クレヨンしんちゃん―風間山荘殺人事件―川で溺れ死んだボーちゃんが復讐に来たぞ! 作:index2
5コテージにて
野原しんのすけは、コテージのドアを開ける。室内は暗く人間がいるとはとても思えないような静けさだった。彼は慎重にドアを開けると犯人にばれないように懐中電灯のスイッチを切った。
「マサオお前を追い詰めたすでに犯行の手口はわかっているおとなしく投降しろ!」
しんのすけはそう叫ぶが反応はない。
「風間君いる?」
しんのすけの問いかけに反応する者はいない。
彼はまっすぐ歩き始めた。
「うわっ!」
しんのすけは何かに躓くと勢いよく転倒した。
ぐちゃ
妙な音が鳴る。
どうやら床が濡れているようだ。
しんのすけは立ち上がると懐中電灯をつけた。
風間トオルの死体である。彼は銃弾に撃ち抜かれ絶命していた。
第五の殺人が起こったのである。犯人はおそらくマサオだとしんのすけの脳裏を嫌な感覚がよぎる。
周辺には血の海が広がっている。
しんのすけの防寒着はこすれて血がべっとりと張り付いていた。
「なんじゃこりゃああああああああ!」
しんのすけは叫ぶがこと切れた風間の亡骸は反応しない。
辺りは静寂に包まれている。しんのすけは手を洗うために洗面台へと向かった。
洗面台の方にも一人倒れている。
しんのすけは懐中電灯をそちらへと向ける。
マサオの死体だ!全裸で横たわっている。
「犯人自殺エンドかよ!」
しんのすけは残念そうにつぶやくと洗面台で手を洗うとすかさずマサオの遺書を開封した。
マサオの遺書
この手紙を読んだ方このたびは、大変申し訳ない事件をおこしたことを深くお詫び申し上げます。さて私が、このような事件を起こした理由に皆さまも、心当たりがあるのではないかと感じています。
私は、この山荘へ来る途中にある人物をひき殺してしまいました。その人物とは川口という男です。あの男もこの山荘に来る予定だったみたいですが、私と河村は酒気帯び運転をしてしまい彼をひき殺してしまいました。
そのことを酒の席で河村が、桜田ネネに打ち明けたのがすべての始まりです。共犯の彼が私を警察に突き出すかどうかをネネと相談していたのです。
私は仮出所の身でありますから当然このことが公になると刑務所に逆戻りし刑罰が加算されてしまいます。そのことを恐れた私は河村と桜田を殺害することに決めたのですが、河村を殺した後まつざか先生にばれてしまい結局先生たち全員を殺してしまいました。
私は偶然ですが川口の手帳から野原みさゑとの密会時刻を知ることができ彼女の保険金殺人を利用させてもらいました。
以上が私の行った殺人の全てです。遺族の皆様大変申し訳ございませんでした。死んでお詫びしますので許してください。
しんのすけは彼の遺書を読み終わると床にたたきつけた。
「畜生!」
彼は大声で叫ぶとマサオの頭を踏みつける。
「保険金の小切手はどこだよ!おいマサオ!」
しんのすけには、事件解決などどうでもよく母が持ち逃げした保険金の小切手を探しているのである。
しんのすけは風間の方を向くと彼の服を漁り始めた。
「やっぱり無いなぜだ!やはり黒磯なのか?」
彼はひとりごとのように部屋を荒らし始めた。
ガシャーンガシャーン
深夜のコテージにガラスの割れるような音が響く。
しんのすけはそこであるものを見つけた。
猟銃である。彼はそれを手に取るとソファーにたたきつけた。
ソファーの隣にあるテーブルの上には、手帳が置かれている。
彼はそれを手に取ると手帳を読み始めた。
ネネの推理が書かれている。その次は風間の推理である。
推理の内容を読むとマサオの遺書との矛盾点が感じられた。
川口が生きている風間の推理を読み終わるとしんのすけは笑う。
「川口いぃぃぃいい!俺をはめやがったな!」
しんのすけは手帳をポケットに入れるとすべてを悟ったかのように入り口を向いた。
ガチャ
何者かが室内に入ってきた。
「トオルちゃんいるの?」
風間みね子である。
「なんだ風間さんか・・・」
しんのすけがそう言うと風間に懐中電灯を向ける。
「なんなのこれ!トオルちゃん!」
風間はとっさにトオルの死体に駆け寄る。
「おらが来た時にはすでに死んでたんだぞ!」
しんのすけは、間の抜けたような声で答える。
「うそよ!あんたが殺したんでしょ!」
風間みね子は錯乱しているのか話を聞き入れない。
「これが証拠だぞ!」
しんのすけはそういうとみね子に手帳と遺書を見せた。
風間みね子は、その遺書とネネの手帳を手に取ると読み始めた。
しばらくの沈黙
みね子は、しんのすけをにらみつける。その目は鬼のような形相へと変わっていた。
「あなたさっきの推理と全然違うじゃない?嘘をついているんでしょう!」
しんのすけは、何のことだかわからないような顔をして風間をにらみつけた。
「ほんとはあんたが犯人なんでしょう!トオルちゃんの推理を読む限りでは川口が犯人だわ!でもここにはあなたがいる」
「マサオの遺書を読む限りだと川口はすでに死んでいたことになるわ!矛盾しているのよ!」
「つまりあなたが、どちらかを偽装したとしか考えられないわ!この手帳はまさしくネネちゃんとトオルちゃんの書いたものよ!推理が間違ってたとしてもそれは変わらない」
「でも最後に書かれていた血文字はあなたが書いたんでしょう?この人殺し!」
風間みね子はそう叫ぶとしんのすけに掴みかかった。
「トオルちゃんを帰してよおおおおおお!この人殺し!」
みね子は、しんのすけの襟元をつかむと彼をゆすり始めた。
「違うって言ってるだろ!このババア!」
しんのすけはそういうと風間みね子の首を絞めた。
みね子の爪を彼の腕に突き立てるとがりがりと突き立てた。
「痛ってめえババアぶっ殺す!」
そういうとしんのすけは力を込めてみね子の首を絞めた。
「がががやはりあんただったのね・・・」
しんのすけは彼女の首を両手で絞めた。
びちゃびちゃびちゃ
どうやらみね子は首を絞められたことにより失禁したらしい。
辺りには血に交じり糞尿の海が広がり始めた。
「ちがっおらじゃないおらはやってない」
そう言うと遺書と手帳をポケットに入れると猟銃を握りしめてコテージを飛び出した。
「アイちゃんと桜田さんなら信じてくれるはず」
そういうと彼は本館へとむけて歩き始めた。
外へ出るとまた雪が降り始めていた。「早く戻らないと」真犯人が誰なのかまだ分からないのに・・・
彼は雪道を本館へ向けて歩き始める絶望の結末へ向けて・・・。
誤字脱字があれば訂正します。
ヒントのようなもの
しんのすけはついに自らが殺人者へと豹変してしまいました。
みさゑの保険金が彼を殺人者へと変えたのです。
真犯人の復讐の目的はパーティー参加者全員に罰を与えることそして野原しんのすけにさらなる苦しみを与えることです。