※この作品はR-18です。

女神転生Genesis   作:てんぞー

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神州混沌行脚 Ⅺ

 想像の数倍、四国がヤバい状況だった。

 

 ぶっちゃけ、これ、一般人の類死滅していないか? というレベルだった。

 

 空から眺める限り広がるのは赤い夜の空。そして荒れた大地に生命の気配がしない景色。だが死霊と屍鬼、鬼の類だけは腐るほど存在している。時折Magを捻り出そうと既に死んでいる死体を犯したりする悪魔の姿を目撃する。その全てを黄龍が通り過ぎる際に風で浄化しながら消滅させていく。四国の大地に出現した悪魔どもを問答無用で消滅させながら進んでいく。

 

 戦いの気配の方へ。

 

 超人の聴覚、そして超直感で大体、どっちの方角で戦闘を行っているのか、というのは解っていた。故にそれをもっと感じ取れる黄龍にここからはナビゲートを完全に任せ、飛翔して行く。気持ち悪い場所となってしまった、四国は。少なくとも自分が授業で習った四国という場所はこんな気持ちの悪い所ではなかった。

 

 成程、これが高位悪魔の領域という奴なのだろう、と理解させられる。先ほど、四国に突入してから体がやや重く感じる。体感、10レベルぐらい能力を抑え込まれている様な感覚だ。この四国そのものがヘルの支配する異界として降臨しているからだろうか? これはあまり悠長にしていられそうにないな、と息の下で呟けば、

 

「主殿、あそこが今の主戦場の様だ」

 

「んー? どれどれ、ターゲットはいるかな?」

 

 黄龍に乗って移動すればすぐに目的地へと到着する。風を吹かしながら飛翔すれば、戦場が見えた。荒れた四国の大地で、人間と悪魔の集団が乱戦を行っているのが見えた、数十の人間、それよりも多い規模の悪魔に対して連携を意識しない、個々人の武勇を前面に押し出して戦闘をしている、という感じだった。それに対する悪魔の反応はやや鈍くも、耐えてからカウンターを取る様な動きで対応を行っていた。全体的に人間側が火力不足で押されている感じだろうか。

 

 ……いや、一部突出している戦力が戦線を支えているからまだ持っているのか。

 

 恐らくこれがガイア勢なのだろう。そして無数に存在する悪魔は先ほどまで黄龍が浄化させてきた雑魚とはどうやら違うようだ。《アナライズ》してみる。

 

英霊 無名 Level31

 

英霊 無名 Level27

 

英霊 無名 Level29

 

「大体30前後の……無名の英霊?」

 

『クソが、死んで英霊となった連中を呼び起こして使役してるのか』

 

 ミコトの半分吐き捨てる様な怒りの言葉に、その意味を理解した。かつて戦い、死んで、そして眠った人たちを呼び起こして悪魔として使役しているのだ。確かに、黄泉の国があると言われる四国で、それも冥界の女王であるヘルなら問題なくそんな事も出来るだろうが、あまりにもこれは酷い。

 

「コウリュウ、吹っ飛ばせるか?」

 

「いや、人が近すぎる。諸共吹き飛ばす事になるだろう」

 

「という事はラーマ、チェフェイ、スダマも出番ねぇな」

 

『派手でごめんね!』

 

『妾の出番スキップ?』

 

『ナイスバルク』

 

 逆にベルと、仲魔にしたばかりのミコトは出番がありそうだ。鳩はオプションパーツなのでどこでも召喚して運用できる。なので先に武器の換装を行う。ブルームから背に十束剣、腰に黄龍刀の柄を。両手にルーチェ&オンブラを握り締め、ダンテスタイルでの戦闘準備を完了させる。

 

 アンの方を振り向けば、サムズアップが返ってくる。準備は万端らしい。

 

『サマナー、コツは強気で居る事よ。特にガイア連中は弱気な連中をあっさり食い物にするからね。少し過剰なぐらい派手にやるといいわ』

 

『実感の籠った言葉じゃな!』

 

『まるでガイア教団に深くかかわった事がある発言だよね!』

 

