前へ。
ただ走る必要はない。
昨日よりも一歩だけ、前へ。
歩くような速さで、焦らず、ゆっくりと、自分のペースで。駆け抜ける方法もあるのかもしれない。だけどその必要はどこにもなかった。だから見つめ、そして理解し、忘れないように刻む―――何時か、それが自然と自分の中から忘れられる日まで。それでいいのだと思う。
とりあえずは、俺が凄いという事だけは、ちゃんと言えるようになった……気がするから。
小さいけど、大きな一歩だと思う。
そう言う訳で、ナカノ高校から帰還した。内心、ちょっとさっぱりした気分だった。学校に行けばかつての級友たちが自分を呪ったりしていないか? と思いもした。だけどそんな事はなかった。全員、普通に死んでいた。そして誰も、何も残せてはいなかった。それが残念でありながら、少しだけすっきりする理由にもなった。もはや彼らが自分を恨んでいたかどうか、それを理解する手段はないのだ。それを聞き出す事は出来ない。
想像で補完するしかできない。だけど、たぶん呪ったと思う。普通に。
だってあそこは普通の学校で、普通の人間しかないなかったからだ。特別なナニカがあった、というのは特になかったのだ。だから自分も、必要以上に気負わず、忘れず、そしてそれでも生きて行く事を選ぶしかない。
だからナカノからシンジュクに帰ってきた。新宿の悪魔協会へと戻って来れば、ロビーにアンや他の女性型仲魔とクリスマスツリーにデコレートされてしまったスダマが待っていた。
「待て、我が家のファイナルウェポン一体どうしたお前」
「いや、何時も同じ姿じゃ可哀想だしちょっとおしゃれしようかな? って思ったんだけど……」
「なんか、ツリーの装飾に使えそうって妾が言ったらどこからともなくツリーが……」
俺達が持ち込みました、と背後でサムズアップを向ける馬鹿達が見えた。あぁ、うん。君たちならやれそうだよな、と思いながらスダマをDDSへと戻そうとすれば、
クリスマスツリー諸共仕舞われてしまった。
「……」
「……」
「……」
無言でDDSを起動し、スダマを召喚すれば、それにツリーが付属としてついてきた。そしてそのまま、再びDDSに戻す。無言でそれを眺め、腕を組み、首を傾げ、そしてもう一度DDSを確認し、《メリークリスマスはICBMで》等という称号を獲得しているスダマを見て、もう一度首をかしげる。メリークリスマス? ICBMで? 冬を核の冬にでもするのだろうか……?
「……まぁ、いっか! 一般業務に戻るからDDSにおかえりー」
そして考える事を放棄した。使えばその内わかるだろ! ぶっ放す時が楽しみだなぁ! いやぁ……本当に……もう、合体も必要ないし、勝手にレベル上がってるし、というか勝手にスキル進化してたりするし……正体、帝都の時にちょっと見えてしまったというか。もしかして、夢見ている状態だからカオスなのだろうか? まぁ、深く詮索しない方がアレ、心に優しいからそれでいいや。仲魔どもをDDSへと叩き込んで行く。
『実家の安心感』
『なんだかんだでこのDDS内って安心するのよね』
『あ、そこの棚に置いてあるサモサ取ってくれないかな?』
『むぅ、これでいいか未来王』
『ありがとう、コウリュウ』
「地味にDDS内がどんな風になってるか気になる」
とはいえ、今はこれでいいや。そう思ってCOMPをポケットの中に叩き込み、そして丸一日待たせてしまったアンへと向き直る。そして軽く片手で頭の裏を掻く。
「結構待たせててごめんな?」
「ん……もう、大……丈夫……?」
アンの首を傾げながらの問いに、人差し指を口元へと持って行く。
「その答えは誰も居ない時に……な?」
「ん」
周りの馬鹿がひゅーひゅー言っているので中指を突き立てて笑いながら、アンへと視線を戻せば、
「ん」
今度は、前よりもちょっと嬉しそうにそうやって声を零した。彼女のその微妙な表所の変化を観察するのが、ちょっとした自分の楽しみだった。だからそれが見えて自分も満足気なのだが―――周辺では熱そうに服やファイルを使って自分をぱたぱたと仰ぐ連中が続出している。もしかして狂ってしまったのだろうか……?
