※この作品はR-18です。

女神転生Genesis   作:てんぞー

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神州混沌行脚 Ⅷ

 COMPへとコールが入り、音が聞こえて来る。

 

『此方、クズノハ。此方、クズノハ。応答願う―――悪魔協会のサマナーよ、此方クズノハ。応答願う』

 

 COMPから入ってくる着信に素早く返答を返す。今、地上では八岐大蛇と乱入者が戦闘している。

 

「はいはい、此方八岐大蛇殺戮し隊。ご用件をどうぞ」

 

『っ! 援軍感謝する、現在クズノハ四天王は丁度海外遠征中で国内には存在していない。クズノハ四天王なしでは我らのレベルは60代が平均、止められはするが犠牲は出る。だがそうすると……』

 

「いや、事情は大体察せる。それでどうしたらいいんだ?」

 

『八岐大蛇の討伐を頼みたい。虎の子の霊的国防兵器であるヤマトタケルノミコトを出したのはいいが、ライドウ以外に御せるものが居なくて逃亡してしまった……おそらくは八岐大蛇へと向かったのだろうが……』

 

 地上から轟音が聞こえる。龍の咆哮と地形が吹き飛ぶ音が聞こえる。

 

『……そっちに居るみたいだな!』

 

「うん」

 

『では此方は進路上の避難活動を行っている。幸運を祈る、サマナー』

 

 そう言ってクズノハからの応答が聞こえなくなる。現場に居ないから何をしているか解らなかったが成程、もう避難誘導をしていたのか。レベル60代だという話だし、そこは心配いらないだろう。寧ろ問題は地上で戦っている、倭建命の方だ。どうやら国に縛られていたらしいが、世界崩壊とライドウ不在が原因で完全に解き放たれてしまった様だ。

 

 まだ戦闘前の内に《アナライズ》を行っておく。

 

災厄 ヤマタノオロチ Level79

 

英雄 ヤマトタケルノミコト Level71

 

『普通に戦えるレベルね』

 

 ベルの言う通り、普通に八岐大蛇と戦えるだけのレベルを持っていた。とはいえ、どうやら持ち込んでいた刀は最初に壊した一本だけだったらしく、それ以降は攻撃スキルを使わず、拳と蹴りで八岐大蛇と戦っている。拳を振るう度に地形が変わり、そして八岐大蛇が殴り飛ばされ、数百メートル高くバウンドしてからそれを倭建命が大地へと向かって叩き落してダンクを決めている。

 

 攻撃を行う度に地震が発生し、八岐大蛇からの攻撃を倭建命が全て、回避か打撃で相殺している。

 

 だが、

 

『このままだと押し負けそう……かな?』

 

 八岐大蛇は喰らう端からダメージを全て完全回復していた。何らかのスキル……の様に思える。だがそれとは別に、八つの首がそれぞれ別々に魔法を使い、同時に攻撃等を行っており、バフとデバフと攻撃と回復と妨害が首によって同時に連続で発生している。倭建命の動きは派手で、かなり威力が高い。だがそれとは別に、行動回数が八岐大蛇は圧倒的に勝っている。

 

 流石神話の時代でも酔わせて弱らせる必要のあった蛇龍なだけはある。恐らく伝承をなぞる事で弱体化させる事は可能なのだろう。悪魔は概念的な存在だから、そういう逸話や伝承を再現する事によって召喚出来たり、弱体化させる事が可能だったりするのだから。だから八岐大蛇もそうやって弱体化出来るのだろうが、

 

 そんな暇はない。

 

「じゃ、日本全国神格殺戮マラソン始めるか」

 

 呟き、アンの姿を盗み見て、それから一気に黄龍の頭の上から飛び出す様に跳躍した。落下しながらブルームを右腋に抑え込み、両腕で抱える様に握り締め、トリガーに指をかけた。同時にDDSへとアクセスする。ラーマを呼び出し、空中でラーマも片手を持ち上げた。頭上では黄龍がメギドラオンを圧縮して飲み込んだ。ラーマが暗雲の上に力を集約させた。射線が被らない様に空中を蹴って、横へと跳びながら構え、三方向から同時射撃が行えるように場所を確保した。

 

「俺達からの挨拶だ」

 

「是非とも受け取ってほしい」

 