『身内への攻撃材料見つけたら容赦ねぇな』

 

 躊躇なく黄龍から飛び降りる。黄龍の頭を蹴って勢いよく飛び出す様に飛び降り、戦場のど真ん中へとクレーターをぶち込む様に生み出しながら着地する。ルーチェ&オンブラを軽く両手で回転させるようにガンプレイしつつ、さて、と周囲を囲む人間と英霊に向ける。

 

「悪魔協会からのサマナーのデリバリーサービスなんだが……」

 

 左を見て、右を見る。囲まれている。強気に……強気に? 個人的にそんな態度をこの状況でも貫けそうな人物は一人しか思い至らないので、何時も通り、参考にさせて貰う。ほら、アレでも師匠だし。

 

「で、3秒やるからカンオケに戻るか。それともカンオケに戻されるか。選べ」

 

 言葉の返答はない。その代わりに両側から英霊が刀を抜いて襲い掛かってきた。それをバク転で背後からも襲い掛かってきた英霊と合わせて飛び越える様に回避し、三体の英霊が纏まった所で、

 

 上から落ちて来たアンがスカートを抑えながら踏み潰す様に着地した。三体の英霊が一瞬でミンチになってMagとなり、消滅した。綺麗なフォームで両手を上げており、採点を求めている様だったので、両手でサムズアップを向けた。

 

 その様子を眺めていたガイアが口を開く。

 

「やべー援軍が来たぞ……!」

 

「ヒャア!!」

 

「外様に負けてんじゃねぇぞ!! アイツよりも多くぶち殺して自慢しろ!!」

 

 わぁい、疑問や困惑するよりも早く殺す作業に戻ってる。彼らのメンタルは形状記憶金属か何かだろうか? 何故こうも適応能力が高いのか。そう思いながら射撃し、近くに居た英霊にヘッドショットを決めて即死させる。

 

「鳩、カモン」

 

「我だけか……いや、確かにこの程度なら我以外は不要だな」

 

「おうよ」

 

 黄龍をCOMPの中に戻しつつ鳩に何時も通り《ラスタキャンディ》を使わせ、ルーチェ&オンブラで連続射撃に入る。ラーマにさえ銃撃だけは別格と評価された射撃術は、目を離していてもあっさりと英霊の眉間に必中させられる。一発で英霊を一体撃ち殺し、素早く乱戦状況を改善する為に射撃する。それに合わせアンも《破邪の光弾》で薙ぎ払う様に英霊を消滅させていく。

 

 流石にレベル差がある相手に負ける理由はない。レベル差が広がり過ぎてそもそも止まったように見える。二挺拳銃を抜いて《トゥーサムタイム》から《ワールウィンド》を放てば、それだけで十数という無名の英霊がMagとなって消滅して行く。

 

 消滅していく際、その表情はどこか、解放されたような表情だった。

 

『そら寝てるところを叩き起こされて無理矢理動かされてるんだ。苦しみでしかねぇよサマナー。基本的に生きるってのは苦しみなんだよ。特に死んだ後だとな』

 

『感覚的に言うとサマリカームを受けた直後、蘇っているストレスと無の感覚。ア(・)レ(・)を(・)ず(・)っ(・)と(・)味(・)わ(・)っ(・)て(・)い(・)る(・)ようなものだよ』

 

「猶更、殺してやらんとな」

 

 呟き、射撃を連打した。素早く射撃しながら次を撃ち殺し、一撃一撃で始末しながら帰ってきた十束剣を蹴り飛ばしてもう一周飛んで行って貰う。大体自動操縦機能があるので、割と適当に投げても敵をぶった切って戦ってくれる十束剣の能力に関しては、剣術が凡人レベルの身としては助かる思いだった。

 

 だからそうやって戦場に嵐の如く介入し、アンと共に一気に英霊を蹂躙する。鳩が最低限のバックアップとして常に《ラスタキャンディ》と《常世の祈り》を放つ準備をしているので、間違って何らかの致命傷を受けても即座に復帰するだけの準備は完了している。

 

 なにか、自分でも知覚していない専用の対策でも施されない限りは敗北する要素がない戦いだった。

 