まぁ、それはともあれ、これで漸く所用を終わらせて合流完了。
本来の目的であったレベリングと情報収集へと戻る。その為にもカウンターへと向かえば、白髪をぼさぼささせた、眼帯で片目を覆った、タンクトップ等という超ラフな姿の中年が座っていた。
「やぁ、楽しそうだったけど良い時間は過ごせたかな、サマナー君。僕も一緒に遊びたかったんだけどね。何故か上司が率先して遊びに出ていっちゃったからね。なんか僕が取り残されちゃった……」
「すまないね!」
後方から謝罪する意思ゼロの声が飛んできた。それを眼帯の受付は溜息を吐きながら、まぁ、慣れてるからいいや、と呟いた。
「あぁ、僕はおでん君とでも覚えておいて。これから悪魔協会であれこれする時は僕が専属でお仕事するから。長い付き合いになるかもしれないから宜しくね」
「知ってるかもしれないけどキサラギ・リュージだ。なるべく長い付き合いにしたいから宜しく」
握手を交わし合う。それで挨拶が終わった所で、
「とりあえず、君がいない間に話は聞いておいたよ。高位悪魔と戦いたいんだって? 中々物騒だけど今の日本には必要な事だろうし、悪魔協会は全面的に君を支援するつもりだよ……まぁ、高位サマナーを敵に回したくなーい、という一部の本音もあるけど」
どことなく、緩い気配でおでんが資料を取り出した。なんというか、シンジュクには凄い個性的な連中ばかり集まるよなぁ、と思う。余り隠していないから解るが、目の前のおでんもどことなく、神格の気配を感じる。特徴から大体正体は解るものの、転生体か本人かガーディアンか、全く判別がつかない。なので、詮索する事を止める。そしておでんが広げたものを確認した。
「まずは中国地方の島根県。ここではヤマタノオロチが確認されたよ。既に街を六つ程滅ぼしているね、これは。これ以上被害を広めない為にも早急な対処が必要そうだ。だけどこれだけ暴れれば、スサノオが出現しそうでもあるんだよね……そう考えると場合によってはどうにかなるかもしれない。予測レベルは79。一応はクズノハの方が対処しようとしているらしいけど、世界崩壊のごたごたで身動きが取れないらしいね……」
初手からかなりレベルの高い相手の情報が出てきた。だがそれで終わりの様ではなかった。
「次は四国だ。ここにはガイアの日本最大支部……つまりは日本における本部があるね。どうやら世界崩壊に対抗する為にイザナミを呼び出そうとして失敗。黄泉平坂を開いて四国は黄泉の国と化した。そこに君臨したのは冥界の女王ヘル。四国に降臨したヘルはどうやらそのまま、四国をニヴルヘイムとして上書きしようとしているみたいだね。これにガイアが現在抵抗中。僕の予測だけど、まぁ、放っておいても良いんじゃないかなぁ? とは思うよ。連中も秘密兵器の一つや二つぐらい仕舞い込んでいるし。これはレベル大体68だね。ヤマタノオロチと比べると少し弱いかな? ……弱いって言えるこれ?」
で、まぁ、と話を続ける。
「最後は北海道。北海道は現在本州から封鎖されているけど、これを処理したのはどうやらメシア教の様だね。情報を確認したところ、どうやら北海道ではチェルノボグとヘイグロトが降臨、両者が領土争いをしてそれをメシア教が叩いているみたいだね。作戦終了までは北海道は封鎖されている……けど、まぁ、君と黄龍なら日本国内でいけない所はないだろうね。ここはレベル63と61。他の所と比べればややレベルは下がる代わりに二体相手にしなきゃならないね」
ただ、とおでんは付け加えた。
「でもメシア教の日本に居る大司教の正体がウリエルだった気がするんだよね。たぶん本気になったら最後の剣ばっさりするからそこまで心配する必要はないんじゃないかな」
「ひでぇラインナップだぜ」