「では良いか? 死ね」

 

 ラーマの腕が振り下ろされマハカーラが放たれる。黄龍の口から燃焼されて昇華されて生まれたメギドファイアが吐き出される。トリガーを引いてクリスマススペシャルエディションスダマドラオンが発射された。そういえばお前クリスマス仕様だったな、とトリガーを引いてから思い出した。

 

 三方向から同時に発射された破壊が八岐大蛇という怪物を着弾点に同時にヒットする。

 

『クリスマス消滅のお知らせ』

 

 CO-OPによって連携された一撃、《トライ・ディザスター》とでも呼ぶべきそれが衝突し、一瞬で八岐大蛇を飲み込んだ。その爆発からはなぜかクリスマスに使う装飾品が飛び出してくる不思議。爆発の色も実にメリーな色をしており、またスダマ先輩やらかしてる……と一瞬で解る光景だった。それでも破壊力自体に低下は一切ないどころか、CO-OP連携により倍増し、連続爆破が地上を飲み込んでから、八岐大蛇が進んできた方角へと向かって爆裂が連鎖する。それに飲み込まれ、押し出される様に八岐大蛇が吹き飛び、しかしその爆発の内部から紫色の光が見える。

 

▽龍の眼光

 

▽突撃の狼煙

 

▽突撃の狼煙

 

▽蛇頭八真

 

メ ギ ド ラ オ ン

 

 攻撃を喰らっている時間そのものに割り込んで極限まで強化された八岐大蛇が八(・)つ(・)の(・)行(・)動(・)を(・)一(・)つ(・)の(・)行(・)動(・)に(・)圧(・)縮(・)し(・)た(・)。それによって八つのメギドラオンが一度に同時に放たれた。一つ一つが都市を消し飛ばし、地図から消し去るだけの破壊力がある究極の万能魔法。

 

「チェフェイ、鳩」

 

 チェフェイが召喚され、八連メギドラオンの前に立たされた。八つの尾が折り重なり、それが盾の様に動きながら正面からメギドラオンの連打に衝突した。接触する度に尾を中心として破壊が左右へと別れて行き、左右へとメギドラオンの破壊が数十キロ単位で駆け抜けていく。チェフェイが落ちないように鳩がラスタキャンディと常世の祈りを同時に発動させ、チェフェイを支援する。

 

 尾を焦がしながらもチェフェイはそれを耐え抜き、

 

「《メギドラオン》を禁ず」

 

 八岐大蛇のメギドラオンを封じ込めた。破壊の直後に新しく吐き出そうとした八岐大蛇の動きが一瞬停止する。メギドラオンを更に連続で吐き出そうとしたが、それを封じられたが故のエラーだ。チェフェイ八尾は、万能耐性をついに取得した。他の仲魔では鳩のみが保有するそれは、究極の破壊であるメギド系列の魔法やスキルに対して、巻き込まれても耐える事が出来るという嬉しい耐性になる。それに加え、チェフェイは自身が受けた魔法の類を一定確率で封じる事が出来る。

 

 今までは後衛からデバフを専業としていたが、八尾となって、一気に前線で壁となりつつ同時進行でデバフを行えるように進化していた。

 

 ある種、存在そのものが害悪な能力構築とも言える。

 

 前に出て来た攻撃を耐えながら手段を潰しつつ能力を下げて多重に状態異常を重ねていく。これ以上ない害悪だった。

 

 どっかの糞鍵を思い出す。いや、でも、まぁ、この悪魔業界、基本上に行けば行くほど神話レベルでインフレするしこれぐらい許されるのかもしれない。それはともあれ、八岐大蛇が動きを停止させたので、その瞬間にチェフェイが更に八岐大蛇と視線を合わせた。

 

 それだけで脳髄が蕩けた。片眼鏡に表示される八岐大蛇の状態にCHARM、STUN、CLOSE、SLEEPが追加されている。

 

「お休……みっ!」

 

 そしてラーマが左右に広げた手を閉じて合わせた。それに従って八岐大蛇の両側の台地が盛り上がり、動きを停止した姿を挟み込んで飲み込み、一つの山となってそのまま封じ込めた。とはいえ、山程度で八岐大蛇を止められるとは思えない。状態異常が解除されたら即座に吹き飛ばしてくるだろうとは予測できた。だけどこの時間は欲しかった。