 そしてそのまま、一気に一番の激戦区だったらしい戦場を制する。終わってしまえば格下しか存在しない戦場だった。久しぶりに安心できる、余裕のある戦いだっただけに軽く息を吐きながら軽く銃を投げ上げてキャッチし、それを腰の裏へと回す様にストレージの中へと格納した。ふぅ、と息を吐きながら横で浮かんでいる十束剣を背へと戻し、だいぶすっきりした四国の戦場を見渡した。

 

 周囲にはそこそこ倒れているガイア勢の姿が見える。

 

「鳩、適当にサマリカームしておいてくれ」

 

「良いのか?」

 

「助けられる人間を見て放置している方が気持ち悪いだろ」

 

「解った、指示に従おう」

 

 少し嬉しそうに羽ばたく鳩がDYING状態、つまりはまだ蘇生可能なガイア勢を蘇生させる為に動き出すのを見た。それを認識しながら小さく、息を吐いた。自分が想像している以上の被害と混沌がこの日本を覆っている。

 

 そうだよなぁ、と呟く。

 

 今では雑魚扱いのレベル20代、30代でも、普通の人間にとっては絶望の塊になるのだ。誰もが自分の様にレベルアップの機会を持っている訳でもないし、俺みたいにレベルが上がりやすい訳でもない。周囲にいるガイアも大半のレベルは10代から20代前半ばかり。今の戦いで多少はレベルアップしているものの、激戦区へと連れて行けば全滅するであろう人達ばかりだった。

 

「なんだ、見てない内にだいぶ大きく育ったな、お前」

 

 此方を知る様な声に、その方へと視線を向ければ上半身半裸、筋骨隆々な破戒僧の姿が見えた。見覚えのある破戒僧の姿は、最初に世界再生をする時に助けてくれた、スティーヴンの協力者だった。

 

「あ、ダンさん」

 

「よう、久しぶりだな。あっという間に俺よりも強くなりやがって……。まぁ、俺一人じゃ全員抱えられるかどうか怪しいところだったし、援軍感謝するぜ」

 

 拳を作って此方へと破戒僧が向けてくる。それに合わせ拳を作り、拳と拳を叩き合わせれば、満足気によし、と頷いた。そしてそのまま、残された残りのガイアーズに視線を向けた。

 

「見えたなテメェら! こいつは俺よりも強く! そして俺達の助けに来てくれた! 心強い援軍だ! そしてテメェら雑魚は今、助けられた! ガイアの法を口にしてみろ!」

 

 破戒僧の言葉に、蘇ったばかりのガイアーズ、まだ生きているガイアーズ達が口を開き、声を張った。

 

「弱さに逃げるな! 強さを認めろ! 恩を忘れるな! 強者を敬え! そして超える事を目指せ!」

 

「そうだ! 俺達は誰よりも強さを尊ぶ! 強き者が正しいという訳ではない! だがその強さの裏には積み重ねられた努力と苦労が絶対に存在している! 俺達ガイアーズはそれを忘れないし、認める! テメェらがここで吐く言葉はなんだ!」

 

「救援、ありがとうございました!」

 

「良しッ!」

 

「すっげぇ体育会系……」

 

『じゃが思ったより空気は悪そうじゃないのぅ?』

 

 それは思った。見ている感じ、アクは強いけど決して悪と断言できるわけではない、そう言う連中だった。或いは破戒僧・騨の存在が清涼剤になっているのかもしれない。自分が知っている一番強いガイアーズだし、上がまともなら下も統率されるという事だろうか? まあ、どちらにしろ、

 

「お久しぶりです」

 

「止めてくれよ。あの時はともかく、今じゃお前のが力は上だ」

 

「それがガイアのルール?」

 

「おう、強い奴が偉い、ってな。まぁ、それだけじゃ生きていけないからその上で人格とかある程度考慮されるけどな。それでもお前は俺よりも上だ。胸を張って堂々としててくれ。こんな短時間で抜かれたのは初めてだぜ」

 