「うん、まぁ、高天原の神々が降りてくる前にどいつもこいつも基盤を作ろうとしているからね。こんなもんだと思うよ。それで、どうするかな?」
南はヤマタノオロチが暴れながら四国が死国になりつつあり、北を見ればヘイグロトvsチェルノボグで北海道が死んでいっている。どこを選ぼうとも、地獄である事に間違いはなかった。そしてどれに手を出さなくても、勝手に問題は解決するだろう、というのが見えた。当然の話だが、俺は主人公ではない。だから俺が関わらなきゃ救えない、俺が居なきゃならない、なんてことにはならない。
唯一の例外はこの世界の再生だけで、それ以外に関してはノータッチでも回り続ける。英雄症候群なんて起こさず、
どこまでも、自分らしく。
俺らしく。俺という人間を思い出して。そうやってやっていこうと決める。俺はヒーローでも英雄でもない。大きな志もない、ただの力あるモブだ。だがそれはそれとして、
自己主張の激しいモブでも別に悪くはないよな? とサムズアップを向ける連中を見て思う。連中から視線を外して、アンへと向けて、
「日本国内を巡るデートとかどうよ」
「一緒……なら、楽……しい、よ」
アンの返答を聞いて、答えは聞こえたようなものだ。おでんに振り返りながら、笑みを浮かべた。
「クズノハガイアメシアに恩を売りつけてくる」
「必要以上に働いても新しい仕事が増えるだけだよー? それでもやるのかい? んー、なら仕方がないなぁ。位置情報は直接君のCOMPに送るからちょっと出して貰ってもいいかな? ……うん、このアプリなんだけど今送るのね? うんうん、これ、ダル君が職を失ったから暇潰しに組んだんだけど、ちょっと売りに出そうかと思ってるアプリで」
「終末での無職率高くない?」
『末世だからね!』
『役割終わった連中は大変よねー』
なんか、もう、ほとんど答えの様なもんだが、とりあえず就職に関してはお祈りしておく。それはそれとして、COMPに新しく登録されたアプリは《ザ・ネスト》というアプリであり、悪魔協会で請け負った依頼をチェックしたり、合流地点などを地図と合わせて表示したり、記録を取る事で仕事の遂行をサポートする為のアプリの様だった。これがあれば現地までナビゲートしてくれるだろう。
アプリのインストールが完了すれば、そこに三つの依頼が追加されている。
・ヤマタノオロチ再殺
・死国解放戦線
・北海道決戦の横槍
・生きて帰ってくる事
……いや、四つだった。おでんへと視線を向ければ、ウィンクが帰ってくる。
「おっさんのウィンク貰っても……」
「あー! 酷いなぁ! 折角格好つけたのに! ……でもまぁ、個人的に応援してるよ?」
「おう」
片手を持ち上げてさよならを告げながらアンと一緒に悪魔協会の外に出る。COMPをポケットの中にへと戻しながら、軽く体を捻って、伸ばして、そしてこれから達成するであろう日本南北高位悪魔虐殺マラソンの準備に入る。ぶっちゃけ、消耗品の方は帝都で結構入手しているのだ。クラリオン戦のお礼とかで。神経弾とかも大量に今はストックしてあるし、取り立てて買い込む必要のある物はない。
「ランチは島根か四国でなりそうだな……」
「何が……ある……?」
「俺もあっちの方はあんまり詳しくないからな……《あぽかりぷす》みたいなお店あると良いんだけど」
「今度、二人で、行って……みたい」
アンのその言葉に振り返り、そうだね、と小さく笑ってから視線を合わせ、軽く頷いた。そこから視線を空へと向けて軽く跳躍し、そのまま空中で逆さまになる様に大きく跳んだ。シンジュクの姿を眼下に収めながら、アンと共に跳躍した空の中で、
「コール、コウリュウ!」
