな』

 

って、祖父ちゃんから念話が届いた。僕の出番?なんか出来るのかな?

 

《解 イフリートモードで焼き尽くせます》

 

なるほど…植物だから燃えるのか

 

《解 火食い草とか燃えない植物もあります》

 

そういう植物もあるのか。う~ん…

 

「悩んで、閃いて、成長するんだよ」

 

って、ミトさん。そうですね。成長しないと…

 

 

 

---シュウ---

 

う~ん…ラフタリアの姿が色っぽい。フィーロの姿は変わらず幼子であるが、本来の姿になると、トンでも無い大きさにある。コイツ、どこまで大きくなるんだ?

 

リーシアは歳の割に幼いし、キールは男の娘だし。年齢相当の女子が欲しい。

 

王城の一部が破壊されている。フルカウンター3倍返しを直撃したのだろう。敵までの距離を誤ったのか?それとも盾の勇者狙いか?クソ女神が関与しているのか?まるでわからないし。

 

「よぉ、アンちゃん。元気だったか?」

 

武器屋に入った。

 

「まぁ、元気っていえば元気だが…亜人って成長が早いのか?」

 

「幼少期に急激なレベル上げをすると、見た目の成長が早くなるらしいぞ」

 

そういうことか…

 

「なんか、やらかしたのか?」

 

「あぁ、10歳の狸が、妖艶な狸になったんだ」

 

「幼児が良いのか?」

 

「そうじゃないけど、成長過程って見たいだろ?なのに、はぁ~」

 

「レベルはどのくらいなんだ?」

 

「もう少しで150だ」

 

「はぁ?」

 

武器屋のオヤジの表情。レベルアップ速度が早すぎるようだ。

 

「それは早過ぎるだろ?パワーレベリングか?」

 

「知らない間に経験を積んでいたんだよ」

 

「そうか。で、盾の勇者様は?」

 

「アイツは、同じくらいのはずだぞ」

 

「アンちゃんはレベル上げの恩恵持ちかい?」

 

あぁ、その可能性はあるなぁ。

 

「そうそう、なんか、きな臭い話は無いか?」

 

「各地で勇者達がなんかやらかしているようだよ」

 

ゲーム感覚で無茶をしているのか?

 

「うちの勇者もか?」

 

「いや、剣、槍、弓の勇者達だ。盾の勇者は、良い仕事をしているそうじゃないか。無医村に出向き、治療をしているって」

 

悪い噂は無いようだな。ひと安心だ。

 

「なんか、買って行くか?」

 

オヤジの前に、魔鉱のインゴットを置いた。

 

「これで、何か作れるか?」

 

「これは…魔鉱かぁ…オリハルコンのリベンジをしてやるよ」

 

「頼む。納期は次の波までだ」

 

そう言い残し、店を出た。奴隷売り場でも見に行くか。空気と同化して、テントへ入って行く。うん?死神がいる。死期が迫る者がいるようだ。死神の見つめる先には少女がいた。いや少女の関係者もいるようだ。獣人のようだな。

 

死を纏っているようで、彼女の本質が分からない。貰って行くかな。二人と売上の一部を『強奪』して、住処にしている村へ戻った。

 

二人の記憶を読むと、少女の関係者は彼女の兄でフォウル、少女はアトラという名前らしい。

 

アトラの身体を探査していく。全身がケロイド状態のようで、遺伝子疾患のようだ。どうするかな?まず、皮膚の再生力を上げて皮膚を正常な状態へと戻していく。遺伝子疾患の方は問題である。特殊な能力持ちが出る場合があるからだ。この子は目が見ないのか?目玉には黒目が無く、白濁している。そうなると、不可視力持ちの可能性が有る。不可視力とは、本来見えちゃいけない物が見えてしまう能力である。そっち系の能力を維持スル感じで、治すか。

 

◇

 

翌朝、フィーロとアトラが添い寝をしていた。ラフタリアは寝場所が無いと判断して、隣のベッドに寝ていた。が…コイツ、またレベルが上がっている。やることをやってから寝たようだ。したたかな狸だな。そうだ、コイツはどうだ?アトラのレベルをチェックするが、上がっていないことを確認して、フィーロを大樹達の元へ転移させた。外に出ると、フォウルがいた。

 

「お前、妹をどうしたんだ?」

 

「部屋で寝ているぞ」

 

僕の家に入っていくフォウル。朝飯の準備をしている五和とリーシアの元へ行き、リーシアと五和にスキンシップによる朝の挨拶をした。

 

「ふぇぇぇ~、朝から濃厚ですよ~」

 

そうか?軽く触れ合った程度だぞ。

 

「五和、食材は足りるか?」

 

「大丈夫です。サディナさんが、海の幸を持って来てくれますから」

 

なるほど。

 

「じゃ、僕は行くよ」

 

情報収集に出掛けた。

 

 

 

---代羽大樹---

 

除草剤を大量に販売したが、足り無い…なんだ、これ?大量発生も程々にして欲しい。一応、喰える物が収獲出来るそうだけど。蔓からは様々な果実が実り、根には芋まで出来るって、食料難には持ってこいでは無いか?

 

だが、落とし穴もあったようだ。人体に寄生する能力が有り、酸や毒を噴霧するそうだ。食人植物か…

 

「どうする?」

 

尚文さんに訊かれた。

 

「芋が出来るって、地下茎に栄養分を蓄えるタイプだな。除草しても意味は無い」

 

って、ミトさん。剣士組は、襲い掛かる蔦を斬り捲っている。だけど、茎から次々に蔦が伸びてきた。燃やすか?

 

《告 ミト様の話を聞いてなかったのですか?》

 

うっ!ラファエルさんに注意された。そうだ、草を燃やしても、地下茎が有る限り、ダメなのか。

 

「なんだよ、苦戦しているようじゃん」

 

祖父ちゃんが転移してきた。

 

「リアス!触れた物を総て殲滅していけ」

 

「はい、師匠!」

 

リアスの滅の力により、触れた蔦の本体である地下茎がごっそり殲滅されたのか、大量に茎が消えていく。

 

「一株でこんなに茎があるのか。大樹、ダークミストを発動しろ」

 

「わかった」

 

ダークミストで蔦を覆うと、次々に枯れていく。

 

「植物だろ?光合成を出来なくすれば、良いんだよ」

 

なるほど…

 

《告 まだまだですね》

 

えぇ、まだまだケツの青いガキ程度ですよ。

 

「剣士組は、地面から出ている枯れた茎の真上から地面に剣を刺して、属性攻撃しろ」

 

聖属性オーラで、地下茎を粉砕するのか。

 

「コンビネーションが大事だぞ。岩谷君、ぼぉっとしてないで、リアスをガードしろ」

 

「はい」

 

退治しつつ前進をすると、目の前に大木が現れた。

 

「あれが本体のようだな。大木に見えるが、蔦の絡まる集合体ってことかな?」

 

その集合体の巨木もどきは、巨大な目玉を持っていて、僕達を凝視している。コイツ魔物かな?

 

 

 

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