 まぁ、此方にも色々あったんで。そろそろ本格的に敬語で喋る事を止める練習、始めた方がいいのかもしれない。ちょくちょく素で敬語対応しそうになってしまう時があるのだ。まぁ、元の小市民としての感覚が染みついているのが原因だと思うのだが。まぁ、根本的には一般人なのだ。この業界に踏み込んでまだ数か月だし。元の感覚が抜けていなくてもしょうがないと思いたい。

 

「とりあえず、一旦拠点に戻ろうと思うんだがどうする? うどん出すぜ」

 

「うどん……!」

 

 アンが食いついた。その様子に半ば呆れつつ笑い声を零す。まぁ、どうせヘルの事を聞かなきゃいけなかったのだ。流石に八岐大蛇とは違い、一番大きな戦場でこの様子だったのだ。本体は隠れてどこからか英霊を送り込んでいる。だとしたらまずは情報収集から始める必要がある。

 

「じゃ、話を聞くついでにご馳走になろうかな?」

 

「よっし、それ来た。なんか移動手段はあるか?」

 

「黄龍なら」

 

「それで本部乗り込んだら爆笑できるしやろうぜ」

 

 それ、やってもいいの……? とは思ったが、破戒僧からサムズアップが返ってきた。どうやらやらかしちまえとの事だった。なので握手をし、悪い笑みを浮かべた。

 

 うどんを食べる為に黄龍に乗る事が確定した。

 

 

♦

 

 

 それから纏めてガイアーズを黄龍の背に乗せて、香川へと飛翔した。現在、四国前後がヘルに乗っ取られている現状、ガイアの日本本部はまだ無事な香川へと移動させられた。そしてどうやら、高松城を改造してそれを拠点運用している、との事だった。元々年代が古ければ古い程力を増す世の中なのだ、古い城壁跡というのは防衛拠点を構築するには丁度よい素材でもあった。高松城を近代式に改装しつつ、高松市を巻き込んで一大防衛拠点へとヘル対策に仕立て上げているのが今のガイアーズの状況だった。

 

 ちょっと、ガイアとしてはあまりにもまとも過ぎなのではないか? そう思ったが、世界が崩壊しているので遊んでいる余裕もないというのが答えだった。まぁ、確かに正論ではある。ガイアの癖に……! とは思いつつも、今は恐ろしく真っ当に機能しているので特に文句はない。それでもガイア主義は見えている。

 

 自由と混沌を愛し、力を敬うという思想。

 

 メシアンの掲げるロウ思想とは反対、法と秩序は存在しなくても個人の自由と思想を約束し、その上で滅ぶ事も自由であるという考え。そこに束縛はないが、力への待望と尊敬が存在する。明確に強い奴が偉い為、力のある存在は基本的に回りからの人望を集める。

 

 駆け上がる強ささえあれば、ほとんどすべてが許される。それがガイア思想だった。

 

「とはいえ、なんでもかんでも許されるって訳じゃねぇけどな」

 

「俺ら、確かに自由を愛してますけどそれって別に無法オンリーって訳じゃねぇっすからね」

 

「俺らが自由を愛するのは法律の中だけじゃ息苦しい部分があるからっすからね。弱いと搾取される。法律では守れない仲間が居る。だからこそ俺らガイアーズは団結して自由を求めるんっすよ」

 

「まぁ、確かに一部がレイプ! ファック! セックス! 性交渉! ってスタイル確立しちゃってるっすけどね」

 

「でもダンの旦那や、兄貴みたいに強いけど人格が伴ってるやつってのがやっぱりガイアの中でも一番人気でるっすよ。兄貴、ガイアに入ってみないっすか? 明確なルールはないからアレはダメ、これはダメって言われる事ないし、結構楽しいっすよ。うどんもタダだし」

 

「兄貴は止めてくれよ……」

 

「おうどん……」

 

『食べ物で釣られるのは止めなさい。めっ』

 

『ベルママ……ママ……』

 

『おい、腹いせで叢雲を不定形にあ―――! あ―――!!』

 

『アマノマジョサイバンケン』

 

『お正月から15世紀へタイムスリップ!』

 