DDSプログラムから黄龍を召喚する。新宿の空に黄金の鱗の龍神が出現し、その出現と共に黄金の風が吹く。不浄を浄化しながら木っ端悪魔を気配のみで苦しめ、消滅させるのは高位悪魔特有の特権でもある。日本の、土地の化身とも呼べる黄龍を呼び出し、ライドウがかつてそうやったように頭の上に着地する。片膝をつく様な姿勢で安定させながら、横に並ぶアンと手を結ぶ。
「ヤマタノオロチ退治か……龍神として負けられぬ戦いになりそうだな、主殿よ」
「なに、俺一人じゃ無理だけどお前らが居てくれるならなんとかなるさ。行こうぜ、マラソンの時間だ」
黄龍の頭の上に乗り、黄龍が空を泳ぐ様に飛翔して行く。今、物凄く目立っているんだろうなぁ、と思いながらも少しずつ、それを楽しめる様になっていた。だからそのまま、悪びれず、反省する事もなく。
黄龍に乗って島根県へと向かう。吹き抜ける風の感触が気持ちが良い。
今なら少しだけ、勇気を出せる。
だからアンと頭の上で並んだ所で、此方から手を握った。
レベルが70を超える黄龍であれば、国内の移動にほとんど時間を必要としない。そもそも移動すれば簡単に音速を超過する領域にこのレベルではあるのだ。だとすれば、移動に時間という概念はほぼ存在しない様なものだ。後は周辺へと被害を出さない様に考慮すればそれで終わりである。音速を出してもどうせ、自分の体や防具が吹っ飛ぶような事はない。何せ、これが人類最高峰のスペックだからだ。
そしてそうやってシンジュクを出て少し、中国地方へと突入する。そこでヤマタノオロチが封印されていた島の方へと向かおうとして―――その必要がなくなったのを目撃した。
簡単に言えば中国地方は蹂躙されていた。
凡そ幅、80メートルほどの巨大なナニカが大地を這いずる様な痕跡が大地には刻み込まれており、そこには水が流れている。それが一切周辺の地形や建造物に頓着する事無く移動し続ける様な痕跡が残されていた。それによって山が真っ二つに割れて、そして都市が何個も壊滅しているのを黄龍の頭の上から眺める事が出来た。
移動するついでに軽く攻撃した、という感じの痕跡が見える。放たれたのは……雷撃と水撃だろうか? 空気が軽く帯電しながら大地や建造物が焦げているのが見える他、都市が陥没しながら水に沈んでいる。炎が見えないので燃やしたわけではなさそうだ。ただそれでも壊滅的被害が出ている様だった。人の気配は死滅しているし、都市も完全に破壊されている。
これは電子機器の類は全滅してるな、と確信させる。
「ヤマタノオロチの伝承、酔って負けて尻尾に叢雲の剣がある事以外知らねぇんだよなぁ」
『ヤマタノオロチは水害の化身よ、マスター。どうにもならない荒れ狂う水流を龍として見立てたのが存在としての始まりね。そこに伝承と信仰補正が入って変化を持って今の怪物的な龍となったわ。言い方は悪いけど現代の概念を悪く受けた一例ね』
ベルの説明にほほぉ、と呟く。確かに信仰やら創作の影響を明らかに受けている悪魔とかは存在している。八岐大蛇もおそらくはそういう悪魔の一つなのだろう、と判断する。それはそれとして、これだけ甚大な被害をまき散らしながらも停止せず、進んでいる化け物にはこの世からご退場願いたいのだが。
八岐大蛇の行進はどうやら四国方面へと続いているようだ……本能的に強敵を求めているのかもしれない? どちらにしろ、
「追うぞコウリュウ!」
「任せよ」
お仕事の時間だ。コウリュウの頭の上に居る間に十束剣を引き抜き、それを背に回す。最近知った事だが、神秘の剣だけあってこいつは握ってなくても勝手に浮いていてくれる。なので背中に回しておけば背負ってなくてもそこで位置を固定してくれる。それに合わせ、先制爆撃の為にブルームを引き抜く。
『お風呂に入ったら窓の外にオーロラが広がっていた。私はその輝きに魅入られる様に外へと飛び出した。北極の空気を全裸のまま浴びながら凍り付いて行く感触に死を覚えた。だがその光景は余りにも美しく、たわしだった』