 

「お前、ライドウ……の外套を被ってる割にクズノハじゃなさそうだな」

 

 振り返れば少しだけはだけた着物を直す倭建命の姿が見えた。そう言えば今羽織っている外套は帝都ライドウのもの―――つまりはクズノハのもんだったなぁ、と思い出す。ライドウからのプレゼントだから外してないのだ。

 

「いや、俺はクズノハじゃないよ。ちょっとした縁があってこの外套は貰っているだけで。フリーのサマナーでこの蛇を始末する依頼を引き受けただけだよ」

 

「へぇ、あの頑固者(ライドウ)以外にそれだけ戦える奴がいるとはな。まぁ、いいぜ。一緒に戦いたいってなら別に構わないぜ。俺としちゃ楽になるならそれで構わないしな」

 

「んじゃ、共同戦線宜しくな」

 

「おう、あの蛇ぶっ飛ばすぞ」

 

 手を出せば倭建命が手を出してそれを叩きあった。これで共同戦線を確定した。そしてその直後、八岐大蛇を封じ込めていた山がその内側から消し飛んだ。それと同時に雷雲が激しく鳴り響きながら豪雨が降り注ぎ始める。八岐大蛇から広がる気配が空間を侵食しながら異界化を開始する。どうやら戦う為に自分に有利な空間を形成しようとしているらしい。

 

「コール、ベル」

 

「さて、格上相手の戦いね。でも合体でスキルと魔法を揃えている分、此方の方が有利よ。相手の大きさにビビらず冷静に対処すれば負ける相手ではないわ」

 

「ふぁい……と、おー」

 

 育成組を召喚する。ベルが出現し、そしてアンが黄龍から降りてきた。黄龍はある程度の高度を維持しながら、力を溜め込み、八岐大蛇に対するリアクションの準備をしていた。此方が仲魔を召喚し終わり、黄龍刀の柄を握ると、

 

「ところでお前、なんか刀か剣ないか?」

 

「ほい」

 

 十束剣を投げ渡す。それを受け取った倭建命の表情が笑みに歪んだ。ちょくちょく視線が十束剣へと向けられていたのは見えていた。なにせ、これは素戔嗚が八岐大蛇を討伐するのに使用した剣だ。八岐大蛇を討滅するのであれば、一番相性の良い武器になるだろう。

 

「はは、中々解ってるじゃねぇか。テンションがダイブ上がってきたぜ、これは」

 

 上機嫌に十束剣を握り、それを眺めると、肩に担ぎ―――今までの粗暴な気配が消失した。代わりに深海の底に居る様な、静かな気配を纏った。これが日本神話の神殺し、神話最強の剣士の気配か、とまだまだ、自分の先の遠さを自覚しながら、

 

 布陣を終えて、八岐大蛇を見た。

 

 八対の目を全て殺意で赤く染め上げた八岐大蛇は豪雨で地形を段々と水没させながら自分の力を高めて行く。それを眺めていると、ベルの声が聞こえて来た。

 

「良い、サマナー? レベルが70代を超えればもはや戦いのスケールが変わってくるわ。攻撃一つで山や街が消し飛ぶし、範囲を縮小してもそれだけの威力が込められているわ。誤射した場合の危険性、解るわよね?」

 

 その言葉に八岐大蛇へと視線を向けたまま、頷く。ベルが言葉を続けた。

 

「だから高レベルでの戦いのアドバイスよ。同時攻撃はなるべく止めなさい。場合によってはお互いの攻撃を相殺し合ったりする事になるからね。その代わり、攻撃から次の仲魔へと攻撃を繋げるように連携する事を意識しなさい。その方が効率的に攻撃を重ねる事が出来るわ」

 

「サンキュ」

 

 ベルに感謝を告げて、八岐大蛇を睨んだ。踵まで水に水没する様になった所で、八岐大蛇が咆哮を響かせた。

 

 そしてその眼光が輝いた。

 

▽龍の眼光

 

「だが駄目じゃ」

 

 眼光に視線を合わせ、瞬間的なブレインハックに近いCHARMをチェフェイが叩き込んだ。八(・)連(・)続(・)で(・)発(・)生(・)す(・)る(・)筈(・)だ(・)っ(・)た(・)龍(・)の(・)眼(・)光(・)がそれによって機能停止する。