 またミコトが犠牲にさせられている。これ、大体流れが出来たな? と思いながら思ってたよりもまともなガイア主義というものに触れた。それでもベルが言う様な極カオスな主義を掲げるガイアも存在するという事らしいので、安心する事はやはりできないのだろう。

 

 ただ本来のガイア主義は法律では守れない者、法によって弾圧される思想や趣向、それを守り、そして一緒に協力して立ち向かう事をベースとした、《思想と魂の自由》をベースとしている様に感じられる。

 

 力への渇望は守る為のものだ。

 

 無法はそうでなくては認められないものがあるから。

 

 法と秩序に対抗できるのは力と意思。それを重ねる為には途方もない努力と経験が必要になってくる。だからこそ、ガイア主義は力を掲げるのだろう。それを得るための努力は、誰もが苦しむと解る道だからこそ。

 

「ま、おかげで俺も人間を止めて破戒僧さ。俺は酒も女も煩悩も絶てなかった生臭だからな。破門されちまったわ。だけどそれを止められなくても信仰は生きている。ちゃんと感謝しているんだぜ? だけどそれを世間一般じゃ許さねえ。だけどガイアならそれを許容できる、って話だ」

 

 解りやすい例えだった。もっとイメージ的には反社会主義者に近いものだと思っていたが、そんな事はなかった。とはいえ、それで安心できるわけでもないようだが。

 

 ともあれ、ガイア寺院、ガイア教団とも海外では呼ばれる組織の話をして貰いつつ、香川県高松市へと到着する。空を飛翔する黄龍の存在と強さにビビる人が続出する姿を、目を輝かせながらガイアーズ連中は楽しんでいた。逆に黄龍という守護神の意味を持つ存在はどうやら転機が来たであろうという事を確信でもしているだろう。

 

 どちらにしろ、黄金の美しい龍の姿はこの四国の行き止まりに新しい風を呼んだ。

 

 淀んでいた空気を黄龍の呼び起こした風が浄化し、重苦しいヘルの生み出した冥界の空気を祓った。そうやって高松城上空に到着すると、破戒僧が片手を持ち上げてんじゃ、と声を零した。

 

「依頼をしている分直ぐに通されると思うから、ちと下に降りるだけ降りて待っててくれ。俺は大将に話を通してくるからな。あぁ、黄龍はそのまま出してくれておいた方が実力が解りやすいからな、変に絡まれずに済むわ」

 

「おう、解った」

 

「んじゃ、直ぐ戻るな。ネズ! テンドウ! お前らは兄さんが待っている間の面倒を見ろ!」

 

「うっす!」

 

「了解っす! じゃあ、待っている間うどんしりとりでもしますか?」

 

「うどんしりとり」

 

『凄く気になる……』

 

 物凄い題材が限定されているのだが大丈夫だろうか? 黄龍の上に乗ったまま、振り返ってうどんしりとりを提案したテンドウへと視線を向ける。テンドウはそれを受け止め、胸を叩いた。

 

「任せたくださいっすよ。うどんしりとりはうどんの名前だけでしりとりをする香川の伝統的なゲームっすから」

 

『オチが読めた』

 

『いやいや……流石に……なぁ……?』

 

 ごくり、と生唾を飲み込みながらテンドウが話を続ける。

 

「それじゃあ始めますよ? さぬきうどん!」

 

 自信満々にそれをテンドウが宣言し、そして表情を固まらせた。

 

「アレ……また負けちゃいましたね……うどんしりとり、何故か勝てた事がないんすよね……」

 

『嘘じゃろ』

 

 クラリオンを超える恐怖とスダマ先輩を超える狂気と出会った瞬間でもあった。

 

 恐るべし、ガイアーズ……!




 うどんしりとりというか先手敗北が約束されたゲーム。まさに闇のゲーム。

 結局の所、組織の風潮はトップや派閥のヘッドが決めるのであって、上の人間がまともであれば下の人間もまともにはなるのよね。逆に言えばまともじゃない奴が上に居るから何時ものガイアとメシアなんだよなぁ。

 かなり前に出てた破戒僧のおっさん再登場。vsヘルは八岐大蛇とは違った大規模戦になりそうね。
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