『最後まで頑張ってよぉ!』
『最後の最後で電波が戻ってしまったの……』
スダマをブルームに先に装填しておく。コウリュウの周りを流れる風にライドウの外套が揺れるのを感じながら、視線をアンへと向けた。
「俺とコウリュウとラーマと駄フォックスで先制取るから、アンとベルは後から来てくれ」
そう言うとアンがむー、とちょっとだけ、頬を膨らませた。可愛い。だけどそこで表情を作ってから、何かに気付く様に変えた。そして小さく笑みを浮かべた。
「最初……と、逆……だ、ね」
「……あぁ、そうだったな」
最初はアンに守られていた。女の後ろに居なきゃ戦えない、恥ずかしい奴だった。だけど今は違う。前に出て彼女を守れるだけの強さを得た。そうやって変わった自分を、少しだけ誇らしく思う。
今度は、俺が前に出る番だ。武器はまだまだ未熟だが、前衛でも戦えるように武器の扱い方はラーマから前々から学んでいる。それを少しずつ、自分の形にして、力へと変えて行くのだ。
一歩ずつ、進む為に。
だから黄龍の上、ブルームを何時でも射撃できるように構えつつ、這いずる様な川の痕跡を追いかけて行く。それを追えば追う程川の水は荒れ狂い、激しい水流が周りの空間を削りながら流れて行き、空を暗雲が覆って激しい雨が降り出す。
雷鳴が轟く中、
「姿を捉えたぞ……!」
島根県を横断蹂躙する八岐大蛇の姿を見つけた。八首の龍神は背丈が余裕で100メートルを超えるだけの化け物サイズを誇っており、八つの首はそれぞれ、別方向を眺めながら這いずり、それだけで地震を起こしながら周辺地形を変形させて進む。八岐大蛇が引き連れる暴風雨と共に周りの空間は削れていき、勝手に崩壊する。
「上位悪魔が存在するだけで脅威ってのはよーく理解できた」
『これを達成すれば晴れてドラゴンスレイヤーね』
『魔の退治であれば僕にお任せ!』
『新生した妾の力、見せてやろうぞ』
『何時も通りラスタキャンディの仕事が始まる……我は鳩、ラスタキャンディの化身……!』
仲魔たちも気合十分。約一羽、アイデンティティクライシスを発症しているが雑炊になったりする鳩の事に関しては今更なので無視するとして、黄龍の頭の上に立ち、飛び降り、仲魔を召喚できる体勢を整えた所で、
超人の視界が、八岐大蛇に接近する小さな姿を見た。
それは音速を超過した速度で大地を割る様に飛び出し、紅色の女物の着物を着ながらもどこか、男の様な、女の様な、中性的な肉付き、顔をした長い黒髪の人物であり、それが悪魔であると《ハニー・ビー》の反応から見て取れた。
そしてそれは此方が八岐大蛇への攻撃を開始するよりも早く、八岐大蛇の足元へと、認識される前に到達し、刀を引き抜いた。
「天軍の剣ッ!!」
巨大斬撃を放ち、その一撃で八岐大蛇を数百メートル吹き飛ばした。
その一撃で刀が粉砕され、折れた。それを投げ捨てながら登場した人影が中指を八岐大蛇へと突き立てた。
「俺の草薙剣……天叢雲剣を貰いに来たぜ、蛇! さっさとくたばって俺に献上しな」
当然、それで敵を認識した八岐大蛇は吹き飛ばされた時に発生した
「新たな殺戮者のエントリーだ……!」
『なんで日本神話ってキチガイ系DQN系多いんじゃろな』
永遠の謎ではあるが、このまま、八岐大蛇は放置できない。
そう、経験値とドロップの為に。
そう―――我々も新たな殺戮者としてエントリーするのだ……!
最初はvs八岐大蛇。エントリーした殺戮者、一体どこのタケルなんだ……。
という訳で開始した日本全国神格殺戮ツアー。最初のラウンドは蛇神戦。それぞれ対応しているのはクズノハ、ガイア、メシアなので殺戮しながら今の日本の三大勢力を巡ろうというお話。
平和に終わる訳がないんだよなぁ……。