 

「さて、レベルが低いからって別に何もできない訳ではないって事を教えようかしら」

 

 ベルがかつて豊穣と雨の神だった頃の権能の一部を限定的に開放した。八岐大蛇が生み出した豪雨のコントロールを奪取し、八岐大蛇を強化していた雨を停止させた。

 

「くるっぽー」

 

「イケメン、下準備タイム!」

 

「もうお前男じゃないだろ」

 

 《ラスタキャンディ》と《突撃の狼煙》が発動し、一瞬で能力が限界まで強化された。ストレージから取り出した反魔鏡を取り出して使用する。溶ける様に消えていく数千万円。だがそれと引き換えにマカラカーンが発動する。鳩がラスタキャンディに行動を割いている以上、安全性を取るならこれが一番だ。

 

「はは、こいつはご機嫌―――だなっ!」

 

 そして最大限の支援を受けた状態から十束剣を背負った倭建命がそれを振り下ろし、《天軍の剣》を再び放った。大きく足を目の前の大地に叩きつけながら後ろから前へ、そしてそのまま斜め下へと抜けて行く様に全力で倭建命が剣を振り抜けば、その軌跡が極大の斬撃となって、十束剣が保有する神聖さと混じり合い、魔を滅する極閃となって放たれた。

 

 八岐大蛇がそれに飲み込まれた。斬撃が八岐大蛇を飲み込んでもその背後へと突き抜け、地平の果てまで貫通してあらゆる魔を浄化し、滅する。それを八岐大蛇があらゆる妨害を乗り越えて復帰した。その傷はダメージと同時に癒え始める。

 

「だが駄目だ、それは許さない」

 

 ラーマの権能。魔に対する超特攻の能力が発動する。その瞬間、八岐大蛇の傷が癒えなくなった。八岐大蛇がそれでもダメージを首の一つに押し付ける。全てのダメージを背負った首が八岐大蛇の代わりに死亡し、腐れ堕ちる。

 

「まーかじゃーま、おん」

 

 そして残された首に対してアンが魔法を封じ込める。八岐大蛇の支援魔法をこれで封じ込める。それに怒りを燃やし、咆哮が轟く。

 

「だが駄目じゃ」

 

 チェフェイ、先手で行動を失敗させてから待機していた状態から即座に行動、再び瞬間魅了で八岐大蛇の行動に介入して失敗させる。

 

「さぁ、たったの一撃で百回は死ぬ準備は出来たかしら?」

 

「運命を捻じ曲げる。そう、これは心臓へと突き刺さる一矢」

 

 ベルが《魔王の号令》を発令する。概念的な弱点、属性による概念的なダメージ、それを限界まで踏みにじる様に引き上げた。それと同時に、ラーマが一撃の必殺率を捻じ曲げて上昇させた。あらゆる行動が致命傷に繋がりやすくなる。

「うごいちゃ……めっ」

 

 人修羅から《ゼロス・ビート》が放たれる。灼熱雨が降り注ぎながら水分を蒸発させる。それと同時に八岐大蛇の皮膚を溶かし、それを周りの地面に接着する様に溶かしていた。声と言っている事は可愛いのに、やっている事は欠片も可愛くなかった。寧ろ恐ろしかった。

 

 でも好き。

 

 八岐大蛇の物理的な行動を物理的に封じ込めた。

 

「《テトラカーン》……これで備えは万全であるな?」

 

 スダマの再装填を完了させれば鳩が駄目押しの《テトラカーン》で物理反射を付与した。これで物理魔法共に反射状態。急に八岐大蛇がカウンターを決めてきても無傷で乗り越えられる。それを貫通できそうな《メギドラオン》に関してはチェフェイが封印したので、問題はない。その上で魔封状態になっている。魔法は放てない。

 

「そんじゃ、さよならだなっ!」

 

「メリークリスマスはどこへ消えた!!」

 

『ここだよー』

 

 動けない八岐大蛇に容赦なく《天軍の剣》と共にスダマドラオンを叩き込んだ。クリスマスカラーに爆裂しながら耐えようとする八岐大蛇の頭上から《メギドファイア》が降り注ぐ。圧縮されたメギドラオンのブレスが殺す為に身を削ってまで覚醒しようとした八岐大蛇の動きを物理的に封じ込め、押しつぶす。その衝撃で八岐大蛇が鎮座する大地が蒸発し、融解し、日本に穴を生み出しながら、熱によって融解する事でマグマで満たされた穴に八岐大蛇を叩き込んだ。

 

「もはや妨害はいらなそうじゃな!」

 

「敵が高位になればなるほど、重要なのは一方的に状況を整えて蹂躙する事よ。常に先手を、上手を取って相手を封殺する。この戦術の正義っぷりは何時の時代も変わらないわ」

 

「さぁ、もう一発だ」

 

 マグマの中から這い上がろうと足掻く八岐大蛇に《天軍の剣》と続けてスダマを射出する。連続で爆発し、八岐大蛇が埋まっていた大地そのものを消し飛ばし、その背後にある地形にあった全てを吹き飛ばしながら更地に変え、日本の狭い国土を更に削った。受けるダメージの全てを一つの首へと集約して行くことで、八岐大蛇はこの状況を乗り越えようとした。

 

 特攻とも言える十束剣の極閃を受け、その身はぼろぼろに削られながらも、酒などによる弱体化が入っていない分、致命傷に届いても即座に首を犠牲にして耐え抜いていた。腐り堕ちた首は全部で四つ、まだ八岐大蛇の首が半分残されている。そこに再起の可能性を巡るも、

 

「羅刹王すら一撃で滅する、究極の奥義を見よ」

 

 ラーマが弓を抜き、それを構えた。極限まで強化を重ね、弱点を看破し、それを拡大させ、そして即死させられる状況まで持ち込んだ。完全に封殺された八岐大蛇はスダマ弾と倭建命が放った極閃の影響で動きを封じ込められている。

 

 故に、外す理由は存在しなかった。

 

「ブラフマーストラ」

 

 静かに、太陽弓サルンガから奥義をラーマが放った。太陽そのものとも表現できる一矢は八岐大蛇を貫通し、日本国土を抜けてそのまま、外の未定義領域に達して消滅する。

 

 だが八岐大蛇を貫通したその一矢は抜けた時点で役割を果たしていた。

 

「十(・)度(・)蘇(・)る(・)羅(・)刹(・)王(・)す(・)ら(・)一(・)撃(・)で(・)滅(・)し(・)た(・)矢だ。果たして君は羅刹王すら超えれるかな?」

 

 ラーマの声に返答する様に、八岐大蛇がその内部から膨張し、太陽と見間違う様な劫火を体内より炸裂させながら破裂した。先ほどまで蛇神が存在していた空間を空まで届く火柱が包み込み、何秒経過しても消えない光となって命も魂も燃やし尽くして再生も蘇生も許さずに消滅させる。

 

「……ま、超えられる筈もないか」

 

 DDSと《エネミーソナー》から八岐大蛇の反応消失を確認。それと同時に膨大なMagが経験値となって収集されて行くのを感じ取る。また一つ、自分の強さが増して行くのを感じながら、依頼を完了。

 

 これで島根県が八岐大蛇に悩まされる事はもうないだろう。殺し方が多少というか、かなり酷かったしもう二度と出てこない事を祈る。だが同時に、これだけのレベルの戦いが出来るのだという事を知るにもいい機会だった。まだ高レベルになったばかりで、力を持て余している。

 

 もうちょっと何度か高位悪魔と戦って、この力の使い方をちゃんと学ぶ必要がある。

 

 確かな手応えを感じつつ、拳を握った。




 八岐大蛇フルボッコ。阻害耐性なしでソロってる方が悪い。伝承的に酔えるから阻害耐性なさそうだし……。

 この世界、レベルが上がれば上がる程行動一つで壊滅したり致命傷に届いたりするので、高レベルの悪魔との戦い程、行動阻害や割り込み、コントロール系の能力によって盤面を整えて来る事が重要なんじゃないかなぁ、と思ったり。

 なにせ、派手に動き回って戦おうとすれば決着が終わる前に国が亡ぶレベルだからね。

 なおIMAGINEだとほぼ同じように無限にハメて八岐大蛇を狩るレベリングが非常に流行ってた。

 次回、クズノハにお邪魔します。
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